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第25話 勇者、国際社会に対応する
〜1〜
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頭に白い霞がかかったような状態で養成校の廊下で待っていると、教室の扉が開いてニーアが飛び出して来た。
「勇者様!合格しました!」
そのままの勢いで俺に抱き着いてきゃあきゃあと飛び跳ねているニーアは、勉強し過ぎでおかしくなっている。一緒になって飛び跳ねている俺も、ニーアの勉強に付き合っていたから多分おかしくなっている。
「これで追試はあと3つ!」
ニーアが3本指をびっと突き立てて、俺は思わず床に崩れ落ちた。
「勇者様、ごめんなさい……!ニーアがバカなばっかりに!」
「いや……ニーアはバカじゃない」
断じて、ニーアはバカではない。理解力の高さからリトルスクールでも優等生だったことが窺えるし、魔術の勉強を始めて1、2年目とは思えないくらい知識がある。何より努力家で根性があって、わかるまで食らい付いて行く姿勢はユーリに分けてもまだ余るくらいだ。
ただ、少し、ペース配分が狂っている。
「そうですね。もっと早くから試験対策しろって話ですよね」
そういう話でもない。
正直、追試なんて合格できるギリギリの点数が取れればいい。何なら、今回はきっぱり諦めて来年同じ授業を受けて同じような試験を受ければ簡単に合格できるからそれでもいいと思う。
しかし、俺は最速で卒業するために勉強していた。ニーアだって早く勇者になりたいはずだ。だからニーアの追試の勉強を一緒にしていたが、何度か心が折れそうになった。
寮の部屋に戻りながらニーアの何が問題なのか説明しようとしたが、広間に生徒が集まっているのを見つけて足を止めた。
掲示板の隅に何か張り出されていて、生徒が集まって眺めている。
養成校で本当に大切な連絡事項は旧式な掲示板で伝えたりしない。だから、貼り出されているのはどうでもいい事か、後ろめたい事だろう。
ニーアと一緒に生徒の後ろから覗いてみると、A4くらいのくしゃっとした力の無い紙に書かれていたのは、やはりどうでもいい事だった。昨年の勇者の投票結果だ。
罷免を目的とした国民審査投票で、文句のある国民が嫌いな勇者に票を入れる。だから、勇者全員に票が入るわけではない。
そして、過激な偏向思考の集団もいるから、結果は国民の一意見として参考にするだけだ。この投票で名前が挙がったから勇者を辞めさせられたという話は聞いたことがない。
仕事が多くて目立つ勇者は名前が広く知られて国民の文句も多くなる。当然、勇者を代表して大臣を務めているオグオンがワースト1で一番上に名前があった。
その下に並んでいるのは、先月勇者を引退したコーディックだ。勇者歴50年と聞いていたから、長くやっている分敵が増えるのは仕方ない。
そして3番に、何故かホーリアの文字がある。
「あの、勇者様……」
ニーアが何か言う前に、俺はクラウィスの姿に変わった。一度変身した事があるから、実物を見なくても簡単に体も服装も変えることができる。
こんなに可愛い子が不人気投票3位の勇者だとは誰も思うまい。
「ウエスト地区の集団昏倒事件か。ホーリア市の勇者がやったんだろう」
掲示板の前で生徒が話しているのを、俺はマスクで顔を隠しながら耳を欹てた。
前に来た時は、どっかの田舎で何かあった程度しか知られていなかったのに、ゼロ番街の騒動だけでなくその後の俺が泣くほど怒られた事件まで知られているのはどういうことだ。
「魔術の授業で、愚かな例で取り上げられていたよな」
「ホーリアって首席卒業だったんだろ。養成校の恥だ」
「ちょっと……!」
嘲笑している生徒にニーアが何か言おうとして、俺は両手でニーアの腕を掴んで掲示板の前から離れようと引っ張った。
「でも、さすがにそんな初歩的な失敗はしないだろう」
「そう言えば、ホーリアに実習に行ってる新入生がいたな。あの赤毛の」
「ああ、コーディックの引退式で大泣きしていた子」
生徒の言葉を聞いて、今度はニーアが両腕で顔を隠した。俺を抱えてそそくさと掲示板から離れる。
「あいつの引退で、よくあそこまで泣けるよな」
