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将来性を見込んで
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「ラガス坊ちゃま、お客さんです」
「俺に客? 魔靴の依頼か?」
「いえ、どうやらそういう事ではないようです」
「???」
俺への客は、どうやら学園の中に入ってこれないような人物らしい。
ってことは……多分、貴族じゃないんだろうな。
学園の関係者ではなくても、貴族であれば学園の一部分までは入れる……と思う。
俺に要件があるなら、そこで済ませてしまえば良い。
因みに今日は休日だが、騎士団や魔術師団の訓練場には行かず、真面目に休日にすると決めている。
朝のストレッチや基礎トレーニング、シャドーなどは行ったが、模擬戦は行っていない。
別にメリルや教師たちから動き過ぎだ! もう少し自分の体を労われ!!! と説教されたからではなく、自主的に休息日にしようと思った……うん、一般常識的にはおかしな言葉だな。
「っ、ラガスさん。あちらがお客さんです」
「どうも」
警備兵さんに挨拶し、客の方に顔を向けると……そこには、見覚えがある人物がいた。
「ライド君、だよな」
「久しぶりですね」
「そうだな。ただ、久しぶりだからって敬語は止めてくれ。変な気分になる」
そう、俺へのお客さんとは、一年生の頃に権力が関わった色恋沙汰でリーベと決闘を行ったハンター学園の超優等生、ライド君。
当然と言えば当然だが、一年生の頃と比べて体は大きくなってる。
体格的には……俺とほとんど変わらないか?
一年生の頃は、細身のイメージが強かったけど、今は良い感じに細マッチョになってる。
平民出身とは思えないイケメン優顔も健在だが……今は、そこに覇気? 強いオーラとかが合わさって……うん、本当に強くなったな。
先日行った国際大会……もしライド君も参加していれば、ガルガント王国側は更に圧勝していた。
アルガ王国のハンター学園に在籍する生徒の中でも、ライド君並みの強者はいないと否定はできないが……可能性は低いだろうな。
「分かった。ところで、今時間は取れるかな」
「あぁ、大丈夫だ。今日はほぼ完全休日だからな」
ハンター学園の最強と、貴族学園の最強……って、口には出せないな。
でも、そんな二人が一緒に歩いてるってのは、絶対に珍しいというか、興味を持つ者が多いよな。
さっきからチラチラと視線が飛んで来てるし……何を話すにしても、個室があるレストランかカフェで話すか。
「最近、調子はどうなんだ?」
「悪くないね。まだ成長出来るって実感した出来事があったんだ」
「へぇ~、そりゃ気になるな」
そのまだまだ成長出来ると実感できた出来事を聞きながら、遠くない場所にあるカフェに向かった。
なんだかんだで王都に三年近くもいるから、どのカフェやレストランに個室があるか、ある程度頭に入っている。
「…………」
普段のライドなら、おそらく個室がある店に入ろうものなら、超遠慮しただろうな。
でも、無言で何も言わないってことは、あんまり他人には聞かれたくない内容って事で確定だな。
「とりあえず何か頼むか……ライド、お前も何か頼めよ」
「いや、僕は良いよ」
「この店を選んだのは俺だから、料金も俺が出すに決まってるだろ」
「っ…………解った、お言葉に甘えさせてもらうよ」
「おう、好きなだけ食ってくれ」
これまでの人生経験から、どういった顔をすれば、こういった状況で相手が断らないか、ある程度理解して実行出来るようになった。
まっ、結局ライドが頼んだのはメニューの中でも料金が低い物だったけどな。
「それで、俺に何の用だったんだ? 魔靴の制作なら、お前の将来性を加味して、少し安めの金額で制作しても良いぞ」
「それは嬉しいね。でも、今日はそういった頼み事じゃなくて、報告というか……」
「報告?」
報告って事は……あれか!! アザルトさんと縁を切って、ザックスたちと一緒にトップハンターを目指すと決めたのか!!!
