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少年期[967]まだまだこれから
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「ふぅーーー……ラル、ラーム。一応いつでも結界を張れる様に準備しといてくれ」
「分かりました」
「了解っ!!!」
ローレンスとの一騎打ちの時と同じように一瞬で終わらせるのであれば必要ない。
しかし、ゼルートは今回の試合……ガッツリ楽しむつもりであり、総合的な戦闘力はローレンスよりも騎士団長の方が上だと判断。
「それじゃ、よろしくお願いします」
「えぇ、こちらこそよろしくお願いします」
構える両者の得物は四回戦目と変わらず、ロングソード。
ただ……騎士団長の体はディスパディア公爵家の子供たちと比べてかなり大きく、ロングソードが大剣かと見間違うぐらいの大きさがある。
笑みを浮かべるゼルートと真剣な表情を崩さない騎士団長……最初に動いたのは、騎士団長だった。
「ッ!!!??? ご老体とは、思えませんね!!!!」
受け止めたゼルートは斬撃の重厚さに思わず笑みを浮かべてしまう。
「これでも、まだまだ現役なのでね」
互いに使用しているスキルは身体強化のみであり、まだまだ余力は残した状態。
ゼルートはこの最後の試合を長く楽しみたいため、あいての対応に引くことなく乗る。
対して騎士団長は覇王戦鬼の実力がいかほどのものか理解してはいるものの、実際に交えてみなければ解らない部分があると判断。
ディア公爵家の令息たちはまだ全く本気を出していない二人の攻防を見て、改めて自分たちとの差を思い知らされる。
確かに騎士団長は既に年齢は五十を過ぎており、ご老体と言っても過言ではない。
だが、これまで鍛え重ねてきた肉体とレベルのお陰もあり、たった数分の剣戟でバテることなどあり得ない。
そして戦闘の経験値数でいえば、ゼルートよりも勝っている為、ところどころで型に嵌らな攻撃が来ようとも冷静に対処する。
(流石歴戦の強者ってところかしら。本気を出していない状態であそこまで戦えるのは凄いわね……だからこそ、ディスパディア公爵家としては……ディスタール王国としては、あの戦場にこの騎士団長さんを出さなくて正解だったわね)
(先程の長男の戦闘力も良かったが……ふっふっふ、この騎士団長の方が命を懸けるほど強そうだな……)
ルウナは相変わらずな考えを浮かべており、アレナも騎士団長の実力を認めているが……それでもリーダーが負けるようには一切思えない。
「ふんっ!!!!」
「ぬぅうんんっ!!!!!」
大剣の如きロングソードで剣状のミスリルデフォルロッドが激突。
「う、おらぁあああああああッ!!!!」
「ぬぅううううああああああああッ!!!!!」
両者互いに一切退こうとはせず、身体強化以外の強化系スキルを使い始め、ある程度までの衝撃にも耐えられるように設計された鋼鉄製の地面が悲鳴を上げる。
(これは……本当に私たちも結界を張った方が良さそうですね)
予想以上の激闘に感心しながら結界の準備を始めるラル。
「っと……いけると思ったんだけど、本当に強いですね」
「それはこちらのセリフ、と一応言っておきましょうか。今ならまだ、力の押し合いであれば勝てると思ったのですがね」
「まだまだこれから成長期なんで」
鍔迫り合いの結果、互いの剣は振り下ろされ……互いを弾く結果となった。
「でも、そっちだってまだまだこれからですよね」
「……バレていましたか」
素直に隠していたことを認め、二目のロングソードを抜剣。
「それじゃ、俺も」
ゼルートもフロストグレイブを抜剣して対抗。
ここで氷絶を抜剣して心を揺さぶるというのも戦術の一つではあるが、純粋にこの試合を楽しもうとしてるゼルートに、そういった選択肢はそもそもなかった。