「1人でも慕ってくれる後輩がいてよかったんじゃないか。噂ではオグオン教官も庇えないくらい上に嫌われてて辞めさせられたんだって」
コーディックの悪口に話が変わったのを背中で聞きながら、俺はニーアと一緒に人がいない廊下に避難した。
「勇者様、あの集団昏倒は勇者様じゃなくてニーアがやったことだって、ちゃんと言いましょう」
まだ顔を隠しているニーアが、こそこそと俺の耳元に囁く。放っておけばいい、と俺はクラウィスの姿に合った声に変えて返事をした。
こんな可愛い声をした子が、現役ではオグオンの次に嫌われている勇者だとは思いもよらないだろう。
「でも、勇者様が失敗したみたいに思われちゃいますよ」
「いいんだよ。首席卒業の奴はそんなミスをしないって普通はわかるだろう」
しかし、授業で悪例として取り上げるとはどういう嫌がらせだ。
おそらく黒魔術の座学の教師だ。特に俺と相性が悪くて、単位をやらないと言われて三日三晩の死闘を繰り広げた記憶がある。出張から戻って来たオグオンに揃って殴られて渋々和解したが、奴はまだそんな子供じみた嫌がらせをしているのか。
だが、気にすることは無い。今は俺の味方のリリーナが養成校で講師をしているから、奴を退職に追い込む方法などいくらでもある。
「でも、ニーア、勇者様の影に隠れてこそこそしているの、嫌です」
「それも、わかってるよ」
奇しくも俺に庇われている状態で、ニーアが嫌なのは俺だってわかっている。
しかし、勇者になった後なら集団昏倒事件だって笑い話で済むが、卒業するまで生徒は互いに足を引っ張り合っている。弱みをわざわざ教えてやることない。
そう宥めると、ニーアはまだ不服そうな顔をしていたが、少し落ち着いて俺の後ろを歩いていた。
「ところで、ニーアはコーディックの引退式で泣いたのか」
俺が気になっていた事を尋ねると、後ろから聞こえるニーアの足音が乱れた。
「いえ!その……!ニーアも、教え子でもないのに泣いたら失礼だと思ったんですけど……」
「けど、大泣きしたのか」
「う、あの、そ、そうです。どうしても我慢できなくて。その夜はフェリシアさんと飲み明かしました」
「そうか。フェリシアは上手くやってるって?」
「うーん……飲み過ぎて泣いてたことしか記憶がないんですけど、多分元気そうでした」
「そうか……」
酒豪のニーアに一晩付き合えたなら、アルコール中毒で倒れていない限りフェリシアは元気なのだろう。ニーアが勇者を目指して市を辞めてからホーリア市には魔法剣士がいない。今はフェリシアが戻って来るのを待っている状況だ。
しかし、憧れていた勇者になっても、国民全員から称賛されることはないし、コーディックのように同僚から嫌われている奴もいる。俺は国民から嫌われているが、同僚からは嫌われていないからコーディックよりかはマシな方だ。
養成校に入学して理想とは違う現実を知って、ニーアが失望していないか、変わらずに勇者を目指していられるか、少し心配していたが全然変わっていない。
どうやら取返しが付かないレベルでニーアの勇者オタクは染みついているらしい。
「さ、追試の勉強をしましょうか」
気を取り直したニーアがそう言って元気に歩き出し、ちょっと待てとニーアの腕を掴んだ。
「一旦休憩しよう。次の追試はまだ先なんだろう」
「でも満点取るためには今からやらないと。大丈夫です!人間は1日くらい寝なくても死にませんよ」
「それを言い始めて、今日で5日目だ」
「勇者様が隣で応援してくれると、ニーアもっと頑張れるんです!」
「俺は、もう頑張れない…………」
「もー勇者様、今日は可愛い声してますね!」
俺が半ば本気で泣いているのに、ニーアは構わず俺を引き摺って連行していく。あわや6日目の徹夜かと覚悟したが、廊下の壁の一部が歪んで黒い服を着た職員が現れた。
「ホーリア、少しお話が」
スーツのような服を着た職員は、養成校の教員ではなく事務室の職員だ。
生徒の喧嘩で割れた窓ガラスの修理やトイレットペーパーの補充から、大臣の秘書役として外交の調整やマスコミ対応まで。幅広く働いているからあまり逆らいたい相手ではない。
「ニーア、俺、事務室に呼ばれたから。試験が近付いたらまた勉強しよう。それまで休憩だ」
「はっ!わかりました!」
この威勢が良過ぎる返事は、恐らくわかっていない。しかし、この勢いなら俺が寝かしつけなくても、勝手に力尽きて寝るだろう。
徹夜明けとは思えない機敏な動きで部屋に戻って行くニーアを見送って、俺は職員に続いて事務室に向かった。
「勇者様!合格しました!」
そのままの勢いで俺に抱き着いてきゃあきゃあと飛び跳ねているニーアは、勉強し過ぎでおかしくなっている。一緒になって飛び跳ねている俺も、ニーアの勉強に付き合っていたから多分おかしくなっている。
「これで追試はあと3つ!」
ニーアが3本指をびっと突き立てて、俺は思わず床に崩れ落ちた。
「勇者様、ごめんなさい……!ニーアがバカなばっかりに!」
「いや……ニーアはバカじゃない」
断じて、ニーアはバカではない。理解力の高さからリトルスクールでも優等生だったことが窺えるし、魔術の勉強を始めて1、2年目とは思えないくらい知識がある。何より努力家で根性があって、わかるまで食らい付いて行く姿勢はユーリに分けてもまだ余るくらいだ。
ただ、少し、ペース配分が狂っている。
「そうですね。もっと早くから試験対策しろって話ですよね」
そういう話でもない。
正直、追試なんて合格できるギリギリの点数が取れればいい。何なら、今回はきっぱり諦めて来年同じ授業を受けて同じような試験を受ければ簡単に合格できるからそれでもいいと思う。
しかし、俺は最速で卒業するために勉強していた。ニーアだって早く勇者になりたいはずだ。だからニーアの追試の勉強を一緒にしていたが、何度か心が折れそうになった。
寮の部屋に戻りながらニーアの何が問題なのか説明しようとしたが、広間に生徒が集まっているのを見つけて足を止めた。
掲示板の隅に何か張り出されていて、生徒が集まって眺めている。
養成校で本当に大切な連絡事項は旧式な掲示板で伝えたりしない。だから、貼り出されているのはどうでもいい事か、後ろめたい事だろう。
ニーアと一緒に生徒の後ろから覗いてみると、A4くらいのくしゃっとした力の無い紙に書かれていたのは、やはりどうでもいい事だった。昨年の勇者の投票結果だ。
罷免を目的とした国民審査投票で、文句のある国民が嫌いな勇者に票を入れる。だから、勇者全員に票が入るわけではない。
そして、過激な偏向思考の集団もいるから、結果は国民の一意見として参考にするだけだ。この投票で名前が挙がったから勇者を辞めさせられたという話は聞いたことがない。
仕事が多くて目立つ勇者は名前が広く知られて国民の文句も多くなる。当然、勇者を代表して大臣を務めているオグオンがワースト1で一番上に名前があった。
その下に並んでいるのは、先月勇者を引退したコーディックだ。勇者歴50年と聞いていたから、長くやっている分敵が増えるのは仕方ない。
そして3番に、何故かホーリアの文字がある。
「あの、勇者様……」
ニーアが何か言う前に、俺はクラウィスの姿に変わった。一度変身した事があるから、実物を見なくても簡単に体も服装も変えることができる。
こんなに可愛い子が不人気投票3位の勇者だとは誰も思うまい。
「ウエスト地区の集団昏倒事件か。ホーリア市の勇者がやったんだろう」
掲示板の前で生徒が話しているのを、俺はマスクで顔を隠しながら耳を欹てた。
前に来た時は、どっかの田舎で何かあった程度しか知られていなかったのに、ゼロ番街の騒動だけでなくその後の俺が泣くほど怒られた事件まで知られているのはどういうことだ。
「魔術の授業で、愚かな例で取り上げられていたよな」
「ホーリアって首席卒業だったんだろ。養成校の恥だ」
「ちょっと……!」
嘲笑している生徒にニーアが何か言おうとして、俺は両手でニーアの腕を掴んで掲示板の前から離れようと引っ張った。
「でも、さすがにそんな初歩的な失敗はしないだろう」
「そう言えば、ホーリアに実習に行ってる新入生がいたな。あの赤毛の」
「ああ、コーディックの引退式で大泣きしていた子」
生徒の言葉を聞いて、今度はニーアが両腕で顔を隠した。俺を抱えてそそくさと掲示板から離れる。
「あいつの引退で、よくあそこまで泣けるよな」
「1人でも慕ってくれる後輩がいてよかったんじゃないか。噂ではオグオン教官も庇えないくらい上に嫌われてて辞めさせられたんだって」
コーディックの悪口に話が変わったのを背中で聞きながら、俺はニーアと一緒に人がいない廊下に避難した。
「勇者様、あの集団昏倒は勇者様じゃなくてニーアがやったことだって、ちゃんと言いましょう」
まだ顔を隠しているニーアが、こそこそと俺の耳元に囁く。放っておけばいい、と俺はクラウィスの姿に合った声に変えて返事をした。
こんな可愛い声をした子が、現役ではオグオンの次に嫌われている勇者だとは思いもよらないだろう。
「でも、勇者様が失敗したみたいに思われちゃいますよ」
「いいんだよ。首席卒業の奴はそんなミスをしないって普通はわかるだろう」
しかし、授業で悪例として取り上げるとはどういう嫌がらせだ。
おそらく黒魔術の座学の教師だ。特に俺と相性が悪くて、単位をやらないと言われて三日三晩の死闘を繰り広げた記憶がある。出張から戻って来たオグオンに揃って殴られて渋々和解したが、奴はまだそんな子供じみた嫌がらせをしているのか。
だが、気にすることは無い。今は俺の味方のリリーナが養成校で講師をしているから、奴を退職に追い込む方法などいくらでもある。
「でも、ニーア、勇者様の影に隠れてこそこそしているの、嫌です」
「それも、わかってるよ」
奇しくも俺に庇われている状態で、ニーアが嫌なのは俺だってわかっている。
しかし、勇者になった後なら集団昏倒事件だって笑い話で済むが、卒業するまで生徒は互いに足を引っ張り合っている。弱みをわざわざ教えてやることない。
そう宥めると、ニーアはまだ不服そうな顔をしていたが、少し落ち着いて俺の後ろを歩いていた。
「ところで、ニーアはコーディックの引退式で泣いたのか」
俺が気になっていた事を尋ねると、後ろから聞こえるニーアの足音が乱れた。
「いえ!その……!ニーアも、教え子でもないのに泣いたら失礼だと思ったんですけど……」
「けど、大泣きしたのか」
「う、あの、そ、そうです。どうしても我慢できなくて。その夜はフェリシアさんと飲み明かしました」
「そうか。フェリシアは上手くやってるって?」
「うーん……飲み過ぎて泣いてたことしか記憶がないんですけど、多分元気そうでした」
「そうか……」
酒豪のニーアに一晩付き合えたなら、アルコール中毒で倒れていない限りフェリシアは元気なのだろう。ニーアが勇者を目指して市を辞めてからホーリア市には魔法剣士がいない。今はフェリシアが戻って来るのを待っている状況だ。
しかし、憧れていた勇者になっても、国民全員から称賛されることはないし、コーディックのように同僚から嫌われている奴もいる。俺は国民から嫌われているが、同僚からは嫌われていないからコーディックよりかはマシな方だ。
養成校に入学して理想とは違う現実を知って、ニーアが失望していないか、変わらずに勇者を目指していられるか、少し心配していたが全然変わっていない。
どうやら取返しが付かないレベルでニーアの勇者オタクは染みついているらしい。
「さ、追試の勉強をしましょうか」
気を取り直したニーアがそう言って元気に歩き出し、ちょっと待てとニーアの腕を掴んだ。
「一旦休憩しよう。次の追試はまだ先なんだろう」
「でも満点取るためには今からやらないと。大丈夫です!人間は1日くらい寝なくても死にませんよ」
「それを言い始めて、今日で5日目だ」
「勇者様が隣で応援してくれると、ニーアもっと頑張れるんです!」
「俺は、もう頑張れない…………」
「もー勇者様、今日は可愛い声してますね!」
俺が半ば本気で泣いているのに、ニーアは構わず俺を引き摺って連行していく。あわや6日目の徹夜かと覚悟したが、廊下の壁の一部が歪んで黒い服を着た職員が現れた。
「ホーリア、少しお話が」
スーツのような服を着た職員は、養成校の教員ではなく事務室の職員だ。
生徒の喧嘩で割れた窓ガラスの修理やトイレットペーパーの補充から、大臣の秘書役として外交の調整やマスコミ対応まで。幅広く働いているからあまり逆らいたい相手ではない。
「ニーア、俺、事務室に呼ばれたから。試験が近付いたらまた勉強しよう。それまで休憩だ」
「はっ!わかりました!」
この威勢が良過ぎる返事は、恐らくわかっていない。しかし、この勢いなら俺が寝かしつけなくても、勝手に力尽きて寝るだろう。
徹夜明けとは思えない機敏な動きで部屋に戻って行くニーアを見送って、俺は職員に続いて事務室に向かった。
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