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少年期[696]国宝並みの一品
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「これは……ハンマー、だな」
「そうね、ハンマー……ね」
宝箱の中でもひと際大きいサイズの中に入っていた物はハンマーだった。
「この感じ……もしかして土竜の素材が使われたハンマーかしら?」
「似た様な得物を見たことがあるのか」
「えぇ。昔出会ったドワーフの冒険者が使っていたハンマーに似てるわね」
アレナの予想は見事的中。
一つ目の宝箱の中に入っていたハンマーは土竜の素材が使用された一品だった。
「マジか……良し、ちゃんと視せてもらおうか」
鑑定眼を使用し、じっくりと土竜の素材が使われているであろうハンマーの性能を視る。
ハンマーの名前は裂土豪災。ランクは八
土竜の牙や爪、皮などが素材として使われており、他にも土竜の周囲に発生する鉱石である土竜石も使用された超高品質な一品。
使用者の腕力と防御力を大幅に強化。
土の魔力コントロールを補助し、ロックウォールやロックシェル。ランスやクエイクを使うことができる。
ドラゴンスレイヤーの効果が付与されており、属性は関係無い。
専用技はアース・デス・クレッシェンド。
叩きつければ相手に大地を粉砕する衝撃を与え、地面に叩きつければ地面を割りながら衝撃波が進み、火山が噴火するかのように衝撃波が地面から放たれる。
ただし、威力が半端ではないので扱いには要注意。
という内容を、細かくゼルートはアレナたちに伝えた。
「……とりあえず、あれだな。とんでもない武器ということだけは分かった」
「同じ意見ね。というより、鑑定で調べて扱いに要注意って項目が出るということは、本当にハンマーの扱いに慣れてないと戦いの最中、仲間に危害を加える可能性があるのよね」
武器の中には裂土豪災の様に、項目に扱いには要注意と書かれてある武器がある。
その項目はただの注意ではなく、警告に近い。
実際に同じような項目が書かれている武器を、技量が足りない者が実戦で扱った結果……仲間殺しをしてしまったという事例が存在する。
「さすが、七回戦目をクリアした報酬ってところか……ランク八だぞ、八!!!」
「国によっては、国宝扱いされてもおかしくない武器よ」
「そ、そういうレベルなのか? まぁ、性能からして破格だもんな……ドラゴンスレイヤーの効果まで付与されてるし」
モンスターという食物連鎖の頂点に位置する種族、ドラゴン。
比較的戦闘者が遭遇する機会は少ない種族だが、遭遇すれば激闘になるのは必至。
最悪の場合は瞬殺されることだってある、暴力の根源と言っても過言ではない化け物。
そんなモンスターに有効打を与えられる武器となれば、価値は更に跳ね上がる。
「売ればいくらになるか、想像つかないわね」
「オークションに出品したらとんでもない金額になりそうだな」
死闘の末に手に入れた報酬なのに売る? なんて疑問は浮かばない。
ゼルートにとってコロシアムで体験した七戦は全て、運動にすらならない実戦から楽しいと感じる実戦。
激闘や死闘ではなかったので、売るのに全く抵抗はない。
「売ってしまうのか? せっかくの高品質の武器だ、売ってしまうのは勿体ないんじゃないか?」
ルウナは裂土豪災を売るのは勿体ないなと感じたが、ゼルートが売ると決めたなら口は出さない。
ゼルートたちにとって、ランク八の武器とはそんなレベルだった。
「ん~~~……別に金には困ってないし、確かにルウナの言う通り売ってしまうのは勿体ないか。でもさ……アルバラスみたいに主戦力武器として使える人はいないよな」
「むっ、言われてみればそうだったな」
アルバラスに関しては、ルウナ以外にも使おうと思えばゼルートとアレナも使える。
ただ……ハンマーのような鈍器をメインで使うメンバーはゼルートたちの中にいなかった。
「私は使えないわよ。さっきの対刃剣とかならまだしも、槌やハンマーはちょっと」
「うむ、私も同じく厳しいな。威力的には一撃必殺……その高威力には憧れるが、上手く扱える自信がない」
鈍器系の武器を使ったことがないというのもあるが、二人は仲間に被害を与えてしまうかもしれないという点を一番恐れていた。
「そうね、ハンマー……ね」
宝箱の中でもひと際大きいサイズの中に入っていた物はハンマーだった。
「この感じ……もしかして土竜の素材が使われたハンマーかしら?」
「似た様な得物を見たことがあるのか」
「えぇ。昔出会ったドワーフの冒険者が使っていたハンマーに似てるわね」
アレナの予想は見事的中。
一つ目の宝箱の中に入っていたハンマーは土竜の素材が使用された一品だった。
「マジか……良し、ちゃんと視せてもらおうか」
鑑定眼を使用し、じっくりと土竜の素材が使われているであろうハンマーの性能を視る。
ハンマーの名前は裂土豪災。ランクは八
土竜の牙や爪、皮などが素材として使われており、他にも土竜の周囲に発生する鉱石である土竜石も使用された超高品質な一品。
使用者の腕力と防御力を大幅に強化。
土の魔力コントロールを補助し、ロックウォールやロックシェル。ランスやクエイクを使うことができる。
ドラゴンスレイヤーの効果が付与されており、属性は関係無い。
専用技はアース・デス・クレッシェンド。
叩きつければ相手に大地を粉砕する衝撃を与え、地面に叩きつければ地面を割りながら衝撃波が進み、火山が噴火するかのように衝撃波が地面から放たれる。
ただし、威力が半端ではないので扱いには要注意。
という内容を、細かくゼルートはアレナたちに伝えた。
「……とりあえず、あれだな。とんでもない武器ということだけは分かった」
「同じ意見ね。というより、鑑定で調べて扱いに要注意って項目が出るということは、本当にハンマーの扱いに慣れてないと戦いの最中、仲間に危害を加える可能性があるのよね」
武器の中には裂土豪災の様に、項目に扱いには要注意と書かれてある武器がある。
その項目はただの注意ではなく、警告に近い。
実際に同じような項目が書かれている武器を、技量が足りない者が実戦で扱った結果……仲間殺しをしてしまったという事例が存在する。
「さすが、七回戦目をクリアした報酬ってところか……ランク八だぞ、八!!!」
「国によっては、国宝扱いされてもおかしくない武器よ」
「そ、そういうレベルなのか? まぁ、性能からして破格だもんな……ドラゴンスレイヤーの効果まで付与されてるし」
モンスターという食物連鎖の頂点に位置する種族、ドラゴン。
比較的戦闘者が遭遇する機会は少ない種族だが、遭遇すれば激闘になるのは必至。
最悪の場合は瞬殺されることだってある、暴力の根源と言っても過言ではない化け物。
そんなモンスターに有効打を与えられる武器となれば、価値は更に跳ね上がる。
「売ればいくらになるか、想像つかないわね」
「オークションに出品したらとんでもない金額になりそうだな」
死闘の末に手に入れた報酬なのに売る? なんて疑問は浮かばない。
ゼルートにとってコロシアムで体験した七戦は全て、運動にすらならない実戦から楽しいと感じる実戦。
激闘や死闘ではなかったので、売るのに全く抵抗はない。
「売ってしまうのか? せっかくの高品質の武器だ、売ってしまうのは勿体ないんじゃないか?」
ルウナは裂土豪災を売るのは勿体ないなと感じたが、ゼルートが売ると決めたなら口は出さない。
ゼルートたちにとって、ランク八の武器とはそんなレベルだった。
「ん~~~……別に金には困ってないし、確かにルウナの言う通り売ってしまうのは勿体ないか。でもさ……アルバラスみたいに主戦力武器として使える人はいないよな」
「むっ、言われてみればそうだったな」
アルバラスに関しては、ルウナ以外にも使おうと思えばゼルートとアレナも使える。
ただ……ハンマーのような鈍器をメインで使うメンバーはゼルートたちの中にいなかった。
「私は使えないわよ。さっきの対刃剣とかならまだしも、槌やハンマーはちょっと」
「うむ、私も同じく厳しいな。威力的には一撃必殺……その高威力には憧れるが、上手く扱える自信がない」
鈍器系の武器を使ったことがないというのもあるが、二人は仲間に被害を与えてしまうかもしれないという点を一番恐れていた。
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