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少年期[513]下にも面倒はある
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カジノに訪れて二日目、この日はラームの人の姿になっており、ゼルート達と一緒にギャンブルに参加している。
だが、きっちりとラームの分身が周囲の遊び人達から運を奪い、ゼルート達に渡しているのでワンゲーム目から快調な滑り出しでスタート。
「確かにドキドキするね」
「そうだろ。純粋にギャンブルを楽しんでる人はそこが楽しいと感じてる筈だ」
「それじゃあ、純粋じゃ無い理由でギャンブルを楽しんでいる人は、どういう感覚を楽しんでるの?」
「純粋じゃ無い人は・・・・・・まっ、やっぱり楽して金が稼げるって魅力を楽しんでるんじゃないか?」
子供とまだ成人手前の子供、そして大人のお姉さんの三人が並んで歩いている光景は異様と言えるだろう。
それに三人のチップケースはかなりの大金に換金できるチップが入っていた。
「というか、そういう人はギャンブルを楽しめていないだろうな。相当な知識と判断力が無きゃ勝ち続ける事は難しいし」
「運が無い時はとことん負けるしね。ギャンブルで食べていこうと考えている人、ギャンブルで一発逆転を狙って借金を返そうと思ってる人。そういった人たちは総じて負けるのよね」
世の中には一発逆転して人生も逆転させたことがある者がいるが、例え借金が返すことが出来たとしても立った一瞬で大金を手に入れることが出来たという記憶は消えない。
人生をやり直すことに成功したとしても、その記憶と快感を思い出して再びカジノに足を運んでしまう……そんな者も多い。
「こんな簡単にお金が手に入ったら、普通に働くのが嫌になっちゃうんだね」
「ん~~~……そうだなぁ。俺は今まであんまり無かったけど、やっぱり仕事をしてる限り人間関係が付き纏ってくる。そこで生まれるストレスってのはバカにならないものだ」
「衝突する相手は全てぶっ飛ばすのに良く解ってるじゃない。仕事をしてれば自分より上の人も下の人も面倒に思う時があるものよ」
「別に全員はぶっ飛ばしていない……筈だ。というか、下の人も面倒に感じる事があるんだな」
まだ冒険者としての活動を始めて一年ほどしか経っていないゼルートに上の人間は多くいるが、下の関係を持つ者はいない。
故に下の者が面倒に感じるという感覚がいまいち分からなかった。
「ゼルートもそろそろ感じる事がある筈よ。自分は天才だ、直ぐに上に上る人間だと思っているルーキー、少し前までは大人しい対応だったくせに、少し功績を上げたくらいで自分と対等だと思って接してくる奴……下も下で面倒な奴が多いの」
「それはそれは……確かに面倒だと感じる奴らだな」
自分の力に自信を持つ事が悪いとは思わないゼルートだが、それでも無意味で過剰な自信は不要だと考える。
「ゼルートは名前は既に広まっているし、顔もそれなりに広まって来ているんだからもう少し経てば自分より後から冒険者になったルーキーに絡まれることが多くなるはずよ。顔はゲイルみたいに強面って訳じゃ無いんだから」
「そうなんだよなぁ~~~、後三年ぐらい経てば少しは大人っぽくなると思うんだが……流石に顔と身長はどうしようもない」
身長は順調に伸びてはいるが、それでも同年代と比べて特に大きい訳では無い。
そして顔は……そこまで強面になりそうな様子は無い。
ただ、年齢だけはどうにかすることがゼルートには可能だった。
しかしそれは魔力を常に消費し、ゼルートがまだ子供出る時にしか意味を為さない。
「まっ、上と下にも良い人はいるのだけどね。でも、面倒な輩がいるって事はゼルートも解ってるでしょう。それは下にもいるという事を忘れない方が良いわよ」
「おう、覚えておくよ。さて、そろそろ闘技場の方に行こうぜ」
午前はルーレットやカードを行い、軍資金が増えた三人は今日のメインである闘技場へと向かった。
だが、きっちりとラームの分身が周囲の遊び人達から運を奪い、ゼルート達に渡しているのでワンゲーム目から快調な滑り出しでスタート。
「確かにドキドキするね」
「そうだろ。純粋にギャンブルを楽しんでる人はそこが楽しいと感じてる筈だ」
「それじゃあ、純粋じゃ無い理由でギャンブルを楽しんでいる人は、どういう感覚を楽しんでるの?」
「純粋じゃ無い人は・・・・・・まっ、やっぱり楽して金が稼げるって魅力を楽しんでるんじゃないか?」
子供とまだ成人手前の子供、そして大人のお姉さんの三人が並んで歩いている光景は異様と言えるだろう。
それに三人のチップケースはかなりの大金に換金できるチップが入っていた。
「というか、そういう人はギャンブルを楽しめていないだろうな。相当な知識と判断力が無きゃ勝ち続ける事は難しいし」
「運が無い時はとことん負けるしね。ギャンブルで食べていこうと考えている人、ギャンブルで一発逆転を狙って借金を返そうと思ってる人。そういった人たちは総じて負けるのよね」
世の中には一発逆転して人生も逆転させたことがある者がいるが、例え借金が返すことが出来たとしても立った一瞬で大金を手に入れることが出来たという記憶は消えない。
人生をやり直すことに成功したとしても、その記憶と快感を思い出して再びカジノに足を運んでしまう……そんな者も多い。
「こんな簡単にお金が手に入ったら、普通に働くのが嫌になっちゃうんだね」
「ん~~~……そうだなぁ。俺は今まであんまり無かったけど、やっぱり仕事をしてる限り人間関係が付き纏ってくる。そこで生まれるストレスってのはバカにならないものだ」
「衝突する相手は全てぶっ飛ばすのに良く解ってるじゃない。仕事をしてれば自分より上の人も下の人も面倒に思う時があるものよ」
「別に全員はぶっ飛ばしていない……筈だ。というか、下の人も面倒に感じる事があるんだな」
まだ冒険者としての活動を始めて一年ほどしか経っていないゼルートに上の人間は多くいるが、下の関係を持つ者はいない。
故に下の者が面倒に感じるという感覚がいまいち分からなかった。
「ゼルートもそろそろ感じる事がある筈よ。自分は天才だ、直ぐに上に上る人間だと思っているルーキー、少し前までは大人しい対応だったくせに、少し功績を上げたくらいで自分と対等だと思って接してくる奴……下も下で面倒な奴が多いの」
「それはそれは……確かに面倒だと感じる奴らだな」
自分の力に自信を持つ事が悪いとは思わないゼルートだが、それでも無意味で過剰な自信は不要だと考える。
「ゼルートは名前は既に広まっているし、顔もそれなりに広まって来ているんだからもう少し経てば自分より後から冒険者になったルーキーに絡まれることが多くなるはずよ。顔はゲイルみたいに強面って訳じゃ無いんだから」
「そうなんだよなぁ~~~、後三年ぐらい経てば少しは大人っぽくなると思うんだが……流石に顔と身長はどうしようもない」
身長は順調に伸びてはいるが、それでも同年代と比べて特に大きい訳では無い。
そして顔は……そこまで強面になりそうな様子は無い。
ただ、年齢だけはどうにかすることがゼルートには可能だった。
しかしそれは魔力を常に消費し、ゼルートがまだ子供出る時にしか意味を為さない。
「まっ、上と下にも良い人はいるのだけどね。でも、面倒な輩がいるって事はゼルートも解ってるでしょう。それは下にもいるという事を忘れない方が良いわよ」
「おう、覚えておくよ。さて、そろそろ闘技場の方に行こうぜ」
午前はルーレットやカードを行い、軍資金が増えた三人は今日のメインである闘技場へと向かった。
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