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二百十六話名付け
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「勝負は俺の勝ちだな」
「ゴブゥ」
圧倒的なまでの力の差を身に染みて体験したゴブリンは現実を認めない程知能は低くなく、ソウスケの方に体を動かし、自分の敗北を認める様に頷く。
「おし、それならまず体を回復させないとな。目に見える外傷はなくても俺の蹴りを二発は腹に喰らった訳だし」
ソウスケはアイテムボックスの中からポーションを一つ取り出してゴブリンに渡す。
「これを飲め。ポーションっていう傷を治すアイテムだ。味は苦いが、飲めば腹の痛みも引く筈だ」
「・・・・・・ゴブ」
ソウスケの説明を聞き終えたゴブリンは一瞬だけ飲むのを躊躇するが、直ぐに蓋を外して一気にポーションを呷る。
その苦さに表情を少し歪めるが全て飲み干す。そしてだんだんと腹の鈍痛が消えていくのに驚いて腹をさする。
「俺はお前との勝負に勝ったから、お前は俺の従魔って事でいいよな」
「ゴブ!!」
相手が自分と同等か少し弱いぐらいの実力しかなく、偶々自分に勝ったのなら判断に迷うが、相手が明らかに自分より格上なので断る理由はなく、二つ返事で返した。
「取りあえず名前を付けないとなぁ・・・・・・そうだな、ザハークってのでどうだ? 結構格好良いと思うんだけどな」
「ゴブゴブ!!」
ソウスケが自分に名付けた名前を気に入ったのか何度も頷いて肯定の意思をみせる。
「それじゃあ、お前の名前は今からザハークだ・・・・・・あっ」
ゴブリン、ザハークとの戦いを終えてからソウスケは最初に確認しておかなければならなかった事に気が付き、慌ててミレアナの所へ戻る。
「な、なぁミレアナ。お前的にゴブリンを仲間にするってのは大丈夫なのか? 自分の立場が奴隷って事を抜きで答えてくれ」
前世でエルフという種族に対し、清潔感を大切にするイメージが有り、人族や獣人にエルフ族と女であれば見境なく襲うゴブリンやオークが仲間になる事を許容できるとは思わなかった。
しかしミレアナの答えはソウスケが予想していた物とは全く違った。
「私は全然大丈夫ですよ。寧ろこれから強くなりそうな戦力が増えるので文句なしです」
「お、おぅ。そうか・・・・・・いや、でもいいのか? エルフやハイ・エルフからしたらオークやゴブリンに対して忌避感しかないってイメージなんだが」
「まぁ、確かにそれは間違っていないと思います。私の故郷でもモンスターを従魔にしている方はいましたが、オークやゴブリンを従魔にしている方はいませんでしたからね。ただ、そのゴブリンが私を見る目から性欲は感じません。寧ろ知性を感じます。なのでそのゴブリン、ザハークを仲間にする子に反対はしませんよ」
ザハークを仲間にする事に肯定してくれたソウスケはホッと一安心する。
しかし自分が主という立場で、ミレアナが奴隷という立場な為、もしかしたら自分の考えを押し込めているのでは考えてしまう。
だがそんなソウスケの心配は杞憂であり、ミレアナの言葉は本心でありザハークを仲間、従魔にする事に対して反感は無かった。
手招きをしてザハークを呼び、ソウスケ達の元へ走ってやって来たザハークにソウスケはミレアナのを紹介する。
「ザハーク、既に何となくは分かっていると思うがこいつは俺の仲間だ。種族はエルフと間違えるかもしれないがハイ・エルフだ。そんで名前はミレアナ。主に弓や魔法に短剣を使って戦うんだ。取りあえず紹介はこんなところか?」
「そうですね。取りあえずはそれでよろしいかと。それではよろしくお願いしますね、ザハーク」
「ゴブゴブ、ゴブゥ!!」
