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四百七十九話 思考の差
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アシュラコングが放つ轟炎の鉄槌とザハークが放つ水龍の化身が激突する。
その瞬間に物凄い悪感を感じたソウスケは水の結界だけではなく、岩の防壁を展開した。
「ッ!!!! い、いくらなんでもこの衝撃は……ヤバ過ぎるだろ」
(お互いの技がぶつかり合うことで発生する衝撃だけじゃ無いよな……炎と水がぶつかり合ったんだから水蒸気爆発でも起こったのか?)
ソウスケが感じた悪感は正しく、衝撃にプラスして水蒸気爆発が起こった影響もあり、二人の予想を超える衝撃が起こった。
「ソウスケさんが岩の防壁を咄嗟に生み出してなければ、もしかしたら吹き飛ばされていたかもしれませんね」
「そ、そうだな。咄嗟に作ったから良かったが……吹っ飛ばされていてもおかしく無かったな」
咄嗟に生み出した岩の防壁は破壊され、水の結界はあと二枚というところまで潰されていた。
「す、凄まじい衝撃、でしたね」
「これがAランクモンスターと希少種の本気のぶつかり合い……」
「き、規格外過ぎます」
リアス達にとってもアシュラコングとザハークが放った技の衝撃に異常さを感じ、もし何も対策をしていなかったらと考えると体の震えが止まらない。
「結果は・・・・・・どうやら、ザハークの勝ちみたいだな」
炎鉄槌と水龍がぶつかり合った瞬間、ザハークは直ぐにその場から離れてアシュラコングの背後に回りこんでいた。
アシュラコングはこの一撃で勝負が決まると思っており、次の攻撃について全く考えていなかった。
その結果、アシュラコングの背後を取ることに成功した。そして腕から水の刃を生み出し……その首を斬り落とした。
「思考の差……それが勝負を分けたということでしょうか」
「そうかもしれないな。多分、ザハークは自分の一撃じゃアシュラコングを倒せないと解っていたんだろうな」
「ということは、ザハークさんはあの水龍を囮に使ったということですか?」
「そういう事だな」
今の自分達では絶対に放つことが出来ない一撃。
それを囮として使うなど、リアス達には考えられなかった。
「ふむ、やはりあの一撃では仕留められていなかったか」
アシュラコングの表面を見たザハークは水龍によるタメージが殆ど無いことを確認した。
予想はしていたが、それでも納得出来るかどうかは話が別。
(もっと魔力を込めていれば……いや、水龍の放ち方によっては)
ザハークの確実にアシュラコングを倒す方法は間違っていなかった。
だが、それでも水龍が破られたことは少々ショックだった。
「お疲れ様。ナイスファイトだったぞ」
「……最後の攻撃には少々不甲斐無さを感じたが、こいつとの戦いそのものにはとても満足した。そうそう行える戦いではなかったからな」
「だろうな。そもそも普通のアシュラコングではなかったんだ。そういった個体と遭遇するのも珍しい筈だ。それに、お前が気を使ってくれたことでリアス達もレポートが捗ったみたいだしな」
「そうか、それなら遠距離戦で挑んだ意味があったというものだ」
オールマイティーな実力を持つザハークだが、やはり遠距離戦は得意では無く性に合わない。
接近戦で殴り合っている時の方が充実感がある。
一先ずソウスケはアシュラコングの死体をアイテムボックスの中に入れて周囲を見渡す。
「……やっぱり漁夫の利を狙っていた奴らがいたみたいだな」
「俺とアシュラコングの共倒れを狙っていたという事か?」
「共倒れとまではいかなくても、今見たな状況でザハークがもっと消耗していたら隙を突いてアシュラコングの死体を奪おうとしていただろうな」
ただ、そんなチャンスを狙っていた冒険者達が轟炎の鉄槌と水龍の衝突によって発生した衝撃波によって吹き飛ばされ、中には気絶している者までいた。
「とりあえずここから移動しよう。誰も見ていない場所でアシュラコングを解体したいからな」
吹っ飛んで気絶している冒険者達はそのまま放っておき、森の中に移ってソウスケとミレアナは解体を始めた。
その瞬間に物凄い悪感を感じたソウスケは水の結界だけではなく、岩の防壁を展開した。
「ッ!!!! い、いくらなんでもこの衝撃は……ヤバ過ぎるだろ」
(お互いの技がぶつかり合うことで発生する衝撃だけじゃ無いよな……炎と水がぶつかり合ったんだから水蒸気爆発でも起こったのか?)
ソウスケが感じた悪感は正しく、衝撃にプラスして水蒸気爆発が起こった影響もあり、二人の予想を超える衝撃が起こった。
「ソウスケさんが岩の防壁を咄嗟に生み出してなければ、もしかしたら吹き飛ばされていたかもしれませんね」
「そ、そうだな。咄嗟に作ったから良かったが……吹っ飛ばされていてもおかしく無かったな」
咄嗟に生み出した岩の防壁は破壊され、水の結界はあと二枚というところまで潰されていた。
「す、凄まじい衝撃、でしたね」
「これがAランクモンスターと希少種の本気のぶつかり合い……」
「き、規格外過ぎます」
リアス達にとってもアシュラコングとザハークが放った技の衝撃に異常さを感じ、もし何も対策をしていなかったらと考えると体の震えが止まらない。
「結果は・・・・・・どうやら、ザハークの勝ちみたいだな」
炎鉄槌と水龍がぶつかり合った瞬間、ザハークは直ぐにその場から離れてアシュラコングの背後に回りこんでいた。
アシュラコングはこの一撃で勝負が決まると思っており、次の攻撃について全く考えていなかった。
その結果、アシュラコングの背後を取ることに成功した。そして腕から水の刃を生み出し……その首を斬り落とした。
「思考の差……それが勝負を分けたということでしょうか」
「そうかもしれないな。多分、ザハークは自分の一撃じゃアシュラコングを倒せないと解っていたんだろうな」
「ということは、ザハークさんはあの水龍を囮に使ったということですか?」
「そういう事だな」
今の自分達では絶対に放つことが出来ない一撃。
それを囮として使うなど、リアス達には考えられなかった。
「ふむ、やはりあの一撃では仕留められていなかったか」
アシュラコングの表面を見たザハークは水龍によるタメージが殆ど無いことを確認した。
予想はしていたが、それでも納得出来るかどうかは話が別。
(もっと魔力を込めていれば……いや、水龍の放ち方によっては)
ザハークの確実にアシュラコングを倒す方法は間違っていなかった。
だが、それでも水龍が破られたことは少々ショックだった。
「お疲れ様。ナイスファイトだったぞ」
「……最後の攻撃には少々不甲斐無さを感じたが、こいつとの戦いそのものにはとても満足した。そうそう行える戦いではなかったからな」
「だろうな。そもそも普通のアシュラコングではなかったんだ。そういった個体と遭遇するのも珍しい筈だ。それに、お前が気を使ってくれたことでリアス達もレポートが捗ったみたいだしな」
「そうか、それなら遠距離戦で挑んだ意味があったというものだ」
オールマイティーな実力を持つザハークだが、やはり遠距離戦は得意では無く性に合わない。
接近戦で殴り合っている時の方が充実感がある。
一先ずソウスケはアシュラコングの死体をアイテムボックスの中に入れて周囲を見渡す。
「……やっぱり漁夫の利を狙っていた奴らがいたみたいだな」
「俺とアシュラコングの共倒れを狙っていたという事か?」
「共倒れとまではいかなくても、今見たな状況でザハークがもっと消耗していたら隙を突いてアシュラコングの死体を奪おうとしていただろうな」
ただ、そんなチャンスを狙っていた冒険者達が轟炎の鉄槌と水龍の衝突によって発生した衝撃波によって吹き飛ばされ、中には気絶している者までいた。
「とりあえずここから移動しよう。誰も見ていない場所でアシュラコングを解体したいからな」
吹っ飛んで気絶している冒険者達はそのまま放っておき、森の中に移ってソウスケとミレアナは解体を始めた。
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