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第35話 勇者、日常に戻る
〜4〜
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生まれて初めて参加した戦争で、同級生の2人が死んだ。
養成校では実戦に出て興奮が冷めない新入生達が、その現場を武勇伝のように語っているのが嫌でも耳に入って来る。
どうせ3割増しくらい盛って語っているだろうから話半分に聞いていたが、ニーアの名前が出て来て思わず足を止めた。
食堂で一番大きな声で語っていた男子生徒の襟首を掴んで、誰もいない廊下まで連れて行く。
「今の話、本当か?」
「い、今のって、その、どれでしょう……?」
「退魔の子を撃ったって話だ」
「本当、ですけど、でも俺じゃなくて……」
ごにょごにょと言葉を濁した生徒に早く答えろと詰め寄ると、後ろから「先輩」とポテコのいつもの声がした。
「後輩をいじめちゃ駄目だって」
ポテコはするりと生徒と俺の間に入ると、俺を押して生徒が怯えない距離を取らせる。
後輩を背中に庇って先輩らしいことをしているポテコを見るのは初めてのことで、驚きのあまり少し冷静になれた。
ポテコを間に挟んだまま聞き出すと、この生徒はオーブルという名前でニーアと同じく死んだ2人とも同級生。
しかし、特に仲が良かったわけでもなく、親が勇者で2世として楽に養成校に入学していた2人のことはどちらかと言えば好きではなかったらしい。
戦争中、ニーアとオーブルとその2人は、戦地ではお荷物になる劣等生たちが担当する後方の診療所で働いていた。
怪我人が来たら受け入れて治療をするように。しかし、君たちのようなのが医療魔術を失敗すると怪我を悪化させそうだし、万が一補助を拷問していると勘違いされると面倒だから、応急手当だけして優秀な先輩の手が空くのを待つこと。
冗談交じりで教師がそう言うような、期待されていない劣等生に与えられる気楽な任務だった。
しかし一つだけ、先輩も講師も真面目な顔で繰り返し言ったことがある。
退魔の子が来たら絶対に中に入れてはならない。特に大きな傷がある子は。
もし、立ち去らない場合は、すぐに処分すること。
それだけは固く念を押されていた。
それでも随分良心的な方だ。
通常なら戦場で退魔の子は見つけ次第処分してよいことになっている。
死んだ勇者の2人は、まだ誰も殺したことがなかった。実習で魔獣の1匹も自力で倒したことがなかったかもしれない。能力が無い以前に甘過ぎた。
2人は、診療所の入口の魔術に引っ掛からない退魔の子がいるのに気付いて、わざわざ近付いて怪我の有無を調べに向かった。
10歳にならないくらいの少年と、その腕に抱かれた赤ん坊。
2人に止められても無理矢理侵入して来る気配はなく、赤子を抱いたまま大人しく待っていた。
診療所の中から離れて様子を見ていたオーブルは、中に入れてあげられなくても食料を分けてあげられないかと探しに行こうとしたが、そういう時に真っ先に動きそうなニーアは、黙ったまま退魔の子を見ていた。
勇者2人が赤子の体を調べると、腹に大きな傷があった。
しかし、爆発物や武器を体内に入れられる大きさではないし、大怪我をしている赤子を追い返すのも可哀想だ。
先生に相談しにいこうか、と2人がのんびり相談をしているその瞬間に、全てが同時に起った。
少年が赤子から両手を離し、ニーアが支給されている拳銃で少年を撃ち、少年が爆発して勇者2人を巻き込んで四散した。
「それじゃ、ニーアが退魔の子を処分したってこと?」
ポテコは俺が詰問する前にオーブルに尋ねた。
武器を解体したり廃棄物を処分したりするのと同じ程度の軽い調子で、養成校で成績が底辺のニーアを見直した驚きすら滲んでいた。
「はい、いや、えっと……多分」
「どっちなんだ」
「わかんないです。だって、頭を撃ったのと同時に爆発したんだ。死因が何かなんて知らないよ」
そこが問題だろうが、と詰め寄ろうとしたが、間に立ったポテコは退こうとしなかった。
