404 / 962
お久しぶりです
しおりを挟む
「お久しぶりですね、ラガスさん」
「どうも、お久しぶりです。フェリスさん」
ガイに連絡して明後日に向けて少し話、その後セルシアにドキドキさせられた翌日、学園の正門前でフェリスさんを出迎えた。
「メリルさんとシュラさんもお久しぶりですね」
「「お久しぶりです、フェリスさん」」
二人は綺麗なお辞儀を同じタイミングで行った。
ちょっと固くなり過ぎじゃないかと思わなくはないが、フェリスさんが相手だとやっぱりそういう態度が出てしまうものか。
「ルーフェイス、ちゃんとラガスさんたちの言うことを聞いてた?」
『うん、ちゃんとラガスたちの言うことを聞いて良い子にしてたよ!!!』
「ふふ、それは良かったわ」
……人間態のフェリスさん、本当に美人だな。
長い黒髪が少々バラバラになってるけど、髪質は悪くないと思う。
容姿は柔らかい系の美人。そしてスタイルが半端ではない。
どんなにスタイルが良いグラビアアイドルでも逃げ出す様なものをお持ちだ。
容姿とスタイルが相まって母性が溢れ出してる。
多分……というか絶対に王都に入ってからナンパされまくっただろうな。
「フェリスさん、ロッソ学園に来るまで大変じゃありませんでしたか。面倒な男に絡まれたりとか」
「大丈夫ですよ。隠密を発動して動けば大抵の人は私の姿が見えなくなるの」
ッ!!! 本当だ……今は目の前にいると分かってるから薄っすらと見えるけど、確かにこれを街中で使えば人々から認識されず、ここまで来ることが可能だろうな。
「凄い、ですね」
「ラガスさんも頑張れば直ぐに隠密のアビリティを習得出来る筈ですよ」
「そ、そうですか……頑張ってみます」
暗殺タイプだから覚える必要は……いや、何が起こるか分からないし、そういったアビリティを習得しておいて損はないか。
「えっと、既に学園には許可を貰っているのでフェリスさんはこれを身に着ければ学園に入れます」
「ありがとう」
「それでは、俺たちが暮らしている特別寮の方まで案内します」
既に夏休みは始まったが、学園にはまだ多くの生徒が残っている。
なので、特別寮に到着するまで他の生徒たちと何度かすれ違ったが……全員がフェリスさんのことを目で追っていた。
男子は特に……たわわな実をガン見して追っていたが、フェリスさんは特にニコニコ表情を変えることはなかった。
男子……見たくなる気持ちは解るけど、もう少し遠慮した方が良いんじゃないか?
俺の知り合いだって分かれば他を出そうとするアホはこの学園にいないと思うけどさ。
「そういえばルーフェイスから聞きましたよ。学園の生徒同士が戦うトーナメントで優勝したと。おめでとう」
「ありがとうございます。ただ、相手は学生です。フェリスさんと比べればまだまだなので……」
「ラガス様の圧勝で終わりましたね」
「結局最後まで本気は出さなかったっすもんね」
当たり前だろ。俺が本気出したら殺してしまうだろ。
セルシアを含め、光る才を持ってる物はちらほらいたけど、ディザスターと事を構えた時の本気を出すことはなかった。
あの状態で戦えば、聖騎士? とか近衛騎士とかにも勝てると思う……実際にその人たちの戦いっぷりは見たことないけど。
「……言っちゃ悪いけど、本気を出したら直ぐに終わるだろ。それだと色々とつまらないし……大会を観に来た客からクレームが出る」
というか、実際にその辺りを注意というか警告されたからな。
あんまり試合を早く終わらせないでくれって。
唯一あの試合開始初っ端からぶっ放してきた奴の試合は早く終わったけど、それ以外の試合はそれなりに時間を掛けて倒した。
「見に来た客のことまで気を使えるとは、素晴らしいですね」
「実力差があったからですよ。余裕を持てるだけの実力差がなければ客の気分まで考えて戦うのは無理ですよ」
「大会で客に気を使いながら戦った後は、少々面倒な依頼が二つも来ましたしね」
「あら、そうなのですか?」
「はは、まぁ……ちょっと色々ありまして」
リーベの件に関して面倒だとは思っていないが、リゼード家当主と絡んだ一件は私的に面倒だと思った内容だったな。
「どうも、お久しぶりです。フェリスさん」
ガイに連絡して明後日に向けて少し話、その後セルシアにドキドキさせられた翌日、学園の正門前でフェリスさんを出迎えた。
「メリルさんとシュラさんもお久しぶりですね」
「「お久しぶりです、フェリスさん」」
二人は綺麗なお辞儀を同じタイミングで行った。
ちょっと固くなり過ぎじゃないかと思わなくはないが、フェリスさんが相手だとやっぱりそういう態度が出てしまうものか。
「ルーフェイス、ちゃんとラガスさんたちの言うことを聞いてた?」
『うん、ちゃんとラガスたちの言うことを聞いて良い子にしてたよ!!!』
「ふふ、それは良かったわ」
……人間態のフェリスさん、本当に美人だな。
長い黒髪が少々バラバラになってるけど、髪質は悪くないと思う。
容姿は柔らかい系の美人。そしてスタイルが半端ではない。
どんなにスタイルが良いグラビアアイドルでも逃げ出す様なものをお持ちだ。
容姿とスタイルが相まって母性が溢れ出してる。
多分……というか絶対に王都に入ってからナンパされまくっただろうな。
「フェリスさん、ロッソ学園に来るまで大変じゃありませんでしたか。面倒な男に絡まれたりとか」
「大丈夫ですよ。隠密を発動して動けば大抵の人は私の姿が見えなくなるの」
ッ!!! 本当だ……今は目の前にいると分かってるから薄っすらと見えるけど、確かにこれを街中で使えば人々から認識されず、ここまで来ることが可能だろうな。
「凄い、ですね」
「ラガスさんも頑張れば直ぐに隠密のアビリティを習得出来る筈ですよ」
「そ、そうですか……頑張ってみます」
暗殺タイプだから覚える必要は……いや、何が起こるか分からないし、そういったアビリティを習得しておいて損はないか。
「えっと、既に学園には許可を貰っているのでフェリスさんはこれを身に着ければ学園に入れます」
「ありがとう」
「それでは、俺たちが暮らしている特別寮の方まで案内します」
既に夏休みは始まったが、学園にはまだ多くの生徒が残っている。
なので、特別寮に到着するまで他の生徒たちと何度かすれ違ったが……全員がフェリスさんのことを目で追っていた。
男子は特に……たわわな実をガン見して追っていたが、フェリスさんは特にニコニコ表情を変えることはなかった。
男子……見たくなる気持ちは解るけど、もう少し遠慮した方が良いんじゃないか?
