227 / 1,135
二百二十六話細かい作業ってサボりたくなるよな
しおりを挟む
「なるほどなぁ・・・・・・ただ俺にとっては有難いパーティーって訳だ。素材を気にせず殺す事に専念すれば不覚を取る事はそう無いだろう」
蛇腹剣のおおよその射程距離を考えればソウスケにとって距離などあって無い様な物。
魔石さえ傷つけなければ低ランクのモンスターを倒す事ぐらい訳は無い。
「ただ、どういった条件下でモンスターパーティーが起こるか分からないので意図的に遭遇するのは不可能かと」
「だろうな。寧ろ一般的な冒険者はそのモンスターパーティーが起こる条件や、前触れを知りたいはずだよな」
「でしょうね。それが解るだけでもパーティーの生存率が大きく変わってきますから」
パーティーの生存率と聞いて、ソウスケの頭の中に気になるアイテムが頭の中に浮かんだ。
(そう言えばダンジョンの中から一瞬で外に出られる帰還石ってのがあるんだったな。俺とミレアナ、そしてザハークが成長すればそれを使うような状況にはそうそうならないと思うけど、やっぱり万が一に事を考えれば欲しい。ただ馬鹿みたいに値段が高いらしいんだよなぁ~~~)
ダンジョンの中から一瞬で地上へ帰還する事が出来る。
それはダンジョンを探索する冒険者からすれば喉から手が出る程欲しいマジックアイテムだ。
しかし運良く帰還石を手に入れたランクがC以下の冒険者は、帰還石の買い取り価格の値段を見てそこまでパーティーが危機的状況に陥る事は無いだろうと思い売ってしまう。
逆にBランク以上のダンジョンを探索する冒険者はパーティーの全員が一つ常備している。
それ程までに帰還石がダンジョンを探索しているの中で重要なアイテムなのかを理解している。
帰還石を売ってしまったばかりに最後の最後で後悔する冒険者も少なくない。
「・・・・・・下層の方に行けば手に入る可能性もなくは無いか」
「ナニカホシイモノガアルンデスカ?」
「帰還石ってマジックアイテムが欲しいなと思ってな。普通に買うと高い。いや、変えなくはないかもしれないけど、ダンジョンの宝箱から探す方が早いかと思ってな」
「そうですねぇ・・・・・・・・・・・・このダンジョンの階層数から考えて、ラスト五層辺りなら帰還石が見つかる可能性もあると思います。ですがそれでも可能性は低いと思いますよ。それで・・・・・・ソウスケさんは何を作っていらっしゃるのですか?」
ミレアナはソウスケがトレントの木を削って何かを作っているのかが気になっていた。
ザハークも言葉には出さないが目線がソウスケの手元に集中している。
「トレントの木はある程度固いからこれで木刀でも作ろうかと思ってな」
「木刀・・・・・・摸擬戦用の武器という事ですか?」
木刀という言葉を知らないミレアナはギルドで置いてあるような摸擬戦で使う武器だと思った。
「確かに摸擬戦でも使えるかもしれないが、トレントの木を使えば実戦でも使えるかもしれないと思ったからな」
「・・・・・・モンスターニガイショウヲオワセズタオスタメデスカ?」
「その通りだ。お前本当に頭良いよな」
「なるほど。その木刀で戦えば内傷だけで相手を倒す事も不可能ではないですね」
モンスターの素材を傷つければ勿論買い取り価格の値段が下がる。
ソウスケは自身が必要ないと思った素材は基本的にギルドで売る為、少しでも素材に傷が無い方が有難い。
「まぁ、皮膚や甲殻が固い系のモンスターには効果今一つかもしれないけど。これなら武器の整備も依頼ないし、壊れたらそう時間をかけずに新しいのも作れるからな」
「・・・・・・一番最後のが本音ですか?」
「おう、戦いを終えた後の武器の整備が大事だってのは解るけど、そんな事を全くしてきたことが無い俺にとっては面倒に感じる」
興味や関心がある事以外の細かい作業は基本的に好きでないソウスケにとって、武器に整備はそこまで時間が掛からずともついサボりたいと思ってしまう作業だった。
蛇腹剣のおおよその射程距離を考えればソウスケにとって距離などあって無い様な物。
魔石さえ傷つけなければ低ランクのモンスターを倒す事ぐらい訳は無い。
「ただ、どういった条件下でモンスターパーティーが起こるか分からないので意図的に遭遇するのは不可能かと」
「だろうな。寧ろ一般的な冒険者はそのモンスターパーティーが起こる条件や、前触れを知りたいはずだよな」
「でしょうね。それが解るだけでもパーティーの生存率が大きく変わってきますから」
パーティーの生存率と聞いて、ソウスケの頭の中に気になるアイテムが頭の中に浮かんだ。
(そう言えばダンジョンの中から一瞬で外に出られる帰還石ってのがあるんだったな。俺とミレアナ、そしてザハークが成長すればそれを使うような状況にはそうそうならないと思うけど、やっぱり万が一に事を考えれば欲しい。ただ馬鹿みたいに値段が高いらしいんだよなぁ~~~)
