61 / 1,129
六十話商談? 終了
しおりを挟む
ソウスケが早く寝たい気持ちを忘れてセルガ―と話し合いを始めてから約三十分、ようやく二人の話し合いが終わった。
「・・・・・・と言う感じで、最終的には大きな利益に繋がると思います」
「確かにそうだな。そう言った内容であれば、相手をさせる女達の選択肢も増える。君の意見通りの女達を集める事が出来れば、大きな利益に繋がる事も可能だな。いっそこの店とは違う店舗で始めるのもありかもしれないな。ソウスケ君、君のおかげで今後の楽しみが増えたよ。感謝する」
セルガ―は商談中の顔から、プライベートの顔に変わり人の良さそうな笑顔でソウスケに握手の手を出した。
差し出された手にソウスケも答えてセルガ―と握手を交わした。
「どうも。俺に利益が無い訳じゃない話だったんで、俺も話していて楽しかったですよ。問題点の時間の過ごし方は・・・・・・こっちで考えておくんで」
「そうか、それは助かる。私は正直そういう事は考えるのは苦手なんでな。む、どうやら少し話し過ぎたみたいだな。少しだけ待っていてくれ」
「は、はい。分かりました」
セルガ―は席を立ちあがり自分の机をごそごそ何かを探し始めた。
そしてソウスケはセルガ―の少し話し過ぎたという言葉を聞いて、ようやく時間がかなり経っていた事に気が付いた。
(・・・・・・マジか、長くても十分ぐらい話したら帰るつもりだったんだけどな。まぁ、俺にも旨味のある話だったから別にかまわないか。けど、明日は寝たいと思う時間までゆっくりと寝るとするか。・・・・・・ん~~~~~~、ここ最近生活リズムが少し崩れている気がするな。まだ成長期な筈だからそこら辺はしっかりと管理た方が良い気がするけど、やっぱり寝たい時間まで寝られるっていうのは魅力的だよな)
ソウスケが寝たいだけ寝られると言う、大半の人が望む誘惑に負けそうになっていると、自身の机で何かを探してたセルガ―が戻って来た。
「長い時間引き留めてしまったのと、店の従業員が君に迷惑をかけた分だ。受け取って欲しい」
セルガ―はソウスケに迷惑を掛けた例として金貨一枚と懐中時計を渡した。
その二つを受け取ったソウスケは、ギョッとしてワタワタしてしまい懐中時計を落としそうになった。
「と、ととと。あ、あっぶね。セルガ―さん。あの、迷惑料としては高過ぎる気がするんですが」
ソウスケはまだこの世界の価値観、常識などをいまいち分かっていなかったが、街の人々に時間を知らせるのに鐘を使っている時点で、懐中時計がどれだけ高価な物か理解できた。
「なに、これから得られる利益に比べれば安い物だ。受け取ってくれ。冒険者をしているのであれば懐中時計は持っていて損は無い筈だ」
「・・・・・・分かりました。有効活用させてもらいます」
この先の事を考えたソウスケは、セルガ―の言う通りだと理解した。
(確かにこの先泊りで依頼を受ける事がある筈だ。そういった時に時計は役に立つだろうな。ダンジョンの中でも外の時間が分かる。便利な事には変わりない。有難く貰っておこう)
受け取った金貨と懐中時計をソウスケは収納しようと、アイテムボックスのスキルを使おうとしたが、直ぐにアイテムボックスがどれだけ貴重なスキル(ソウスケのに限る)なのかを思い出し、収納先をバックに変えた。
「それじゃ、失礼します。アイデアが上手くいく事を祈ってます」
「ああ。君がくれた大きなチャンスだ。無駄にするつもりはない。宿に帰ったらゆっくりと寝てくれ」
「そうさせて貰いますよ」
そう言うと、ソウスケは大きく欠伸をしながらドアを開け宿へ向かった。
ソウスケが部屋から出たのを確認したセルガ―は、椅子へドカッと腰を下ろしため息を一つ吐いた。
だが、その顔に疲れの表情は無く、むしろ嬉々とした表情になっていた。
「まったく、何がただのルーキーの冒険者だ。普通の、十五歳の冒険者の発想ではないだろう。かといって、貴族の様な発想でもない。一般人よりの考えだ。だが、アイデア自体は本当に良い。この際彼が何者なのかは置いておいていいだろう。ふふふ、彼とは今後も良い関係を築けたらいいものだな」
セルガ―はそろそろ日付が変わる時間まで迫っていたが、睡眠を取る事はせずにソウスケから貰ったアイデアを紙に纏め始めた。
「・・・・・・と言う感じで、最終的には大きな利益に繋がると思います」
「確かにそうだな。そう言った内容であれば、相手をさせる女達の選択肢も増える。君の意見通りの女達を集める事が出来れば、大きな利益に繋がる事も可能だな。いっそこの店とは違う店舗で始めるのもありかもしれないな。ソウスケ君、君のおかげで今後の楽しみが増えたよ。感謝する」
セルガ―は商談中の顔から、プライベートの顔に変わり人の良さそうな笑顔でソウスケに握手の手を出した。
差し出された手にソウスケも答えてセルガ―と握手を交わした。
「どうも。俺に利益が無い訳じゃない話だったんで、俺も話していて楽しかったですよ。問題点の時間の過ごし方は・・・・・・こっちで考えておくんで」
「そうか、それは助かる。私は正直そういう事は考えるのは苦手なんでな。む、どうやら少し話し過ぎたみたいだな。少しだけ待っていてくれ」
「は、はい。分かりました」
セルガ―は席を立ちあがり自分の机をごそごそ何かを探し始めた。
そしてソウスケはセルガ―の少し話し過ぎたという言葉を聞いて、ようやく時間がかなり経っていた事に気が付いた。
(・・・・・・マジか、長くても十分ぐらい話したら帰るつもりだったんだけどな。まぁ、俺にも旨味のある話だったから別にかまわないか。けど、明日は寝たいと思う時間までゆっくりと寝るとするか。・・・・・・ん~~~~~~、ここ最近生活リズムが少し崩れている気がするな。まだ成長期な筈だからそこら辺はしっかりと管理た方が良い気がするけど、やっぱり寝たい時間まで寝られるっていうのは魅力的だよな)
ソウスケが寝たいだけ寝られると言う、大半の人が望む誘惑に負けそうになっていると、自身の机で何かを探してたセルガ―が戻って来た。
「長い時間引き留めてしまったのと、店の従業員が君に迷惑をかけた分だ。受け取って欲しい」
セルガ―はソウスケに迷惑を掛けた例として金貨一枚と懐中時計を渡した。
その二つを受け取ったソウスケは、ギョッとしてワタワタしてしまい懐中時計を落としそうになった。
「と、ととと。あ、あっぶね。セルガ―さん。あの、迷惑料としては高過ぎる気がするんですが」
ソウスケはまだこの世界の価値観、常識などをいまいち分かっていなかったが、街の人々に時間を知らせるのに鐘を使っている時点で、懐中時計がどれだけ高価な物か理解できた。
「なに、これから得られる利益に比べれば安い物だ。受け取ってくれ。冒険者をしているのであれば懐中時計は持っていて損は無い筈だ」
「・・・・・・分かりました。有効活用させてもらいます」
この先の事を考えたソウスケは、セルガ―の言う通りだと理解した。
(確かにこの先泊りで依頼を受ける事がある筈だ。そういった時に時計は役に立つだろうな。ダンジョンの中でも外の時間が分かる。便利な事には変わりない。有難く貰っておこう)
受け取った金貨と懐中時計をソウスケは収納しようと、アイテムボックスのスキルを使おうとしたが、直ぐにアイテムボックスがどれだけ貴重なスキル(ソウスケのに限る)なのかを思い出し、収納先をバックに変えた。
「それじゃ、失礼します。アイデアが上手くいく事を祈ってます」
「ああ。君がくれた大きなチャンスだ。無駄にするつもりはない。宿に帰ったらゆっくりと寝てくれ」
「そうさせて貰いますよ」
そう言うと、ソウスケは大きく欠伸をしながらドアを開け宿へ向かった。
ソウスケが部屋から出たのを確認したセルガ―は、椅子へドカッと腰を下ろしため息を一つ吐いた。
だが、その顔に疲れの表情は無く、むしろ嬉々とした表情になっていた。
「まったく、何がただのルーキーの冒険者だ。普通の、十五歳の冒険者の発想ではないだろう。かといって、貴族の様な発想でもない。一般人よりの考えだ。だが、アイデア自体は本当に良い。この際彼が何者なのかは置いておいていいだろう。ふふふ、彼とは今後も良い関係を築けたらいいものだな」
セルガ―はそろそろ日付が変わる時間まで迫っていたが、睡眠を取る事はせずにソウスケから貰ったアイデアを紙に纏め始めた。
97
お気に入りに追加
4,753
あなたにおすすめの小説
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~
名無し
ファンタジー
突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。
自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。
もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。
だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。
グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。
人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。
スキル「糸」を手に入れた転生者。糸をバカにする奴は全員ぶっ飛ばす
Gai
ファンタジー
人を助けた代わりにバイクに轢かれた男、工藤 英二
その魂は異世界へと送られ、第二の人生を送ることになった。
侯爵家の三男として生まれ、順風満帆な人生を過ごせる……とは限らない。
裕福な家庭に生まれたとしても、生きていいく中で面倒な壁とぶつかることはある。
そこで先天性スキル、糸を手に入れた。
だが、その糸はただの糸ではなく、英二が生きていく上で大いに役立つスキルとなる。
「おいおい、あんまり糸を嘗めるんじゃねぇぞ」
少々強気な性格を崩さず、英二は己が生きたい道を行く。
異世界転生!俺はここで生きていく
おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。
同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。
今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。
だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。
意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった!
魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。
俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。
それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ!
小説家になろうでも投稿しています。
メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。
宜しくお願いします。
どこかで見たような異世界物語
PIAS
ファンタジー
現代日本で暮らす特に共通点を持たない者達が、突如として異世界「ティルリンティ」へと飛ばされてしまう。
飛ばされた先はダンジョン内と思しき部屋の一室。
互いの思惑も分からぬまま協力体制を取ることになった彼らは、一先ずダンジョンからの脱出を目指す。
これは、右も左も分からない異世界に飛ばされ「異邦人」となってしまった彼らの織り成す物語。
異世界転移でのちに大陸最強の1人となった魔剣士 ~歌姫の剣と呼ばれし男~
ひぃ~ろ
ファンタジー
とある過疎化の進んだ地区で地方公務員として働いていた 橘 星那 《たちばな せな》高卒30歳独身、彼女無しが近くに住んでいた祖父の家に呼ばれ
蔵の整理をしたところ大きく古びた櫃のようなものを開けるとその中に吸い込まれてしまい きづいた時には見慣れぬ景色の世界、異世界へと飛ばされていた
そこで数々の人々と出会い 運命の人に出会い のちにナンバーズと呼ばれる
大陸最強の13人の一人として名をはせる男のお話・・・・です
※ おかげさまで気づけばお気に入り6、000を超えておりました。読んでいただいてる方々には心から感謝申し上げます。
作者思いつきでダラダラ書いておりますので、設定の甘さもありますし、更新日時も不定、誤字脱字並びにつじつまの合わないことなど多々ある作品です。
ですので、そのような駄作は気に入らない、または目について気になってしょうがないという方は、読まなかったことにしていただき、このような駄作とそれを書いている作者のことはお忘れください。
また、それでも気にせず楽しんで読んでいただける方がおられれば幸いとおもっております。
今後も自分が楽しく更新していけて少しでも読んで下さった方が楽しんでいただければと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる