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寝させない?
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「いやぁ~~~~~~、超楽しみっすね!!!」
オルトーを出発し、のんびりと次の目的地……カルパに向けて出発。
出発してからシュラはずっとこんな感じだ。
「シュラ……もう何度も聞きました。いちいち声に出さなくても良いのですよ」
「ばか、そういうんじゃねぇっての。思ったから声に出してるだけだ。別に良いじゃねぇか。本当に楽しみなんだからよ」
「そうですね。もう諦めます」
おっ、珍しくメリルの方が先にあっさりと折れた。
まぁ……楽しいって思いを口に出したい気持ちは、正直俺も解る。
だって、なぁ……まだ完全に開拓されてない、未知の場所だ。
興奮するなって方が無理だろ。
「私も、超、楽しみ」
『僕も楽しみ!!!!!』
シュラだけじゃなく、セルシアやルーフェイスも同じく楽しみが止まらないみたいだな。
「……本当に元気が良いというか、恐れ知らずというか……」
「安心しろ、メリル。さすがに俺もアスロバの遺跡周辺では気を張り続ける」
「その言葉は、信じられそうですね」
「未知の場所だ……シュラたちと同じく楽しみって気持ちもあるが、それでも情報が完璧にある場所じゃないってのが、どれだけ恐ろしいか解ってるつもりだ」
墓場ではうっかり転移トラップで転移しちまうこととかあったけど、それでも最初からアンデット系のモンスターがメインで現れることは解ってた。
だから聖光弾を活用してたし、事前にどんなボスモンスターがいるか分かってたから、激闘ではあったけど何度も無事に帰ってくることができた。
「……期待しますよ。一説では、森に……森林に入れば、夜であっても襲撃が絶えないとか」
「らしいな。モンスター……いや、森か? 気分によってそこら辺も変わるらしいからな」
眠気覚まし系のポーションは一応存在する。
それらを使えば活動する時間は増やせるけど、失った体力までは戻らない。
だから目は覚めてるつもりでも、体が付いていかず、思い通りに動かなくなってモンスターに殺される。
「睡眠をとらせない……改めて恐ろしい場所ですね」
「全部の場所が、襲撃が絶えない場所ではないみたいだけどな」
「だとしても、まだ確認できていない場所が多過ぎます」
「それを考えると、うちはルーフェイスがいるから安心だな」
『任せてよ!!!! いつでも雑魚は蹴散らすよ!!!!』
うんうん、マジでガチで頼もしい限りだ。
ルーフェイスが元のサイズで活動してたら、ダンジョンのモンスターはともかくとして、地上のモンスターは……Dランク以下のモンスターは殆ど襲い掛かってこなくなる。
生息してるモンスターのランクは全体的に低くないとは思うけど、ルーフェイスに真正面から挑もうとしてくるバカは多くないだろ……多分。
「そうですね。とても……とても安心出来ます。とはいえ、私とシュラは交代交代で見張りを行います」
「……お前らが大丈夫なら、それで良いよ。けど、どうやって休むんだ?」
「一日ずつ交代、ですね」
ってことは、大体二日間起きてから休憩、か…………まっ、そんなに心配してなくも大丈夫か。
二人とも体力はあるし、その気になれば三日間活動出来るらしいし……まだ若いってのも考えれば、心配要素は皆無なのかもな。
「ラガス坊ちゃま、心配はいりませんよ」
「……顔に出てたか?」
「ラガス坊ちゃまは優しい方ですからね。本当に分かりやすく顔に出ていました」
そりゃあ、二人は身内な訳だし心配するなってのは無理な話だろ。
「しかし…………ラガス坊ちゃま。今更、本当に今更ではありますが、どこまで調べるのですか?」
「開拓するところ、か?」
「えぇ、そうです。遺跡まで辿り着くことは出来たが、欲を出して遺跡の中に入って結局帰ってこなかったという例もあるようです」
人間、手付かずの宝の山があれば、中々引き返せないからな~。
「……俺たちは開拓に命を懸けてる訳じゃない。冒険はしたいが、そこまではしないつもりだ」
「それを聞いて安心しました」
