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第236話 他は誰が?
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「良いっすね。そういう事なら、その交流戦に参加するっすよ」
イシュドにとっては、三次職で聖騎士に転職した者よりも、二次職で聖騎士に転職した者と是非とも戦いたい。
「そうか。そう言ってもらえると助かる……とはいえ、さすがに向こうで先程の様に、神ごとぶった斬るといった過激が過ぎる発言だけは…………なるべく控えてほしい」
「あぁ~~~……そっすね。さすがに神ごとぶった斬るってのは、確かに不味そうっすね。まぁ、それで強い奴らと本気で戦えるな、それはそれでって感じっすけど……あんまやらかしてバイロン先生の胃に穴が開いたらあれっすからね」
バイロンが、絶対に喧嘩しないでくれと言ったのではなく、なるべくそういった発言を控えてほしいと、やや抑え気味の注意で留めてくれたことで、イシュドも少しはバイロンの胃を気遣おうと思った。
「んで、俺だけが向こうに、カラティール神聖国に行くんじゃないっすよね?」
「交流戦だからな。他の学生も参加するが、今のところ候補に上がっているのは、基本的にお前の周りにいる者たちだ」
今回の交流戦、一年生が何人まで、二年生が何人まで、三年生が何人までといった規制がない。
将来有望な生徒を参加させようということで、カラティール神聖国で行われるものの、提案した学園の中でイシュドたちと戦える学生は当然限られている。
「三年生からはクリスティール。二年生からはレブト・カルパンが参加する」
「クリスティールパイセンは解るっすけど、レブト・カルパンって……誰っすか?」
「……イシュド、お前は激闘祭の試合を全て観ていただろう」
「確かに試合は全て観てたっすけど、名前とかは全然覚えてないっすね」
「レブトは、二年生のトーナメントでベスト四に入った学生だ」
「へぇ~~~。んじゃあ、今この学園の二年生の中で、一番強い人なんすね……つか、三年生や二年生からそれだけの人数だと、不満が爆発するんじゃないっすか?」
イシュドとしては、基本的に自分が知っている者たちと行動するのは有難い。
ただ、それはそれで不満が出ることはある程度予想出来る。
「結果、実績としか言えないな」
二年生は激闘祭で、ベスト四まで上り詰めたのがレブトのみ。
だが、一年生のトーナメントではまさかのフィリップが優勝し、優勝候補であったアドレアスが準優勝。
そしてミシェルもフィリップに敗れはしたものの、ベスト四まで上り詰めた。
ガルフは結果としてベスト八で終わってしまったが、その戦いでダブルノックアウトに持ち込んだ相手が優勝候補であるディムナだったこともあり、普通のベスト八以上の功績だと言える。
イシュドに関しては言わずもがなであり、イブキは大会などの功績などはないものの、イシュドたちと共に何度も学園に届く依頼を受けており、その実力は証明されている。
先日、ミノタウロスを相手に決定打となった攻撃を与えたこともあり、普段の戦闘授業の光景も踏まえた上で、他の二年生たちよりも上だと判断。
「ほ~~~ん。でも、よく不満を抑えられてるっすね」
「一年生の間から、依頼を受けても構わないという特例を与えられたことも大きく関わっている」
「明らかに自分たちよりも特別な存在、上の実力を持ってるって解りやすい形っすもんね。けど、それでもそう簡単に納得出来るもんなんすか? あいつらに挑みそうな感じっすけど」
「バカな絡み方をすれば、自分たちが束になっても構わない相手が出てくると解り切っているだろう」
「別に真っ当に勝負を行った結果なら、何も言わないっすけどね~~~」
とはいえ、イシュドはガルフたちがもう二年生たちを相手に苦戦することはあっても、負けるとは思っていなかった。
ひとまず、そこで話は終った。
イシュドが提案された交流戦を受けると了承した。
それだけでも、バイロンにとっては胃痛の要因が一つ取り除かれたと言っても過言ではない。
