736 / 962
それは訓練とは言わない
しおりを挟む
「遠距離攻撃も飽きてきたし、拳で思いっきりぶっ叩くか」
「……それもありですね」
おっ、まさかのオッケー。
確かに後衛として動いていても接近されることはあるしな。
「おらっ! ふんっ!! せやっ!!!」
強化されてて硬いっちゃ硬いが、まだシュラの方が硬いな!!!!
「ラガス坊ちゃま、素材のこと、忘れてませんか!?」
「もう既に、二人が!! 大量に、倒してるだろ!!」
「……なるほど。確かに、それもそうです、ねっ!!!」
おっ! 鋭い蹴りじゃんか!!
オーガとかも丁度良い、サンドバッグだけど、こいつらもそれなり、殴り甲斐があるな!!!
「まっ、こんなもんか」
「普通はこんなもんかでは済まないのですけどね」
「俺らが普通ではないのは今更だろ」
「……私は普通に、真っ当に努力してきた結果です」
「無理無理、止めとけ止めとけ。メリル、お前それを同期のメイドたちに言って、同期たちが素直に信じるか?」
「…………」
「そうだろそうだろ。素直に受け入れろって」
確かにメリルは毒魔法のアビリティを自力で習得した点以外はそれなりに普通かもしれないが、俺に合わせて鍛錬に付き合っていたとはいえ、普通に考えて容易に付き合えるもんじゃないんだよ。
メリルの場合……意志の強さ? そこら辺が普通じゃないのかもな。
「当然、本気で前に出たリビングデッドジェネラルを相手に圧倒してるあの二人も普通じゃないけどな」
二人が本気で戦ってたらもう終わってただろうけど、まだ戦ってるってことは……ちゃんと訓練ってことを想定して戦ってるみたいだな。
「ん~~~~……メリル、こりゃささっと五十層に降りないと、本格的な訓練にはならないかもな」
「私としては、今でも十分訓練になってると思いますが」
「そうか? 正直、そこまでひりつく様なバトルを体験してないと思うけど」
「……ラガス坊ちゃま、訓練で一々ひりつく様なバトルを体験していれば、いつどこで死んでもおかしくありませんよ」
「いや、それは……まぁ、それもそうか」
「そうですよ。全く、訓練の意味をちゃんと理解してますか?」
…………クソ、今回は反論出来ない。
そりゃそうだよな。一々死にかける、もしくは死のリスクが三割から五割……違うな、そもそも死のリスクが一割以上ある訓練なんて、訓練って言わないか。
常識がかなり欠如してたな……やっぱりあれか。ルーフェイスが一緒にいるから、かなり常識が欠如してるというか、危機感が足りてないのかもな。
「…………」
「……ワゥ?」
「なんでもないよ。お前はやっぱり頼りになる奴だって改めて思っただけだよ」
「ワゥ~~~」
まっ、四十一階層まで降りればひりつく様なバトルが自然と増えるだろ。
「どうやら、終わったようですね」
「みたいだな。学園にいるころからちょいちょい訓練してたけど、シュラとセルシアの連携もそれなりに様になってきたな」
「そうですね。本気になったリビングデッドジェネラルが何も出来ないぐらいには、息を合わせて動けてましたね」
当たり前だが、二人は余裕ぶって戦ったりなどしてない。
互いに集中力が高まった状態を維持し続け、最善の動きを続けて圧倒した。
決してリビングデッドジェネラルが弱いわけじゃない。
つっても、あんまりちゃんと見えてなかったけど、二人ともただ淡々と作業を繰り返してたって感じなんだよな……まっ、メリルの考えでいくと二人が超必死になって戦う様な相手は、訓練とは言わないから四人で戦う事になりそうだけどな。
「終わったっす」
「楽しかったか?」
「勿論楽しかったすよ。だって、あのリビングデッドジェネラル、多分普通のリビングデッドジェネラルより強かったっすよね」
「ん~~~~……そうだな。魔力量以外の点も他の個体と比べて上だったと思うぞ」
「そうっすよね。まぁ、最後の方はなんかちょっと変な感覚だったすけど、とりあえず楽しめたっす!」
…………毒や呪いを食らってるわけではないみたいだし、心配する必要はなさそうだな。
「……それもありですね」
おっ、まさかのオッケー。
確かに後衛として動いていても接近されることはあるしな。
「おらっ! ふんっ!! せやっ!!!」
強化されてて硬いっちゃ硬いが、まだシュラの方が硬いな!!!!
「ラガス坊ちゃま、素材のこと、忘れてませんか!?」
「もう既に、二人が!! 大量に、倒してるだろ!!」
「……なるほど。確かに、それもそうです、ねっ!!!」
おっ! 鋭い蹴りじゃんか!!
オーガとかも丁度良い、サンドバッグだけど、こいつらもそれなり、殴り甲斐があるな!!!
「まっ、こんなもんか」
「普通はこんなもんかでは済まないのですけどね」
「俺らが普通ではないのは今更だろ」
「……私は普通に、真っ当に努力してきた結果です」
「無理無理、止めとけ止めとけ。メリル、お前それを同期のメイドたちに言って、同期たちが素直に信じるか?」
「…………」
「そうだろそうだろ。素直に受け入れろって」
確かにメリルは毒魔法のアビリティを自力で習得した点以外はそれなりに普通かもしれないが、俺に合わせて鍛錬に付き合っていたとはいえ、普通に考えて容易に付き合えるもんじゃないんだよ。
メリルの場合……意志の強さ? そこら辺が普通じゃないのかもな。
「当然、本気で前に出たリビングデッドジェネラルを相手に圧倒してるあの二人も普通じゃないけどな」
二人が本気で戦ってたらもう終わってただろうけど、まだ戦ってるってことは……ちゃんと訓練ってことを想定して戦ってるみたいだな。
「ん~~~~……メリル、こりゃささっと五十層に降りないと、本格的な訓練にはならないかもな」
「私としては、今でも十分訓練になってると思いますが」
「そうか? 正直、そこまでひりつく様なバトルを体験してないと思うけど」
「……ラガス坊ちゃま、訓練で一々ひりつく様なバトルを体験していれば、いつどこで死んでもおかしくありませんよ」
「いや、それは……まぁ、それもそうか」
「そうですよ。全く、訓練の意味をちゃんと理解してますか?」
…………クソ、今回は反論出来ない。
そりゃそうだよな。一々死にかける、もしくは死のリスクが三割から五割……違うな、そもそも死のリスクが一割以上ある訓練なんて、訓練って言わないか。
常識がかなり欠如してたな……やっぱりあれか。ルーフェイスが一緒にいるから、かなり常識が欠如してるというか、危機感が足りてないのかもな。
「…………」
「……ワゥ?」
「なんでもないよ。お前はやっぱり頼りになる奴だって改めて思っただけだよ」
「ワゥ~~~」
まっ、四十一階層まで降りればひりつく様なバトルが自然と増えるだろ。
「どうやら、終わったようですね」
「みたいだな。学園にいるころからちょいちょい訓練してたけど、シュラとセルシアの連携もそれなりに様になってきたな」
「そうですね。本気になったリビングデッドジェネラルが何も出来ないぐらいには、息を合わせて動けてましたね」
当たり前だが、二人は余裕ぶって戦ったりなどしてない。
互いに集中力が高まった状態を維持し続け、最善の動きを続けて圧倒した。
決してリビングデッドジェネラルが弱いわけじゃない。
つっても、あんまりちゃんと見えてなかったけど、二人ともただ淡々と作業を繰り返してたって感じなんだよな……まっ、メリルの考えでいくと二人が超必死になって戦う様な相手は、訓練とは言わないから四人で戦う事になりそうだけどな。
「終わったっす」
「楽しかったか?」
「勿論楽しかったすよ。だって、あのリビングデッドジェネラル、多分普通のリビングデッドジェネラルより強かったっすよね」
「ん~~~~……そうだな。魔力量以外の点も他の個体と比べて上だったと思うぞ」
「そうっすよね。まぁ、最後の方はなんかちょっと変な感覚だったすけど、とりあえず楽しめたっす!」
…………毒や呪いを食らってるわけではないみたいだし、心配する必要はなさそうだな。
33
お気に入りに追加
3,492
あなたにおすすめの小説
俺と幼女とエクスカリバー
鏡紫郎
ファンタジー
憧れた世界で人をやめ、彼女と出会い、そして俺は初めてあたりまえの恋におちた。
見知らぬ少女を助け死んだ俺こと明石徹(アカシトオル)は、中二病をこじらせ意気揚々と異世界転生を果たしたものの、目覚めるとなんと一本の「剣」になっていた。
最初の持ち主に使いものにならないという理由であっさりと捨てられ、途方に暮れる俺の目の前に現れたのは……なんと幼女!?
