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少年期[324]確かに必要
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「はっはっは、相変わらずダンは姉ちゃん大好きだな! まっ、それが悪いとは言わねぇけど、お前そこそこ顔良いんだからとっとと彼女作っちまえよ。それとも男として成長したいなら一緒に娼館でも行くか?」
ダンがミルシェに杖で叩かれたのを見て爆笑する。
そして下品な笑みを浮かべながらダンを自分の趣味に誘う。
しかしそんなダンの頭の上に杖が振り下ろされる、が。
「おいおい、俺はただ誘っただけだろ。だからいきなり杖を振り下ろすのは止めてくれ」
ミルシェが振り下ろした杖をデックは片腕で受け止めていた。
自分の安易な行動にミルシェは反省するが、それでもむっとした表情でデックに苦言を吐く。
「確かに私の行動は少し安易なものでした。でも、あまりダンをそういった場所へ誘わないで欲しいのです」
「いやいやいや、ダンだって姉ちゃん大好きな性格だけど立派なあの欲はあるんだぜ。適度に発散しないと毒ってもんだ」
デックの言葉は普通の人が聞けば何言ってんだこいつと思われる内容だが、ゼルートは否定できないかもしれないと考えた。
(そう言えば抜かないとストレスが溜まると聞いた事あるな。科学的根拠を聞いた訳では無いから完全には信用できない情報だが)
しかし完全否定は出来ないとゼルートは男だからこそ思った。
ソンですらウンウンと頷いている。
「ミルシェ、お前がダンを大切に思っているのは解っている。だが、あまりそれが過ぎればダンが余計に姉離れ出来なくなるも事実だと俺は思う」
「そ、それは困りますね」
「そうだろう。それに何事も経験だ。店の女を抱く、一緒に酒を飲むにしてもそれにのめり込まなければいい話だ。デックを見ろ。娼館に通って娼婦を抱くのが趣味だと言っているこいつが散財する事無く、借金すら背負わず冒険者として生活出来ているんだ」
だからダンも一度は経験するべきだとソンは言わなかったが、それでも自分達や先輩冒険者に付き添ってもらって言っても良いと考えている。
「それに、もしそういった事に嵌れば父親であるグレイスさんやコーネリアさんの拳が飛んでくるんだ。ダンも馬鹿な真似をしようとは思わないだろう」
グレイスとコーネリアの二人から拳を頭に叩き込まれるシーンを想像したダンは恐怖のあまり体を震わせていた。
「ゼルートはそういう店には行かないのか?」
「まぁ・・・・・・普通に興味はあるけど、今はまだそういったところに行く気はなんないかな」
勿論精通は既に迎えているが、まだ普通にそういった場所に行くのにゼルートは勇気が出ない。
なんてことをゼルートが考えていると後ろからルウナが胸を押し付けて来た。
「ゼルートには私達がいるからな。そういう店に行く必要はないんだ」
勿論本気でそのような考えで言っている訳では無い。その証拠にルウナの表情は明らかにゼルートを揶揄って楽しんでいるものだった。
「だから俺を揶揄うなって言ってるだろ」
「った! いきなりデコピンは酷くないか!?」
ゼルートの奇襲によりルウナは額を抑えるがスピード重視で放ったデコピンなためそこまで威力は無い。
「俺を揶揄うのが悪い」
「はっはっは、そんな綺麗な姉ちゃん達とパーティーを組めてるなんて羨ましいぜ! そうだ、今度一緒に依頼を受けようぜ」
「一緒にか・・・・・・」
ゼルートは未だに自分へ敵意の視線を向けるダンを一瞬だけ見るが直ぐに視線を元に戻す。
「まぁ、別に良いけどこっちは従魔もいれば数は六なんだが、一緒に依頼を受けるって事になると数は十二だ。流石に大所帯過ぎないか?」
「それに関しては大丈夫だ。ちょっときな臭い依頼がまだ残っていてな。Cランクの依頼なんだが、報酬は領主様から出てるらしいんだ」
「それは・・・・・・きな臭いかどうかは置いといて、少し珍しい依頼なんだろうな」
領主が依頼すると言うのは珍しいと感じるが、ゼルートは領主の性格を知っているため、何か裏があるとは思わなかった。
