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必要ないのでは?
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SIDE 見守りのハンター
(あの令息くん……ちょっとヤバ過ぎないか)
ロッソ学園のハンター科の生徒たちが無茶しない様に陰から見守っているハンターたちの中で、それなりの戦闘力があって気配を消すことに長けたハンターがロックスとセルシア、ラガスの戦闘光景を見ていた。
(先のグレーウルフを一人で倒した令息くんと、素手でグレーグリズリーをボコボコにした令嬢ちゃんも学生にしては跳び抜けた力を持ってたが、Cランクのヴェノムスネークを一人で倒すとか……頭おかしい……じゃなくて、身体能力おかしいんじゃねぇか?)
それなりにプロとして長くやっているので、戦っている者が身体強化を使っているか否か。
それぐらいは戦っている様子を見れば分かる。
勿論、戦闘中にヴェノムスネークは身体強化のアビリティを使用していた。
それに対して、一人で戦っている学生……ラガスは身体強化のアビリティを使わずに素手で攻め続け、最後はヴェノムスネークの珍しいアビリティに気付き、衝撃を体内に素早く通して勝利を収めた。
(ヴェノムスネークなんて、俺らでも数人がかりで倒すのがセオリーだってのに……いや、上手く奇襲が成功すれば、俺一人でも倒せるか? しかしヴェノムスネークの感知能力は厄介だからな……それを考えると、奇襲で倒すのはやっぱり難しいよな)
男は離れた場所から鑑定のスキルを発動してヴェノムスネークのステータスを視ていたので、力流のアビリティを持っていたのを知っていた。
知っていたからこそ、余計にラガスがソロでヴェノムスネークを倒したことに驚きを隠せない。
(学校の先生達から、この三人がランクの高いモンスターと遭遇しても、多分手助けは要らないみたいなことを言ってたが……マジでそうなのかもな)
この男、王都でラガスがどれだけ活躍したのか知らず、セルシアがどれだけお嬢様なのかも知らない。
ただ……男はラガスの苗字を思い出し、とあることに気付いた。
(そういえば、リゼードって苗字を持った高ランクのハンターが昔いた様な気が……もしかして、そのハンターの息子なのか? それならこれだけ強いのも納得……いや、それでも完全に納得するのは難しいな)
男とリットでは、十歳以上年齢が離れており……リットがハンターを止めてから、かなり時が経っているので思い出すのに時間が掛かったのは仕方ない。
そして目の前でヴェノムスネークを一人で倒した理由に納得しかけたが、元高ランクハンターの夫婦の息子であってもCランクを十二歳という年齢で倒す理由としては納得しかねた。
(とんでもない才能を持った化け物なのか……それとも両親の英才教育が凄いのか……どっちともって可能性の方が高いか?)
正解は前者。
才能というよりは、果てしない訓練と実戦が生んだ化け物という表現が正しい。
(先生方の言う通り、Cランクのモンスター程度じゃ……どうやら俺の参入は必要なさそうだな。オークの上位種の群れとか、リゼードマンの群れが襲ってきてもこの生徒たちならなんとかしそうだ)
ロックスはCランクのモンスター相手だと、まだ余裕を持って倒せるかは微妙なライン。
だが、メリルの支援があれば隙を突いて倒すことは出来る。
セルシアは紫電崩牙を使えばそこまで難しくはなく、ラガスは身体強化系のアビリティ、獣魔法等を使って高速で戦場を駆け、魔弾を撃ちまくれば殲滅することぐらい難しくはない。
(でも、仮にBランクのモンスターと遭遇したら、さすがに助けねぇと……いや、そういえば従魔のブラックウルフと従者のメイドも中々強い気が……本当に何が起こっても俺らの手助けは必要ないか?)
