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休日……何しようか
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「ラガス坊ちゃま、明日はまずハンターギルドに行きますよ」
「なんでだ?」
風呂に入り終わった後の夕食時、いきなりそんな事を言い始めた。
これまでと同じく、朝からダンジョン探索じゃないのか?
「なんでだ、じゃありません。ここ最近……全くギルドの依頼を受けてないんですよ」
「……そういえばそうだったな」
素材を売却した記憶はチラッとあるけど、そういえばここ最近は受けてなかったな。
「分かった分かった。とりあえず朝はギルドに行くとして、その後はどうするんだ?」
別に依頼を受けて、直ぐに出発しなければならないルールがある訳ではない。
まっ、俺は全然それでも良いんだけどな。
「当然、休息日にあてます」
「おいおい、メリル。俺は全然疲れてねぇぜ」
「そうですか……では言わせてもらいます。私は疲れました」
「お、おぉう……そ、そうだったのか。すまん」
流れ的に謝るしかなかったな。
そりゃスタミナに関してはシュラの方が一歩二歩先をいってるからな。
ぶっちゃけ本当に丸一日休みが必要な程、メリルが疲れてるのかも怪しいけど。
「ラガス坊ちゃま。私は、本当に疲れています」
「そ、そうか。分かった、明日はちゃんと休もう」
た、多分顔に出てたんだろうな。
付き合いの長さを考えれば、読まれても仕方ないか。
「つってもなぁ~~~……ラガスさん、何して休みますか?」
「悩みどころだな」
どうやって休むかという内容について悩むのがまずおかしいんだろうけど、そこは敢えてスルー。
前世ならいくらでも休みの日に楽しむ娯楽があったんだけどな~。
やっぱり技術ってのは偉大だな~~~。
「舞台……を見たところでって感じだし、休みの日だから一応激しい運動は厳禁だろう?」
「明後日から嫌でも動くので、出来れば遠慮してほしいですね」
この「出来れば」って言葉は「絶対に動くんじゃねぇぞ」ってことだよな。
「……魔靴でも造るか」
グールの素材とかは全く使えないけど、リビングデッドやスケルトン系の素材であれば魔靴の素材として使用出来る。
運良くBランクモンスターの素材が手に入ったし、どうせなら部屋に籠って造り続けるのもありだな。
「えぇ~~。ラガスさ~ん、外に出ましょうよ~」
「外ねぇ……オルトーって闘技場とかあったっけ?」
「探せばあると思います」
「探すのはちょっと面倒だな」
「……遊ぶ、なら。カジノが、あるよ」
「「「っ!!!???」」」
…………なるほど。確かに遊ぶ場所だ。
でも、セルシアの口からそう言った言葉が出てくるのはちょっと予想外だった。
「セルシアはカジノに行ったことがあるのか?」
「偶に、父様と一緒に、行ってた、よ」
「……そうだったんだな」
ロウレット公爵様~、子供をカジノに連れて行くのは教育上、ちょっと宜しくないんじゃないですか~~~。
「悪くはありませんが……いえ、これに関してはあれこれ言える立場ではありませんね。ラガス坊ちゃまが行くのであれば、私も同行します」
「それは別に構わんけど……シュラはどうする?」
「面白そうなんで、全然ありっすね」
「私も、勿論、あり」
満場一致という訳で、翌日……ギルドで適当な依頼を受けてから軽い正装に着替え、本当にカジノへと向かった。
途中までは中々に治安が悪そうな雰囲気が漂ってたんだが……カジノが近くなると、割と外装が整ってるそういう宿屋とかが増えてきた。
なんか……ちょっとしたカオスだよな。
因みに、シュラがずっと睨みを利かせながら歩いてたお陰で、俺たちに絡んでくる面倒なアホは一人も来なかった。
はぁ~~~~、俺も早く見た目だけで絡まれたくない様になりたいぜ。
「っ!!!??? しょ、少々お待ちくださいませ!!!!」
どうやらハンターたちは絶対に身分証明書を提示しないといけないらしく、俺たちはギルドカードを出した。
すると確認した従業員が面白い驚き方をしながらダッシュでどこかに行ってしまった。
「なんでだ?」
風呂に入り終わった後の夕食時、いきなりそんな事を言い始めた。
これまでと同じく、朝からダンジョン探索じゃないのか?
「なんでだ、じゃありません。ここ最近……全くギルドの依頼を受けてないんですよ」
「……そういえばそうだったな」
素材を売却した記憶はチラッとあるけど、そういえばここ最近は受けてなかったな。
「分かった分かった。とりあえず朝はギルドに行くとして、その後はどうするんだ?」
別に依頼を受けて、直ぐに出発しなければならないルールがある訳ではない。
まっ、俺は全然それでも良いんだけどな。
「当然、休息日にあてます」
「おいおい、メリル。俺は全然疲れてねぇぜ」
「そうですか……では言わせてもらいます。私は疲れました」
「お、おぉう……そ、そうだったのか。すまん」
流れ的に謝るしかなかったな。
そりゃスタミナに関してはシュラの方が一歩二歩先をいってるからな。
ぶっちゃけ本当に丸一日休みが必要な程、メリルが疲れてるのかも怪しいけど。
「ラガス坊ちゃま。私は、本当に疲れています」
「そ、そうか。分かった、明日はちゃんと休もう」
た、多分顔に出てたんだろうな。
付き合いの長さを考えれば、読まれても仕方ないか。
「つってもなぁ~~~……ラガスさん、何して休みますか?」
「悩みどころだな」
どうやって休むかという内容について悩むのがまずおかしいんだろうけど、そこは敢えてスルー。
前世ならいくらでも休みの日に楽しむ娯楽があったんだけどな~。
やっぱり技術ってのは偉大だな~~~。
「舞台……を見たところでって感じだし、休みの日だから一応激しい運動は厳禁だろう?」
「明後日から嫌でも動くので、出来れば遠慮してほしいですね」
この「出来れば」って言葉は「絶対に動くんじゃねぇぞ」ってことだよな。
「……魔靴でも造るか」
グールの素材とかは全く使えないけど、リビングデッドやスケルトン系の素材であれば魔靴の素材として使用出来る。
運良くBランクモンスターの素材が手に入ったし、どうせなら部屋に籠って造り続けるのもありだな。
「えぇ~~。ラガスさ~ん、外に出ましょうよ~」
「外ねぇ……オルトーって闘技場とかあったっけ?」
「探せばあると思います」
「探すのはちょっと面倒だな」
「……遊ぶ、なら。カジノが、あるよ」
「「「っ!!!???」」」
…………なるほど。確かに遊ぶ場所だ。
でも、セルシアの口からそう言った言葉が出てくるのはちょっと予想外だった。
「セルシアはカジノに行ったことがあるのか?」
「偶に、父様と一緒に、行ってた、よ」
「……そうだったんだな」
ロウレット公爵様~、子供をカジノに連れて行くのは教育上、ちょっと宜しくないんじゃないですか~~~。
「悪くはありませんが……いえ、これに関してはあれこれ言える立場ではありませんね。ラガス坊ちゃまが行くのであれば、私も同行します」
「それは別に構わんけど……シュラはどうする?」
「面白そうなんで、全然ありっすね」
「私も、勿論、あり」
満場一致という訳で、翌日……ギルドで適当な依頼を受けてから軽い正装に着替え、本当にカジノへと向かった。
途中までは中々に治安が悪そうな雰囲気が漂ってたんだが……カジノが近くなると、割と外装が整ってるそういう宿屋とかが増えてきた。
なんか……ちょっとしたカオスだよな。
因みに、シュラがずっと睨みを利かせながら歩いてたお陰で、俺たちに絡んでくる面倒なアホは一人も来なかった。
はぁ~~~~、俺も早く見た目だけで絡まれたくない様になりたいぜ。
「っ!!!??? しょ、少々お待ちくださいませ!!!!」
どうやらハンターたちは絶対に身分証明書を提示しないといけないらしく、俺たちはギルドカードを出した。
すると確認した従業員が面白い驚き方をしながらダッシュでどこかに行ってしまった。
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