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六百三十六話 誰か見てる?
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「……いったい何だったんだ? 俺たち、別に変なトラップを発動したりしてないよな」
「えぇ、特にそのようなものを発動していませんが……」
「そうだな。単純に、ダンジョンイレギュラーが起きた……そういうことなのかもしれないな」
ザハークの言葉通り、ソウスケたちの前に大量のグローチが現れたのは紛れもないダンジョンイレギュラー。
物凄く……純粋に運が悪かったとしか言えない。
だが、宝箱の前に設置されていた罠を発動してしまい、大量のソルジャーアントを倒した後に同数ほどのグローチの登場。
どう考えても嫌がらせとしか思えない。
ソウスケだけではなく、この世界の者たちもグローチに……ゴキブリには生理的に無理だという感情を持っている。
一部の物好きなどは例外だが、ほぼほぼの者たちは拒否や拒絶という感情などしか湧かない。
(仮に……仮にだけど、あの四人組パーティーがソルジャーアントたちを倒した後に、あのグローチが現れたかもしれないって考えると……本当に地獄だろうな)
一般的に罠やダンジョンイレギュラーによって大量のモンスターが現れた場合、冒険者たちが生き残る可能性は圧倒的に低い。
それこそ、本当に実力がかけ離れているようなモンスターが相手でなければ、生き残ることは不可能に近い。
(多分ないとは思うけど……やっぱり、こういった状況に遭遇するともしかしたらダンジョンを管理するダンジョンマスター、みたいな人物が存在するのかと思ってしまうな)
今回はあまりにもタイミングが良過ぎた。
故に、ソウスケはもしかしたら本当にそんな人物がいるのかと思ってしまう。
(もしダンジョンの状況をモニター越しに見られるなら、俺でもそういった嫌がらせをするだろうし……本当にいるならダンジョンを攻略してダンジョンコアを奪ってやりたいところだけど、このダンジョンは学術都市が管理してるダンジョンだからな)
勝手にダンジョンを攻略した場合、冒険者資格の剝奪やお偉いさん達から賠償請求されるのは間違いない。
「ただのダンジョンイレギュラーか……それにしては、性格悪過ぎるだろ」
「それに関しては同感だな。俺たち以外のパーティーでは、そうそう生き残れない筈だ」
グローチはただ生理的に無理な存在というわけではなく、そのランクはC。
十分にモンスターの中でも強敵に分類されるモンスターなのだ。
そんな存在が何十匹といきなり現れれば生理的にだけではなく、単純な恐怖として鳥肌が止まらなくなり、あまりの恐怖に失禁してしまう者がいてもおかしくない。
「それで……あれはどうする」
「えっと……どうしようか」
三人の前には大量のグローチの死体が転がっている。
ソウスケは原型など無視して攻撃して良いと宣言したが、それでも意外と大切な素材である魔石が残っている死体は多い。
「ん~~~~~……はぁ~~~~~~~、しょうがない。とりあえず魔石だけは回収しよう。ミレアナ、グローチの素材も売れるのか?」
「そう、ですね。一応価値はあると思いますよ」
「そうか……それなら、解体も含めてギルドに全部丸投げしよう。よし、気分が変わらないうちに魔石を回収しよう」
ソウスケの言葉に二人は特に不満な表情をせずに魔石の回収を始めた。
自分で言っておきながらグローチの死体をいざ前にすると、生理的拒否感が発生してしまう。
「ソウスケさん、無理しなくても大丈夫ですよ。私たちがやっておきますから」
「バカ、そういう訳にはいかないだろ」
パーティーのリーダーである自分がこういった作業を避けてはならない。
そんな使命感を持ったソウスケは魔石の位置を把握し、手に魔力を纏いながら死体を抉って魔石を掴み、回収。
(手を……腕を魔力で覆ってるのに、物凄い嫌悪感を感じてしまう。ある意味、ゴキブリはずば抜けた生き物だよな。ゴブリンやオークも大概嫌われてるモンスターだけど、多分ダントツでこいつが人類から嫌われてるモンスターだろうな)
