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兄の物語[24]多過ぎる不審点
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「ハッ!!!!」
「っ!!!???」
戦闘が始まった当初よりも、クライレットの攻撃が当たり始めた。
リーダーのギアが上がり始めてきたことを感じ取ったバルガスとフローラは無理に反撃と防御をすることをやめ、回避と強打を叩き込むことに専念し始めた。
戦況は徐々に自分たち有利に傾いてきている。
そうなれば、最後に必要になってくるのは、クライレットの渾身の一撃。
バルガスとフローラの攻撃は決して軽くなく、謎の魔剣によって強化されたリザードマンジェネラルにも有効ではあるが、中々致命傷を与えられず……二人も激闘の中で相手が何故か再生していることに気付いていた。
(本当は、俺が仕留めてぇ、が!!!!!)
(少しでも! クライレットの攻撃が、当たる様にしないと!!!)
決して致命傷にはならなくても、動きを止める強打にはなる。
二人は決して熱くなり過ぎることはなく、冷静に自分の仕事を実行し続ける。
(本当に、良い仲を持った!!!!!!)
バルガスの掌底が内部までダメージを浸透させ、ペトラの風矢が視界を完全に妨害。
今回の戦いで初めてフローラの大戦斧が骨を越えて中にまで到達。
屈強な肉体と再生の力を持っていても……膝を付かないという選択肢が取れなかった。
「ぜぇええええああああああああアアアアッ!!!!!」
渾身の旋風を纏った刺突。
細剣術、閃光を発動した効果もあって、鋼鉄が幾つ並べられたところで、防御不可能。
謎の魔剣が下から斬り上げられるよりも早く、神速の刺突がジェネラルの頭部に突き刺さり……旋風の爆発も相まって、ジェネラルは再生による回復を実行する前に……頭部が爆散。
「はぁ、はぁ……ふぅ~~~~~。僕たちの勝ちだね。のわっ!!!???」
自分たちの勝利を確信して振り向いた瞬間、仲間達が一斉に飛びつき……それなりに魔力を消耗したこともあり、耐え切れずに地面に倒れるクライレット。
「良い一撃だったぜ、クライレット!!!!」
「あぁ~~~~、今回も本当ドキドキハラハラだったよ~~~~」
「お願いだから、もう少し、安全に戦いなさいよね!!!!」
「わ、分かった。色々と、分かったから、皆降りてくれ」
何はともあれ、予想外と言える強敵との戦いは終わった。
どれ一人欠けることなく、それどころか重傷すら負わずに倒すことが出来た。
精神の擦り減り具合はこれまでの強敵とのバトルと変わらないかもしれないが、それでも大きな成長と言える一戦だったのは確かだった。
「っし、とりあえずこいつを解体しちまうか!!!」
「……いや、待ってくれ。バルガス」
「ん? なんでだ? 血とか勿体ねぇだろ」
「うん。だからとりあえずアイテムバッグには入れる」
バルガスの言う通り、そのまま放置しておくのは色々と勿体ない。
しかし、クライレットは……やろうと思えばこの場で自分たちが解体することも可能だが、敢えてやろうと思わなかった。
「今回戦ったリザードマンジェネラル、変だったと思わないか」
「……そういえば、俺たちが与えた傷が、十秒も経てば完治してたな」
「リザードマンジェネラルと戦うのは初めてだったけど、そもそもジェネラル種が単体活動してるのも変だね」
「そういえばクライレットとバルガス、あなた達戦闘中に、今回のリザードマンジェネラルが同族を殺してた、みたいなことを言ってたわよね」
普段は絶対に持っていない、再生の特性を有している。
ジェネラルという個体が、仲間を引き連れずに単体で行動している。
その体から、同族を殺した匂いがする。
どれも普通では考えられない内容である。
「あまりにも不審な点があるから、死体をギルドで解体して調べてもらおうと思う。この魔剣も含めてね」
異常の原因とも思われる……一目で逸品と解かる魔剣。
本当にただの魔剣なのか、それとも邪剣と言える存在なのか、ひとまず四人はギルドで調べてもらうことにした。
「っ!!!???」
戦闘が始まった当初よりも、クライレットの攻撃が当たり始めた。
リーダーのギアが上がり始めてきたことを感じ取ったバルガスとフローラは無理に反撃と防御をすることをやめ、回避と強打を叩き込むことに専念し始めた。
戦況は徐々に自分たち有利に傾いてきている。
そうなれば、最後に必要になってくるのは、クライレットの渾身の一撃。
バルガスとフローラの攻撃は決して軽くなく、謎の魔剣によって強化されたリザードマンジェネラルにも有効ではあるが、中々致命傷を与えられず……二人も激闘の中で相手が何故か再生していることに気付いていた。
(本当は、俺が仕留めてぇ、が!!!!!)