「イシュド君」
「? クリスティールパイセンじゃん。俺になんか用?」
数日後、久しぶりにクリスティールから声を掛けられたイシュド。
「……良ければ、軽く手合わせしませんか」
「良いっすよ」
自身の周囲にいる者たちの中で、イチオシは誰かと問われれば、イシュドは絶対にガルフだと答える。
イシュドがガルフに感じていた可能性、護身剛気を会得したが、そこで成長が止まってしまった訳ではなく、寧ろここからが本当の意味でのスタート。
ただ……現状、誰が一番強いかと問われれば、それは間違いなくクリスティールである。
「木製っすか? それとも刃引きなし?」
「刃引きなしの方が、訓練になるでしょう」
「ふ~~~~ん? んじゃ、戦ろうか」
訓練場にはいつも通りの面子、そして珍しくシドウがいた。
イシュドとクリスティールの試合ということもあり、ガルフたちは自分たちの訓練を一時中断し、試合観戦に集中。
「おいおい…………ちょっと本気過ぎやしねぇか?」
ウォームアップもそこそこに始まったイシュドとクリスティールの試合。
刃引きなしの武器を使った方が訓練になるというクリスティールの提案に、イシュドは迷うことなく乗った。
そんなクリスティールは現在……殺気全開でイシュドに双剣を振るっていた。
「イシュド……もしかして、クリスティール先輩に失礼な事を言ったのかな」
「それは今更過ぎる話じゃね? まぁ、あの人が自分がその気になっても殺せねぇって一番解ってるから、遠慮なくそのつもりで戦ってるのかもしれねぇけど」
まだ一応生徒会長として活動しているため、訓練時間は他の学生たちより少ないが……それでも偶には依頼を討伐依頼を受け、達成するまでに多くのモンスターを殺し、時には討伐を生徒会のメンバーと共にぶち殺し、着実に力を付けていた。
それでも、まだ足りないと、クリスティールは自覚していた。
「ハッハッハッ!!!!!! なんだか知らねぇが、殺気戦意闘志、クソ増し増しじゃねぇか!!!!!!!」
「お好みのスパイスでしょう」
「良く解ってんなぁ、おい!!!!!」
観客たちが少し心配に思いながら観ている中、当の本人達は当たり前の様に笑みを浮かべていた。
イシュドにとっては、三次職で聖騎士に転職した者よりも、二次職で聖騎士に転職した者と是非とも戦いたい。
「そうか。そう言ってもらえると助かる……とはいえ、さすがに向こうで先程の様に、神ごとぶった斬るといった過激が過ぎる発言だけは…………なるべく控えてほしい」
「あぁ~~~……そっすね。さすがに神ごとぶった斬るってのは、確かに不味そうっすね。まぁ、それで強い奴らと本気で戦えるな、それはそれでって感じっすけど……あんまやらかしてバイロン先生の胃に穴が開いたらあれっすからね」
バイロンが、絶対に喧嘩しないでくれと言ったのではなく、なるべくそういった発言を控えてほしいと、やや抑え気味の注意で留めてくれたことで、イシュドも少しはバイロンの胃を気遣おうと思った。
「んで、俺だけが向こうに、カラティール神聖国に行くんじゃないっすよね?」
「交流戦だからな。他の学生も参加するが、今のところ候補に上がっているのは、基本的にお前の周りにいる者たちだ」
今回の交流戦、一年生が何人まで、二年生が何人まで、三年生が何人までといった規制がない。
将来有望な生徒を参加させようということで、カラティール神聖国で行われるものの、提案した学園の中でイシュドたちと戦える学生は当然限られている。
「三年生からはクリスティール。二年生からはレブト・カルパンが参加する」
「クリスティールパイセンは解るっすけど、レブト・カルパンって……誰っすか?」
「……イシュド、お前は激闘祭の試合を全て観ていただろう」
「確かに試合は全て観てたっすけど、名前とかは全然覚えてないっすね」
「レブトは、二年生のトーナメントでベスト四に入った学生だ」
「へぇ~~~。んじゃあ、今この学園の二年生の中で、一番強い人なんすね……つか、三年生や二年生からそれだけの人数だと、不満が爆発するんじゃないっすか?」
イシュドとしては、基本的に自分が知っている者たちと行動するのは有難い。
ただ、それはそれで不満が出ることはある程度予想出来る。
「結果、実績としか言えないな」
二年生は激闘祭で、ベスト四まで上り詰めたのがレブトのみ。
だが、一年生のトーナメントではまさかのフィリップが優勝し、優勝候補であったアドレアスが準優勝。
そしてミシェルもフィリップに敗れはしたものの、ベスト四まで上り詰めた。
ガルフは結果としてベスト八で終わってしまったが、その戦いでダブルノックアウトに持ち込んだ相手が優勝候補であるディムナだったこともあり、普通のベスト八以上の功績だと言える。
イシュドに関しては言わずもがなであり、イブキは大会などの功績などはないものの、イシュドたちと共に何度も学園に届く依頼を受けており、その実力は証明されている。
先日、ミノタウロスを相手に決定打となった攻撃を与えたこともあり、普段の戦闘授業の光景も踏まえた上で、他の二年生たちよりも上だと判断。
「ほ~~~ん。でも、よく不満を抑えられてるっすね」
「一年生の間から、依頼を受けても構わないという特例を与えられたことも大きく関わっている」
「明らかに自分たちよりも特別な存在、上の実力を持ってるって解りやすい形っすもんね。けど、それでもそう簡単に納得出来るもんなんすか? あいつらに挑みそうな感じっすけど」
「バカな絡み方をすれば、自分たちが束になっても構わない相手が出てくると解り切っているだろう」
「別に真っ当に勝負を行った結果なら、何も言わないっすけどね~~~」
とはいえ、イシュドはガルフたちがもう二年生たちを相手に苦戦することはあっても、負けるとは思っていなかった。
ひとまず、そこで話は終った。
イシュドが提案された交流戦を受けると了承した。
それだけでも、バイロンにとっては胃痛の要因が一つ取り除かれたと言っても過言ではない。
「イシュド君」
「? クリスティールパイセンじゃん。俺になんか用?」
数日後、久しぶりにクリスティールから声を掛けられたイシュド。
「……良ければ、軽く手合わせしませんか」
「良いっすよ」
自身の周囲にいる者たちの中で、イチオシは誰かと問われれば、イシュドは絶対にガルフだと答える。
イシュドがガルフに感じていた可能性、護身剛気を会得したが、そこで成長が止まってしまった訳ではなく、寧ろここからが本当の意味でのスタート。
ただ……現状、誰が一番強いかと問われれば、それは間違いなくクリスティールである。
「木製っすか? それとも刃引きなし?」
「刃引きなしの方が、訓練になるでしょう」
「ふ~~~~ん? んじゃ、戦ろうか」
訓練場にはいつも通りの面子、そして珍しくシドウがいた。
イシュドとクリスティールの試合ということもあり、ガルフたちは自分たちの訓練を一時中断し、試合観戦に集中。
「おいおい…………ちょっと本気過ぎやしねぇか?」
ウォームアップもそこそこに始まったイシュドとクリスティールの試合。
刃引きなしの武器を使った方が訓練になるというクリスティールの提案に、イシュドは迷うことなく乗った。
そんなクリスティールは現在……殺気全開でイシュドに双剣を振るっていた。
「イシュド……もしかして、クリスティール先輩に失礼な事を言ったのかな」
「それは今更過ぎる話じゃね? まぁ、あの人が自分がその気になっても殺せねぇって一番解ってるから、遠慮なくそのつもりで戦ってるのかもしれねぇけど」
まだ一応生徒会長として活動しているため、訓練時間は他の学生たちより少ないが……それでも偶には依頼を討伐依頼を受け、達成するまでに多くのモンスターを殺し、時には討伐を生徒会のメンバーと共にぶち殺し、着実に力を付けていた。
それでも、まだ足りないと、クリスティールは自覚していた。
「ハッハッハッ!!!!!! なんだか知らねぇが、殺気戦意闘志、クソ増し増しじゃねぇか!!!!!!!」
「お好みのスパイスでしょう」
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