男の直感は正しく、学生の中ではずば抜けた実力を持つ生徒三人に加えて、ルーフェイスとメリルの力が加わればBランクのモンスターの討伐も難しくはない。
男はもしかしたら、自分たちはこのグループを見守る必要はないのでは? と思ってしまったが、金を貰って雇われている立場なので、先生方にそんな事は進言できなかった。
(あの令息くん……ちょっとヤバ過ぎないか)
ロッソ学園のハンター科の生徒たちが無茶しない様に陰から見守っているハンターたちの中で、それなりの戦闘力があって気配を消すことに長けたハンターがロックスとセルシア、ラガスの戦闘光景を見ていた。
(先のグレーウルフを一人で倒した令息くんと、素手でグレーグリズリーをボコボコにした令嬢ちゃんも学生にしては跳び抜けた力を持ってたが、Cランクのヴェノムスネークを一人で倒すとか……頭おかしい……じゃなくて、身体能力おかしいんじゃねぇか?)
それなりにプロとして長くやっているので、戦っている者が身体強化を使っているか否か。
それぐらいは戦っている様子を見れば分かる。
勿論、戦闘中にヴェノムスネークは身体強化のアビリティを使用していた。
それに対して、一人で戦っている学生……ラガスは身体強化のアビリティを使わずに素手で攻め続け、最後はヴェノムスネークの珍しいアビリティに気付き、衝撃を体内に素早く通して勝利を収めた。
(ヴェノムスネークなんて、俺らでも数人がかりで倒すのがセオリーだってのに……いや、上手く奇襲が成功すれば、俺一人でも倒せるか? しかしヴェノムスネークの感知能力は厄介だからな……それを考えると、奇襲で倒すのはやっぱり難しいよな)
男は離れた場所から鑑定のスキルを発動してヴェノムスネークのステータスを視ていたので、力流のアビリティを持っていたのを知っていた。
知っていたからこそ、余計にラガスがソロでヴェノムスネークを倒したことに驚きを隠せない。
(学校の先生達から、この三人がランクの高いモンスターと遭遇しても、多分手助けは要らないみたいなことを言ってたが……マジでそうなのかもな)
この男、王都でラガスがどれだけ活躍したのか知らず、セルシアがどれだけお嬢様なのかも知らない。
ただ……男はラガスの苗字を思い出し、とあることに気付いた。
(そういえば、リゼードって苗字を持った高ランクのハンターが昔いた様な気が……もしかして、そのハンターの息子なのか? それならこれだけ強いのも納得……いや、それでも完全に納得するのは難しいな)
男とリットでは、十歳以上年齢が離れており……リットがハンターを止めてから、かなり時が経っているので思い出すのに時間が掛かったのは仕方ない。
そして目の前でヴェノムスネークを一人で倒した理由に納得しかけたが、元高ランクハンターの夫婦の息子であってもCランクを十二歳という年齢で倒す理由としては納得しかねた。
(とんでもない才能を持った化け物なのか……それとも両親の英才教育が凄いのか……どっちともって可能性の方が高いか?)
正解は前者。
才能というよりは、果てしない訓練と実戦が生んだ化け物という表現が正しい。
(先生方の言う通り、Cランクのモンスター程度じゃ……どうやら俺の参入は必要なさそうだな。オークの上位種の群れとか、リゼードマンの群れが襲ってきてもこの生徒たちならなんとかしそうだ)
ロックスはCランクのモンスター相手だと、まだ余裕を持って倒せるかは微妙なライン。
だが、メリルの支援があれば隙を突いて倒すことは出来る。
セルシアは紫電崩牙を使えばそこまで難しくはなく、ラガスは身体強化系のアビリティ、獣魔法等を使って高速で戦場を駆け、魔弾を撃ちまくれば殲滅することぐらい難しくはない。
(でも、仮にBランクのモンスターと遭遇したら、さすがに助けねぇと……いや、そういえば従魔のブラックウルフと従者のメイドも中々強い気が……本当に何が起こっても俺らの手助けは必要ないか?)
男の直感は正しく、学生の中ではずば抜けた実力を持つ生徒三人に加えて、ルーフェイスとメリルの力が加わればBランクのモンスターの討伐も難しくはない。
男はもしかしたら、自分たちはこのグループを見守る必要はないのでは? と思ってしまったが、金を貰って雇われている立場なので、先生方にそんな事は進言できなかった。
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