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取りあえず飯
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城の中へ父さんとクレア姉さんと一緒に入った俺はそのスケールの大きさに圧倒されっぱなしだ。
内装、外装を豪華にする事はそれだけ力があるという事を示す役割になる。って事は何となく分かるんだが・・・・・・それにしても金をかけ過ぎじゃないのか?
「どうしたんだラガス? さっきから一言もしゃべっていないが」
「いや・・・・・・あまりの豪華さに驚いているんです」
「解るわその気持ち。私も初めて王城は勿論の事、中の内装を見て開いた口が塞がらなかったもの」
だよな。田舎者の俺達がこんなの見て驚かない訳が無い。
周りにちらほら見える貴族の子供だって驚いた表情をしてるし。
いくら俺達より田舎者でない貴族であっても、これは驚いて当たり前だよな。
「父さんにクレア、それとラガスも久しぶりだね」
この声はロウド兄さん!! そういえば今日のパーティーの参加するって言ってたな。
それと、後ろにいる人たちは友達かな?
「えっと・・・・・・アリクも一緒に来ているんじゃなかったかな?」
「本当はその筈だったんだがな。少し面倒事が起こって「アリクのバカがまたラガスに勝負を挑んで完敗したのよ。それで負けた罰として今日アリクは宿に留守番なのよロウド兄さん!」・・・・・・とまぁ、そういう事だ。後ろにいるのはお前の友達か?」
父さんがロウド兄さんに尋ねると一人づつ友達を紹介し始めた。
中には父さんのファンがいるようで、目を輝かせて父さんを見ている人もいた。
自己紹介が終わると、ロウド兄さんの友達の一人が俺に話しかけて来た。
「なぁ、お前がロウドの弟のラガスって奴か?」
「はい、私がロウド兄さんの弟、ラガス・リゼードです。ロウド兄さんがいつもお世話になっています」
「はっはっは!! そんな堅苦しい言葉遣いしなくていいぞ。俺はそういうの全く気にしないしな。それにいつも世話になっているのはこっちだよ。特に戦い方に関しては色々教わってるしな」
ロウド兄さんの友達の言葉に、他の友達もうんうんと頷いている。
へぇ・・・・・・ロウド兄さんらしいと言えばらしいか。面倒見の良い部分があるしな。
「それでそんなロウドに戦い方のアドバイスをした弟ってのに興味をあってな」
「・・・・・・は?」
ゆっくりと首を動かしてロウド兄さんの方を見る。
するとロウド兄さんは良い笑顔をこちらに向けていた。
おい、何面倒な事言ってくれちゃってるんだ? 戦い方を教えたって、別にそんな大した事は教えてないだろ!!
「いや・・・・・・あの、別にそんな凄い事を教えていませんよ。単純にこんな状況になった時はこうした方が良いんじゃないかって事を教えただけなんで、そんな興味を持つ事は無いと思いますよ」
「何を言っているんだいラガス。今の僕の戦いの地盤はお前から教わったもので出来ているぞ。それにお前は五歳の時に二歳上のアリクの完勝しただろ。もっと自分の力を誇っても良いと僕は思うぞ」
・・・・・・あのさ、褒めてくれるのは嬉しいけど俺が目立ちたくないのはロウド兄さんも知ってるよな?
たくっ、絶対に楽しんでるよこの人。
「はぁーーー、別にその戦いは大した内容じゃないよ。慢心しきっているバカの隙を突いて倒しただけ。別に凄くもなんともないですよ」
「・・・・・・・・ロウドの言う通り本当に謙虚な奴だな」
「そうね。普通は二歳上の兄弟に勝負で勝てたら自慢するものなのに」
そう言われましてもね・・・・・・本当に勝負と言える内容では無かったからな。
「まぁ、そんなところもラガスの利点と言えるだろう。取りあえず今日は二人共未来の旦那様、奥様を探してみたらどうだい?」
「私は今のところ興味ないわ。探すにしても、同年代でロウド兄様やラガスの本気と同程度がそれ以上の実力を持っている人じゃないと嫌ね」
本気のロウド兄さんや俺と同程度かそれ以上って・・・・・・中々に厳しくないですかクレア姉さん!?
正直そんな人物そうそういないと思うんだが。
ロウド兄さん、見た目は優男だけ筋力は普通に平均より上だろうし。そう言えば将来的には二槍流を実戦で扱えるようになりたいって言っていたな。
それに魔法の腕も決して低くない。
それに俺と同年代で俺の本気に勝てる奴って、慢心しているって思われるかもしれないけど、正直いない気がするな。
「俺もクレア姉さんと同じように今は興味ない。というか・・・・・・俺は基本的に自己中だからな」
貴族に学校に入学はすれど、卒業して目指すのはハンター。
そんな俺に着いてくる女の人なんていないだろ。
「あぁーーーー・・・・・・確かにラガスは若干そういう所があるかな。でも、僕はいると思うよ。ラガスの目に適う人が」
それは俺の同年でって意味か? ふぅ~~ん。ロウド兄さんが嘘をつくとは思えないけど、正直信じられないな。
「ラガス君の年代だと・・・・・・えっ!!! ロウド君もしかしてあの子の事を言っているの!!??」
「ああ、勿論その子だよ。まぁ、性格までは知らないけど実力はラガスと釣り合うと思うよ」
ロウド兄さんの女友達が俺を信じられないといった表情で見る。
・・・・・・どうでもいいが、取りあえず俺が目立つような発言はもうしないでくれよロウド兄さん。
「ロウド、お前がそう言いたい気持ちも分からなくないが、あまりラガスを困らせる」
「・・・・・・分かりましたよ、父さん」
今の間はなんだよ。
ったく。取りあえずパーティー会場らしきものが見えてきたな。
良い匂いがここまで漂って来る。
「・・・・・・確認しました。どうぞパーティーを楽しんでください」
「ああ。さて、二人共パーティーの開始までまだ少し時間がある。それまで・・・・・・」
「取りあえずご飯をつまんでくる」
俺は面倒な事はしたくない。こういった場所のルールはある程度知っているし、そもそも誰かと喋る気はない。
「・・・・・・はぁーーーーー。ロウド、クレア。あいつが何かやらかさないかそれとなく気にしておいてくれ」
「分かったわ」
「ふふ。全く、手のかかる弟だね」
第十二回ファンタジー大賞に応募します。
是非投票をお願いします!
