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第18話 勇者、世界を渡る
〜4〜
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いや、泣いてる場合じゃない。
俺は案外早く立ち直って体を起こした。
落ち込むのは後にして、今のこの状態を何とかしなくては。
『あ、もう少し早く気付いて欲しかったです……』
少し状況を整理しよう。
俺はこの世界で死んで、あの世界に転生した。
そして今は、あの世界で恐らく死んで、こちらの世界に戻って来た。
あの世界に転生した時は赤子に戻って人生やり直しが出来るのに、こちらの世界に戻って来たら世界は止まっているし自分の死体は残っているし、扱いに差があり過ぎる。
しかし、あちらの世界が全回復状態で緑の土管を通ってコインを集めるような特設ボーナスステージだとすると、ストーリーの本筋に戻って来る時はダメージそのままの状態というのが定説。
そうなると、俺の本体はこっちの世界のこの体ということか。目を背けたくなるような事実だが、受け入れるしかない。
俺が戻って来ているということは、イナムは死んだらこの世界に戻って来るのだろうか。
だとしたら、この世界に三條も戻って来ているはずだ。
あの三條が1人で大人しくしているはずはない。エイリアスに殺されて先にこっちに戻って来ていれば、何かしらこの止まった世界で解決の手立てを見つけ出しているはずだ。
しかし、ネットも使えないし、今の三條がどこに住んでいるのかわからない。探すのは難しそうだ。
そして、ニーアまでついて来てしまったのはどういう事だ。
しかも、剣に姿を変えて。
仮説を立てるならば、ニーアもあっちの世界で死んだか仮死状態くらいの状況になっていて、魂だか精神だかが俺について来てしまった。
でも、ニーアはイナムじゃないから、戻って来る体が無くて俺が持っていた剣に憑依してしまった。
我ながら、それらしい理論だ。
『それで、時間が止まっているのはどうしてなんでしょうか?』
それは、バグみたいなヤツだろう。接触不良のような。
埃が詰まっているから、息を吹きかけて挿し直せば復活するはずだ。
『じゃあ、やってみてくださいよ』
俺だって可能ならそうしている。今のは物の例えだ。無茶を言うな。
「……でも、時が止まってるのは俺のせいかもしれない」
『え、勇者様!まさかそんな大魔術を?』
この世界には魔法は無いし、この俺はそんな大層なことが出来る人間ではない。
でも、俺が戻って来たからこうなっているのなら、俺のせいだろう。
「……俺より優秀な奴は皆死ねって思ってたから、皆死んじゃったのかもな」
俺は死んだ時、本当はざまぁみろと考えていた。
こんな世界、さっさとおさらばしてやると。
俺がいなくても誰も困らないのに。
俺は、俺が幸せになれないこの世界もそこに生きている奴も大嫌いだった。
そんな事考えてたから、勇者の魔術が何やかんや影響して、世界が丸ごと死んでしまったのかもしれない。
だとしたら、多分、凄く悪い事をした。
俺の命なんかでは償いきれない程の罪だ。
それなのに、俺のせいで世界が死んだならやっぱりいい気味だと思ってしまうから、本当に最低だ。
『勇者様……ニーアも、その気持ちわかりますよ』
ニーアが呟いた声に合わせて、魔石がぼんやりと光る。
ニーアも、皆死ねとか考えたことがあるのか。
俺が言えたことじゃないけれど、俺みたいに暗くて鬱々としてる奴が言うよりも、ニーアみたいに溌剌とした明るい奴が言う方が怖い。
『皆死ねの部分じゃないです』
ニーアの言葉が止まった。
暫く時間が空いた後、また魔石が光ってニーアの声が聞こえて来る。
『ニーアも、ニーアが勇者になれない世界なんて大嫌いです。でも、あの世界で生きて行くしかないから、全然やる気ないけど魔法剣士になって。そしたら、そこそこの人生です』
「そうなのか?ニーアはやる気に溢れてるのかと思ってた」
『正直、あんまり楽しくないです。思っていたよりも悪くないかなってくらいで。でも、勇者になれないからって、死んじゃうほどじゃないんだって最近わかってきました。意外と、気付かないだけで色々生き方があるんですよ』
「……」