「まぁ、内容は護衛なんだが対象は王都にある冒険者を育成する学校の生徒らしいんだよ」
内容自体に可笑しいとは感じなかったが。一つゼルートは疑問に思った。
何故にこんな王都からかなり距離が離れている場所が選ばれたのかと。
ダンがミルシェに杖で叩かれたのを見て爆笑する。
そして下品な笑みを浮かべながらダンを自分の趣味に誘う。
しかしそんなダンの頭の上に杖が振り下ろされる、が。
「おいおい、俺はただ誘っただけだろ。だからいきなり杖を振り下ろすのは止めてくれ」
ミルシェが振り下ろした杖をデックは片腕で受け止めていた。
自分の安易な行動にミルシェは反省するが、それでもむっとした表情でデックに苦言を吐く。
「確かに私の行動は少し安易なものでした。でも、あまりダンをそういった場所へ誘わないで欲しいのです」
「いやいやいや、ダンだって姉ちゃん大好きな性格だけど立派なあの欲はあるんだぜ。適度に発散しないと毒ってもんだ」
デックの言葉は普通の人が聞けば何言ってんだこいつと思われる内容だが、ゼルートは否定できないかもしれないと考えた。
(そう言えば抜かないとストレスが溜まると聞いた事あるな。科学的根拠を聞いた訳では無いから完全には信用できない情報だが)
しかし完全否定は出来ないとゼルートは男だからこそ思った。
ソンですらウンウンと頷いている。
「ミルシェ、お前がダンを大切に思っているのは解っている。だが、あまりそれが過ぎればダンが余計に姉離れ出来なくなるも事実だと俺は思う」
「そ、それは困りますね」
「そうだろう。それに何事も経験だ。店の女を抱く、一緒に酒を飲むにしてもそれにのめり込まなければいい話だ。デックを見ろ。娼館に通って娼婦を抱くのが趣味だと言っているこいつが散財する事無く、借金すら背負わず冒険者として生活出来ているんだ」
だからダンも一度は経験するべきだとソンは言わなかったが、それでも自分達や先輩冒険者に付き添ってもらって言っても良いと考えている。
「それに、もしそういった事に嵌れば父親であるグレイスさんやコーネリアさんの拳が飛んでくるんだ。ダンも馬鹿な真似をしようとは思わないだろう」
グレイスとコーネリアの二人から拳を頭に叩き込まれるシーンを想像したダンは恐怖のあまり体を震わせていた。
「ゼルートはそういう店には行かないのか?」
「まぁ・・・・・・普通に興味はあるけど、今はまだそういったところに行く気はなんないかな」
勿論精通は既に迎えているが、まだ普通にそういった場所に行くのにゼルートは勇気が出ない。
なんてことをゼルートが考えていると後ろからルウナが胸を押し付けて来た。
「ゼルートには私達がいるからな。そういう店に行く必要はないんだ」
勿論本気でそのような考えで言っている訳では無い。その証拠にルウナの表情は明らかにゼルートを揶揄って楽しんでいるものだった。
「だから俺を揶揄うなって言ってるだろ」
「った! いきなりデコピンは酷くないか!?」
ゼルートの奇襲によりルウナは額を抑えるがスピード重視で放ったデコピンなためそこまで威力は無い。
「俺を揶揄うのが悪い」
「はっはっは、そんな綺麗な姉ちゃん達とパーティーを組めてるなんて羨ましいぜ! そうだ、今度一緒に依頼を受けようぜ」
「一緒にか・・・・・・」
ゼルートは未だに自分へ敵意の視線を向けるダンを一瞬だけ見るが直ぐに視線を元に戻す。
「まぁ、別に良いけどこっちは従魔もいれば数は六なんだが、一緒に依頼を受けるって事になると数は十二だ。流石に大所帯過ぎないか?」
「それに関しては大丈夫だ。ちょっときな臭い依頼がまだ残っていてな。Cランクの依頼なんだが、報酬は領主様から出てるらしいんだ」
「それは・・・・・・きな臭いかどうかは置いといて、少し珍しい依頼なんだろうな」
領主が依頼すると言うのは珍しいと感じるが、ゼルートは領主の性格を知っているため、何か裏があるとは思わなかった。
「まぁ、内容は護衛なんだが対象は王都にある冒険者を育成する学校の生徒らしいんだよ」
内容自体に可笑しいとは感じなかったが。一つゼルートは疑問に思った。
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