ミレアナが頭を下げるのを見て、ザハークも頭を下げてこちらこそよろしくお願いしますと返す。
「ゴブゥ」
圧倒的なまでの力の差を身に染みて体験したゴブリンは現実を認めない程知能は低くなく、ソウスケの方に体を動かし、自分の敗北を認める様に頷く。
「おし、それならまず体を回復させないとな。目に見える外傷はなくても俺の蹴りを二発は腹に喰らった訳だし」
ソウスケはアイテムボックスの中からポーションを一つ取り出してゴブリンに渡す。
「これを飲め。ポーションっていう傷を治すアイテムだ。味は苦いが、飲めば腹の痛みも引く筈だ」
「・・・・・・ゴブ」
ソウスケの説明を聞き終えたゴブリンは一瞬だけ飲むのを躊躇するが、直ぐに蓋を外して一気にポーションを呷る。
その苦さに表情を少し歪めるが全て飲み干す。そしてだんだんと腹の鈍痛が消えていくのに驚いて腹をさする。
「俺はお前との勝負に勝ったから、お前は俺の従魔って事でいいよな」
「ゴブ!!」
相手が自分と同等か少し弱いぐらいの実力しかなく、偶々自分に勝ったのなら判断に迷うが、相手が明らかに自分より格上なので断る理由はなく、二つ返事で返した。
「取りあえず名前を付けないとなぁ・・・・・・そうだな、ザハークってのでどうだ? 結構格好良いと思うんだけどな」
「ゴブゴブ!!」
ソウスケが自分に名付けた名前を気に入ったのか何度も頷いて肯定の意思をみせる。
「それじゃあ、お前の名前は今からザハークだ・・・・・・あっ」
ゴブリン、ザハークとの戦いを終えてからソウスケは最初に確認しておかなければならなかった事に気が付き、慌ててミレアナの所へ戻る。
「な、なぁミレアナ。お前的にゴブリンを仲間にするってのは大丈夫なのか? 自分の立場が奴隷って事を抜きで答えてくれ」
前世でエルフという種族に対し、清潔感を大切にするイメージが有り、人族や獣人にエルフ族と女であれば見境なく襲うゴブリンやオークが仲間になる事を許容できるとは思わなかった。
しかしミレアナの答えはソウスケが予想していた物とは全く違った。
「私は全然大丈夫ですよ。寧ろこれから強くなりそうな戦力が増えるので文句なしです」
「お、おぅ。そうか・・・・・・いや、でもいいのか? エルフやハイ・エルフからしたらオークやゴブリンに対して忌避感しかないってイメージなんだが」
「まぁ、確かにそれは間違っていないと思います。私の故郷でもモンスターを従魔にしている方はいましたが、オークやゴブリンを従魔にしている方はいませんでしたからね。ただ、そのゴブリンが私を見る目から性欲は感じません。寧ろ知性を感じます。なのでそのゴブリン、ザハークを仲間にする子に反対はしませんよ」
ザハークを仲間にする事に肯定してくれたソウスケはホッと一安心する。
しかし自分が主という立場で、ミレアナが奴隷という立場な為、もしかしたら自分の考えを押し込めているのでは考えてしまう。
だがそんなソウスケの心配は杞憂であり、ミレアナの言葉は本心でありザハークを仲間、従魔にする事に対して反感は無かった。
手招きをしてザハークを呼び、ソウスケ達の元へ走ってやって来たザハークにソウスケはミレアナのを紹介する。
「ザハーク、既に何となくは分かっていると思うがこいつは俺の仲間だ。種族はエルフと間違えるかもしれないがハイ・エルフだ。そんで名前はミレアナ。主に弓や魔法に短剣を使って戦うんだ。取りあえず紹介はこんなところか?」
「そうですね。取りあえずはそれでよろしいかと。それではよろしくお願いしますね、ザハーク」
「ゴブゴブ、ゴブゥ!!」
ミレアナが頭を下げるのを見て、ザハークも頭を下げてこちらこそよろしくお願いしますと返す。
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