ダンジョンの中から一瞬で地上へ帰還する事が出来る。
それはダンジョンを探索する冒険者からすれば喉から手が出る程欲しいマジックアイテムだ。
しかし運良く帰還石を手に入れたランクがC以下の冒険者は、帰還石の買い取り価格の値段を見てそこまでパーティーが危機的状況に陥る事は無いだろうと思い売ってしまう。
逆にBランク以上のダンジョンを探索する冒険者はパーティーの全員が一つ常備している。
それ程までに帰還石がダンジョンを探索しているの中で重要なアイテムなのかを理解している。
帰還石を売ってしまったばかりに最後の最後で後悔する冒険者も少なくない。
「・・・・・・下層の方に行けば手に入る可能性もなくは無いか」
「ナニカホシイモノガアルンデスカ?」
「帰還石ってマジックアイテムが欲しいなと思ってな。普通に買うと高い。いや、変えなくはないかもしれないけど、ダンジョンの宝箱から探す方が早いかと思ってな」
「そうですねぇ・・・・・・・・・・・・このダンジョンの階層数から考えて、ラスト五層辺りなら帰還石が見つかる可能性もあると思います。ですがそれでも可能性は低いと思いますよ。それで・・・・・・ソウスケさんは何を作っていらっしゃるのですか?」
ミレアナはソウスケがトレントの木を削って何かを作っているのかが気になっていた。
ザハークも言葉には出さないが目線がソウスケの手元に集中している。
「トレントの木はある程度固いからこれで木刀でも作ろうかと思ってな」
「木刀・・・・・・摸擬戦用の武器という事ですか?」
木刀という言葉を知らないミレアナはギルドで置いてあるような摸擬戦で使う武器だと思った。
「確かに摸擬戦でも使えるかもしれないが、トレントの木を使えば実戦でも使えるかもしれないと思ったからな」
「・・・・・・モンスターニガイショウヲオワセズタオスタメデスカ?」
「その通りだ。お前本当に頭良いよな」
「なるほど。その木刀で戦えば内傷だけで相手を倒す事も不可能ではないですね」
モンスターの素材を傷つければ勿論買い取り価格の値段が下がる。
ソウスケは自身が必要ないと思った素材は基本的にギルドで売る為、少しでも素材に傷が無い方が有難い。
「まぁ、皮膚や甲殻が固い系のモンスターには効果今一つかもしれないけど。これなら武器の整備も依頼ないし、壊れたらそう時間をかけずに新しいのも作れるからな」
「・・・・・・一番最後のが本音ですか?」
「おう、戦いを終えた後の武器の整備が大事だってのは解るけど、そんな事を全くしてきたことが無い俺にとっては面倒に感じる」
興味や関心がある事以外の細かい作業は基本的に好きでないソウスケにとって、武器に整備はそこまで時間が掛からずともついサボりたいと思ってしまう作業だった。
88
お気に入りに追加
4,752
あなたにおすすめの小説
世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。
どこかで見たような異世界物語
PIAS
ファンタジー
現代日本で暮らす特に共通点を持たない者達が、突如として異世界「ティルリンティ」へと飛ばされてしまう。
飛ばされた先はダンジョン内と思しき部屋の一室。
互いの思惑も分からぬまま協力体制を取ることになった彼らは、一先ずダンジョンからの脱出を目指す。
これは、右も左も分からない異世界に飛ばされ「異邦人」となってしまった彼らの織り成す物語。
またね。次ね。今度ね。聞き飽きました。お断りです。
朝山みどり
ファンタジー
ミシガン伯爵家のリリーは、いつも後回しにされていた。転んで怪我をしても、熱を出しても誰もなにもしてくれない。わたしは家族じゃないんだとリリーは思っていた。
婚約者こそいるけど、相手も自分と同じ境遇の侯爵家の二男。だから、リリーは彼と家族を作りたいと願っていた。
だけど、彼は妹のアナベルとの結婚を望み、婚約は解消された。
リリーは失望に負けずに自身の才能を武器に道を切り開いて行った。
「なろう」「カクヨム」に投稿しています。
おばあちゃん(28)は自由ですヨ
美緒
ファンタジー
異世界召喚されちゃったあたし、梅木里子(28)。
その場には王子らしき人も居たけれど、その他大勢と共にもう一人の召喚者ばかりに話し掛け、あたしの事は無視。
どうしろっていうのよ……とか考えていたら、あたしに気付いた王子らしき人は、あたしの事を鼻で笑い。
「おまけのババアは引っ込んでろ」
そんな暴言と共に足蹴にされ、あたしは切れた。
その途端、響く悲鳴。
突然、年寄りになった王子らしき人。
そして気付く。
あれ、あたし……おばあちゃんになってない!?
