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少年期[267]それでも!!
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「ゼルート・・・・・・私の従者が済まなかった!!!!!」
青い顔をしながら近づいてくるセフィーレ達が、自分に謝罪をするんだろうなとゼルートは思っていたがいきなり地面に頭を付けて謝罪してきたセフィーレを見て、逆にゼルートの顔が真っ青になった。
「同僚が本当に申し訳ない事をした!!!!」
「あの阿保が本当に済まない、後で殴り殺しておきます!!!」
「ほ、ほほほ本当に済みませんでしたゼルートさん!!!」
セフィーレに続いてソブルとカネル、リシアも同様にゼルートに向かって地面に頭を付けて謝罪する。
本来ならこの形は間違っていない。寧ろ正しい状況と言える。
ただゼルートもそれは理解しているが、公爵家の次女であるセフィーレとその従者であるソブル達に土下座されるのは胃がキリキリする状況だった。
(いや、状況としてはこれが正しい筈だ!! 筈なんだろうが・・・・・・ここまで綺麗に土下座されると、というかカネルさん謝罪の後の言葉が物騒ですよ!!??)
美女たちに土下座をされる。性癖がドSな人ならば興奮する状況かもしれないがゼルートにそんな性癖は無い。
なので一先ず頭を上げて貰った。
「えっと・・・・・・確かに俺はローガスに槍を向けられましたけど、実質無害だったんでそこまで気にすることは・・・・・・」
「いや、そういう訳にはいかない。ゼルート、まだダンジョンに潜る前に私はローガスに次は無いと言った」
ダンジョンに潜る前と言う言葉を聞いて、ゼルートは過去の記憶を思い出すと確かにそういった場面があった。
(あれは確かローガスが俺のアイテムボックスを寄越せって言って来た時か。確かにセフィーレさんがローガスに次は無いって言っていた気がするな。・・・・・・ちょっと待て、次が無いって事はそういう事なのか!!??)
ゼルートはセフィーレがローガスに処罰を与える場合は自身の従者から外す、もしくは両親に事の顛末は離して貴族の子息として地位を奪い、平民にするのではと考えていた。
(もしかしてセフィーレさんはローガスを殺すつもりなのか!!?? 流石にそれは・・・・・・・・・・・・でも、公爵家の面子を考えればそれが正しい選択、なのか?)
ローガスは確実にゼルートを殺そうとした。それは変わらない事実だがゼルートは特にローガスの死は望んでいなかった。
(・・・・・・・・・・・・正直貴族としての自覚とか覚悟や誇り? みたいなのが無い俺にはそこまでする理由は分からない。でも、貴族としては一度自分が出した言葉を飲み込む訳にはいかないのか)
自分には無い者をセフィーレ達は持っている。
ゼルートはセフィーレ達の目を見てそう感じた。
(俺みたいにやりたい事をやっているんじゃない。貴族としての誇りを持ち、責務を果たす為に生きているって感じだな・・・・・・・・・・・・でも、悲しくない訳じゃ無い筈だ)
例えどんなに平民や冒険者に不遜な態度を取っていたとして、一緒に行動してきた仲間。
それを自らの手で殺す事は辛くない訳がない。
「・・・・・・分かりました。ただ、俺はセフィーレさんの手でローガスを殺して欲しくない」
「ゼルート、君がこんなバカな男にも優しいのは分かっている。でもそう言う訳にはいかない。従者の不始末は主である私が・・・・・・」
「それでも!!!!! 俺はセフィーレさんにそんな十字架を背負って欲しくない」
セフィーレの言葉に被せる様にゼルートは叫ぶ。
善良な貴族であるセフィーレにゼルートは今後ふとした瞬間に襲い掛かってくるかもしれない嫌な思い出を感じて欲しくなかった。
「・・・・・・ローガスを殺す、それがセフィーレさんの決定ならば口を挟みません。ですから、被害を受けそうになったのは俺なんで、俺があいつを潰します。良いですよね」
「・・・・・・・・・・・・分かった」
深い沈黙の後、セフィーレはゼルートがローガスを殺す事に承諾した。
第十二回ファンタジー大賞に応募します。
是非投票をお願いします!