「俺に客? 魔靴の依頼か?」
「いえ、どうやらそういう事ではないようです」
「???」
俺への客は、どうやら学園の中に入ってこれないような人物らしい。
ってことは……多分、貴族じゃないんだろうな。
学園の関係者ではなくても、貴族であれば学園の一部分までは入れる……と思う。
俺に要件があるなら、そこで済ませてしまえば良い。
因みに今日は休日だが、騎士団や魔術師団の訓練場には行かず、真面目に休日にすると決めている。
朝のストレッチや基礎トレーニング、シャドーなどは行ったが、模擬戦は行っていない。
別にメリルや教師たちから動き過ぎだ! もう少し自分の体を労われ!!! と説教されたからではなく、自主的に休息日にしようと思った……うん、一般常識的にはおかしな言葉だな。
「っ、ラガスさん。あちらがお客さんです」
「どうも」
警備兵さんに挨拶し、客の方に顔を向けると……そこには、見覚えがある人物がいた。
「ライド君、だよな」
「久しぶりですね」
「そうだな。ただ、久しぶりだからって敬語は止めてくれ。変な気分になる」
そう、俺へのお客さんとは、一年生の頃に権力が関わった色恋沙汰でリーベと決闘を行ったハンター学園の超優等生、ライド君。
当然と言えば当然だが、一年生の頃と比べて体は大きくなってる。
体格的には……俺とほとんど変わらないか?
一年生の頃は、細身のイメージが強かったけど、今は良い感じに細マッチョになってる。
平民出身とは思えないイケメン優顔も健在だが……今は、そこに覇気? 強いオーラとかが合わさって……うん、本当に強くなったな。
先日行った国際大会……もしライド君も参加していれば、ガルガント王国側は更に圧勝していた。
アルガ王国のハンター学園に在籍する生徒の中でも、ライド君並みの強者はいないと否定はできないが……可能性は低いだろうな。
「分かった。ところで、今時間は取れるかな」
「あぁ、大丈夫だ。今日はほぼ完全休日だからな」
ハンター学園の最強と、貴族学園の最強……って、口には出せないな。
でも、そんな二人が一緒に歩いてるってのは、絶対に珍しいというか、興味を持つ者が多いよな。
さっきからチラチラと視線が飛んで来てるし……何を話すにしても、個室があるレストランかカフェで話すか。
「最近、調子はどうなんだ?」
「悪くないね。まだ成長出来るって実感した出来事があったんだ」
「へぇ~、そりゃ気になるな」
そのまだまだ成長出来ると実感できた出来事を聞きながら、遠くない場所にあるカフェに向かった。
なんだかんだで王都に三年近くもいるから、どのカフェやレストランに個室があるか、ある程度頭に入っている。
「…………」
普段のライドなら、おそらく個室がある店に入ろうものなら、超遠慮しただろうな。
でも、無言で何も言わないってことは、あんまり他人には聞かれたくない内容って事で確定だな。
「とりあえず何か頼むか……ライド、お前も何か頼めよ」
「いや、僕は良いよ」
「この店を選んだのは俺だから、料金も俺が出すに決まってるだろ」
「っ…………解った、お言葉に甘えさせてもらうよ」
「おう、好きなだけ食ってくれ」
これまでの人生経験から、どういった顔をすれば、こういった状況で相手が断らないか、ある程度理解して実行出来るようになった。
まっ、結局ライドが頼んだのはメニューの中でも料金が低い物だったけどな。
「それで、俺に何の用だったんだ? 魔靴の制作なら、お前の将来性を加味して、少し安めの金額で制作しても良いぞ」
「それは嬉しいね。でも、今日はそういった頼み事じゃなくて、報告というか……」
「報告?」
報告って事は……あれか!! アザルトさんと縁を切って、ザックスたちと一緒にトップハンターを目指すと決めたのか!!!
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