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少年期[385]話が解る
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ゼルート達はとある侯爵家の屋敷の前に立っていた。
貴族街に入る許可を得るバッジを付けているとはいえ、冒険者の格好をした者が三人現れる。
特にそんな客人が来ていると予定を聞かされていない警備兵たちは自然と視線が険しくなる。
だが、それは後ろに存在する従魔を見て遠く離れた街で噂になっている冒険者を思い出させられた。
「突然の訪問のところ悪いが、Dランク冒険者のゼルートだ。ロッズ侯爵が屋敷にいるなら会わせて欲しい」
そう言いながらゼルートは掌の上にラッキーティアを見せる。
この流れで警備兵たちは何故ゼルートがここに来たのかを察した。
「ノール様は確かに屋敷におりますがゼルート殿は訪問の予定が無かったので確認してきます。少々お待ちください」
主人にとって重要な人物であっても、アポなしで屋敷に招く訳にはいかないので警備兵はダッシュで確認を取りに行く。
そして戻って来た警備兵から中に入る許可を貰い、中へと入る。
学園の時と同様に客室へ通され、五分もしない内にロッズ侯爵が中へ入って来た。
「いやいや、待たせてすまないね」
「いえ、こちらこそ突然の訪問で申し訳ありません」
「王都に来た時は是非家に来てくれと言ったのは私なんだ。気にしなくても良い。何より君には妻へ送るプレゼントを頂いたからね」
「こちらこそ、ロッズ侯爵にラッキーティアを買って頂いたお陰で不自由なく贅沢に暮らせています」
ゼルート達が稼いだ金だけでも十分に贅沢できる金額だが、黒曜金貨十枚というぶっとんだお金を持っている事で、懐に関してはかなり余裕が持てる。
そのお陰でゼルートは買い物をするときに殆ど躊躇いが無い。
「さて、君が我が家に来てくれたことは嬉しいんだけど、何か王都に用事があったのかな?」
「はい。自分の姉が伯爵家の子息に婚約を迫られ、姉はそれを拒否しました。ただそれでは向こうが当然納得しないのでお互いにDランクまでの冒険者を雇って代理人として決闘を行うとなったらしく、それに自分は選ばれました」
「へぇーーーーー、無くないけど珍しい決闘方法だね。そういえば今ある貴族の学園に物凄く戦い慣れしていて高い実力をも兄妹が在籍しているって聞いた事がある。もしかしてそれがゼルート君のお兄さんとお姉さんなのかな?」
「そうです。昨日会って話したら遠慮なく倒してしまって構わないと言われました」
そこから他愛もない会話を続ける事十分、ゼルートはようやく本題に入る。
「あの、ロッズ侯爵に協力して欲しい事があるんですがよろしいでしょうか」
「私にかい? もしかしてゼルート君の姉と伯爵家の子息の代理決闘が終わった後のことかな?」
「話が早くて助かります。話を聞く限り伯爵家の子息にあまり財力が無い事は解りますが、伯爵が今回の出来事でどう動くかは解りません。もし伯爵が息子の恥を消すために権力を使って動こうとした場合に対応して欲しんです。勿論、報酬は払います」
アイテムリングからラッキーティアを約一ヘイト分取り出す。
それを見たロッズ侯爵の顔が驚愕に染まる。
そしてゼルートが言葉を続けるよりも先にロッズ侯爵は興奮気味に身を乗り出し、ゼルートからの提案を受け入れる。
「是非やらせて貰おう!!!! 見た目は少し頼りないかもしれないが、これでも侯爵家の中ではそこそこ権力を持っているんだ。私が使える物を全て使って君のお姉さんとお兄さんを守ろう!!!!」
「あ、有難うございます」
ロッズ侯爵のあまりの迫力にゼルートは少し引いていたが、何はともあれ最後の盾を得た事でゼルートは迫る決闘に集中出来る状態が整った。
貴族街に入る許可を得るバッジを付けているとはいえ、冒険者の格好をした者が三人現れる。
特にそんな客人が来ていると予定を聞かされていない警備兵たちは自然と視線が険しくなる。
だが、それは後ろに存在する従魔を見て遠く離れた街で噂になっている冒険者を思い出させられた。
「突然の訪問のところ悪いが、Dランク冒険者のゼルートだ。ロッズ侯爵が屋敷にいるなら会わせて欲しい」
そう言いながらゼルートは掌の上にラッキーティアを見せる。
この流れで警備兵たちは何故ゼルートがここに来たのかを察した。
「ノール様は確かに屋敷におりますがゼルート殿は訪問の予定が無かったので確認してきます。少々お待ちください」
主人にとって重要な人物であっても、アポなしで屋敷に招く訳にはいかないので警備兵はダッシュで確認を取りに行く。
そして戻って来た警備兵から中に入る許可を貰い、中へと入る。
学園の時と同様に客室へ通され、五分もしない内にロッズ侯爵が中へ入って来た。
「いやいや、待たせてすまないね」
「いえ、こちらこそ突然の訪問で申し訳ありません」
「王都に来た時は是非家に来てくれと言ったのは私なんだ。気にしなくても良い。何より君には妻へ送るプレゼントを頂いたからね」
「こちらこそ、ロッズ侯爵にラッキーティアを買って頂いたお陰で不自由なく贅沢に暮らせています」
ゼルート達が稼いだ金だけでも十分に贅沢できる金額だが、黒曜金貨十枚というぶっとんだお金を持っている事で、懐に関してはかなり余裕が持てる。
そのお陰でゼルートは買い物をするときに殆ど躊躇いが無い。
「さて、君が我が家に来てくれたことは嬉しいんだけど、何か王都に用事があったのかな?」
「はい。自分の姉が伯爵家の子息に婚約を迫られ、姉はそれを拒否しました。ただそれでは向こうが当然納得しないのでお互いにDランクまでの冒険者を雇って代理人として決闘を行うとなったらしく、それに自分は選ばれました」
「へぇーーーーー、無くないけど珍しい決闘方法だね。そういえば今ある貴族の学園に物凄く戦い慣れしていて高い実力をも兄妹が在籍しているって聞いた事がある。もしかしてそれがゼルート君のお兄さんとお姉さんなのかな?」
「そうです。昨日会って話したら遠慮なく倒してしまって構わないと言われました」
そこから他愛もない会話を続ける事十分、ゼルートはようやく本題に入る。
「あの、ロッズ侯爵に協力して欲しい事があるんですがよろしいでしょうか」
「私にかい? もしかしてゼルート君の姉と伯爵家の子息の代理決闘が終わった後のことかな?」
「話が早くて助かります。話を聞く限り伯爵家の子息にあまり財力が無い事は解りますが、伯爵が今回の出来事でどう動くかは解りません。もし伯爵が息子の恥を消すために権力を使って動こうとした場合に対応して欲しんです。勿論、報酬は払います」
アイテムリングからラッキーティアを約一ヘイト分取り出す。
それを見たロッズ侯爵の顔が驚愕に染まる。
そしてゼルートが言葉を続けるよりも先にロッズ侯爵は興奮気味に身を乗り出し、ゼルートからの提案を受け入れる。
「是非やらせて貰おう!!!! 見た目は少し頼りないかもしれないが、これでも侯爵家の中ではそこそこ権力を持っているんだ。私が使える物を全て使って君のお姉さんとお兄さんを守ろう!!!!」
「あ、有難うございます」
ロッズ侯爵のあまりの迫力にゼルートは少し引いていたが、何はともあれ最後の盾を得た事でゼルートは迫る決闘に集中出来る状態が整った。
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