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少年期[690]一緒にするな
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「それでそれで、五体目はいったいどんな魔物が現れたんだ」
普通は心配するところなのだが、ルウナは興奮気味な様子で五体目の魔物について尋ねる。
ゼルートが今前の前にいる。生きているからという結果論からそんな態度で尋ねているのではなく、ルウナの中にはどんな魔物が相手であっても、殆どはゼルートが満足出来る相手ではないと確信している。
その証拠に、ルウナだけではなくアレナたちもヒポグリフ二体の次に現れた魔物が気になっていた。
「次に現れた魔物は成長したサイクロプスが二体だ」
「成長したサイクロプス……ははっ! 中々楽しめそうな相手じゃないか」
無意識の内に闘気が溢れ出す。
意識したわけではないのだが、成長したサイクロプスの力量を想像すると、どうしようもなく戦意が漏れてしまった。
ルウナだけではなく、ゲイルも同じく体から薄っすらと闘気が漏れ出していた。
「お前ら、ちょっと落ち着け。他のか客達がびっくりするだろ」
「む、そうだな」
「申し訳ありません。面白そうな相手だと思いましたので、僅かに闘気が零れてしまいました」
「二人の気持ちは解るが、少しはアレナを見習え。本当は一番戦いたくてうずうずしてるのに、完璧なポーカーフェイスを保ってるだろ」
「ちょ、いい加減なこと言わないでよ!! 私は二人と違ってバトル大好き人間じゃないんだから」
性格には獣人とリザードマンだが、そんなことはない。
アレナとしては成長したサイクロプスなど、危険極まりない魔物でしかない。
本気を出せば勝てるとは思うが、好き好んでそんな魔物と遭遇したいとは思わない。
「じょ、冗談だって冗談。冗談だからそんな怒るなって。えっと、説明はまだ途中だったな。成長したサイクロプス二体はそれぞれ体術と大剣術をメインに使っていた」
「ほほぅ~~~、それはそれは……やはり楽しめそうな二体じゃないか」
「断撃とクライムシュートを使ってきたから、それなりに二体とも腕は高かったな。てか、やっぱり成長した影響もあって、素の身体能力が並じゃなかった。真っ向から力で勝負することになれば、結構危ないな」
その言葉は決して間違っていないが、この男はそんな二体と軽々バチバチに戦っていた。
それをアレナはなんとなく察していたので、思わずため息を吐いてしまう。
「はぁ~~~~~。そんな敵と戦って、まぁ楽しそうな顔をするわね」
「そりゃやっぱり楽しかったからな。ロックモンキーとロックコングの素材を回収出来なかったのは惜しいけど、コロシアムで珍しい奴らと戦えたのは良い刺激だった」
強がりではなく、冗談でもない。
ゼルートは心の底からコロシアムで魔物たちと戦い、楽しいという感想を抱いている。
「あ、そう……本当にうちのパーティーは戦闘大好き人間ばかりね」
「いまさらだろ」
「……それもそうね。それで、六体目はどんな魔物が現れたの?」
「ミノタウロスの亜種だったな」
「「「「「「「「ッ!!!!???」」」」」」」」
アレナだけではなく、ゼルートの言葉が聞こえていた同業者たちが一斉に驚いた。
ミノタウロスの亜種は六十層のボス部屋に現れるボスと強さは殆ど変わらない。
「確かは毛の色は真紅だったな。あと、それなりに高品質な斧持ってた。どんな効果が付与されていたかは忘れたけど、ただの斧じゃなかったな」
「……六体目でミノタウロスの亜種、ねぇ。それで、その亜種はどれぐらい強かったのかしら」
「当たり前だけど、身体能力は高かった。成長したサイクロプスよりも上だったな。あと、タイタンスレイヤーを使ってきた」
「た、タイタンスレイヤーを……さすがAランクの魔物ね」
巨人をも一撃で葬り去る攻撃、タイタンスレイヤー。
斧術スキルをかなり上げなければ習得不可能な技。
斧術を習得していたとしても、真に才能がある者でなければそこまでスキルレベルを習得することは出来ない。
「なぁ、ゼルート。そのミノタウロス亜種と、ホーリーミノタウロス……どっちの方が強かったんだ!!!」
ルウナの問いに、アレナたちだけではなく聞き耳を立てている客達も興味津々だった。
普通は心配するところなのだが、ルウナは興奮気味な様子で五体目の魔物について尋ねる。
ゼルートが今前の前にいる。生きているからという結果論からそんな態度で尋ねているのではなく、ルウナの中にはどんな魔物が相手であっても、殆どはゼルートが満足出来る相手ではないと確信している。
その証拠に、ルウナだけではなくアレナたちもヒポグリフ二体の次に現れた魔物が気になっていた。
「次に現れた魔物は成長したサイクロプスが二体だ」
「成長したサイクロプス……ははっ! 中々楽しめそうな相手じゃないか」
無意識の内に闘気が溢れ出す。
意識したわけではないのだが、成長したサイクロプスの力量を想像すると、どうしようもなく戦意が漏れてしまった。
ルウナだけではなく、ゲイルも同じく体から薄っすらと闘気が漏れ出していた。
「お前ら、ちょっと落ち着け。他のか客達がびっくりするだろ」
「む、そうだな」
「申し訳ありません。面白そうな相手だと思いましたので、僅かに闘気が零れてしまいました」
「二人の気持ちは解るが、少しはアレナを見習え。本当は一番戦いたくてうずうずしてるのに、完璧なポーカーフェイスを保ってるだろ」
「ちょ、いい加減なこと言わないでよ!! 私は二人と違ってバトル大好き人間じゃないんだから」
性格には獣人とリザードマンだが、そんなことはない。
アレナとしては成長したサイクロプスなど、危険極まりない魔物でしかない。
本気を出せば勝てるとは思うが、好き好んでそんな魔物と遭遇したいとは思わない。
「じょ、冗談だって冗談。冗談だからそんな怒るなって。えっと、説明はまだ途中だったな。成長したサイクロプス二体はそれぞれ体術と大剣術をメインに使っていた」
「ほほぅ~~~、それはそれは……やはり楽しめそうな二体じゃないか」
「断撃とクライムシュートを使ってきたから、それなりに二体とも腕は高かったな。てか、やっぱり成長した影響もあって、素の身体能力が並じゃなかった。真っ向から力で勝負することになれば、結構危ないな」
その言葉は決して間違っていないが、この男はそんな二体と軽々バチバチに戦っていた。
それをアレナはなんとなく察していたので、思わずため息を吐いてしまう。
「はぁ~~~~~。そんな敵と戦って、まぁ楽しそうな顔をするわね」
「そりゃやっぱり楽しかったからな。ロックモンキーとロックコングの素材を回収出来なかったのは惜しいけど、コロシアムで珍しい奴らと戦えたのは良い刺激だった」
強がりではなく、冗談でもない。
ゼルートは心の底からコロシアムで魔物たちと戦い、楽しいという感想を抱いている。
「あ、そう……本当にうちのパーティーは戦闘大好き人間ばかりね」
「いまさらだろ」
「……それもそうね。それで、六体目はどんな魔物が現れたの?」
「ミノタウロスの亜種だったな」
「「「「「「「「ッ!!!!???」」」」」」」」
アレナだけではなく、ゼルートの言葉が聞こえていた同業者たちが一斉に驚いた。
ミノタウロスの亜種は六十層のボス部屋に現れるボスと強さは殆ど変わらない。
「確かは毛の色は真紅だったな。あと、それなりに高品質な斧持ってた。どんな効果が付与されていたかは忘れたけど、ただの斧じゃなかったな」
「……六体目でミノタウロスの亜種、ねぇ。それで、その亜種はどれぐらい強かったのかしら」
「当たり前だけど、身体能力は高かった。成長したサイクロプスよりも上だったな。あと、タイタンスレイヤーを使ってきた」
「た、タイタンスレイヤーを……さすがAランクの魔物ね」
巨人をも一撃で葬り去る攻撃、タイタンスレイヤー。
斧術スキルをかなり上げなければ習得不可能な技。
斧術を習得していたとしても、真に才能がある者でなければそこまでスキルレベルを習得することは出来ない。
「なぁ、ゼルート。そのミノタウロス亜種と、ホーリーミノタウロス……どっちの方が強かったんだ!!!」
ルウナの問いに、アレナたちだけではなく聞き耳を立てている客達も興味津々だった。
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