後、新作の万が一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるか? 是非読んでください!!
青い顔をしながら近づいてくるセフィーレ達が、自分に謝罪をするんだろうなとゼルートは思っていたがいきなり地面に頭を付けて謝罪してきたセフィーレを見て、逆にゼルートの顔が真っ青になった。
「同僚が本当に申し訳ない事をした!!!!」
「あの阿保が本当に済まない、後で殴り殺しておきます!!!」
「ほ、ほほほ本当に済みませんでしたゼルートさん!!!」
セフィーレに続いてソブルとカネル、リシアも同様にゼルートに向かって地面に頭を付けて謝罪する。
本来ならこの形は間違っていない。寧ろ正しい状況と言える。
ただゼルートもそれは理解しているが、公爵家の次女であるセフィーレとその従者であるソブル達に土下座されるのは胃がキリキリする状況だった。
(いや、状況としてはこれが正しい筈だ!! 筈なんだろうが・・・・・・ここまで綺麗に土下座されると、というかカネルさん謝罪の後の言葉が物騒ですよ!!??)
美女たちに土下座をされる。性癖がドSな人ならば興奮する状況かもしれないがゼルートにそんな性癖は無い。
なので一先ず頭を上げて貰った。
「えっと・・・・・・確かに俺はローガスに槍を向けられましたけど、実質無害だったんでそこまで気にすることは・・・・・・」
「いや、そういう訳にはいかない。ゼルート、まだダンジョンに潜る前に私はローガスに次は無いと言った」
ダンジョンに潜る前と言う言葉を聞いて、ゼルートは過去の記憶を思い出すと確かにそういった場面があった。
(あれは確かローガスが俺のアイテムボックスを寄越せって言って来た時か。確かにセフィーレさんがローガスに次は無いって言っていた気がするな。・・・・・・ちょっと待て、次が無いって事はそういう事なのか!!??)
ゼルートはセフィーレがローガスに処罰を与える場合は自身の従者から外す、もしくは両親に事の顛末は離して貴族の子息として地位を奪い、平民にするのではと考えていた。
(もしかしてセフィーレさんはローガスを殺すつもりなのか!!?? 流石にそれは・・・・・・・・・・・・でも、公爵家の面子を考えればそれが正しい選択、なのか?)
ローガスは確実にゼルートを殺そうとした。それは変わらない事実だがゼルートは特にローガスの死は望んでいなかった。
(・・・・・・・・・・・・正直貴族としての自覚とか覚悟や誇り? みたいなのが無い俺にはそこまでする理由は分からない。でも、貴族としては一度自分が出した言葉を飲み込む訳にはいかないのか)
自分には無い者をセフィーレ達は持っている。
ゼルートはセフィーレ達の目を見てそう感じた。
(俺みたいにやりたい事をやっているんじゃない。貴族としての誇りを持ち、責務を果たす為に生きているって感じだな・・・・・・・・・・・・でも、悲しくない訳じゃ無い筈だ)
例えどんなに平民や冒険者に不遜な態度を取っていたとして、一緒に行動してきた仲間。
それを自らの手で殺す事は辛くない訳がない。
「・・・・・・分かりました。ただ、俺はセフィーレさんの手でローガスを殺して欲しくない」
「ゼルート、君がこんなバカな男にも優しいのは分かっている。でもそう言う訳にはいかない。従者の不始末は主である私が・・・・・・」
「それでも!!!!! 俺はセフィーレさんにそんな十字架を背負って欲しくない」
セフィーレの言葉に被せる様にゼルートは叫ぶ。
善良な貴族であるセフィーレにゼルートは今後ふとした瞬間に襲い掛かってくるかもしれない嫌な思い出を感じて欲しくなかった。
「・・・・・・ローガスを殺す、それがセフィーレさんの決定ならば口を挟みません。ですから、被害を受けそうになったのは俺なんで、俺があいつを潰します。良いですよね」
「・・・・・・・・・・・・分かった」
深い沈黙の後、セフィーレはゼルートがローガスを殺す事に承諾した。
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