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八百八十四話 まずその発想が生まれない
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「行きますっ!!」
「「「はいっ!!!!」」」
アネットのウォーターランスがマグマゴーレムにダメージを与え、四人の女性騎士が続いて攻撃を仕掛ける。
全員が水属性の武器を装備しているわけではないが……そもそもな話、彼女たちの腕があればマグマゴーレムの体を切断することも、貫くことも可能。
ただ、タイミングを間違うと刃が欠ける、罅が入る……最悪の場合、折れてしまう事がある。
(……や~~っぱり皆さん、強いな。マグマゴーレムが一体だけだと、そこまで苦戦することなくって感じだな)
三十一階層の初戦が始まってから約二分後、マグマゴーレムの残骸が転がっており、ピクリとも動くことはなく、ましてや再生することもない。
(四十階層までだと……ファイアドレイクか、ヒートミノタウロスが相手だと厳しくなるか? でも、いざとなれば団長のアマンダが出陣すれば……片付きそうだよね)
やはり三十一階層から四十階層であっても、自分が戦闘に手を出す必要は殆どない。
そう思っていると……一体のモンスターがマグマの海から飛び出す。
「っと……そうだ、こんな奴いたな」
微かな音を捉え、反射的に眼で追い……咄嗟に水の盾を展開。
上空から火のブレスを放ってきたモンスターの名はマグマサーペント。
マグマの海を自由自在に泳ぎ、マグマという人類がまず足を踏み入れられない距離から攻撃を仕掛けてくる極悪スナイパー。
(普通に考えて、こいつを生み出した……神? いや、サーペント系のモンスターが環境に適応した? ……適応、進化だとしても中々にクソったれだよな)
早いタイミングでソウスケが気付き、水の盾を展開したことで被害はゼロとなったが、アマンダ以外の女性騎士たちは完全に反応が遅れていた。
「すいません、言い忘れてました。マグマの海にはあのクソったれな狙撃手がいます。左右から何かしらの音が聞こえたら、そいつが現れたと思った方が良いでしょうっ!?」
説明を終えた瞬間、先程よりも強力なブレスが放たれるも、今度はソウスケとザハークがダブルガード。
「ハッ!!!!!」
その隙を逃さず、水属性の魔剣を装備している女性騎士が水の刺突を放つ。
「っ!!?? ……」
ブレスを放った硬直直後を狙湧荒れては躱すことも出来ず、マグマサーペントはあっさりと絶命。
「ぃよっと!」
マグマの海に沈ませてしまうのは勿体なく、ソウスケは見ずの塊をぶん投げる。
ぶん投げられた塊は水の糸でソウスケの手と繋がっており、マグマサーペントの頭上を通り過ぎようとした瞬間に軌道と形状を変更。
ぶっ刺さった水は見事に変形し、怒りの様な形でマグマサーペントを沈まない様に支えることに成功。
そのままマグマサーペントの死体をゆっくり……万が一にもアネットにマグマが飛んでしまわないよう、ゆっくりと陸地に引き上げた。
「す、凄いですね」
「慣れれば出来ますよ」
ソウスケの言う通り、慣れれば一定の魔力操作技術があれば出来なくはない技術ではある。
ただ、そもそもマグマの海に沈みゆくモンスターの死体を落ちない様に貫いて引っ張るという発想が思い浮かばない為、アマンダも含めてソウスケの引き寄せに感心していた。
その後、女性騎士たちはソウスケのアドバイス通り、どちらの報告から音が聞こえたか……もしくはどの方向から気配が寄ってきたか感じ取るのに集中。
再びマグマサーペントが襲って来ようとした際には、宙を跳んでブレスを放つ前に刺突を放ち、一発で仕留める。
数回ほど水の盾を展開できる女性騎士が援護を行ったが、三十三階層に到着するころにはブレスを放つ前に確実に仕留められるようになってきていた。
そして三十三階層まで降りる間に、第三騎士団のメンバーはマグマリザードマン、バーンボア、フレイムコング、レッドキャンサーといった面々を自分たちだけで撃破。
まだアマンダが一度も参戦していないということを考えれば、非常に優秀な戦果だった。