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「父さんにクレア、それとラガスも久しぶりだね」
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それと、後ろにいる人たちは友達かな?
「えっと・・・・・・アリクも一緒に来ているんじゃなかったかな?」
「本当はその筈だったんだがな。少し面倒事が起こって「アリクのバカがまたラガスに勝負を挑んで完敗したのよ。それで負けた罰として今日アリクは宿に留守番なのよロウド兄さん!」・・・・・・とまぁ、そういう事だ。後ろにいるのはお前の友達か?」
父さんがロウド兄さんに尋ねると一人づつ友達を紹介し始めた。
中には父さんのファンがいるようで、目を輝かせて父さんを見ている人もいた。
自己紹介が終わると、ロウド兄さんの友達の一人が俺に話しかけて来た。
「なぁ、お前がロウドの弟のラガスって奴か?」
「はい、私がロウド兄さんの弟、ラガス・リゼードです。ロウド兄さんがいつもお世話になっています」
「はっはっは!! そんな堅苦しい言葉遣いしなくていいぞ。俺はそういうの全く気にしないしな。それにいつも世話になっているのはこっちだよ。特に戦い方に関しては色々教わってるしな」
ロウド兄さんの友達の言葉に、他の友達もうんうんと頷いている。
へぇ・・・・・・ロウド兄さんらしいと言えばらしいか。面倒見の良い部分があるしな。
「それでそんなロウドに戦い方のアドバイスをした弟ってのに興味をあってな」
「・・・・・・は?」
ゆっくりと首を動かしてロウド兄さんの方を見る。
するとロウド兄さんは良い笑顔をこちらに向けていた。
おい、何面倒な事言ってくれちゃってるんだ? 戦い方を教えたって、別にそんな大した事は教えてないだろ!!
「いや・・・・・・あの、別にそんな凄い事を教えていませんよ。単純にこんな状況になった時はこうした方が良いんじゃないかって事を教えただけなんで、そんな興味を持つ事は無いと思いますよ」
「何を言っているんだいラガス。今の僕の戦いの地盤はお前から教わったもので出来ているぞ。それにお前は五歳の時に二歳上のアリクの完勝しただろ。もっと自分の力を誇っても良いと僕は思うぞ」
・・・・・・あのさ、褒めてくれるのは嬉しいけど俺が目立ちたくないのはロウド兄さんも知ってるよな?
たくっ、絶対に楽しんでるよこの人。
「はぁーーー、別にその戦いは大した内容じゃないよ。慢心しきっているバカの隙を突いて倒しただけ。別に凄くもなんともないですよ」
「・・・・・・・・ロウドの言う通り本当に謙虚な奴だな」
「そうね。普通は二歳上の兄弟に勝負で勝てたら自慢するものなのに」
そう言われましてもね・・・・・・本当に勝負と言える内容では無かったからな。
「まぁ、そんなところもラガスの利点と言えるだろう。取りあえず今日は二人共未来の旦那様、奥様を探してみたらどうだい?」
「私は今のところ興味ないわ。探すにしても、同年代でロウド兄様やラガスの本気と同程度がそれ以上の実力を持っている人じゃないと嫌ね」
本気のロウド兄さんや俺と同程度かそれ以上って・・・・・・中々に厳しくないですかクレア姉さん!?
正直そんな人物そうそういないと思うんだが。
ロウド兄さん、見た目は優男だけ筋力は普通に平均より上だろうし。そう言えば将来的には二槍流を実戦で扱えるようになりたいって言っていたな。
それに魔法の腕も決して低くない。
それに俺と同年代で俺の本気に勝てる奴って、慢心しているって思われるかもしれないけど、正直いない気がするな。
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貴族に学校に入学はすれど、卒業して目指すのはハンター。
そんな俺に着いてくる女の人なんていないだろ。
「あぁーーーー・・・・・・確かにラガスは若干そういう所があるかな。でも、僕はいると思うよ。ラガスの目に適う人が」
それは俺の同年でって意味か? ふぅ~~ん。ロウド兄さんが嘘をつくとは思えないけど、正直信じられないな。
「ラガス君の年代だと・・・・・・えっ!!! ロウド君もしかしてあの子の事を言っているの!!??」
「ああ、勿論その子だよ。まぁ、性格までは知らないけど実力はラガスと釣り合うと思うよ」
ロウド兄さんの女友達が俺を信じられないといった表情で見る。
・・・・・・どうでもいいが、取りあえず俺が目立つような発言はもうしないでくれよロウド兄さん。
「ロウド、お前がそう言いたい気持ちも分からなくないが、あまりラガスを困らせる」
「・・・・・・分かりましたよ、父さん」
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「取りあえずご飯をつまんでくる」
俺は面倒な事はしたくない。こういった場所のルールはある程度知っているし、そもそも誰かと喋る気はない。
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