(少しでも! クライレットの攻撃が、当たる様にしないと!!!)
決して致命傷にはならなくても、動きを止める強打にはなる。
二人は決して熱くなり過ぎることはなく、冷静に自分の仕事を実行し続ける。
(本当に、良い仲を持った!!!!!!)
バルガスの掌底が内部までダメージを浸透させ、ペトラの風矢が視界を完全に妨害。
今回の戦いで初めてフローラの大戦斧が骨を越えて中にまで到達。
屈強な肉体と再生の力を持っていても……膝を付かないという選択肢が取れなかった。
「ぜぇええええああああああああアアアアッ!!!!!」
渾身の旋風を纏った刺突。
細剣術、閃光を発動した効果もあって、鋼鉄が幾つ並べられたところで、防御不可能。
謎の魔剣が下から斬り上げられるよりも早く、神速の刺突がジェネラルの頭部に突き刺さり……旋風の爆発も相まって、ジェネラルは再生による回復を実行する前に……頭部が爆散。
「はぁ、はぁ……ふぅ~~~~~。僕たちの勝ちだね。のわっ!!!???」
自分たちの勝利を確信して振り向いた瞬間、仲間達が一斉に飛びつき……それなりに魔力を消耗したこともあり、耐え切れずに地面に倒れるクライレット。
「良い一撃だったぜ、クライレット!!!!」
「あぁ~~~~、今回も本当ドキドキハラハラだったよ~~~~」
「お願いだから、もう少し、安全に戦いなさいよね!!!!」
「わ、分かった。色々と、分かったから、皆降りてくれ」
何はともあれ、予想外と言える強敵との戦いは終わった。
どれ一人欠けることなく、それどころか重傷すら負わずに倒すことが出来た。
精神の擦り減り具合はこれまでの強敵とのバトルと変わらないかもしれないが、それでも大きな成長と言える一戦だったのは確かだった。
「っし、とりあえずこいつを解体しちまうか!!!」
「……いや、待ってくれ。バルガス」
「ん? なんでだ? 血とか勿体ねぇだろ」
「うん。だからとりあえずアイテムバッグには入れる」
バルガスの言う通り、そのまま放置しておくのは色々と勿体ない。
しかし、クライレットは……やろうと思えばこの場で自分たちが解体することも可能だが、敢えてやろうと思わなかった。
「今回戦ったリザードマンジェネラル、変だったと思わないか」
「……そういえば、俺たちが与えた傷が、十秒も経てば完治してたな」
「リザードマンジェネラルと戦うのは初めてだったけど、そもそもジェネラル種が単体活動してるのも変だね」
「そういえばクライレットとバルガス、あなた達戦闘中に、今回のリザードマンジェネラルが同族を殺してた、みたいなことを言ってたわよね」
普段は絶対に持っていない、再生の特性を有している。
ジェネラルという個体が、仲間を引き連れずに単体で行動している。
その体から、同族を殺した匂いがする。
どれも普通では考えられない内容である。
「あまりにも不審な点があるから、死体をギルドで解体して調べてもらおうと思う。この魔剣も含めてね」
異常の原因とも思われる……一目で逸品と解かる魔剣。
本当にただの魔剣なのか、それとも邪剣と言える存在なのか、ひとまず四人はギルドで調べてもらうことにした。
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