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お互いに全てを見せていない
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俺の試合に続いて三十試合全てが終わり、二回戦目は午前中に全て終わった。
一年生の試合の中では特に面白い試合は無かったな。
いや、勿論セルシアとか他の学校の一年生でも光る人はいたけど、やっぱり頭一つ抜けてるとよっぽど相性が悪くない限りは圧倒して試合を終わらせる。
けど二年生や三年生の試合は結構バチバチな試合が多い。
クレア姉さんも二回戦目の相手は接近戦の相手だったから結構表情がガチになって戦ってた。
なんか……戦乙女って感じだったな。
というか、杖でボコボコにする姿は絶対に対戦相手だけじゃ無くて見てた人達にも恐怖を与えた気がする。
にしても片手に杖を持って、もう片手に短剣を持って戦うってのは……あんまりやる人いないよな。
でも、勝負に勝った後の堂々とした姿に見惚れている人達も多かった。
アリクも二回戦は順調に突破した。
あいつは元々体格ががっしりとしてて力もある。その代わりスピードが無いって訳じゃないから軽量タイプに翻弄されることも無い。
てか普通に火魔法の遠距離攻撃だって使える。
そこそこな万能タイプだ。
試合に勝ち終わった後に黄色い歓声だって飛んでたし、もしかしてアリクって結構モテるのか?
昔のイメージがあってあんまりモテそうなイメージは無いけど……でも顔は俺様系のイケメンだし、モテない訳が無い、か。
でも二回戦目では俺達の学校のメンバーが全員突破出来無かった。
一回戦目で弱者が強者に喰われ、その強者同士でも優劣が付いた。
俺やセルシア、それにジーク。
二年生のメンバーもそこそこ腕が立つ。
それに三年生に関してはガチで強いと思っている。
でもそれは他校も同じであり、三年生達はどこも強さが磨き、研ぎ澄まされている。
「やはり三年生にもなると高い実力を持っていますね」
「そうだな。伊達に磨かれてきた三年生の中で選抜されたメンバーじゃないって訳だ」
「確かに何人かは戦えば楽しめそうな人達がいたっすね。でも、シングルでも団体戦でもラガスさんに勝てる人はいないっすよ」
「シュラに同意ですね。確かに才と積み重ねて来た努力が伺える人達はいますが、ラガス坊ちゃまには敵いませんね」
お前ら……褒めてくれるのは嬉しいんだが、周りからはしょうしょう睨まれてるの解ってるのか? 絶対に解ってるよな。
今昼間という事で昼飯を食っているんだが、周りには一般人だけでは無く貴族の当主やその親族もいる。
実際に俺が一回戦も二回戦も無傷で勝利してるから喰いかかって来る人はいないけど、中には腸煮えまくってる人もいるだろうなぁ……まっ、絡んでこない常識があって有難いよ。
そんで三回戦と四回戦目……後、決勝戦も行われそうだな。
丁度キリが良いし、試合数は全部で二十四回。
午前で三十試合が終わったんだし、午後に二十四試合を終わらせられないことは無いな。
「そういえば、次俺が戦う相手って確かちょっと前に街で絡んで来た不良っぽい奴らのリーダー格の生徒だったな」
「魔法至上主義の考えが強い学校の生徒でしたね。試合を観たかぎり特に強いという印象はありませんでしたが」
「まぁ……ぶっちゃけそんな強くは無いな」
実力が全く無いって訳じゃ無い。あんなに調子に乗ってた奴らを鎮めるぐらいの力は持っている。
ただ、それでも俺達からしたらせいぜい中の上ってところだ。
ん~~~~……もしかしてたけど、あいつらもセルシアとのワンチャンを狙っていた奴らなのか?
だから俺の敵意に近い感情を向けていたのに納得出来る。
「随分と余裕だな、ラガス・リゼード」
「お前は……バレウス学園の生徒、確かライオットだったか」
「覚えてくれているのは嬉しいな。ただ、俺はお前が思っているほど安い相手じゃねぇぞ」
「そうか、中々自信たっぷりといった感じだな」
なんともタイミングが悪い……いや、周囲の人達からすればタイミングが良い登場なのか?
俺としてはこんな場所で出会いたくは無かったけど。
「俺が昨日今日の戦いで全てを見せたと思っているなら大きな勘違いだ」
「そうか、それは奇遇だな。俺も昨日今日の戦いで全てを見せた訳じゃ無い。そうだなぁ……こいつは、俺のパートナーであるセルシアの父さん、バルンク・ロウレット公爵から頂いた剣だ」
「ッ!!!! ……何故、それを使わなかった」
「別に訊かなくても解かるだろ。使わずとも俺の五体と魔弾で勝てるからだ」
正確に言えば音の魔力も使ったし、耐冷の魔弾も使った。
でも……真面目にアブストラクトを使う程の相手はいない。
「もしそんなに俺に勝ちたいなら……殺す気で掛かって来いよ。お前は何とも無い様な顔をしてるが、俺に対して敵意が向いてるのは解ってるんだよ」
「……試合中の死は、事故として扱われる。その意味が解ってるのか?」
「やれるもんならやってみろ。返り討ちにしてやるからよ」
ライオットがどんな手を使ってこようが、全てぶっ潰す。
それが出来る力を俺は持っている。だから……そんなに俺を睨んでも無駄なんだよ。
一年生の試合の中では特に面白い試合は無かったな。
いや、勿論セルシアとか他の学校の一年生でも光る人はいたけど、やっぱり頭一つ抜けてるとよっぽど相性が悪くない限りは圧倒して試合を終わらせる。
けど二年生や三年生の試合は結構バチバチな試合が多い。
クレア姉さんも二回戦目の相手は接近戦の相手だったから結構表情がガチになって戦ってた。
なんか……戦乙女って感じだったな。
というか、杖でボコボコにする姿は絶対に対戦相手だけじゃ無くて見てた人達にも恐怖を与えた気がする。
にしても片手に杖を持って、もう片手に短剣を持って戦うってのは……あんまりやる人いないよな。
でも、勝負に勝った後の堂々とした姿に見惚れている人達も多かった。
アリクも二回戦は順調に突破した。
あいつは元々体格ががっしりとしてて力もある。その代わりスピードが無いって訳じゃないから軽量タイプに翻弄されることも無い。
てか普通に火魔法の遠距離攻撃だって使える。
そこそこな万能タイプだ。
試合に勝ち終わった後に黄色い歓声だって飛んでたし、もしかしてアリクって結構モテるのか?
昔のイメージがあってあんまりモテそうなイメージは無いけど……でも顔は俺様系のイケメンだし、モテない訳が無い、か。
でも二回戦目では俺達の学校のメンバーが全員突破出来無かった。
一回戦目で弱者が強者に喰われ、その強者同士でも優劣が付いた。
俺やセルシア、それにジーク。
二年生のメンバーもそこそこ腕が立つ。
それに三年生に関してはガチで強いと思っている。
でもそれは他校も同じであり、三年生達はどこも強さが磨き、研ぎ澄まされている。
「やはり三年生にもなると高い実力を持っていますね」
「そうだな。伊達に磨かれてきた三年生の中で選抜されたメンバーじゃないって訳だ」
「確かに何人かは戦えば楽しめそうな人達がいたっすね。でも、シングルでも団体戦でもラガスさんに勝てる人はいないっすよ」
「シュラに同意ですね。確かに才と積み重ねて来た努力が伺える人達はいますが、ラガス坊ちゃまには敵いませんね」
お前ら……褒めてくれるのは嬉しいんだが、周りからはしょうしょう睨まれてるの解ってるのか? 絶対に解ってるよな。
今昼間という事で昼飯を食っているんだが、周りには一般人だけでは無く貴族の当主やその親族もいる。
実際に俺が一回戦も二回戦も無傷で勝利してるから喰いかかって来る人はいないけど、中には腸煮えまくってる人もいるだろうなぁ……まっ、絡んでこない常識があって有難いよ。
そんで三回戦と四回戦目……後、決勝戦も行われそうだな。
丁度キリが良いし、試合数は全部で二十四回。
午前で三十試合が終わったんだし、午後に二十四試合を終わらせられないことは無いな。
「そういえば、次俺が戦う相手って確かちょっと前に街で絡んで来た不良っぽい奴らのリーダー格の生徒だったな」
「魔法至上主義の考えが強い学校の生徒でしたね。試合を観たかぎり特に強いという印象はありませんでしたが」
「まぁ……ぶっちゃけそんな強くは無いな」
実力が全く無いって訳じゃ無い。あんなに調子に乗ってた奴らを鎮めるぐらいの力は持っている。
ただ、それでも俺達からしたらせいぜい中の上ってところだ。
ん~~~~……もしかしてたけど、あいつらもセルシアとのワンチャンを狙っていた奴らなのか?
だから俺の敵意に近い感情を向けていたのに納得出来る。
「随分と余裕だな、ラガス・リゼード」
「お前は……バレウス学園の生徒、確かライオットだったか」
「覚えてくれているのは嬉しいな。ただ、俺はお前が思っているほど安い相手じゃねぇぞ」
「そうか、中々自信たっぷりといった感じだな」
なんともタイミングが悪い……いや、周囲の人達からすればタイミングが良い登場なのか?
俺としてはこんな場所で出会いたくは無かったけど。
「俺が昨日今日の戦いで全てを見せたと思っているなら大きな勘違いだ」
「そうか、それは奇遇だな。俺も昨日今日の戦いで全てを見せた訳じゃ無い。そうだなぁ……こいつは、俺のパートナーであるセルシアの父さん、バルンク・ロウレット公爵から頂いた剣だ」
「ッ!!!! ……何故、それを使わなかった」
「別に訊かなくても解かるだろ。使わずとも俺の五体と魔弾で勝てるからだ」
正確に言えば音の魔力も使ったし、耐冷の魔弾も使った。
でも……真面目にアブストラクトを使う程の相手はいない。
「もしそんなに俺に勝ちたいなら……殺す気で掛かって来いよ。お前は何とも無い様な顔をしてるが、俺に対して敵意が向いてるのは解ってるんだよ」
「……試合中の死は、事故として扱われる。その意味が解ってるのか?」
「やれるもんならやってみろ。返り討ちにしてやるからよ」
ライオットがどんな手を使ってこようが、全てぶっ潰す。
それが出来る力を俺は持っている。だから……そんなに俺を睨んでも無駄なんだよ。
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