ただただ……久しぶりに出会えた二刀流使いとの戦闘を楽しむ。
最終試合は第二ラウンドを迎え、更に激しさを増す。
「分かりました」
「了解っ!!!」
ローレンスとの一騎打ちの時と同じように一瞬で終わらせるのであれば必要ない。
しかし、ゼルートは今回の試合……ガッツリ楽しむつもりであり、総合的な戦闘力はローレンスよりも騎士団長の方が上だと判断。
「それじゃ、よろしくお願いします」
「えぇ、こちらこそよろしくお願いします」
構える両者の得物は四回戦目と変わらず、ロングソード。
ただ……騎士団長の体はディスパディア公爵家の子供たちと比べてかなり大きく、ロングソードが大剣かと見間違うぐらいの大きさがある。
笑みを浮かべるゼルートと真剣な表情を崩さない騎士団長……最初に動いたのは、騎士団長だった。
「ッ!!!??? ご老体とは、思えませんね!!!!」
受け止めたゼルートは斬撃の重厚さに思わず笑みを浮かべてしまう。
「これでも、まだまだ現役なのでね」
互いに使用しているスキルは身体強化のみであり、まだまだ余力は残した状態。
ゼルートはこの最後の試合を長く楽しみたいため、あいての対応に引くことなく乗る。
対して騎士団長は覇王戦鬼の実力がいかほどのものか理解してはいるものの、実際に交えてみなければ解らない部分があると判断。
ディア公爵家の令息たちはまだ全く本気を出していない二人の攻防を見て、改めて自分たちとの差を思い知らされる。
確かに騎士団長は既に年齢は五十を過ぎており、ご老体と言っても過言ではない。
だが、これまで鍛え重ねてきた肉体とレベルのお陰もあり、たった数分の剣戟でバテることなどあり得ない。
そして戦闘の経験値数でいえば、ゼルートよりも勝っている為、ところどころで型に嵌らな攻撃が来ようとも冷静に対処する。
(流石歴戦の強者ってところかしら。本気を出していない状態であそこまで戦えるのは凄いわね……だからこそ、ディスパディア公爵家としては……ディスタール王国としては、あの戦場にこの騎士団長さんを出さなくて正解だったわね)
(先程の長男の戦闘力も良かったが……ふっふっふ、この騎士団長の方が命を懸けるほど強そうだな……)
ルウナは相変わらずな考えを浮かべており、アレナも騎士団長の実力を認めているが……それでもリーダーが負けるようには一切思えない。
「ふんっ!!!!」
「ぬぅうんんっ!!!!!」
大剣の如きロングソードで剣状のミスリルデフォルロッドが激突。
「う、おらぁあああああああッ!!!!」
「ぬぅううううああああああああッ!!!!!」
両者互いに一切退こうとはせず、身体強化以外の強化系スキルを使い始め、ある程度までの衝撃にも耐えられるように設計された鋼鉄製の地面が悲鳴を上げる。
(これは……本当に私たちも結界を張った方が良さそうですね)
予想以上の激闘に感心しながら結界の準備を始めるラル。
「っと……いけると思ったんだけど、本当に強いですね」
「それはこちらのセリフ、と一応言っておきましょうか。今ならまだ、力の押し合いであれば勝てると思ったのですがね」
「まだまだこれから成長期なんで」
鍔迫り合いの結果、互いの剣は振り下ろされ……互いを弾く結果となった。
「でも、そっちだってまだまだこれからですよね」
「……バレていましたか」
素直に隠していたことを認め、二目のロングソードを抜剣。
「それじゃ、俺も」
ゼルートもフロストグレイブを抜剣して対抗。
ここで氷絶を抜剣して心を揺さぶるというのも戦術の一つではあるが、純粋にこの試合を楽しもうとしてるゼルートに、そういった選択肢はそもそもなかった。
ただただ……久しぶりに出会えた二刀流使いとの戦闘を楽しむ。
最終試合は第二ラウンドを迎え、更に激しさを増す。
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