しかもこの幼女俺を復讐のために使うとか言ってるし、でもでも意思疎通ができるのは彼女だけで……一体この先どうなっちゃうの!?
剣になった少年と無口な幼女の冒険譚、ここに開幕
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
伯爵家の三男は冒険者を目指す!
おとうふ
ファンタジー
2024年8月、更新再開しました!
佐藤良太はとある高校に通う極普通の高校生である。いつものように彼女の伶奈と一緒に歩いて下校していたところ、信号無視のトラックが猛スピードで突っ込んで来るのが見えた。良太は咄嗟に彼女を突き飛ばしたが、彼は迫り来るトラックを前に為すすべも無く、あっけなくこの世を去った。
彼が最後に見たものは、驚愕した表情で自分を見る彼女と、完全にキメているとしか思えない、トラックの運転手の異常な目だった...
(...伶奈、ごめん...)
異世界に転生した良太は、とりあえず父の勧める通りに冒険者を目指すこととなる。学校での出会いや、地球では体験したことのない様々な出来事が彼を待っている。
初めて投稿する作品ですので、温かい目で見ていただければ幸いです。
誤字・脱字やおかしな表現や展開など、指摘があれば遠慮なくお願い致します。
1話1話はとても短くなっていますので、サクサク読めるかなと思います。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~
楠ノ木雫
ファンタジー
IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき……
※他の投稿サイトにも掲載しています。
パーティを追い出されましたがむしろ好都合です!
八神 凪
ファンタジー
勇者パーティに属するルーナ(17)は悩んでいた。
補助魔法が使える前衛としてスカウトされたものの、勇者はドスケベ、取り巻く女の子達は勇者大好きという辟易するパーティだった。
しかも勇者はルーナにモーションをかけるため、パーティ内の女の子からは嫉妬の雨・・・。
そんな中「貴女は役に立たないから出て行け」と一方的に女の子達から追放を言い渡されたルーナはいい笑顔で答えるのだった。
「ホントに!? 今までお世話しました! それじゃあ!」
ルーナの旅は始まったばかり!
第11回ファンタジー大賞エントリーしてました!
仰っている意味が分かりません
水姫
ファンタジー
お兄様が何故か王位を継ぐ気満々なのですけれど、何を仰っているのでしょうか?
常識知らずの迷惑な兄と次代の王のやり取りです。
※過去に投稿したものを手直し後再度投稿しています。
モブです。静止画の隅っこの1人なので傍観でいいよね?
紫楼
ファンタジー
5歳の時、自分が乙女ゲームの世界に転生してることに気がついた。
やり込んだゲームじゃ無いっぽいから最初は焦った。
悪役令嬢とかヒロインなんてめんどくさいから嫌〜!
でも名前が記憶にないキャラだからきっとお取り巻きとかちょい役なはず。
成長して学園に通うようになってヒロインと悪役令嬢と王子様たち逆ハーレム要員を発見!
絶対お近づきになりたくない。
気がついたんだけど、私名前すら出てなかった背景に描かれていたモブ中のモブじゃん。
普通に何もしなければモブ人生満喫出来そう〜。
ブラコンとシスコンの二人の物語。
偏った価値観の世界です。
戦闘シーン、流血描写、死の場面も出ます。
主筋は冒険者のお話では無いので戦闘シーンはあっさり、流し気味です。
ふんわり設定、見切り発車です。
カクヨム様にも掲載しています。
24話まで少し改稿、誤字修正しました。
大筋は変わってませんので読み返されなくとも大丈夫なはず。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる