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そして軽い雑談も終わり、初戦に戦う対戦を相手を決める抽選会が行われる。
中が見えない様になっている箱からボールを取り出し、その番号によって戦う相手を決める。
いたってシンプルな決め方だ。
ボールはリーダーであるリース会長が選ぶ。
というか……用があるのはリース会長だけなんだから他のメンバーがリングに上がる必要は無いんだろ。
「中々注目されてるわね、ラガス」
「……そうかな? クレア姉さんだって注目されてると思うよ」
「ラガスに比べたら微々たるものよ。ね、アリク」
「クレアの言う通りだろうな。俺達にも多少の声援はあるだろうが、お前と比べれば百分の一程度の話だ」
いや、そんな事は無いだろ。
アリクに関してはシングルスとダブルスでも目立ってたんだし……てか、こいつ俺が少々居心地悪いのを楽しんでるよな。禿げる呪弾でもぶち込んでやろうか。
「それに……お前には熱烈なラブコールが籠った視線を向けられるじゃないか。俺は御免だけどな」
「アリクぅ……お前、分かってて言ってるだろ」
そう、今俺は観客席で抽選結果の発表を楽しみにしている観客の視線だけではなく、とある生徒から物凄い敵意が……ぶっちゃけ殺意か? が、籠った視線を向けられている。
「ラガス、もう一度、戦いたい……のかな?」
「はぁーーーー、今のあいつとはちょっと勘弁願いたいな」
視線の正体はイーリス・リザード……あいつ、そんなに俺を殺したいのか?
殺されるつもりは無いが、次タイマンで戦ったらマジで殺す気で襲い掛かって来そうだ。
「お互いにどの順番で生徒を出すかは直前になるまで分からないけど、五分の一の確率でラガスがイーリス・リザードさんと再戦する可能性はあるって事よね」
「……イーリス・リザードと長い間戦うのはなんだか面倒だし、学園側には悪いけど開幕速攻で終わらせようかな」
「お前の身体能力があれば不可能じゃ無いだろうな」
リース会長に学園側からの要望を了承した手前、短時間で試合を終わらすのは避けたいが……私情で拗れる試合はちょっと遠慮したい。
「ラガス君、今日はもしかしてちょっと運が悪い感じかな?」
「は? どういうこと、で、す・・・・・・嘘、だろ」
抽選の結果が大々的に発表される。
そしてその結果……俺達の一回戦目の相手は、フレイア女学院だった。
「はぁ~~~~~……マジファ〇ク。いや、でもまだイーリス・リザードと戦うって決まった訳じゃない」
「あははははっ、そんなにリザードさんが苦手なの?」
「サルネさんも俺の立場に立てば分かりますよ。あいつの執念深く敵意や熱いが混ざった視線……胃がキリキリする」
確率は五分の一……高いような低いような……今の俺には高く感じるな。
「別に一回ぐらい瞬殺しても良いだろ」
「楽に言ってくれるな、アリク。俺はシングルスの一回戦である程度長く戦ったんだ。仮に俺がイーリス・リザードと戦う事になったら、最初からそこそこ長く良い戦いが観れると思うだろ」
「……それもそうか。それなら、悪い意味で観客の期待を裏切る事になるな」
「そういう事なんだよ……はぁーーーー。リース会長、ちなみに俺の出番はいつですか?」
そうだよ、まずはそれを知っておきたい。
先鋒、次鋒、中堅、副将、大将って分かれてるけど大体先鋒から中堅辺りか?
「フレイア女学院との戦いでは、ラガス君は大将だ。だからラストに出てもらうよ」
「・・・・・・えっ、マジですか??」
「うん、マジだ。特に冗談で言ったつもりは無いよ」
うっ、そ~~~~……えっ、俺が大将なの?
それは色々とおかしくないか。だって、俺ってそもそも大将なんてガラじゃ無いし。
大将の席は三年生がドンと座っておくものじゃないのか?
「そんなに戸惑う必要は無いよ。ラガス君にはしっかりと大将としての風格がある」
いやいやいや、絶対に無いですから。
なんでクレア姉さんやサルネさん達はウンウンって頷いてるんだよ!
一年生が大将って……三回戦とも俺が絶対に出るにしても、大将はおかしいだろ!!
「それに……一応、一回戦目にラガス君を対象に置いたのはしっかりと意味があるんだ」
……えっ、そうなの?
中が見えない様になっている箱からボールを取り出し、その番号によって戦う相手を決める。
いたってシンプルな決め方だ。
ボールはリーダーであるリース会長が選ぶ。
というか……用があるのはリース会長だけなんだから他のメンバーがリングに上がる必要は無いんだろ。
「中々注目されてるわね、ラガス」
「……そうかな? クレア姉さんだって注目されてると思うよ」
「ラガスに比べたら微々たるものよ。ね、アリク」
「クレアの言う通りだろうな。俺達にも多少の声援はあるだろうが、お前と比べれば百分の一程度の話だ」
いや、そんな事は無いだろ。
アリクに関してはシングルスとダブルスでも目立ってたんだし……てか、こいつ俺が少々居心地悪いのを楽しんでるよな。禿げる呪弾でもぶち込んでやろうか。
「それに……お前には熱烈なラブコールが籠った視線を向けられるじゃないか。俺は御免だけどな」
「アリクぅ……お前、分かってて言ってるだろ」
そう、今俺は観客席で抽選結果の発表を楽しみにしている観客の視線だけではなく、とある生徒から物凄い敵意が……ぶっちゃけ殺意か? が、籠った視線を向けられている。
「ラガス、もう一度、戦いたい……のかな?」
「はぁーーーー、今のあいつとはちょっと勘弁願いたいな」
視線の正体はイーリス・リザード……あいつ、そんなに俺を殺したいのか?
殺されるつもりは無いが、次タイマンで戦ったらマジで殺す気で襲い掛かって来そうだ。
「お互いにどの順番で生徒を出すかは直前になるまで分からないけど、五分の一の確率でラガスがイーリス・リザードさんと再戦する可能性はあるって事よね」
「……イーリス・リザードと長い間戦うのはなんだか面倒だし、学園側には悪いけど開幕速攻で終わらせようかな」
「お前の身体能力があれば不可能じゃ無いだろうな」
リース会長に学園側からの要望を了承した手前、短時間で試合を終わらすのは避けたいが……私情で拗れる試合はちょっと遠慮したい。
「ラガス君、今日はもしかしてちょっと運が悪い感じかな?」
「は? どういうこと、で、す・・・・・・嘘、だろ」
抽選の結果が大々的に発表される。
そしてその結果……俺達の一回戦目の相手は、フレイア女学院だった。
「はぁ~~~~~……マジファ〇ク。いや、でもまだイーリス・リザードと戦うって決まった訳じゃない」
「あははははっ、そんなにリザードさんが苦手なの?」
「サルネさんも俺の立場に立てば分かりますよ。あいつの執念深く敵意や熱いが混ざった視線……胃がキリキリする」
確率は五分の一……高いような低いような……今の俺には高く感じるな。
「別に一回ぐらい瞬殺しても良いだろ」
「楽に言ってくれるな、アリク。俺はシングルスの一回戦である程度長く戦ったんだ。仮に俺がイーリス・リザードと戦う事になったら、最初からそこそこ長く良い戦いが観れると思うだろ」
「……それもそうか。それなら、悪い意味で観客の期待を裏切る事になるな」
「そういう事なんだよ……はぁーーーー。リース会長、ちなみに俺の出番はいつですか?」
そうだよ、まずはそれを知っておきたい。
先鋒、次鋒、中堅、副将、大将って分かれてるけど大体先鋒から中堅辺りか?
「フレイア女学院との戦いでは、ラガス君は大将だ。だからラストに出てもらうよ」
「・・・・・・えっ、マジですか??」
「うん、マジだ。特に冗談で言ったつもりは無いよ」
うっ、そ~~~~……えっ、俺が大将なの?
それは色々とおかしくないか。だって、俺ってそもそも大将なんてガラじゃ無いし。
大将の席は三年生がドンと座っておくものじゃないのか?
「そんなに戸惑う必要は無いよ。ラガス君にはしっかりと大将としての風格がある」
いやいやいや、絶対に無いですから。
なんでクレア姉さんやサルネさん達はウンウンって頷いてるんだよ!
一年生が大将って……三回戦とも俺が絶対に出るにしても、大将はおかしいだろ!!
「それに……一応、一回戦目にラガス君を対象に置いたのはしっかりと意味があるんだ」
……えっ、そうなの?
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