119 / 962
その間に
しおりを挟む
セルシア・ロウレットへの手紙を書き終え、後は返事を待つだけ。
それまでの間に少なくとも一週間はあるだろうと思い、隣街の近くに拠点を置く盗賊を殺す事を決めた。
既にメリルとシュラにルーフェイスには確認をとってある。
今更準備する事もなく、盗賊達を殺すと決めた翌日に俺達は家を出て盗賊団のアジトへとルーフェイスの背に乗って向かった。
「ラガス様、昼間に襲撃を行うという事はその間に商人や冒険者を襲撃する者がいるのではないですか?」
「それは俺も思った。だから盗賊共を全滅させてから夕方までそのアジトを見張っとく」
大体それぐらいの時間になってくれば帰って来るだろ。
「なるほど。確かにそれぐらいの時間ならば全員がアジトに集まる時間ですね。ところで盗賊団との戦い方は先程話した通りで大丈夫ですか?」
「おう、俺とシュラは全力で潰しに行く。それでメリルがルーフェイスに乗って遠距離でどんどん潰してくれ。ルーフェイスも余裕があれば爪での斬撃とかで斬り裂いても良いからな」
『うん!! 適度に切断しとくよ』
日頃から鍛えて摸擬戦したりモンスターと戦っているから強くはなってるだろうけど、やっぱり盗賊団の強さがどの程度なのか今一解らないからな。
とりあえず依頼書に書いてあった大剣に炎を纏う男だけには気を付けておくか。
そしてルーフェイスに乗って大体四十分ぐらいか?
それらしい場所を見つけ、それらしい怪しい・・・・・・お兄さん、おっさん? を見つけたからここで合ってるだろう。
見張りをしているであろう四人の盗賊達は話に夢中になって俺達に全く気が付いていない。
足音とかは俺の音魔法で消してるから嗅覚上昇、強化とかのアビリティを持っている奴がいなければこの距離ならおそらくバレない。
「とりあえず魔弾で撃ち抜くか」
念の為、ここで声を出されると困るので魔弾を隠蔽して放つ。
魔弾を大きめにして放ったので着弾部分が大きく抉れた。
四人とも魔弾に抉られ、血が噴き出し行動不能になった瞬間は何も感じなかった。
「・・・・・・・・・・・・よし、大丈夫そうだ。いくぞ」
完全に死んだのを確認した俺はその場からアジトへと移動し、四つの死体を見る。
すると死んで間もない死体の匂いと、リアルで初めて見た人体の内部に腹からこみ上げる物を感じ・・・・・・吐いてしまった。
それも俺だけでは無くメリルとシュラ、三人とも吐いてしまった。
中はそうモンスターの物とは変わらない筈。だからそういう絵面には慣れていると思っていたんだ・・・・・・やっぱり駄目だったな。
けど、もう慣れた。
これで乱戦中に吐く事は無い。
『さ、三人とも大丈夫!?』
「ああ、大丈夫だ。もう落ち着いた」
「私も、大丈夫です。ふぅーーーー・・・・・・行けます」
「自分もっ、大丈夫っす」
さて、こっからは油断をしない。相手に情けを掛けない。
全力で殺す。涙を流しても殺す。命乞いをしてきても殺す。
何があっても殺す。
アジトの中へ入るとその構造は複雑な物では無かった。
途中の横部屋におそらく今まで奪ってため込んだ物がありそうな部屋があったが、今はスルー。
「声が聞こえてきましたね」
「ああ、数は・・・・・・まぁーーそこそこ多いみたいだな。取りあえず俺達の足音は引き続き消してある。けど盗賊達が固まっている場所には勿論光はあるだろうから普通にバレる」
「それなら開幕の一撃を派手にぶち込む形ですか?」
派手にか・・・・・・そうだな。シュラの言う通り派手にぶちかまそう。
大きい音ってのは案外武器になるだろうしな。
なら最初の一撃をかます直前にメリル達に万が一の為に耳に無音の効果を付与しておくか。
そして盗賊達が固まっている場所には直ぐに見つかり、中の光でギリギリ見えない位置から音の魔力を含んだ魔弾を十数生み出し・・・・・・派手にぶちかました。
魔弾に貫かれた奴らは当然死んだが、着弾と同時に発せられる音に耳をやられた奴らも何人かはいるようだな。
盗賊団たちも慌てて武器を取ろうとしているみたいだが・・・・・・良い感じに平衡感覚が狂ってるのか?
「ッシャーーーーーーッ!!!! ぶっ殺すッ!!!!!!」
自分に今一度気合いを入れる為にヒ〇マの言葉を借りて気分を昂らせて突っ込む。
それまでの間に少なくとも一週間はあるだろうと思い、隣街の近くに拠点を置く盗賊を殺す事を決めた。
既にメリルとシュラにルーフェイスには確認をとってある。
今更準備する事もなく、盗賊達を殺すと決めた翌日に俺達は家を出て盗賊団のアジトへとルーフェイスの背に乗って向かった。
「ラガス様、昼間に襲撃を行うという事はその間に商人や冒険者を襲撃する者がいるのではないですか?」
「それは俺も思った。だから盗賊共を全滅させてから夕方までそのアジトを見張っとく」
大体それぐらいの時間になってくれば帰って来るだろ。
「なるほど。確かにそれぐらいの時間ならば全員がアジトに集まる時間ですね。ところで盗賊団との戦い方は先程話した通りで大丈夫ですか?」
「おう、俺とシュラは全力で潰しに行く。それでメリルがルーフェイスに乗って遠距離でどんどん潰してくれ。ルーフェイスも余裕があれば爪での斬撃とかで斬り裂いても良いからな」
『うん!! 適度に切断しとくよ』
日頃から鍛えて摸擬戦したりモンスターと戦っているから強くはなってるだろうけど、やっぱり盗賊団の強さがどの程度なのか今一解らないからな。
とりあえず依頼書に書いてあった大剣に炎を纏う男だけには気を付けておくか。
そしてルーフェイスに乗って大体四十分ぐらいか?
それらしい場所を見つけ、それらしい怪しい・・・・・・お兄さん、おっさん? を見つけたからここで合ってるだろう。
見張りをしているであろう四人の盗賊達は話に夢中になって俺達に全く気が付いていない。
足音とかは俺の音魔法で消してるから嗅覚上昇、強化とかのアビリティを持っている奴がいなければこの距離ならおそらくバレない。
「とりあえず魔弾で撃ち抜くか」
念の為、ここで声を出されると困るので魔弾を隠蔽して放つ。
魔弾を大きめにして放ったので着弾部分が大きく抉れた。
四人とも魔弾に抉られ、血が噴き出し行動不能になった瞬間は何も感じなかった。
「・・・・・・・・・・・・よし、大丈夫そうだ。いくぞ」
完全に死んだのを確認した俺はその場からアジトへと移動し、四つの死体を見る。
すると死んで間もない死体の匂いと、リアルで初めて見た人体の内部に腹からこみ上げる物を感じ・・・・・・吐いてしまった。
それも俺だけでは無くメリルとシュラ、三人とも吐いてしまった。
中はそうモンスターの物とは変わらない筈。だからそういう絵面には慣れていると思っていたんだ・・・・・・やっぱり駄目だったな。
けど、もう慣れた。
これで乱戦中に吐く事は無い。
『さ、三人とも大丈夫!?』
「ああ、大丈夫だ。もう落ち着いた」
「私も、大丈夫です。ふぅーーーー・・・・・・行けます」
「自分もっ、大丈夫っす」
さて、こっからは油断をしない。相手に情けを掛けない。
全力で殺す。涙を流しても殺す。命乞いをしてきても殺す。
何があっても殺す。
アジトの中へ入るとその構造は複雑な物では無かった。
途中の横部屋におそらく今まで奪ってため込んだ物がありそうな部屋があったが、今はスルー。
「声が聞こえてきましたね」
「ああ、数は・・・・・・まぁーーそこそこ多いみたいだな。取りあえず俺達の足音は引き続き消してある。けど盗賊達が固まっている場所には勿論光はあるだろうから普通にバレる」
「それなら開幕の一撃を派手にぶち込む形ですか?」
派手にか・・・・・・そうだな。シュラの言う通り派手にぶちかまそう。
大きい音ってのは案外武器になるだろうしな。
なら最初の一撃をかます直前にメリル達に万が一の為に耳に無音の効果を付与しておくか。
そして盗賊達が固まっている場所には直ぐに見つかり、中の光でギリギリ見えない位置から音の魔力を含んだ魔弾を十数生み出し・・・・・・派手にぶちかました。
魔弾に貫かれた奴らは当然死んだが、着弾と同時に発せられる音に耳をやられた奴らも何人かはいるようだな。
盗賊団たちも慌てて武器を取ろうとしているみたいだが・・・・・・良い感じに平衡感覚が狂ってるのか?
「ッシャーーーーーーッ!!!! ぶっ殺すッ!!!!!!」
自分に今一度気合いを入れる為にヒ〇マの言葉を借りて気分を昂らせて突っ込む。
43
お気に入りに追加
3,492
あなたにおすすめの小説
エンジェリカの王女
四季
ファンタジー
天界の王国・エンジェリカ。その王女であるアンナは王宮の外の世界に憧れていた。
ある日、護衛隊長エリアスに無理を言い街へ連れていってもらうが、それをきっかけに彼女の人生は動き出すのだった。
天使が暮らす天界、人間の暮らす地上界、悪魔の暮らす魔界ーー三つの世界を舞台に繰り広げられる物語。
著作者:四季 無断転載は固く禁じます。
※この作品は、2017年7月~10月に執筆したものを投稿しているものです。
※この作品は「小説カキコ」にも掲載しています。
※この作品は「小説になろう」にも掲載しています。
俺と幼女とエクスカリバー
鏡紫郎
ファンタジー
憧れた世界で人をやめ、彼女と出会い、そして俺は初めてあたりまえの恋におちた。
見知らぬ少女を助け死んだ俺こと明石徹(アカシトオル)は、中二病をこじらせ意気揚々と異世界転生を果たしたものの、目覚めるとなんと一本の「剣」になっていた。
最初の持ち主に使いものにならないという理由であっさりと捨てられ、途方に暮れる俺の目の前に現れたのは……なんと幼女!?
しかもこの幼女俺を復讐のために使うとか言ってるし、でもでも意思疎通ができるのは彼女だけで……一体この先どうなっちゃうの!?
剣になった少年と無口な幼女の冒険譚、ここに開幕
ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ
雑木林
ファンタジー
現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。
第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。
この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。
そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。
畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。
斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~
楠ノ木雫
ファンタジー
IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき……
※他の投稿サイトにも掲載しています。
仰っている意味が分かりません
水姫
ファンタジー
お兄様が何故か王位を継ぐ気満々なのですけれど、何を仰っているのでしょうか?
常識知らずの迷惑な兄と次代の王のやり取りです。
※過去に投稿したものを手直し後再度投稿しています。
伯爵家の三男は冒険者を目指す!
おとうふ
ファンタジー
2024年8月、更新再開しました!
佐藤良太はとある高校に通う極普通の高校生である。いつものように彼女の伶奈と一緒に歩いて下校していたところ、信号無視のトラックが猛スピードで突っ込んで来るのが見えた。良太は咄嗟に彼女を突き飛ばしたが、彼は迫り来るトラックを前に為すすべも無く、あっけなくこの世を去った。
彼が最後に見たものは、驚愕した表情で自分を見る彼女と、完全にキメているとしか思えない、トラックの運転手の異常な目だった...
(...伶奈、ごめん...)
異世界に転生した良太は、とりあえず父の勧める通りに冒険者を目指すこととなる。学校での出会いや、地球では体験したことのない様々な出来事が彼を待っている。
初めて投稿する作品ですので、温かい目で見ていただければ幸いです。
誤字・脱字やおかしな表現や展開など、指摘があれば遠慮なくお願い致します。
1話1話はとても短くなっていますので、サクサク読めるかなと思います。
新しい聖女が見付かったそうなので、天啓に従います!
月白ヤトヒコ
ファンタジー
空腹で眠くて怠い中、王室からの呼び出しを受ける聖女アルム。
そして告げられたのは、新しい聖女の出現。そして、暇を出すから還俗せよとの解雇通告。
新しい聖女は公爵令嬢。そんなお嬢様に、聖女が務まるのかと思った瞬間、アルムは眩い閃光に包まれ――――
自身が使い潰された挙げ句、処刑される未来を視た。
天啓です! と、アルムは――――
表紙と挿し絵はキャラメーカーで作成。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる