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それはそれで不満?
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「それと、主と執事とメイド、三人で戦うトーナメント……あれは面白そうだと、思った」
「おっ、やっぱりそうだよな。俺はそれに関しては開催してみる価値はあると思うんだよ」
国内の大会で生徒同士のダブルスを行ったが、あれは生徒同士で組んだ急造ペア……と言えない奴らがいたかもしれないけど、即席のコンビネーションで挑むペアが多かった気がする。
俺とセルシアに関しても、一緒に訓練するようになったのはパートナーになってから。
実力的には二人で戦わずに相手を分断させて一対一の状態で戦う、もしくは俺が後衛から魔弾だけで援護するって戦法で戦えた。
でも、あれが良いコンビネーションだったかといえば……別にそうでもないと思うんだよな。
相手を分断させて、一対一で戦うなんてダブルスの意味がない。
セルシアが前衛で俺が後衛ってスタイルもなんかちょっと……コンビネーションで勝ったって気がしないんだよな。
戦ってる時は上手くやれてるじゃんって思ったけど、今考えるとちょっとな……。
「ちょっと偏見かもしれないけど、メイドや執事って主の動きに合わせるのが得意だと思うんだよ」
「……うん、それは間違ってないと思う」
やっぱりそうだよな。
メリルは断然それが上手い。
シュラもなんだかんだで俺の動きに合わせて動ける。
三対三の戦いになれば……まぁ、面子とかの問題もあるだろうけど、主がメインで戦うことになる。
それを従者がどうサポートするか。
そこら辺は学生だけの戦いじゃ観られないポイントだ。
「でもラガス、その三対三も、仮に開催するなら、上から手加減するように、言われるんじゃない、の?」
「……うん、だと思う。というか、絶対そういう通達がある。だから、そもそものトーナメント表を少し弄るのもありだと思ってるんだよ」
俺は言わずもがなトーナメントのシングル、ダブルスで優勝してる。
団体戦でも全戦全勝。
そしてシュラとメリルもそれぞれの大会で余裕の優勝。
シュラに関しては鬼人族っていうアドバンテージがある。
それを卑怯だという奴らがいるかもしれないが、あんまり貴族がそういうこと言ってたら評判を落とすことになるだろうし、結果自分の首を絞めることになる。
だから放っておいても問題はない。
とにかく、そんな三人が本気で戦えば瞬殺劇になるのは間違いない。
でもなぁ……三対三で戦うとなれば、どこかでやらかすというか……やられる気がしなくもないんだよな。
「トーナメント表を弄る……それは良いかも。けど、嘗めるなって、不満が出るかも、しれない」
「そ、そうか? 寧ろ参加者たちには俺を疲労させる良い仕組みだと思うんだが」
結果的に疲労するかどうかは分からないけどな。
もしかしたら全く汗をかかずに終わるかもしれない。
というか、俺を含めて三人ともスタミナには自信があるからな…………正直なところ、決勝までいっても大して疲れてないって可能性もある。
「客観的に見れば、そうかもしれない。それでも、プライドが高い人からすれば、それに不満を持つ人がいると、思う」
「そ、そうか……でも、そこら辺を決めるのは上の人たちだからな」
俺は良い案だと思ったんだが、俺よりも貴族の世界を知っているセルシアからすれば、悪手な案なのかもしれないな。
ただ、そんなことをするのは俺が在籍してる歳だけだから、仕方ないというか……そう、仕方ないんだよ。
別に通常通りのトーナメントで戦ってもこっちは構わないけど、それはそれで文句を言う人がいるかもしれないし……ダメだ、考えるのめんどくさくなってきた。
「とりあえず、明日はアルガ王国の件で起った内容の報告と、ガルガント王国とアルガ王国の二か国で大会を行いませんかって提案する」
「私も、大会については、賛成。お父様に報告すれば、きっと賛成してくれる」