『勇者様、この世界も多分そうなんじゃないですか?』
ニーアは、今の俺の半分くらいの年齢だし、イナムでもない人生一回目なのに。
ニーアの言う通りだと、多分俺も本当は理解している。
俺が気付かなかっただけで、この世界にも色々な生き方があった。
仕事を辞めて自分探しの旅に出る奴を内心馬鹿にしていたけど、俺だってそうするくらいの貯金はあった。
合コンだ婚活だやっている奴に呆れていたけど、家族を作るのに必死になるのは恥ずかしいことじゃなかった。
忙しいのが一段落したら、後輩を飲みに誘って少し説教しようかと思っていた。典型的な最近の若者で先輩を舐めた態度をする奴だが、性根は素直だから俺の味方になって先輩の更生を手伝ってくれるはずだ。
それから、貯金もある程度溜まったし、ずっと気になっていたことを調べるために探偵にでも依頼しようかと考えていたんだ。
俺がやらなかっただけで楽しく生きる方法はあったし、俺が間に合わなかっただけで色々とやりたいこともあった。
「そう考えると……この世界も案外悪くないのかもな」
『ええ、勇者様。でも、帰りましょう』
「ああ、戻ろう」
ようやく動けるだけのやる気が戻ってくる。剣を抱えて俺は立ち上がった。
その時、めりめり、ばりばり、と何か砕くような音が後ろから聞こえてきた。
目が覚めてからずっと遠くの方でゴゴゴゴゴ、とかギギギギギといった音が聞こえていたが、いつもの幻聴だと思って気にしていなかった。
しかし、今の音は背後から確かに聞こえている。
振り返ると、俺が立っている数メートル先の景色が、ガラスが割れるように砕けて消え始めていた。
『勇者様、どうしました?』
「空間が、壊れてる……?」
『え……?それって、どういう事ですか?」
俺が眺めている間にも、音を立てて空間が崩れ、白い「無」に変わっている。
さっき俺が歩いて来た、確かに現実の空間なのに、大道具の背景を解体するように端からどんどん消えていた。
ニーアに尋ねられても、この状態は俺も初めて見たから全然意味がわからない。
『あの、逃げた方がいいんじゃないですか?』
ニーアに言われて、俺はようやく動き出した。
音がどんどん近付いて来るし、どこまで逃げればいいのかもわからない。でも、あれに巻き込まれたらきっと無事では済まないはずだ。
転生して勇者になって悠々自適に生きていたのに、惨めな姿に戻って現実に引き戻されて。その上よく分からない事に巻き込まれて死にかけて。
どうも俺の人生は穏やかに死ぬのは無理らしい。
でも、剣に姿が変わってしまったけれど、ニーアと一緒で良かった。
俺一人だったら今もさっさと諦めていただろう。
この世界でこの姿で、生きるためにこんなに必死になって走ることもなかった。
「だから、ニーア……、今までありがとう……」
『なんで諦めてるんですか!?まだ全然走ってないですよね!』
1キロくらいは走っただろうと振り返ってみると、200m弱くらいだった。
さっきまでいた場所も既に白く消え始めていて、壊れた空間が徐々に近付いて来る。
しかし、体力不足の俺はもう足が動かないし、喉の奥が血の味がする。
俺がいなくなったら、リリーナとコルダの面倒を看てやってほしい。
クラウィスはしっかりしているから大丈夫だろうけど、再就職の手伝いはしてあげてほしい。
「後は、任せた……」
『だから、諦めないでくださいよ!』
項垂れた俺の目の前の空間からばりばりと音が響いて、今度は前の空間が白く割れ始めた。背後からも迫っていて引き返せない。
逃げ道は1つしかない。道路から砂浜に飛び降りて、海に向かった。
『えー!ニーア、実は泳ぎはあんまり……』
心配しなくても、俺は泳ぎはそこそこできる。
海の中の岩場まで避難すれば時間稼ぎくらいにはなるだろう。
それに、手足も無い今の状態のニーアが泳げるわけがない。ただの荷物だ。
『ぜ、絶対に海に捨てたりしないでくださいね!』
勇者の剣で、しかもニーアが憑依しているから、絶対に途中で見捨てたりはしない。
しかし、音はスピードを変えずにすぐ背後まで近付いて来る。
水の中なら大丈夫、といった都合のいい展開にはならなそうだ。
もう本当にちょっと限界かも、と本気の弱音を吐こうとした時、海水を蹴り上げていた足がふっと軽くなった。
足元が白く掻き消えていて、何もない真っ白の空間に変わっている。
『ああー!!』
ニーアが大きな叫び声を上げる。
俺も思わず目を瞑って、白い空間に落下しながら剣を抱き締めた。
俺は案外早く立ち直って体を起こした。
落ち込むのは後にして、今のこの状態を何とかしなくては。
『あ、もう少し早く気付いて欲しかったです……』
少し状況を整理しよう。
俺はこの世界で死んで、あの世界に転生した。
そして今は、あの世界で恐らく死んで、こちらの世界に戻って来た。
あの世界に転生した時は赤子に戻って人生やり直しが出来るのに、こちらの世界に戻って来たら世界は止まっているし自分の死体は残っているし、扱いに差があり過ぎる。
しかし、あちらの世界が全回復状態で緑の土管を通ってコインを集めるような特設ボーナスステージだとすると、ストーリーの本筋に戻って来る時はダメージそのままの状態というのが定説。
そうなると、俺の本体はこっちの世界のこの体ということか。目を背けたくなるような事実だが、受け入れるしかない。
俺が戻って来ているということは、イナムは死んだらこの世界に戻って来るのだろうか。
だとしたら、この世界に三條も戻って来ているはずだ。
あの三條が1人で大人しくしているはずはない。エイリアスに殺されて先にこっちに戻って来ていれば、何かしらこの止まった世界で解決の手立てを見つけ出しているはずだ。
しかし、ネットも使えないし、今の三條がどこに住んでいるのかわからない。探すのは難しそうだ。
そして、ニーアまでついて来てしまったのはどういう事だ。
しかも、剣に姿を変えて。
仮説を立てるならば、ニーアもあっちの世界で死んだか仮死状態くらいの状況になっていて、魂だか精神だかが俺について来てしまった。
でも、ニーアはイナムじゃないから、戻って来る体が無くて俺が持っていた剣に憑依してしまった。
我ながら、それらしい理論だ。
『それで、時間が止まっているのはどうしてなんでしょうか?』
それは、バグみたいなヤツだろう。接触不良のような。
埃が詰まっているから、息を吹きかけて挿し直せば復活するはずだ。
『じゃあ、やってみてくださいよ』
俺だって可能ならそうしている。今のは物の例えだ。無茶を言うな。
「……でも、時が止まってるのは俺のせいかもしれない」
『え、勇者様!まさかそんな大魔術を?』
この世界には魔法は無いし、この俺はそんな大層なことが出来る人間ではない。
でも、俺が戻って来たからこうなっているのなら、俺のせいだろう。
「……俺より優秀な奴は皆死ねって思ってたから、皆死んじゃったのかもな」
俺は死んだ時、本当はざまぁみろと考えていた。
こんな世界、さっさとおさらばしてやると。
俺がいなくても誰も困らないのに。
俺は、俺が幸せになれないこの世界もそこに生きている奴も大嫌いだった。
そんな事考えてたから、勇者の魔術が何やかんや影響して、世界が丸ごと死んでしまったのかもしれない。
だとしたら、多分、凄く悪い事をした。
俺の命なんかでは償いきれない程の罪だ。
それなのに、俺のせいで世界が死んだならやっぱりいい気味だと思ってしまうから、本当に最低だ。
『勇者様……ニーアも、その気持ちわかりますよ』
ニーアが呟いた声に合わせて、魔石がぼんやりと光る。
ニーアも、皆死ねとか考えたことがあるのか。
俺が言えたことじゃないけれど、俺みたいに暗くて鬱々としてる奴が言うよりも、ニーアみたいに溌剌とした明るい奴が言う方が怖い。
『皆死ねの部分じゃないです』
ニーアの言葉が止まった。
暫く時間が空いた後、また魔石が光ってニーアの声が聞こえて来る。
『ニーアも、ニーアが勇者になれない世界なんて大嫌いです。でも、あの世界で生きて行くしかないから、全然やる気ないけど魔法剣士になって。そしたら、そこそこの人生です』
「そうなのか?ニーアはやる気に溢れてるのかと思ってた」
『正直、あんまり楽しくないです。思っていたよりも悪くないかなってくらいで。でも、勇者になれないからって、死んじゃうほどじゃないんだって最近わかってきました。意外と、気付かないだけで色々生き方があるんですよ』
「……」
『勇者様、この世界も多分そうなんじゃないですか?』
ニーアは、今の俺の半分くらいの年齢だし、イナムでもない人生一回目なのに。
ニーアの言う通りだと、多分俺も本当は理解している。
