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早く安心させよう
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「待たせたな。こいつを持っていてくれ」
ゼロから台に固定された水晶玉を投げ渡される。
「これって、通信用の水晶玉か?」
「その通りだ。これがあればいつでも会話する事が出来る。そしてこれは特別製で俺達幹部となら誰とでも会話する事が出来る。相手はその人物の顔を思い浮かべれば通じる」
「それは随分と高性能だな」
これって造れるもんなんだな。
基本的にダンジョンからしかこういった通信系の魔道具は見つからないって聞くけど、造れるなら是非造ってみたいもんだ。
どれだけ高価な素材が必要になるかは知らんが。
「そんじゃ、俺はもう帰らせて貰うぞ」
「ああ。何か連絡があればその水晶玉を使ってくれ」
「りょーかい」
一応この姿のまま出て行くか。直ぐに信用することは出来無いからな。
ただ、ルーフェイスには元の姿に戻って貰った方が良さそうだ。
さてと、さっさと戻ってメリルとシュラを安心させないと。
「ふぅーーー・・・・・・肝が冷えたな」
「同感だな。ありゃ正真正銘の人の枠を超える奴だ。まっ、ゼロもそうだけど坊主は中々にヤバい。年齢的にガイやバッシュまで成長したとはいえあれはちょっとなぁーーー。ぶっちゃけ俺は三年ほど寿命が縮まったと思ったな」
「俺も同意ですね。自分は真面目に暗殺や正面での戦闘訓練と実戦に向き合って来たつもりですが、まだまだ甘いと思い知らされました」
「ガイの言う通りだぜ!!! ゼンスのおっさんの言う通り世界は広い!! 持っているアビリティもヤバそうだが、あそこまでの戦意を放てるのがヤベーーーぜ!!!」
ガイとバッシュはほぼ年齢が変わらず、ギルド内では比較的仲が良い。
それだけにお互いに地下に存在する訓練場で摸擬戦を良く行っている。
「うん、確かに習得しているアビリティはヤバい」
「何がヤバいんだ?」
「ラガスが使ったであろう毒。私なら薬の知識も毒の知識もあるから治せるけど、並みの解毒薬じゃ効かない。効いたとしても、それは個人の耐性次第。そんな毒をこんな大勢の人数に攻撃を悟られず喰らわせたアビリティ、絶対に異常」
全員に解毒薬を与え終えたポーラはタダで自身の解毒薬を使ったことに不満があり、少し不機嫌になっている。
「へぇ~~~、ポーラがそう言うのだったらそれなりの毒なんでしょうね。あの子、自分で暗殺ギルドを従えながら、あの子自身暗殺者に向いてるんじゃないかしら」
「私もそう思う。いきなり大人の姿に変わった方法はおそらくアビリティ。それだけでも対象からどんな人物なのか特定させないことが出来る。それに、両手に持っている武器を規格外だった。鑑定のスキルを持っていないから正確には解らないけど、絶対に上物」
「ありゃ短刀って武器だな。この大陸とは違う大陸に住んでいる連中が元々使っていた武器だ。今はこの国でもその系統の武器を使っている奴はちょいちょいいるけどな。もう一刀の短剣はなんて言えば良いのかいまいち解らんが、とにかく触れて良い類の武器じゃない」
狼牙瞬雷の危険度の高さも十分に感じたが、ゼンスにとってアブストエンドの方がよっぽど危険だと本能が警告していた。
「さて、お前らにもう一度聞いておく。立場上とはいえ先程の少年、ラガスがディーザスのトップになったわけだが・・・・・・文句がある奴はいるか」
殺気を込めて発した言葉では無い。
ただそれでもラガスに瞬殺された者達にとってはもしここで断れば殺されるかもしれない、そう思える程に思い一言だ。
「あんなガキに従う事は無理だ。そう思うなら脱退しても構わん。但し、敵として遭遇した時は遠慮などなく殺す」
案にこのギルドを辞めて他の暗殺ギルドに入ったらその瞬間から敵だと構成員達は宣言された。
「お、俺はあの坊主みたいな真似は出来ません。例え隣に伝説級のモンスターを従えていたとしても俺には無理です。だから・・・・・・だから俺は逃げる様な事はしません」
ラガスの本気に自分が勝てない事は本能的に解った。そしてラガスがギルドのトップに立った。
だからギルドを辞めるのか? 自分よりも遥かに年下の少年に負け、その少年がいきなり自分の上司になったからといってギルドを辞めるのか?
そんなものは男の中でギルドを辞める理由にはならなかった。
それはギルドのメンバー全員の総意であった。
「はっはっは・・・・・・そうだ、それこそがプロだ。さて、とりあえずラガスから依頼が来るまではいつも通りに仕事をこなすぞ」
ゼロから台に固定された水晶玉を投げ渡される。
「これって、通信用の水晶玉か?」
「その通りだ。これがあればいつでも会話する事が出来る。そしてこれは特別製で俺達幹部となら誰とでも会話する事が出来る。相手はその人物の顔を思い浮かべれば通じる」
「それは随分と高性能だな」
これって造れるもんなんだな。
基本的にダンジョンからしかこういった通信系の魔道具は見つからないって聞くけど、造れるなら是非造ってみたいもんだ。
どれだけ高価な素材が必要になるかは知らんが。
「そんじゃ、俺はもう帰らせて貰うぞ」
「ああ。何か連絡があればその水晶玉を使ってくれ」
「りょーかい」
一応この姿のまま出て行くか。直ぐに信用することは出来無いからな。
ただ、ルーフェイスには元の姿に戻って貰った方が良さそうだ。
さてと、さっさと戻ってメリルとシュラを安心させないと。
「ふぅーーー・・・・・・肝が冷えたな」
「同感だな。ありゃ正真正銘の人の枠を超える奴だ。まっ、ゼロもそうだけど坊主は中々にヤバい。年齢的にガイやバッシュまで成長したとはいえあれはちょっとなぁーーー。ぶっちゃけ俺は三年ほど寿命が縮まったと思ったな」
「俺も同意ですね。自分は真面目に暗殺や正面での戦闘訓練と実戦に向き合って来たつもりですが、まだまだ甘いと思い知らされました」
「ガイの言う通りだぜ!!! ゼンスのおっさんの言う通り世界は広い!! 持っているアビリティもヤバそうだが、あそこまでの戦意を放てるのがヤベーーーぜ!!!」
ガイとバッシュはほぼ年齢が変わらず、ギルド内では比較的仲が良い。
それだけにお互いに地下に存在する訓練場で摸擬戦を良く行っている。
「うん、確かに習得しているアビリティはヤバい」
「何がヤバいんだ?」
「ラガスが使ったであろう毒。私なら薬の知識も毒の知識もあるから治せるけど、並みの解毒薬じゃ効かない。効いたとしても、それは個人の耐性次第。そんな毒をこんな大勢の人数に攻撃を悟られず喰らわせたアビリティ、絶対に異常」
全員に解毒薬を与え終えたポーラはタダで自身の解毒薬を使ったことに不満があり、少し不機嫌になっている。
「へぇ~~~、ポーラがそう言うのだったらそれなりの毒なんでしょうね。あの子、自分で暗殺ギルドを従えながら、あの子自身暗殺者に向いてるんじゃないかしら」
「私もそう思う。いきなり大人の姿に変わった方法はおそらくアビリティ。それだけでも対象からどんな人物なのか特定させないことが出来る。それに、両手に持っている武器を規格外だった。鑑定のスキルを持っていないから正確には解らないけど、絶対に上物」
「ありゃ短刀って武器だな。この大陸とは違う大陸に住んでいる連中が元々使っていた武器だ。今はこの国でもその系統の武器を使っている奴はちょいちょいいるけどな。もう一刀の短剣はなんて言えば良いのかいまいち解らんが、とにかく触れて良い類の武器じゃない」
狼牙瞬雷の危険度の高さも十分に感じたが、ゼンスにとってアブストエンドの方がよっぽど危険だと本能が警告していた。
「さて、お前らにもう一度聞いておく。立場上とはいえ先程の少年、ラガスがディーザスのトップになったわけだが・・・・・・文句がある奴はいるか」
殺気を込めて発した言葉では無い。
ただそれでもラガスに瞬殺された者達にとってはもしここで断れば殺されるかもしれない、そう思える程に思い一言だ。
「あんなガキに従う事は無理だ。そう思うなら脱退しても構わん。但し、敵として遭遇した時は遠慮などなく殺す」
案にこのギルドを辞めて他の暗殺ギルドに入ったらその瞬間から敵だと構成員達は宣言された。
「お、俺はあの坊主みたいな真似は出来ません。例え隣に伝説級のモンスターを従えていたとしても俺には無理です。だから・・・・・・だから俺は逃げる様な事はしません」
ラガスの本気に自分が勝てない事は本能的に解った。そしてラガスがギルドのトップに立った。
だからギルドを辞めるのか? 自分よりも遥かに年下の少年に負け、その少年がいきなり自分の上司になったからといってギルドを辞めるのか?
そんなものは男の中でギルドを辞める理由にはならなかった。
それはギルドのメンバー全員の総意であった。
「はっはっは・・・・・・そうだ、それこそがプロだ。さて、とりあえずラガスから依頼が来るまではいつも通りに仕事をこなすぞ」
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