ちょっと待ってよ! あたし、28歳だよ!?
魔法というものがあり、魔力が最も充実している年齢で老化が一時的に止まるという、謎な法則のある世界。
召喚の魔法陣に、『最も力――魔力――が充実している年齢の姿』で召喚されるという呪が込められていた事から、おばあちゃんな姿で召喚されてしまった。
普通の人間は、年を取ると力が弱くなるのに、里子は逆。年を重ねれば重ねるほど力が強大になっていくチートだった――けど、本人は知らず。
自分を召喚した国が酷かったものだからとっとと出て行き(迷惑料をしっかり頂く)
元の姿に戻る為、元の世界に帰る為。
外見・おばあちゃんな性格のよろしくない最強主人公が自由気ままに旅をする。
※気分で書いているので、1話1話の長短がバラバラです。
※基本的に主人公、性格よくないです。言葉遣いも余りよろしくないです。(これ重要)
※いつか恋愛もさせたいけど、主人公が「え? 熟女萌え? というか、ババ專!?」とか考えちゃうので進まない様な気もします。
※こちらは、小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします
藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です
2024年6月中旬に第一巻が発売されます
2024年6月16日出荷、19日販売となります
発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」
中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。
数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。
また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています
この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています
戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています
そんな世界の田舎で、男の子は産まれました
男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました
男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます
そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります
絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて……
この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです
各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます
そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます
カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております
異世界転移ボーナス『EXPが1になる』で楽々レベルアップ!~フィールドダンジョン生成スキルで冒険もスローライフも謳歌しようと思います~
夢・風魔
ファンタジー
大学へと登校中に事故に巻き込まれて溺死したタクミは輪廻転生を司る神より「EXPが1になる」という、ハズレボーナスを貰って異世界に転移した。
が、このボーナス。実は「獲得経験値が1になる」のと同時に、「次のLVupに必要な経験値も1になる」という代物だった。
それを知ったタクミは激弱モンスターでレベルを上げ、あっさりダンジョンを突破。地上に出たが、そこは小さな小さな小島だった。
漂流していた美少女魔族のルーシェを救出し、彼女を連れてダンジョン攻略に乗り出す。そしてボスモンスターを倒して得たのは「フィールドダンジョン生成」スキルだった。
生成ダンジョンでスローライフ。既存ダンジョンで異世界冒険。
タクミが第二の人生を謳歌する、そんな物語。
*カクヨム先行公開
俺の召喚獣だけレベルアップする
摂政
ファンタジー
【第10章、始動!!】ダンジョンが現れた、現代社会のお話
主人公の冴島渉は、友人の誘いに乗って、冒険者登録を行った
しかし、彼が神から与えられたのは、一生レベルアップしない召喚獣を用いて戦う【召喚士】という力だった
それでも、渉は召喚獣を使って、見事、ダンジョンのボスを撃破する
そして、彼が得たのは----召喚獣をレベルアップさせる能力だった
この世界で唯一、召喚獣をレベルアップさせられる渉
神から与えられた制約で、人間とパーティーを組めない彼は、誰にも知られることがないまま、どんどん強くなっていく……
※召喚獣や魔物などについて、『おーぷん2ちゃんねる:にゅー速VIP』にて『おーぷん民でまじめにファンタジー世界を作ろう』で作られた世界観……というか、モンスターを一部使用して書きました!!
内容を纏めたwikiもありますので、お暇な時に一読していただければ更に楽しめるかもしれません?
https://www65.atwiki.jp/opfan/pages/1.html
集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる