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平等に一撃

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「ぐはっ!!!!!?????」

「な、タンクのボランがい、一発で!!??」

「う、嘘だろ!? あの細い腕のどこにそんな力があるんだよ!!!」

バ~カ、相手によってアビリティを使ったり使わなかったりして、キッチリ威力を調整してるに決まってるだろ。

おっ、こいつはさっきのタンクより堅そうだな。

「ふんっ!!!!!」

「ぬぐっ!!?? ぐっ!?」

「お、おかしいだろ……巨人族のエルバルトが、一撃で膝を……」

コングアームを使ったんだ。
当然効くに決まってんだろ。
まっ、こいつが完全防御してた状態なら……赤鬼の豪腕も使用しないと深く重く効かなかったかもな。


「ぐっ、はっ!!!!!!」

「うっし、これで終わりだな」

男女平等、全員の腹に堪えようとしていても膝を付く拳を叩きこんだ。

目の前に紅蓮の牙のやつらが全員膝を付いている。

「さて……終始低姿勢だったあんたは解ってるよな。俺は男爵家の出身だが、俺の仲間でパートナーのセルシアの実家は公爵家だ」

「「「「「「「っ!!!???」」」」」」」

アホか、気付くの遅過ぎんだろ。

「お前らぐらい大きいクランなら、色々と黒い事をしてもなんとか出来んだろうが、こっちだって出来ない訳じゃないんだ……解るよな」

「あぁ……勿論だ」

「その言葉、信じるからな?」

ふぅ~~~~~~~~~~…………んじゃ、行くか。

「お前ら、行くぞ」

調理しようと思っていた肉などを全てしまい、ボス部屋に入る。

「いやぁ~~、凄いスッキリしたっす」

「私は凄い心臓バクバクだったのですが」

「わるいわるい、後でちゃんとあいつらにも連絡しておくから」

「……分かりました」

王都からそこそこ距離はあるけど……まっ、何とかなるだろ。

「我を前にお喋りとは、随分と余裕だな。下等生物共が」

…………ベ〇ータやフ〇ーザ様みたいなセリフだな。
Aランクモンスターのハイ・ヴァンパイアだからそういう性格、態度なのは解らなくもないけど……今の俺だと、そういう態度とかだけでクソイライラしてしまうな。

「……モンスターが喋るって、やっぱり違和感が凄いな」

「そうですね。フェリスさんはもう馴染みがあるのであれですか」

「この私を他のモンスター如きと一緒にするでないっ!!!!!!」

っ!!! チッ………さっき絡んで来たバカ共よりは態度に相応しいだけの実力を持ってんな。

「やれ、ケルベロス!!!!」

「「「ガルルゥアアアアアアアアッ!!!!」」」

「ルーフェイス! 好きな様に遊んでやれ!!」

「ワフっ!!!!」

情報によれば、他の同種よりも強いらしい。
Bランクでも、ヴァンパイアと同じくルーフェイスにとって良い遊び相手になるだろう。

「蝙蝠さん、そんなところで突っ立ってないで、俺らと遊ぼうぜ」

「ッ! 連れている従魔が少々強いからといって調子に乗るなよ!!!」

悪いけど……あんたが相手なら、調子に乗れねぇよ!!!

身体強化、剛腕、疾風、ガゼルエンジン、コングアーム、ドラゴニックビルド、発動!!!!

「いくぞ、お前らッ!!!!」

「うぉおおっしゃああああああッ!!!!」

「うん。やって、やる」

「かしこまりました」

全員強化満載状態になり、セルシアも紫電崩牙を抜剣。

俺も狼牙瞬雷を抜いて斬りかかる。

「ッ!!! 小癪なッ!!!!」

「ポイズンジャベリン!!!!」

「ぬッ!!!」

おいおい、あんまりうちのメイドを嘗めんな、よっ!!

「シッ!!!」

「やっ」

「ブラッディ―シールド!!!」

血液魔法……ヴァンパイアも同じ技を使ってたが、こいつの血の盾の強度は段違いだな。

「大・切・断ッ!!!!!!」

「カッ!!!!!!!!」

「だっはっは!! やっぱボスモンスターは一味違げぇなッ!!!」

咆哮のアビリティを使わず、ただの一喝で大切断をかき消しやかった。

良いね、さっき溜まりに溜まったストレスを思いっきり発散させてもらおうか!!!!!!
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