なんてことを考えながら生理的拒否感に耐え、残っている魔石をの回収を続けた。
「えぇ、特にそのようなものを発動していませんが……」
「そうだな。単純に、ダンジョンイレギュラーが起きた……そういうことなのかもしれないな」
ザハークの言葉通り、ソウスケたちの前に大量のグローチが現れたのは紛れもないダンジョンイレギュラー。
物凄く……純粋に運が悪かったとしか言えない。
だが、宝箱の前に設置されていた罠を発動してしまい、大量のソルジャーアントを倒した後に同数ほどのグローチの登場。
どう考えても嫌がらせとしか思えない。
ソウスケだけではなく、この世界の者たちもグローチに……ゴキブリには生理的に無理だという感情を持っている。
一部の物好きなどは例外だが、ほぼほぼの者たちは拒否や拒絶という感情などしか湧かない。
(仮に……仮にだけど、あの四人組パーティーがソルジャーアントたちを倒した後に、あのグローチが現れたかもしれないって考えると……本当に地獄だろうな)
一般的に罠やダンジョンイレギュラーによって大量のモンスターが現れた場合、冒険者たちが生き残る可能性は圧倒的に低い。
それこそ、本当に実力がかけ離れているようなモンスターが相手でなければ、生き残ることは不可能に近い。
(多分ないとは思うけど……やっぱり、こういった状況に遭遇するともしかしたらダンジョンを管理するダンジョンマスター、みたいな人物が存在するのかと思ってしまうな)
今回はあまりにもタイミングが良過ぎた。
故に、ソウスケはもしかしたら本当にそんな人物がいるのかと思ってしまう。
(もしダンジョンの状況をモニター越しに見られるなら、俺でもそういった嫌がらせをするだろうし……本当にいるならダンジョンを攻略してダンジョンコアを奪ってやりたいところだけど、このダンジョンは学術都市が管理してるダンジョンだからな)
勝手にダンジョンを攻略した場合、冒険者資格の剝奪やお偉いさん達から賠償請求されるのは間違いない。
「ただのダンジョンイレギュラーか……それにしては、性格悪過ぎるだろ」
「それに関しては同感だな。俺たち以外のパーティーでは、そうそう生き残れない筈だ」
グローチはただ生理的に無理な存在というわけではなく、そのランクはC。
十分にモンスターの中でも強敵に分類されるモンスターなのだ。
そんな存在が何十匹といきなり現れれば生理的にだけではなく、単純な恐怖として鳥肌が止まらなくなり、あまりの恐怖に失禁してしまう者がいてもおかしくない。
「それで……あれはどうする」
「えっと……どうしようか」
三人の前には大量のグローチの死体が転がっている。
ソウスケは原型など無視して攻撃して良いと宣言したが、それでも意外と大切な素材である魔石が残っている死体は多い。
「ん~~~~~……はぁ~~~~~~~、しょうがない。とりあえず魔石だけは回収しよう。ミレアナ、グローチの素材も売れるのか?」
「そう、ですね。一応価値はあると思いますよ」
「そうか……それなら、解体も含めてギルドに全部丸投げしよう。よし、気分が変わらないうちに魔石を回収しよう」
ソウスケの言葉に二人は特に不満な表情をせずに魔石の回収を始めた。
自分で言っておきながらグローチの死体をいざ前にすると、生理的拒否感が発生してしまう。
「ソウスケさん、無理しなくても大丈夫ですよ。私たちがやっておきますから」
「バカ、そういう訳にはいかないだろ」
パーティーのリーダーである自分がこういった作業を避けてはならない。
そんな使命感を持ったソウスケは魔石の位置を把握し、手に魔力を纏いながら死体を抉って魔石を掴み、回収。
(手を……腕を魔力で覆ってるのに、物凄い嫌悪感を感じてしまう。ある意味、ゴキブリはずば抜けた生き物だよな。ゴブリンやオークも大概嫌われてるモンスターだけど、多分ダントツでこいつが人類から嫌われてるモンスターだろうな)
なんてことを考えながら生理的拒否感に耐え、残っている魔石をの回収を続けた。
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