「はは、それは心強いな」
ロウレット様がこの大会開催に賛成してくれれば、現実味が増すってものだ。
「おっ、やっぱりそうだよな。俺はそれに関しては開催してみる価値はあると思うんだよ」
国内の大会で生徒同士のダブルスを行ったが、あれは生徒同士で組んだ急造ペア……と言えない奴らがいたかもしれないけど、即席のコンビネーションで挑むペアが多かった気がする。
俺とセルシアに関しても、一緒に訓練するようになったのはパートナーになってから。
実力的には二人で戦わずに相手を分断させて一対一の状態で戦う、もしくは俺が後衛から魔弾だけで援護するって戦法で戦えた。
でも、あれが良いコンビネーションだったかといえば……別にそうでもないと思うんだよな。
相手を分断させて、一対一で戦うなんてダブルスの意味がない。
セルシアが前衛で俺が後衛ってスタイルもなんかちょっと……コンビネーションで勝ったって気がしないんだよな。
戦ってる時は上手くやれてるじゃんって思ったけど、今考えるとちょっとな……。
「ちょっと偏見かもしれないけど、メイドや執事って主の動きに合わせるのが得意だと思うんだよ」
「……うん、それは間違ってないと思う」
やっぱりそうだよな。
メリルは断然それが上手い。
シュラもなんだかんだで俺の動きに合わせて動ける。
三対三の戦いになれば……まぁ、面子とかの問題もあるだろうけど、主がメインで戦うことになる。
それを従者がどうサポートするか。
そこら辺は学生だけの戦いじゃ観られないポイントだ。
「でもラガス、その三対三も、仮に開催するなら、上から手加減するように、言われるんじゃない、の?」
「……うん、だと思う。というか、絶対そういう通達がある。だから、そもそものトーナメント表を少し弄るのもありだと思ってるんだよ」
俺は言わずもがなトーナメントのシングル、ダブルスで優勝してる。
団体戦でも全戦全勝。
そしてシュラとメリルもそれぞれの大会で余裕の優勝。
シュラに関しては鬼人族っていうアドバンテージがある。
それを卑怯だという奴らがいるかもしれないが、あんまり貴族がそういうこと言ってたら評判を落とすことになるだろうし、結果自分の首を絞めることになる。
だから放っておいても問題はない。
とにかく、そんな三人が本気で戦えば瞬殺劇になるのは間違いない。
でもなぁ……三対三で戦うとなれば、どこかでやらかすというか……やられる気がしなくもないんだよな。
「トーナメント表を弄る……それは良いかも。けど、嘗めるなって、不満が出るかも、しれない」
「そ、そうか? 寧ろ参加者たちには俺を疲労させる良い仕組みだと思うんだが」
結果的に疲労するかどうかは分からないけどな。
もしかしたら全く汗をかかずに終わるかもしれない。
というか、俺を含めて三人ともスタミナには自信があるからな…………正直なところ、決勝までいっても大して疲れてないって可能性もある。
「客観的に見れば、そうかもしれない。それでも、プライドが高い人からすれば、それに不満を持つ人がいると、思う」
「そ、そうか……でも、そこら辺を決めるのは上の人たちだからな」
俺は良い案だと思ったんだが、俺よりも貴族の世界を知っているセルシアからすれば、悪手な案なのかもしれないな。
ただ、そんなことをするのは俺が在籍してる歳だけだから、仕方ないというか……そう、仕方ないんだよ。
別に通常通りのトーナメントで戦ってもこっちは構わないけど、それはそれで文句を言う人がいるかもしれないし……ダメだ、考えるのめんどくさくなってきた。
「とりあえず、明日はアルガ王国の件で起った内容の報告と、ガルガント王国とアルガ王国の二か国で大会を行いませんかって提案する」
「私も、大会については、賛成。お父様に報告すれば、きっと賛成してくれる」
「はは、それは心強いな」
ロウレット様がこの大会開催に賛成してくれれば、現実味が増すってものだ。
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