203 / 1,129
二百二話使い道
しおりを挟む
ダンジョンから地上に戻って来たソウスケとミレアナは直ぐギルドには向かわず、少し露店で料理をつまんで休憩してからギルドへと向かった。
「地上に戻ってきて思ったけど、ダンジョンの入り口前っていつもあんなに騒がしいと言うか、活気があるんだな」
「そうですね・・・・・・流石に夜、夕方辺りからは落ち着くと思います。ここのダンジョンは外の時間帯と中の時間帯が一緒みたいですから」
「なるほど。確かに日が暮れ始めや夜からダンジョンに入っても探索する時間が殆ど無く、直ぐに野営をする事になるか」
草原では太陽が沈めば明かりは冒険者達が野営時に使っている焚火ぐらいしかない。
なので全くの無駄とは言えない。寧ろ夜行性のモンスターが狙いならばそういったタイミングでダンジョンに入るのも悪い選択肢では無い。
しかし探索目的でダンジョンに入るならば朝か、昼のタイミングで入らなければ碌に目的を達成する時間がない。
「ダンジョンには夢も金もあるから冒険者も商人も必死になるのは当たり前か」
「ソウスケさんは以前野良のダンジョンも攻略した時のボスはワイバーンでしたね」
「おう、その一つ目のボスがオークジェネラルだったからオークキングが最後のボスかと思っていたんだけど当てが外れて面食らった。再生のスキルを持っていない筈なのに異様に傷の治りが速かったからな」
「それはきっとドラゴン特有の生命力によって為せる治癒ですね」
モンスターの中でしぶとさランキングトップクラスのドラゴンはミレアナの言う通り自身の生命力によりある程度の傷ならば失われた血までは戻らないが、ある程度完治する事が出来る。
疑問に思っていたしこりが取れた事でソウスケはスッキリした気分になる。
「その種族特有の持ち味か・・・・・・厄介極まりないが、その分素材や魔石には期待できるって事だろう」
ソウスケはワイバーンの肉の味を思い出し、厄介な技や特性持つモンスターであってもそれだけの利益があると確信していた。
「その通りですね。ところでソウスケさん・・・・・・」
「ん? どうしたんだ急に小声で」
ソウスケに質問するミレアナは周囲に内容を聞かれたくない為、小声でソウスケに確認したい事を尋ねた。
「野良ダンジョンのダンジョンコアは回収したんですか?」
「お、おう。勿論回収したぞ。ダンジョンを探索している最中に一回も自分以外の人間を見なかったから」
「やっぱり・・・・・・あ、あとでそのダンジョンコアを見せて貰っても良いですか?」
ハイ・エルフの集落が管理していたダンジョンにミレアナは潜った事があるが最下層まで言った事は無く、ダンジョンコアを見た事が無かった。
「ああ、別に構わないぞ。そのダンジョンコアはいつかマジックアイテムを錬金術師に造って貰う時にでも材料として渡そうと思っているんだけど、どうだ?」
「良い選択だと思います。ソウスケさんは特にお金には困っていませんし、それならばこれからの冒険で役に立つマジックアイテムを名のある錬金術師に造って貰うのが一番良い使い道ですね」
モンスターから回収できる魔石と比べると遥かに大きいダンジョンコア。
武器としてのマジックアイテムを造るのにも、ダンジョン探索や野営で約に立つマジックアイテムを造るにしても性能を上げるための貴重な素材となる。
「だろ。さて、ようやくギルドに着いたな。取りあえずギルドの受付嬢の対応は頼んだぞ」
「任せてください。なるべく問題を起こさない様に対応します」
凛とした表情で答えるミレアナを見て安心するソウスケだが、ミレアナの言葉をもう一度頭なのかでリピートするともしかしてフラグなのでは? っと思ってしまった。
第十二回ファンタジー大賞に応募します。
是非投票をお願いします!
後、新作の万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるか? も是非読んでください!!
「地上に戻ってきて思ったけど、ダンジョンの入り口前っていつもあんなに騒がしいと言うか、活気があるんだな」
「そうですね・・・・・・流石に夜、夕方辺りからは落ち着くと思います。ここのダンジョンは外の時間帯と中の時間帯が一緒みたいですから」
「なるほど。確かに日が暮れ始めや夜からダンジョンに入っても探索する時間が殆ど無く、直ぐに野営をする事になるか」
草原では太陽が沈めば明かりは冒険者達が野営時に使っている焚火ぐらいしかない。
なので全くの無駄とは言えない。寧ろ夜行性のモンスターが狙いならばそういったタイミングでダンジョンに入るのも悪い選択肢では無い。
しかし探索目的でダンジョンに入るならば朝か、昼のタイミングで入らなければ碌に目的を達成する時間がない。
「ダンジョンには夢も金もあるから冒険者も商人も必死になるのは当たり前か」
「ソウスケさんは以前野良のダンジョンも攻略した時のボスはワイバーンでしたね」
「おう、その一つ目のボスがオークジェネラルだったからオークキングが最後のボスかと思っていたんだけど当てが外れて面食らった。再生のスキルを持っていない筈なのに異様に傷の治りが速かったからな」
「それはきっとドラゴン特有の生命力によって為せる治癒ですね」
モンスターの中でしぶとさランキングトップクラスのドラゴンはミレアナの言う通り自身の生命力によりある程度の傷ならば失われた血までは戻らないが、ある程度完治する事が出来る。
疑問に思っていたしこりが取れた事でソウスケはスッキリした気分になる。
「その種族特有の持ち味か・・・・・・厄介極まりないが、その分素材や魔石には期待できるって事だろう」
ソウスケはワイバーンの肉の味を思い出し、厄介な技や特性持つモンスターであってもそれだけの利益があると確信していた。
「その通りですね。ところでソウスケさん・・・・・・」
「ん? どうしたんだ急に小声で」
ソウスケに質問するミレアナは周囲に内容を聞かれたくない為、小声でソウスケに確認したい事を尋ねた。
「野良ダンジョンのダンジョンコアは回収したんですか?」
「お、おう。勿論回収したぞ。ダンジョンを探索している最中に一回も自分以外の人間を見なかったから」
「やっぱり・・・・・・あ、あとでそのダンジョンコアを見せて貰っても良いですか?」
ハイ・エルフの集落が管理していたダンジョンにミレアナは潜った事があるが最下層まで言った事は無く、ダンジョンコアを見た事が無かった。
「ああ、別に構わないぞ。そのダンジョンコアはいつかマジックアイテムを錬金術師に造って貰う時にでも材料として渡そうと思っているんだけど、どうだ?」
「良い選択だと思います。ソウスケさんは特にお金には困っていませんし、それならばこれからの冒険で役に立つマジックアイテムを名のある錬金術師に造って貰うのが一番良い使い道ですね」
モンスターから回収できる魔石と比べると遥かに大きいダンジョンコア。
武器としてのマジックアイテムを造るのにも、ダンジョン探索や野営で約に立つマジックアイテムを造るにしても性能を上げるための貴重な素材となる。
「だろ。さて、ようやくギルドに着いたな。取りあえずギルドの受付嬢の対応は頼んだぞ」
「任せてください。なるべく問題を起こさない様に対応します」
凛とした表情で答えるミレアナを見て安心するソウスケだが、ミレアナの言葉をもう一度頭なのかでリピートするともしかしてフラグなのでは? っと思ってしまった。
第十二回ファンタジー大賞に応募します。
是非投票をお願いします!
後、新作の万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるか? も是非読んでください!!
94
お気に入りに追加
4,753
あなたにおすすめの小説
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
男装の皇族姫
shishamo346
ファンタジー
辺境の食糧庫と呼ばれる領地の領主の息子として誕生したアーサーは、実の父、平民の義母、腹違いの義兄と義妹に嫌われていた。
領地では、妖精憑きを嫌う文化があるため、妖精憑きに愛されるアーサーは、領地民からも嫌われていた。
しかし、領地の借金返済のために、アーサーの母は持参金をもって嫁ぎ、アーサーを次期領主とすることを母の生家である男爵家と契約で約束させられていた。
だが、誕生したアーサーは女の子であった。帝国では、跡継ぎは男のみ。そのため、アーサーは男として育てられた。
そして、十年に一度、王都で行われる舞踏会で、アーサーの復讐劇が始まることとなる。
なろうで妖精憑きシリーズの一つとして書いていたものをこちらで投稿しました。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~
名無し
ファンタジー
突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。
自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。
もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。
だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。
グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。
人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。
異世界転生!俺はここで生きていく
おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。
同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。
今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。
だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。
意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった!
魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。
俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。
それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ!
小説家になろうでも投稿しています。
メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。
宜しくお願いします。
スキル「糸」を手に入れた転生者。糸をバカにする奴は全員ぶっ飛ばす
Gai
ファンタジー
人を助けた代わりにバイクに轢かれた男、工藤 英二
その魂は異世界へと送られ、第二の人生を送ることになった。
侯爵家の三男として生まれ、順風満帆な人生を過ごせる……とは限らない。
裕福な家庭に生まれたとしても、生きていいく中で面倒な壁とぶつかることはある。
そこで先天性スキル、糸を手に入れた。
だが、その糸はただの糸ではなく、英二が生きていく上で大いに役立つスキルとなる。
「おいおい、あんまり糸を嘗めるんじゃねぇぞ」
少々強気な性格を崩さず、英二は己が生きたい道を行く。
どこかで見たような異世界物語
PIAS
ファンタジー
現代日本で暮らす特に共通点を持たない者達が、突如として異世界「ティルリンティ」へと飛ばされてしまう。
飛ばされた先はダンジョン内と思しき部屋の一室。
互いの思惑も分からぬまま協力体制を取ることになった彼らは、一先ずダンジョンからの脱出を目指す。
これは、右も左も分からない異世界に飛ばされ「異邦人」となってしまった彼らの織り成す物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる