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六十三話 条件反射で
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(慣れてしまえば、割とこちらのもんだな)
「っ! シャァアアアアッ!!!!」
中々自身の攻撃がヒットしないことにイラつき、連続で鎌を振り回すが、どれ一つとしてクランドにクリーンヒットすることはない。
雄の頭部を食らった雌のデットルティスは全体的にパワーアップを果たしたが、戦況はクランドが優勢。
その理由としては、デットルティスの攻撃方法が、鎌による攻撃しかないから。
当然といえば当然なのだが、口から毒液を吐くことはなく、足による攻撃もない。
鎌による攻撃は自由自在だが、高度なフェイントを使ってくることはない。
「カバディ」
勝負を決めに行くと判断したクランドの動きは素早く、あっさりと両鎌による攻撃を回避し、懐に潜り込む。
「ッ~~~、シャッ!!!」
重い拳を食らい、数メートルほど吹き飛ぶも、まだまだ自慢の鎌を振り回す。
今度は切れ味抜群の斬撃を繰り出すが……クランドはこれを真正面から打ち破った。
「おいおい、マジかよ!!!」
離れた場所で戦いを観戦しているウルガラは、まさかの光景に驚嘆。
デットルティスが放つ斬撃に切れ味は周囲に倒れている木々や、綺麗に斬り裂かれている地面が証明している。
何度かウルガラたちの方に飛んできたため、リーゼが真面目に対応し、事なきを得ていた。
「カバディ!!!」
「ッ!!!! シャ、ァ」
クランドが拳に纏う物が岩から鋼に変わり、そのお陰もあって、斬撃刃を真正面から打ち破ることに成功。
岩を鋼に変えることは、土魔法を扱う者であっても、ほんのひと握るの者しか行うことが出来ない技術。
土魔法も火魔法と同じく、習得出来るだけで基本的な才能が無いクランドだが、特殊な方面に限って才能があったため、纏う岩を鋼に変えることが出来る。
岩ではデットルティスの鎌を弾くたびに大きく欠けたが、鋼のグローブを弾くことは出来ず、斬撃刃も鎌も全て対応。
「カバディッ!!!!」
「ッ……シャッ!!!」
懐に入ってから重い一撃を与えたことで、完全に戦況がクランドの方に傾き、鋼のグローブに変化させたことで、デットルティスの攻撃を完封。
焦ったデットルティスは周囲の状況把握を忘れてしまい、背には木の状態。
完全に追い詰められた結果、クランド渾身のデッドストレートを食らい、体を分断された。
しかし、そこは昆虫。
体を分断されようとも、厄介な生命力を持つ。
デットルティスも例にもれず、分断された上半身が動き、後ろから鎌を振るう。
「カバディ」
「…………」
単語攻撃手にとって、背後を取られることは死を意味する。
それほどクランドは背中の気配に対して敏感であり、まだデットルティスが死んでいないことに気付いていた。
体は条件反射の様に動き、デットルティスの更に背後に回り、回避の動きを利用しながらバックブローを頭部にぶち込んだ。
まだ拳に鋼のグローブを纏っており、体から頭を剥がすどころか、そのまま粉砕。
完全にデットルティスの頭部は砕け散った。
「ふぅ……最後まで恐ろしかったな」
最後の攻防、我ながら良く反応出来たと思う動きだっと、っ頃の中で自分を褒めるクランド。
「クランドッ!!!!」
「ぐっ!? ウルガラ、お前ら……喜ぶのは良いが、思いっきり抱き着くのは勘弁してくれ」
ウルガラだけではなく、アンジェやガリアまで思いっきりハグをかました結果、クランドはもう少しで倒れそうになった。
最後の方は多少なりとも余裕を持てたとはいえ、恐ろしい強敵であることに変わりはなく、見た目以上に神経を削っていた。
「でもよ、お前本当に……とりあえず無事で良かったぜ!!」
「こいつが毒とかを扱わなかったお陰だな。毒まで使われてたら……かなりヤバかったと思う」
そういったデットルティスの上位互換に当ってみない事には解らないが、先程の戦いよりも厳しい内容になるのは目に見えていた。
「それでも、本当に素晴らしい戦いでした。クランドだからこそ、倒せたと言っても過言ではありません」
ガリアの戦いに一言申したいリーゼだったが、冷静に考えた結果……二割ぐらいは自身の負けるイメージが浮かんでしまったため、グッと自己主張を堪えた。
「にしてもさ、本当に異常というか、恐ろしいというか……いや、うん。マジで恐ろしかったんだけど、あんな方法でパワーアップするモンスターもいるのね」
アンジェの言葉に、恐怖に対するはんろうなど一切せず、ウルガラは何度も首を縦に振った。
「……カマキリは、どうやら交尾する際に終わった後? に雌は雄の頭を食べるって聞いたことがある」
「えっ!!?? そ、そそそれって本当なの」
「いや、今日見たのが初めてだけど、過去にそういう話は聞いたことがあってな」
前世も含めて、それは事実だった。
当時、何故頭を食べてしまうのだ? という疑問が尽きず、その光景を生で見たこともないので、本当かどうか怪しいと思っていた。