俺が気付かなかっただけで、この世界にも色々な生き方があった。
仕事を辞めて自分探しの旅に出る奴を内心馬鹿にしていたけど、俺だってそうするくらいの貯金はあった。
合コンだ婚活だやっている奴に呆れていたけど、家族を作るのに必死になるのは恥ずかしいことじゃなかった。
忙しいのが一段落したら、後輩を飲みに誘って少し説教しようかと思っていた。典型的な最近の若者で先輩を舐めた態度をする奴だが、性根は素直だから俺の味方になって先輩の更生を手伝ってくれるはずだ。
それから、貯金もある程度溜まったし、ずっと気になっていたことを調べるために探偵にでも依頼しようかと考えていたんだ。
俺がやらなかっただけで楽しく生きる方法はあったし、俺が間に合わなかっただけで色々とやりたいこともあった。
「そう考えると……この世界も案外悪くないのかもな」
『ええ、勇者様。でも、帰りましょう』
「ああ、戻ろう」
ようやく動けるだけのやる気が戻ってくる。剣を抱えて俺は立ち上がった。
その時、めりめり、ばりばり、と何か砕くような音が後ろから聞こえてきた。
目が覚めてからずっと遠くの方でゴゴゴゴゴ、とかギギギギギといった音が聞こえていたが、いつもの幻聴だと思って気にしていなかった。
しかし、今の音は背後から確かに聞こえている。
振り返ると、俺が立っている数メートル先の景色が、ガラスが割れるように砕けて消え始めていた。
『勇者様、どうしました?』
「空間が、壊れてる……?」
『え……?それって、どういう事ですか?」
俺が眺めている間にも、音を立てて空間が崩れ、白い「無」に変わっている。
さっき俺が歩いて来た、確かに現実の空間なのに、大道具の背景を解体するように端からどんどん消えていた。
ニーアに尋ねられても、この状態は俺も初めて見たから全然意味がわからない。
『あの、逃げた方がいいんじゃないですか?』
ニーアに言われて、俺はようやく動き出した。
音がどんどん近付いて来るし、どこまで逃げればいいのかもわからない。でも、あれに巻き込まれたらきっと無事では済まないはずだ。
転生して勇者になって悠々自適に生きていたのに、惨めな姿に戻って現実に引き戻されて。その上よく分からない事に巻き込まれて死にかけて。
どうも俺の人生は穏やかに死ぬのは無理らしい。
でも、剣に姿が変わってしまったけれど、ニーアと一緒で良かった。
俺一人だったら今もさっさと諦めていただろう。
この世界でこの姿で、生きるためにこんなに必死になって走ることもなかった。
「だから、ニーア……、今までありがとう……」
『なんで諦めてるんですか!?まだ全然走ってないですよね!』
1キロくらいは走っただろうと振り返ってみると、200m弱くらいだった。
さっきまでいた場所も既に白く消え始めていて、壊れた空間が徐々に近付いて来る。
しかし、体力不足の俺はもう足が動かないし、喉の奥が血の味がする。
俺がいなくなったら、リリーナとコルダの面倒を看てやってほしい。
クラウィスはしっかりしているから大丈夫だろうけど、再就職の手伝いはしてあげてほしい。
「後は、任せた……」
『だから、諦めないでくださいよ!』
項垂れた俺の目の前の空間からばりばりと音が響いて、今度は前の空間が白く割れ始めた。背後からも迫っていて引き返せない。
逃げ道は1つしかない。道路から砂浜に飛び降りて、海に向かった。
『えー!ニーア、実は泳ぎはあんまり……』
心配しなくても、俺は泳ぎはそこそこできる。
海の中の岩場まで避難すれば時間稼ぎくらいにはなるだろう。
それに、手足も無い今の状態のニーアが泳げるわけがない。ただの荷物だ。
『ぜ、絶対に海に捨てたりしないでくださいね!』
勇者の剣で、しかもニーアが憑依しているから、絶対に途中で見捨てたりはしない。
しかし、音はスピードを変えずにすぐ背後まで近付いて来る。
水の中なら大丈夫、といった都合のいい展開にはならなそうだ。
もう本当にちょっと限界かも、と本気の弱音を吐こうとした時、海水を蹴り上げていた足がふっと軽くなった。
足元が白く掻き消えていて、何もない真っ白の空間に変わっている。
『ああー!!』
ニーアが大きな叫び声を上げる。
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