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少年期[337]流石にリスキー

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スイーツを堪能したアレナとルウナはそのままミルシェ達と一緒に服やアクセサリーの買い物を楽しみ、夕食も洒落た店に入って何時もは食べない料理を味わい休日を思いっきり満喫していた。

ゼルート達は依頼当日まで三人で行動する時もあれば、バラバラに行動する時もあり初日の様に思い思いに過ごす。

そして依頼日の当日、ゼルート達は昼頃にギルドに集合していた。

「そういえば、アレナさん達はいつもこう・・・・・・疲れた表情をしていないですよね。何か寝る前に疲れを取る行動でもしてるのですか?」

「・・・・・・特に何もしていないわね」

毎晩ゼルートのお手製の風呂に入っているが、それは言わない方が良いだろうと思ったアレナは少し間悩み、特に何もしていないと答えた。

「強いて言えば、毎日しっかりと寝ているというぐらいじゃないか」

「そうね。ルウナの言う通り睡眠は毎日しっかりと取ってるわね」

奴隷になる前に冒険者として活動していた時期でも今と同じぐらいの時間まで寝ている事はあったが、それでも毎日自身の睡眠欲が満たされるまで寝ていた訳では無い。

「そ、そうなんですか? 条件の良い依頼を受ける為に早起きはしないんですか?」

「私も冒険者になればそうするのではと思っていたが、ゼルートが早起きするのが苦手でな」

「別に苦手って訳じゃない」

寧ろ前世で学生だったゼルートは毎日早起きしていた。
目覚まし時計を使えば普通に朝早く起きる事が出来るだろう。

ただ、ゼルートにとって早く起きる事は無意味なので偶々早く起きてしまっても、直ぐに布団に潜り込んで二度寝してしまう。

「ただ、金に困ってる訳じゃないし無理して早く起きる必要は無い。まぁ・・・・・・寝過ぎは体に良くないだろうけど」

「はぁーーーー、一度くら言ってみてぇな。金には困っていないってよ。なんか金を増やす秘訣でもあるのか?」

「特には・・・・・・いや、あるにはあるか」

自身の懐が熱くなったのは本当に偶然であった為、秘訣などは特にないとゼルートは考えていたが、よくよく考えればリスクはあれど金を増やす効率が良い方法はあった。

「盗賊団を潰し回っていたらある程度余裕は出来ると思うぞ」

「そ、そりゃ中々にリスキーな方法だな」

「デックの言う通りだ。確かに複数で盗賊団を倒し、戦利品を分配してもある程度の金額は入って来るだろう。だが相手の戦力が正確に解らないと迂闊に攻め込めないのも事実だ」


「・・・・・・そりゃ確かに正論だ」

少し前に事前報告ではサーベルタイガーを従魔として従えている盗賊団、しかしいざアジトに行けばサーベルタイガーはサーロングタイガーへと進化していた。
サーベルタイガーを討伐する気で標準を合わせて向かった者達にとっては最悪の想定といえるだろう。

「けど、ゼルート君達の戦力ならば大抵の盗賊団は相手にならないのではないですか?」

「それもそうね。私もそこそこ実力はあるし、ルウナもまだ発展途上ながらに強い。ちゃんとした技も持ってるし。それにゼルートは武器の扱い、体術に魔法も一級品。あとゲイル達もいるから滅多な事がなきゃ盗賊団ぐらいに負ける事はないでしょうね」

寧ろ一つの都市を相手にしても勝てるのではアレナは思っている。
ゼルートの未だに時間を見つけても制作を続けているポーションがあれば怪我や魔力切れの心配は無い。

(そんな事ゼルートも流石に避けたいでしょうけどね)

「だろうな。その面子に勝てる盗賊団なんて存在したら国が放っておかねぇだろ。おっ、ついに来たみたいだな」

ギルドのドアが開くと、そこそこ歳のいった冒険者三人が先頭を歩きながら後ろから武器や防具を身に付けた子供がぞろぞろと入って来た。
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