まだまだ行ってみたい、冒険してみたいところはあるからな。
よっぽどの理由がない限り、今回は遠慮したいね。
オルトーを出発し、のんびりと次の目的地……カルパに向けて出発。
出発してからシュラはずっとこんな感じだ。
「シュラ……もう何度も聞きました。いちいち声に出さなくても良いのですよ」
「ばか、そういうんじゃねぇっての。思ったから声に出してるだけだ。別に良いじゃねぇか。本当に楽しみなんだからよ」
「そうですね。もう諦めます」
おっ、珍しくメリルの方が先にあっさりと折れた。
まぁ……楽しいって思いを口に出したい気持ちは、正直俺も解る。
だって、なぁ……まだ完全に開拓されてない、未知の場所だ。
興奮するなって方が無理だろ。
「私も、超、楽しみ」
『僕も楽しみ!!!!!』
シュラだけじゃなく、セルシアやルーフェイスも同じく楽しみが止まらないみたいだな。
「……本当に元気が良いというか、恐れ知らずというか……」
「安心しろ、メリル。さすがに俺もアスロバの遺跡周辺では気を張り続ける」
「その言葉は、信じられそうですね」
「未知の場所だ……シュラたちと同じく楽しみって気持ちもあるが、それでも情報が完璧にある場所じゃないってのが、どれだけ恐ろしいか解ってるつもりだ」
墓場ではうっかり転移トラップで転移しちまうこととかあったけど、それでも最初からアンデット系のモンスターがメインで現れることは解ってた。
だから聖光弾を活用してたし、事前にどんなボスモンスターがいるか分かってたから、激闘ではあったけど何度も無事に帰ってくることができた。
「……期待しますよ。一説では、森に……森林に入れば、夜であっても襲撃が絶えないとか」
「らしいな。モンスター……いや、森か? 気分によってそこら辺も変わるらしいからな」
眠気覚まし系のポーションは一応存在する。
それらを使えば活動する時間は増やせるけど、失った体力までは戻らない。
だから目は覚めてるつもりでも、体が付いていかず、思い通りに動かなくなってモンスターに殺される。
「睡眠をとらせない……改めて恐ろしい場所ですね」
「全部の場所が、襲撃が絶えない場所ではないみたいだけどな」
「だとしても、まだ確認できていない場所が多過ぎます」
「それを考えると、うちはルーフェイスがいるから安心だな」
『任せてよ!!!! いつでも雑魚は蹴散らすよ!!!!』
うんうん、マジでガチで頼もしい限りだ。
ルーフェイスが元のサイズで活動してたら、ダンジョンのモンスターはともかくとして、地上のモンスターは……Dランク以下のモンスターは殆ど襲い掛かってこなくなる。
生息してるモンスターのランクは全体的に低くないとは思うけど、ルーフェイスに真正面から挑もうとしてくるバカは多くないだろ……多分。
「そうですね。とても……とても安心出来ます。とはいえ、私とシュラは交代交代で見張りを行います」
「……お前らが大丈夫なら、それで良いよ。けど、どうやって休むんだ?」
「一日ずつ交代、ですね」
ってことは、大体二日間起きてから休憩、か…………まっ、そんなに心配してなくも大丈夫か。
二人とも体力はあるし、その気になれば三日間活動出来るらしいし……まだ若いってのも考えれば、心配要素は皆無なのかもな。
「ラガス坊ちゃま、心配はいりませんよ」
「……顔に出てたか?」
「ラガス坊ちゃまは優しい方ですからね。本当に分かりやすく顔に出ていました」
そりゃあ、二人は身内な訳だし心配するなってのは無理な話だろ。
「しかし…………ラガス坊ちゃま。今更、本当に今更ではありますが、どこまで調べるのですか?」
「開拓するところ、か?」
「えぇ、そうです。遺跡まで辿り着くことは出来たが、欲を出して遺跡の中に入って結局帰ってこなかったという例もあるようです」
人間、手付かずの宝の山があれば、中々引き返せないからな~。
「……俺たちは開拓に命を懸けてる訳じゃない。冒険はしたいが、そこまではしないつもりだ」
「それを聞いて安心しました」
まだまだ行ってみたい、冒険してみたいところはあるからな。
よっぽどの理由がない限り、今回は遠慮したいね。
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