星の船・愛の船

もらわれっこ

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星の船・愛の船4

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    あれれ?いつもなら赤くなるのは、カルシュだったのに、こんどは僕が赤くなっている?
    カルシュは黙って頭を撫でてくれる。なんか、恥ずかしい、ますます赤くなる。

    「エマージェシー!エマージェシー。!不可視の磁気嵐を確認しました。不可視の磁気嵐を確認しました。『彼女』では、対処しきれません。今すぐ所定の位置に戻って下さい。繰り返します。………」

    大変だ!いつもの場所に戻らなきゃ!カルシュの顔を見る。カルシュも、わかったみたい。

    「カルシュはどうする?」

    「………私も一緒にいて良いですか?」

    僕は、頷いて走り出した。コントロールルームでは、『彼女』が泣いていた。

    「ごめんなさい、私では、解らなかった。ごめんなさい。」

    泣きながら、それでも船をコントロールしようと頑張ってた。

    「どのくらい前から?」

    「時間にして、10分。」

    ヘッドセットを取り付けデータを確認する。確かにこれは、見間違うと思う。ここまで来たら突っ切った方が早い。

    「突っ切ります。補助を頼みます。」

    「分かりました。補助します。」

    「カルシュ」

    「こちらで船の中の確認をします。」

    「お願いします。」

    僕が、何か言う前に動いてくれた。嬉しかった。さあ、ここを無事に抜けることに集中しよう。『彼女』に付いている人には、『彼女』の補助をしてもらおう。


    無事に抜けたと思うけど、もう少し様子を見る。………大丈夫そう………

   「警戒解除、ご苦労様です。」

    「ありがとうございます。お手数御掛けしました。」

    「もう大丈夫だよ、心配しないで。何かあったらまた、呼んで。」

    コントロールルームを後にする。さっきの部屋にカルシュと戻る。部屋に着いたとき膝の力が抜けて座り込んでしまった。あれ?何でだろう?

    「どうしました!?」

    カルシュも、ビックリして聞いて来た。首を振っておく。解らないから。

    「ご苦労様です。何か飲みますか?」

    僕を椅子に座らせ落ち着いた頃、そう言ってきた。本当にどうしたんだろう。頷きながら、メディカルチェックをしてみる。数値は正常、メンタルに多少負荷。負荷?

   「どうしました?何か?」

    紅茶を出しながら隣に座る。

    「メディカルチェックに異常はなし。何でだろう?」

    画面を落としカルシュの方を見てみる。カルシュは黙って頭を撫でてくれる。なんか、落ち着いてきた。

    「少し疲れたかもしれませんね。休んでは、いかがですか?」

    そうかな?なら、少し休もう。

    「じゃあ、起きるまで近くにいて。」

    そう言って、カルシュの膝に頭を預けて少し休もう。
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