もういいよ、と勝手に話を切り上げて、泣き出しそうになったオーブルを食堂の方に押して戻らせる。
そして、俺が追い掛けないように俺の手を掴んで食堂とは反対側に歩き出した。
「あんなおもちゃみたいな拳銃、本当に弾が撃てるんだ。先輩、使ったことある?」
「いや」
戦争に行く時、勇者は皆いつもの剣の他に小さな銃を渡される。
民間人と区別を付けるための、敵への目印のようなものだ。攻撃されて動けなくなった時、勇者の剣は武器としても美術品としても価値があるから真っ先に盗まれる。
武器を持たず、魔術も使えないくらい弱っていると、捕まえた敵からすると民間人なのか身包みを剥がされた勇者なのか区別が付かない。
だから、銃を1つ持っていれば、民間人ではなく倒すべき敵だとわかってしっかり殺される。正々堂々と戦地で死ぬために必要な玩具だ。
「だよね。ボクだったら、そのバカ2人は見限るだろうけど、銃よりも防御魔術を使うかな」
今の俺だったら、ポテコが言うようにしただろう。しかし、防御魔術は壁状に構築するのは簡単でも、退魔の子を避けるようにドーナツ状のドーム型に構築するとなると複雑な術式が必要になる。
ニーアだって、本当なら銃なんて使いたくなかったはずだ。しかし、上手く発動させられる可能性の低い魔術を使うよりも、引き金を引くだけの銃を使う方が、2人の同級生を守れると考えたのだろう。
「でも、兄の方を撃ったんだね。赤ちゃんの方じゃなくて」
「多分、赤子の方はダミーだ。止められたら投げ捨ててそれに気を取られている隙に突っ込んで来るつもりだったんだろうな」
「先輩、さすが。詳しいね」
ポテコは尊敬と揶揄いが半々の口調で明るく言った。
俺が生徒だった時に同じようなのに遭遇した。記録に残していたからニーアもそれを読んで知ってたんだと思う。
「ふーん。その時、先輩はどうしたの?」
「爆発させなかった。退魔の子で、傷があったからその前に殺した」
「そう」
ポテコが短く返事をして黙った。
深い意味はないだろうが、ただの沈黙に責められてるような気分になる。
今だったら、数mm単位で正確に防御魔術を発動させる自信がある。何だったら少年だけ犠牲にして、赤子だって守れるかもしれない。
でも、あの時は入学したばかりで、俺も自分がしなないようにするのが精一杯だった。
退魔の子は見つけ次第処分するようにと俺の時は言われていて、それ以上のことは考えられなかった。
「言われた事を言われた通りにやっただけだ」
「だから、それでいいんだよ」
ポテコは怒りを押し殺したようにそう言うと、俺を廊下の壁に叩き付けた。壁に着いた両腕で逃げ場を塞がれて、近距離で鋭い瞳に見上げられる。
前にニーアに壁に追い詰められた時は何とも思わなかったが、ポテコ相手だと妙な迫力がある。壁ドンとは立派な暴力だ。似たような事をしてしまったオーブルには、後でちゃんと謝っておこう。
「親の力で入学して来た、頭も覚悟も足りてない子が死んだだけ。ニーアだって。勇者がどんな仕事をするか知らなかったわけじゃないのに、今更被害者みたいな顔してさ」
怒っているような言い方でも、口下手なポテコが必死に言葉を紡いでいるのが俺には分かった。
ポテコは生粋の魔術師で魔力が無い退魔の子なんて無価値だと思っている。だから俺と同じようには考えられないけれど、俺とは考えが違うなりに分かろうとして、分からないなりに慰めようとしてくれていると気付いた。
こういう時にポテコの怒りを宥める言葉を、付き合いの長い俺は24個は思い付く。が、一番可能性が低そうなものに賭けて答えた。
「俺は、だからって勇者を辞めようとは思わないよ」
「そう」
どうやら正解だったらしく、ポテコは俺から腕の力を緩めて俺から離れた。機嫌が治ったらしく、俺を壁に激突させた勢いでずれた眼鏡を、俺のマントで綺麗に拭いて掛け直す。
そして、慰めるように眼鏡の奥から大人びた瞳で俺を見る。
「それにさ、今回のことは仕方なかったんだ。大臣だって被害者だよ」
「わかってる」
一番嫌な思いをして、一番悔しいのはオグオンだろう。
俺はポテコに慰めてもらったことだし、その分くらいは報告がてらオグオンを慰めてやることにした。
養成校では実戦に出て興奮が冷めない新入生達が、その現場を武勇伝のように語っているのが嫌でも耳に入って来る。
どうせ3割増しくらい盛って語っているだろうから話半分に聞いていたが、ニーアの名前が出て来て思わず足を止めた。
食堂で一番大きな声で語っていた男子生徒の襟首を掴んで、誰もいない廊下まで連れて行く。
「今の話、本当か?」
「い、今のって、その、どれでしょう……?」
「退魔の子を撃ったって話だ」
「本当、ですけど、でも俺じゃなくて……」
ごにょごにょと言葉を濁した生徒に早く答えろと詰め寄ると、後ろから「先輩」とポテコのいつもの声がした。
「後輩をいじめちゃ駄目だって」
ポテコはするりと生徒と俺の間に入ると、俺を押して生徒が怯えない距離を取らせる。
後輩を背中に庇って先輩らしいことをしているポテコを見るのは初めてのことで、驚きのあまり少し冷静になれた。
ポテコを間に挟んだまま聞き出すと、この生徒はオーブルという名前でニーアと同じく死んだ2人とも同級生。
しかし、特に仲が良かったわけでもなく、親が勇者で2世として楽に養成校に入学していた2人のことはどちらかと言えば好きではなかったらしい。
戦争中、ニーアとオーブルとその2人は、戦地ではお荷物になる劣等生たちが担当する後方の診療所で働いていた。
怪我人が来たら受け入れて治療をするように。しかし、君たちのようなのが医療魔術を失敗すると怪我を悪化させそうだし、万が一補助を拷問していると勘違いされると面倒だから、応急手当だけして優秀な先輩の手が空くのを待つこと。
冗談交じりで教師がそう言うような、期待されていない劣等生に与えられる気楽な任務だった。
しかし一つだけ、先輩も講師も真面目な顔で繰り返し言ったことがある。
退魔の子が来たら絶対に中に入れてはならない。特に大きな傷がある子は。
もし、立ち去らない場合は、すぐに処分すること。
それだけは固く念を押されていた。
それでも随分良心的な方だ。
通常なら戦場で退魔の子は見つけ次第処分してよいことになっている。
死んだ勇者の2人は、まだ誰も殺したことがなかった。実習で魔獣の1匹も自力で倒したことがなかったかもしれない。能力が無い以前に甘過ぎた。
2人は、診療所の入口の魔術に引っ掛からない退魔の子がいるのに気付いて、わざわざ近付いて怪我の有無を調べに向かった。
10歳にならないくらいの少年と、その腕に抱かれた赤ん坊。
2人に止められても無理矢理侵入して来る気配はなく、赤子を抱いたまま大人しく待っていた。
診療所の中から離れて様子を見ていたオーブルは、中に入れてあげられなくても食料を分けてあげられないかと探しに行こうとしたが、そういう時に真っ先に動きそうなニーアは、黙ったまま退魔の子を見ていた。
勇者2人が赤子の体を調べると、腹に大きな傷があった。
しかし、爆発物や武器を体内に入れられる大きさではないし、大怪我をしている赤子を追い返すのも可哀想だ。
先生に相談しにいこうか、と2人がのんびり相談をしているその瞬間に、全てが同時に起った。
少年が赤子から両手を離し、ニーアが支給されている拳銃で少年を撃ち、少年が爆発して勇者2人を巻き込んで四散した。
「それじゃ、ニーアが退魔の子を処分したってこと?」
ポテコは俺が詰問する前にオーブルに尋ねた。
武器を解体したり廃棄物を処分したりするのと同じ程度の軽い調子で、養成校で成績が底辺のニーアを見直した驚きすら滲んでいた。
「はい、いや、えっと……多分」
「どっちなんだ」
「わかんないです。だって、頭を撃ったのと同時に爆発したんだ。死因が何かなんて知らないよ」
そこが問題だろうが、と詰め寄ろうとしたが、間に立ったポテコは退こうとしなかった。
もういいよ、と勝手に話を切り上げて、泣き出しそうになったオーブルを食堂の方に押して戻らせる。
そして、俺が追い掛けないように俺の手を掴んで食堂とは反対側に歩き出した。
「あんなおもちゃみたいな拳銃、本当に弾が撃てるんだ。先輩、使ったことある?」
「いや」
戦争に行く時、勇者は皆いつもの剣の他に小さな銃を渡される。
民間人と区別を付けるための、敵への目印のようなものだ。攻撃されて動けなくなった時、勇者の剣は武器としても美術品としても価値があるから真っ先に盗まれる。
武器を持たず、魔術も使えないくらい弱っていると、捕まえた敵からすると民間人なのか身包みを剥がされた勇者なのか区別が付かない。
だから、銃を1つ持っていれば、民間人ではなく倒すべき敵だとわかってしっかり殺される。正々堂々と戦地で死ぬために必要な玩具だ。
「だよね。ボクだったら、そのバカ2人は見限るだろうけど、銃よりも防御魔術を使うかな」
今の俺だったら、ポテコが言うようにしただろう。しかし、防御魔術は壁状に構築するのは簡単でも、退魔の子を避けるようにドーナツ状のドーム型に構築するとなると複雑な術式が必要になる。
ニーアだって、本当なら銃なんて使いたくなかったはずだ。しかし、上手く発動させられる可能性の低い魔術を使うよりも、引き金を引くだけの銃を使う方が、2人の同級生を守れると考えたのだろう。
「でも、兄の方を撃ったんだね。赤ちゃんの方じゃなくて」
「多分、赤子の方はダミーだ。止められたら投げ捨ててそれに気を取られている隙に突っ込んで来るつもりだったんだろうな」
「先輩、さすが。詳しいね」
ポテコは尊敬と揶揄いが半々の口調で明るく言った。
俺が生徒だった時に同じようなのに遭遇した。記録に残していたからニーアもそれを読んで知ってたんだと思う。
「ふーん。その時、先輩はどうしたの?」
「爆発させなかった。退魔の子で、傷があったからその前に殺した」
「そう」
ポテコが短く返事をして黙った。
深い意味はないだろうが、ただの沈黙に責められてるような気分になる。
今だったら、数mm単位で正確に防御魔術を発動させる自信がある。何だったら少年だけ犠牲にして、赤子だって守れるかもしれない。
でも、あの時は入学したばかりで、俺も自分がしなないようにするのが精一杯だった。
退魔の子は見つけ次第処分するようにと俺の時は言われていて、それ以上のことは考えられなかった。
「言われた事を言われた通りにやっただけだ」
「だから、それでいいんだよ」
ポテコは怒りを押し殺したようにそう言うと、俺を廊下の壁に叩き付けた。壁に着いた両腕で逃げ場を塞がれて、近距離で鋭い瞳に見上げられる。
前にニーアに壁に追い詰められた時は何とも思わなかったが、ポテコ相手だと妙な迫力がある。壁ドンとは立派な暴力だ。似たような事をしてしまったオーブルには、後でちゃんと謝っておこう。
「親の力で入学して来た、頭も覚悟も足りてない子が死んだだけ。ニーアだって。勇者がどんな仕事をするか知らなかったわけじゃないのに、今更被害者みたいな顔してさ」
怒っているような言い方でも、口下手なポテコが必死に言葉を紡いでいるのが俺には分かった。
ポテコは生粋の魔術師で魔力が無い退魔の子なんて無価値だと思っている。だから俺と同じようには考えられないけれど、俺とは考えが違うなりに分かろうとして、分からないなりに慰めようとしてくれていると気付いた。
こういう時にポテコの怒りを宥める言葉を、付き合いの長い俺は24個は思い付く。が、一番可能性が低そうなものに賭けて答えた。
「俺は、だからって勇者を辞めようとは思わないよ」
「そう」
どうやら正解だったらしく、ポテコは俺から腕の力を緩めて俺から離れた。機嫌が治ったらしく、俺を壁に激突させた勢いでずれた眼鏡を、俺のマントで綺麗に拭いて掛け直す。
そして、慰めるように眼鏡の奥から大人びた瞳で俺を見る。
「それにさ、今回のことは仕方なかったんだ。大臣だって被害者だよ」
「わかってる」
一番嫌な思いをして、一番悔しいのはオグオンだろう。
俺はポテコに慰めてもらったことだし、その分くらいは報告がてらオグオンを慰めてやることにした。
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