とはいえ、ダンジョンには……時折確実に冒険者達を殺しに来ることがある。
「「「はいっ!!!!」」」
アネットのウォーターランスがマグマゴーレムにダメージを与え、四人の女性騎士が続いて攻撃を仕掛ける。
全員が水属性の武器を装備しているわけではないが……そもそもな話、彼女たちの腕があればマグマゴーレムの体を切断することも、貫くことも可能。
ただ、タイミングを間違うと刃が欠ける、罅が入る……最悪の場合、折れてしまう事がある。
(……や~~っぱり皆さん、強いな。マグマゴーレムが一体だけだと、そこまで苦戦することなくって感じだな)
三十一階層の初戦が始まってから約二分後、マグマゴーレムの残骸が転がっており、ピクリとも動くことはなく、ましてや再生することもない。
(四十階層までだと……ファイアドレイクか、ヒートミノタウロスが相手だと厳しくなるか? でも、いざとなれば団長のアマンダが出陣すれば……片付きそうだよね)
やはり三十一階層から四十階層であっても、自分が戦闘に手を出す必要は殆どない。
そう思っていると……一体のモンスターがマグマの海から飛び出す。
「っと……そうだ、こんな奴いたな」
微かな音を捉え、反射的に眼で追い……咄嗟に水の盾を展開。
上空から火のブレスを放ってきたモンスターの名はマグマサーペント。
マグマの海を自由自在に泳ぎ、マグマという人類がまず足を踏み入れられない距離から攻撃を仕掛けてくる極悪スナイパー。
(普通に考えて、こいつを生み出した……神? いや、サーペント系のモンスターが環境に適応した? ……適応、進化だとしても中々にクソったれだよな)
早いタイミングでソウスケが気付き、水の盾を展開したことで被害はゼロとなったが、アマンダ以外の女性騎士たちは完全に反応が遅れていた。
「すいません、言い忘れてました。マグマの海にはあのクソったれな狙撃手がいます。左右から何かしらの音が聞こえたら、そいつが現れたと思った方が良いでしょうっ!?」
説明を終えた瞬間、先程よりも強力なブレスが放たれるも、今度はソウスケとザハークがダブルガード。
「ハッ!!!!!」
その隙を逃さず、水属性の魔剣を装備している女性騎士が水の刺突を放つ。
「っ!!?? ……」
ブレスを放った硬直直後を狙湧荒れては躱すことも出来ず、マグマサーペントはあっさりと絶命。
「ぃよっと!」
マグマの海に沈ませてしまうのは勿体なく、ソウスケは見ずの塊をぶん投げる。
ぶん投げられた塊は水の糸でソウスケの手と繋がっており、マグマサーペントの頭上を通り過ぎようとした瞬間に軌道と形状を変更。
ぶっ刺さった水は見事に変形し、怒りの様な形でマグマサーペントを沈まない様に支えることに成功。
そのままマグマサーペントの死体をゆっくり……万が一にもアネットにマグマが飛んでしまわないよう、ゆっくりと陸地に引き上げた。
「す、凄いですね」
「慣れれば出来ますよ」
ソウスケの言う通り、慣れれば一定の魔力操作技術があれば出来なくはない技術ではある。
ただ、そもそもマグマの海に沈みゆくモンスターの死体を落ちない様に貫いて引っ張るという発想が思い浮かばない為、アマンダも含めてソウスケの引き寄せに感心していた。
その後、女性騎士たちはソウスケのアドバイス通り、どちらの報告から音が聞こえたか……もしくはどの方向から気配が寄ってきたか感じ取るのに集中。
再びマグマサーペントが襲って来ようとした際には、宙を跳んでブレスを放つ前に刺突を放ち、一発で仕留める。
数回ほど水の盾を展開できる女性騎士が援護を行ったが、三十三階層に到着するころにはブレスを放つ前に確実に仕留められるようになってきていた。
そして三十三階層まで降りる間に、第三騎士団のメンバーはマグマリザードマン、バーンボア、フレイムコング、レッドキャンサーといった面々を自分たちだけで撃破。
まだアマンダが一度も参戦していないということを考えれば、非常に優秀な戦果だった。
とはいえ、ダンジョンには……時折確実に冒険者達を殺しに来ることがある。
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