しかし、今日実際に交尾後……ではないが、頭を食べてしまう光景を生で見てしまったので、本当なのだと信じるしかなかった。
「っ! シャァアアアアッ!!!!」
中々自身の攻撃がヒットしないことにイラつき、連続で鎌を振り回すが、どれ一つとしてクランドにクリーンヒットすることはない。
雄の頭部を食らった雌のデットルティスは全体的にパワーアップを果たしたが、戦況はクランドが優勢。
その理由としては、デットルティスの攻撃方法が、鎌による攻撃しかないから。
当然といえば当然なのだが、口から毒液を吐くことはなく、足による攻撃もない。
鎌による攻撃は自由自在だが、高度なフェイントを使ってくることはない。
「カバディ」
勝負を決めに行くと判断したクランドの動きは素早く、あっさりと両鎌による攻撃を回避し、懐に潜り込む。
「ッ~~~、シャッ!!!」
重い拳を食らい、数メートルほど吹き飛ぶも、まだまだ自慢の鎌を振り回す。
今度は切れ味抜群の斬撃を繰り出すが……クランドはこれを真正面から打ち破った。
「おいおい、マジかよ!!!」
離れた場所で戦いを観戦しているウルガラは、まさかの光景に驚嘆。
デットルティスが放つ斬撃に切れ味は周囲に倒れている木々や、綺麗に斬り裂かれている地面が証明している。
何度かウルガラたちの方に飛んできたため、リーゼが真面目に対応し、事なきを得ていた。
「カバディ!!!」
「ッ!!!! シャ、ァ」
クランドが拳に纏う物が岩から鋼に変わり、そのお陰もあって、斬撃刃を真正面から打ち破ることに成功。
岩を鋼に変えることは、土魔法を扱う者であっても、ほんのひと握るの者しか行うことが出来ない技術。
土魔法も火魔法と同じく、習得出来るだけで基本的な才能が無いクランドだが、特殊な方面に限って才能があったため、纏う岩を鋼に変えることが出来る。
岩ではデットルティスの鎌を弾くたびに大きく欠けたが、鋼のグローブを弾くことは出来ず、斬撃刃も鎌も全て対応。
「カバディッ!!!!」
「ッ……シャッ!!!」
懐に入ってから重い一撃を与えたことで、完全に戦況がクランドの方に傾き、鋼のグローブに変化させたことで、デットルティスの攻撃を完封。
焦ったデットルティスは周囲の状況把握を忘れてしまい、背には木の状態。
完全に追い詰められた結果、クランド渾身のデッドストレートを食らい、体を分断された。
しかし、そこは昆虫。
体を分断されようとも、厄介な生命力を持つ。
デットルティスも例にもれず、分断された上半身が動き、後ろから鎌を振るう。
「カバディ」
「…………」
単語攻撃手にとって、背後を取られることは死を意味する。
それほどクランドは背中の気配に対して敏感であり、まだデットルティスが死んでいないことに気付いていた。
体は条件反射の様に動き、デットルティスの更に背後に回り、回避の動きを利用しながらバックブローを頭部にぶち込んだ。
まだ拳に鋼のグローブを纏っており、体から頭を剥がすどころか、そのまま粉砕。
完全にデットルティスの頭部は砕け散った。
「ふぅ……最後まで恐ろしかったな」
最後の攻防、我ながら良く反応出来たと思う動きだっと、っ頃の中で自分を褒めるクランド。
「クランドッ!!!!」
「ぐっ!? ウルガラ、お前ら……喜ぶのは良いが、思いっきり抱き着くのは勘弁してくれ」
ウルガラだけではなく、アンジェやガリアまで思いっきりハグをかました結果、クランドはもう少しで倒れそうになった。
最後の方は多少なりとも余裕を持てたとはいえ、恐ろしい強敵であることに変わりはなく、見た目以上に神経を削っていた。
「でもよ、お前本当に……とりあえず無事で良かったぜ!!」
「こいつが毒とかを扱わなかったお陰だな。毒まで使われてたら……かなりヤバかったと思う」
そういったデットルティスの上位互換に当ってみない事には解らないが、先程の戦いよりも厳しい内容になるのは目に見えていた。
「それでも、本当に素晴らしい戦いでした。クランドだからこそ、倒せたと言っても過言ではありません」
ガリアの戦いに一言申したいリーゼだったが、冷静に考えた結果……二割ぐらいは自身の負けるイメージが浮かんでしまったため、グッと自己主張を堪えた。
「にしてもさ、本当に異常というか、恐ろしいというか……いや、うん。マジで恐ろしかったんだけど、あんな方法でパワーアップするモンスターもいるのね」
アンジェの言葉に、恐怖に対するはんろうなど一切せず、ウルガラは何度も首を縦に振った。
「……カマキリは、どうやら交尾する際に終わった後? に雌は雄の頭を食べるって聞いたことがある」
「えっ!!?? そ、そそそれって本当なの」
「いや、今日見たのが初めてだけど、過去にそういう話は聞いたことがあってな」
前世も含めて、それは事実だった。
当時、何故頭を食べてしまうのだ? という疑問が尽きず、その光景を生で見たこともないので、本当かどうか怪しいと思っていた。
しかし、今日実際に交尾後……ではないが、頭を食べてしまう光景を生で見てしまったので、本当なのだと信じるしかなかった。
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