俺の知り合いだって分かれば他を出そうとするアホはこの学園にいないと思うけどさ。
「そういえばルーフェイスから聞きましたよ。学園の生徒同士が戦うトーナメントで優勝したと。おめでとう」
「ありがとうございます。ただ、相手は学生です。フェリスさんと比べればまだまだなので……」
「ラガス様の圧勝で終わりましたね」
「結局最後まで本気は出さなかったっすもんね」
当たり前だろ。俺が本気出したら殺してしまうだろ。
セルシアを含め、光る才を持ってる物はちらほらいたけど、ディザスターと事を構えた時の本気を出すことはなかった。
あの状態で戦えば、聖騎士? とか近衛騎士とかにも勝てると思う……実際にその人たちの戦いっぷりは見たことないけど。
「……言っちゃ悪いけど、本気を出したら直ぐに終わるだろ。それだと色々とつまらないし……大会を観に来た客からクレームが出る」
というか、実際にその辺りを注意というか警告されたからな。
あんまり試合を早く終わらせないでくれって。
唯一あの試合開始初っ端からぶっ放してきた奴の試合は早く終わったけど、それ以外の試合はそれなりに時間を掛けて倒した。
「見に来た客のことまで気を使えるとは、素晴らしいですね」
「実力差があったからですよ。余裕を持てるだけの実力差がなければ客の気分まで考えて戦うのは無理ですよ」
「大会で客に気を使いながら戦った後は、少々面倒な依頼が二つも来ましたしね」
「あら、そうなのですか?」
「はは、まぁ……ちょっと色々ありまして」
リーベの件に関して面倒だとは思っていないが、リゼード家当主と絡んだ一件は私的に面倒だと思った内容だったな。
50
お気に入りに追加
3,492
あなたにおすすめの小説
エンジェリカの王女
四季
ファンタジー
天界の王国・エンジェリカ。その王女であるアンナは王宮の外の世界に憧れていた。
ある日、護衛隊長エリアスに無理を言い街へ連れていってもらうが、それをきっかけに彼女の人生は動き出すのだった。
天使が暮らす天界、人間の暮らす地上界、悪魔の暮らす魔界ーー三つの世界を舞台に繰り広げられる物語。
著作者:四季 無断転載は固く禁じます。
※この作品は、2017年7月~10月に執筆したものを投稿しているものです。
※この作品は「小説カキコ」にも掲載しています。
※この作品は「小説になろう」にも掲載しています。
俺と幼女とエクスカリバー
鏡紫郎
ファンタジー
憧れた世界で人をやめ、彼女と出会い、そして俺は初めてあたりまえの恋におちた。
見知らぬ少女を助け死んだ俺こと明石徹(アカシトオル)は、中二病をこじらせ意気揚々と異世界転生を果たしたものの、目覚めるとなんと一本の「剣」になっていた。
最初の持ち主に使いものにならないという理由であっさりと捨てられ、途方に暮れる俺の目の前に現れたのは……なんと幼女!?
しかもこの幼女俺を復讐のために使うとか言ってるし、でもでも意思疎通ができるのは彼女だけで……一体この先どうなっちゃうの!?
剣になった少年と無口な幼女の冒険譚、ここに開幕
ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ
雑木林
ファンタジー
現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。
第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。
この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。
そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。
畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。
斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話
紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界――
田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。
暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。
仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン>
「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。
最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。
しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。
ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと――
――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。
しかもその姿は、
血まみれ。
右手には討伐したモンスターの首。
左手にはモンスターのドロップアイテム。
そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。
「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」
ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。
タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。
――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――
勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~
楠ノ木雫
ファンタジー
IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき……
※他の投稿サイトにも掲載しています。
仰っている意味が分かりません
水姫
ファンタジー
お兄様が何故か王位を継ぐ気満々なのですけれど、何を仰っているのでしょうか?
常識知らずの迷惑な兄と次代の王のやり取りです。
※過去に投稿したものを手直し後再度投稿しています。
伯爵家の三男は冒険者を目指す!
おとうふ
ファンタジー
2024年8月、更新再開しました!
佐藤良太はとある高校に通う極普通の高校生である。いつものように彼女の伶奈と一緒に歩いて下校していたところ、信号無視のトラックが猛スピードで突っ込んで来るのが見えた。良太は咄嗟に彼女を突き飛ばしたが、彼は迫り来るトラックを前に為すすべも無く、あっけなくこの世を去った。
彼が最後に見たものは、驚愕した表情で自分を見る彼女と、完全にキメているとしか思えない、トラックの運転手の異常な目だった...
(...伶奈、ごめん...)
異世界に転生した良太は、とりあえず父の勧める通りに冒険者を目指すこととなる。学校での出会いや、地球では体験したことのない様々な出来事が彼を待っている。
初めて投稿する作品ですので、温かい目で見ていただければ幸いです。
誤字・脱字やおかしな表現や展開など、指摘があれば遠慮なくお願い致します。
1話1話はとても短くなっていますので、サクサク読めるかなと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる