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欲しいけど高い筈

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ルーフェイスの奴、アイアンアントをバターみたいに切り裂いていくな。
あいつにとってアイアンアントのアイアンは鉄くずみたいなもんか。

「・・・・・・まぁ、こんなもんだよな」

俺達の我前には大量のアイアンアントの死体が転がっている。
吹き飛ばす、斬る、刺すの三パターンで倒していたから比較的に死体が飛び散ってはいない。

倒し終えた後は黙々と解体を済ませる。
そして探索と採掘に討伐を続ける事大体二時間ぐらい?

採掘の結果、魔鉱石と紅石が手に入った。
鉄鉱石のワンランク上の鉱石にあたる魔鉱石が手に入ったのは嬉しい。
こいつがあれば錬金術で造った物に魔力を通しやすくなる。

紅石に関しては確か造った物に火の属性が付与されるんだったか?
そういった鉱石の中ではあまりランクが高い訳じゃないけど、あって損は無い鉱石だな。

そしてそろそろ戻らなければいけない時間だと体内時計が鳴った気がしたので手作り地図を元に戻る。

「丁度夕方か。時間的にはタイミングぴったりだな」

今回は体内時計が正常に動いていたから良かったけど、やっぱり時計は欲しいな。
でも懐中時計は高だろうからな・・・・・・というか、懐中時計が造れるなら腕時計って作れたりしないのか?
そこら辺は詳しくないからいまいち分らん。

「あと四十分もすれば夕食の時間かと」

「ちょっと急いだ方が良いかもな。ルーフェイス、少し早めに頼む。ただし安全運転で」

『了解、任せて!!』

元気一杯返事を返しルーフェイスに少し不安を感じたが、思ったより安全・・・・というか駆ける時の滞空時間が行きより長かった気がする。

後日、もう一度鉱山へと向かった。鉱石に関しては家に全て置いてるので問題なし。
今までモンスターを倒して得た魔核は全て保管してあるけど、ダブった素材とかは街に武器屋に渡している。
鍛冶屋も兼任している親方には毎度感謝されている。

素材を持って行けば金も貰えるし為に俺達用にサイズを合わせた武器もくれる。
素材は全て自力で手に入れてるから一石二鳥だ。

そして今日もワクワクしながら鉱山の中へと入る。
モンスターとちょいちょい遭遇するけど、昨日と同じく苦戦する様な敵はいない。

「鉱石を安定して採れる良いんだけどな」

「退屈なんですかラガスさん?」

「別にそういう訳じゃない。目当ての物が手に入って嬉しい。けど・・・・・・ちょっと物足りなさがあるかな」

俺の魔弾のアビリティレベルが最上限にまで達してるから、普通の魔弾一発で視界が急に塞がったりしなかったら弱い敵は大抵倒せる。

・・・・・・なんて調子に乗ったからか、強そうなモンスターが出て来たか?

「ラガス坊ちゃま!」

「わかってる!! デカい奴は俺が倒す。周りの奴は頼む!!」

ありゃちょっとバインドバッドと似てるけど、ウィンドバッドか。
それで真ん中の奴はラージアウィンドバッドだな。

とりあえず牽制で撃ってみるか。

「ビートショック」

音の爆弾。バインドバットの奴には効果的だったけどこいつにはどうだろうな。

「なるほど。やっぱり風魔法を使って来たか」

ウィンドスラッシュ? て感じの技を羽を横に薙ぎって放ったビートショックを相殺した。
それから似たような事を数度繰り返すが、お互いに有効打は無し。

「・・・・・・小回りなら俺の方が有利か?」

身体強化のアビリティを使い、一気に駆け出して背後に回る。
けど空中にいるラージアウィンドバッドは後ろを振り向くだけで事が済む。

だから背後に回ったらそこで止まらず、壁を蹴ってラージアウィンドバッドと同じ高さまで跳ぶ。

「ようやく隙が見えたな」

音魔法と魔弾のアビリティを混ぜた一発を放つ。

「音弾」

さて、ビートショックとはちょっと訳が違うからしっかり当たって貰わないとな。
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