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少年期[1008]興味は、ある
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「どうだ、報酬を分配するなら、お前も参加するか?」
思わずゼルートたちを誘ってしまったオーラス。
普通に考えれば……色々とあり得ない。
まず、オーラスは大手クラン、銀獅子の皇のトップであり、普段から組織のトップでありながらめんどくさがりやではあるが、それでもAランクに到達した猛者。
そんな猛者が、受けている指名依頼に他の冒険者を誘うという行為は、色々と勘繰られる可能性が高い。
故に、オーラス以外のメンバーはトップに対し、呆れた視線を向けていた。
「Aランクの、双頭の巨狼、か……………………………………………いや、止めとくわ」
「あら、そうか。でも、なんでや? ゼルートなら色々無視して乗ってくるかと思ったんやけどな」
オーラスも自分が何をゼルートに伝えたのかは理解している。
それは理解しているが、それでもあのゼルートなら、何だかんだで「良いね、参加するわ」と答えるかと予想していた。
「ぶっちゃけ、超興味あるよ。スコルティって名前だっけ。Aランクの巨狼タイプのモンスターとはまだ戦った事がなかったし」
「私も興味があるな」
同じ狼として、ルウナもゼルートと同じくAランク魔物のスコルティにかなり興味を持っていた。
「ルウナ~~~」
「なんだ、アレナは興味を感じないのか?」
「そういう問題じゃないのよ~~」
ゼルート側にも常識人がいると解り、アルゼルガたちはほっと一安心した。
「戦ってみるのは面白そうだけど、それは俺たちだけで戦った場合だ。オーラスたちと一緒に戦ったら、あっさり終わってつまらなくなりそうだからな」
「……ぷっ! あっはっは!!! そうかそうか、確かに俺らとゼルートが一緒に倒そうとしたら、討伐じゃなくてリンチになってまうか!」
「そうなるんじゃね? だって、今回参加してるのって……オーラスも含めて、全員Aランクなんだろ」
強大な力を持つモンスターを相手にリンチという言葉を使うことに疑問を持つ者はいるだろう。
しかし、オーラスは自分で口にした通り、ゼルートたちが戦闘に加わってくれたらリスクが軽くなる。
ただ……戦いという戦いになるか、疑問が生じる。
(というか、そういえばゼルートって悪獣を倒したことがあるんやったな……ゼルートが本気を出してもうたら、一人で事足りてまうな)
一応自分たち、銀獅子の皇が受けた指名依頼という自覚はある。
加えて……おちゃらけており、クランのリーダーにあるまじき提案をゼルートに行ったオーラスだが、それでも大手クランのトップという地位に就こうとも、根っこの冒険者という部分は変っていなかった。
「せっかくそんな奴がいるなら、俺らだけで戦りたいし」
「それが本音かいな。オッケーオッケー、変な事聞いて悪かったな」
「別に良いよ。組織のトップの人間だったら、どうすればなるべく被害を出さずに標的を倒せるか考えるのって当たり前だと思うし」
「ほ~~~ん。あんま組織に属したくないって感じやのに、そういう事は考えられるんやな」
「これでも一応男爵家の……じゃなくて、伯爵家の令息だからね~~」
「おぉ~~、そういえばそうやったな」
非常に失礼ではあるが、本人から言われるまでオーラスはすっかりゼルートが貴族の令息であり、本人も貴族になったことを忘れていた。
(……俺まですっかり忘れていた。そうだったな……ゼルートは伯爵家の令息であり、本人も男爵になったのだったな…………はぁ~~~~。この人は今後気を付けてくれと伝えても、三日後には忘れてるのだろうな)
アルゼルガはこれまでの経験から、こういった事に関して注意したところで無意味だと知っているため、一々オーラスに苦言を呈さなかった。
そして、その後もゼルートたちは呑んで食って騒ぎ、腹八分目を越えるまで食事を楽しむのだった。
思わずゼルートたちを誘ってしまったオーラス。
普通に考えれば……色々とあり得ない。
まず、オーラスは大手クラン、銀獅子の皇のトップであり、普段から組織のトップでありながらめんどくさがりやではあるが、それでもAランクに到達した猛者。
そんな猛者が、受けている指名依頼に他の冒険者を誘うという行為は、色々と勘繰られる可能性が高い。
故に、オーラス以外のメンバーはトップに対し、呆れた視線を向けていた。
「Aランクの、双頭の巨狼、か……………………………………………いや、止めとくわ」
「あら、そうか。でも、なんでや? ゼルートなら色々無視して乗ってくるかと思ったんやけどな」
オーラスも自分が何をゼルートに伝えたのかは理解している。
それは理解しているが、それでもあのゼルートなら、何だかんだで「良いね、参加するわ」と答えるかと予想していた。
「ぶっちゃけ、超興味あるよ。スコルティって名前だっけ。Aランクの巨狼タイプのモンスターとはまだ戦った事がなかったし」
「私も興味があるな」
同じ狼として、ルウナもゼルートと同じくAランク魔物のスコルティにかなり興味を持っていた。
「ルウナ~~~」
「なんだ、アレナは興味を感じないのか?」
「そういう問題じゃないのよ~~」
ゼルート側にも常識人がいると解り、アルゼルガたちはほっと一安心した。
「戦ってみるのは面白そうだけど、それは俺たちだけで戦った場合だ。オーラスたちと一緒に戦ったら、あっさり終わってつまらなくなりそうだからな」
「……ぷっ! あっはっは!!! そうかそうか、確かに俺らとゼルートが一緒に倒そうとしたら、討伐じゃなくてリンチになってまうか!」
「そうなるんじゃね? だって、今回参加してるのって……オーラスも含めて、全員Aランクなんだろ」
強大な力を持つモンスターを相手にリンチという言葉を使うことに疑問を持つ者はいるだろう。
しかし、オーラスは自分で口にした通り、ゼルートたちが戦闘に加わってくれたらリスクが軽くなる。
ただ……戦いという戦いになるか、疑問が生じる。
(というか、そういえばゼルートって悪獣を倒したことがあるんやったな……ゼルートが本気を出してもうたら、一人で事足りてまうな)
一応自分たち、銀獅子の皇が受けた指名依頼という自覚はある。
加えて……おちゃらけており、クランのリーダーにあるまじき提案をゼルートに行ったオーラスだが、それでも大手クランのトップという地位に就こうとも、根っこの冒険者という部分は変っていなかった。
「せっかくそんな奴がいるなら、俺らだけで戦りたいし」
「それが本音かいな。オッケーオッケー、変な事聞いて悪かったな」
「別に良いよ。組織のトップの人間だったら、どうすればなるべく被害を出さずに標的を倒せるか考えるのって当たり前だと思うし」
「ほ~~~ん。あんま組織に属したくないって感じやのに、そういう事は考えられるんやな」
「これでも一応男爵家の……じゃなくて、伯爵家の令息だからね~~」
「おぉ~~、そういえばそうやったな」
非常に失礼ではあるが、本人から言われるまでオーラスはすっかりゼルートが貴族の令息であり、本人も貴族になったことを忘れていた。
(……俺まですっかり忘れていた。そうだったな……ゼルートは伯爵家の令息であり、本人も男爵になったのだったな…………はぁ~~~~。この人は今後気を付けてくれと伝えても、三日後には忘れてるのだろうな)
アルゼルガはこれまでの経験から、こういった事に関して注意したところで無意味だと知っているため、一々オーラスに苦言を呈さなかった。
そして、その後もゼルートたちは呑んで食って騒ぎ、腹八分目を越えるまで食事を楽しむのだった。
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