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生徒会庶務のお仕事!
生徒会庶務のお仕事!③
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そこからは早かった。
まずは会長さんが勝手に暴走して、朝の挨拶運動のときに毎回……
「暑いのはいやだろ?嫌だよな?……うんうん、じゃあ体育祭はもう少し涼しくなってからでいいよな!」
……と、恐喝かなにかのように生徒に言いまくっていたのだ。まあ、そのお陰でどっちつかずの生徒も体育祭の延期に賛成することになったから、いいっちゃいいのだけれど……それにしても、会長さん今回はえらくやる気があるなぁ。もしかして、一番暑いの嫌いなのって会長さんなんじゃ?……
そのほかにも、和泉さんが署名を集めてくれたり村上さんが『運動時に暑さによって体に及ぼされる影響』なんていうものを生徒会新聞のコラムに載せたりしてくれていた。……あの、村上さんはいつの間にそんなデータ集めたんですか?……
とにもかくにも、優秀な生徒会メンバーが働いてくれたお陰で、生徒会全体が体育祭別に延期してもいいんじゃない?みたいな雰囲気になっていた。
だが、それでも反対派の人間は何人かいる。
元々やる気に満ち溢れていた生徒や真面目に準備をしてきた生徒がそうだ。彼らから言わせてみれば、今まで頑張ってきたのに延期するとか冗談じゃないということである。
まあ、延期して喜ぶのは俺みたいにサボりたいやつや暑さが悪いと騙されている生徒くらいなもので、そういう反対意見が出てくるのは仕方ないことだろう。
そして、今から体育祭運営委員会の会議が始まるのだが、今日は延期に反対派の生徒が参加するらしく、ここで彼らを納得させられるかどうかで体育祭を延期どきるかどうかが決まる。
本当のことを言えば、今の時点で延期を希望する生徒の数は7割を越えている。つまりは、反対派の生徒がいたところで先生たちに延期の希望を出すことも可能だ。……けれど、無理やり延期にしてしまうのは何かが違うと思う。体育祭を延期したい本当の理由は暑さ対策なんてものでも、みんなが集中して練習を行えるようにするためでもない。本当の理由は俺が友達と体育祭を一緒に過ごしたいという、ただのワガママだ。
そんなワガママを無理やり通すのは絶対に違うし、そんなことを知ったら何よりもリンコ先輩が楽しく体育祭に出られなくなってしまう。そんな気がする……
だから、俺はここで反対派の生徒たちを納得させないといけない。
そして数分後、生徒が揃い体育祭運営委員会の会議が始まった。
「それでは、会議を始めるまえに今日の会議に参加する生徒が数名いますので、入ってもらいたいと思います」
司会の女の子の「どうぞー」という合図と同時に、会議室の扉が開いた。
そして6名の反対派の生徒が入ってきたのだが、その中の一人の顔に俺は驚きを隠せなかった。
「急な参加の申し立てを認めていただけて有難うございます」
反対派の生徒が席につくと、代表して一人の生徒が挨拶をしている。
「それでは、体育祭の延期に反対派の代表としてまずは自己紹介を」
その生徒は、教室全体を見回したあと、俺の方を見てこう言ってきた。
「此度の体育祭延期に反対をしている生徒たちに頼まれて、延期反対派の代表することになりました。生徒会副会長の久遠有栖です。……それでは、時間も惜しいですし、さっそく体育祭の延期について会議を始めましょうか?」
まずは会長さんが勝手に暴走して、朝の挨拶運動のときに毎回……
「暑いのはいやだろ?嫌だよな?……うんうん、じゃあ体育祭はもう少し涼しくなってからでいいよな!」
……と、恐喝かなにかのように生徒に言いまくっていたのだ。まあ、そのお陰でどっちつかずの生徒も体育祭の延期に賛成することになったから、いいっちゃいいのだけれど……それにしても、会長さん今回はえらくやる気があるなぁ。もしかして、一番暑いの嫌いなのって会長さんなんじゃ?……
そのほかにも、和泉さんが署名を集めてくれたり村上さんが『運動時に暑さによって体に及ぼされる影響』なんていうものを生徒会新聞のコラムに載せたりしてくれていた。……あの、村上さんはいつの間にそんなデータ集めたんですか?……
とにもかくにも、優秀な生徒会メンバーが働いてくれたお陰で、生徒会全体が体育祭別に延期してもいいんじゃない?みたいな雰囲気になっていた。
だが、それでも反対派の人間は何人かいる。
元々やる気に満ち溢れていた生徒や真面目に準備をしてきた生徒がそうだ。彼らから言わせてみれば、今まで頑張ってきたのに延期するとか冗談じゃないということである。
まあ、延期して喜ぶのは俺みたいにサボりたいやつや暑さが悪いと騙されている生徒くらいなもので、そういう反対意見が出てくるのは仕方ないことだろう。
そして、今から体育祭運営委員会の会議が始まるのだが、今日は延期に反対派の生徒が参加するらしく、ここで彼らを納得させられるかどうかで体育祭を延期どきるかどうかが決まる。
本当のことを言えば、今の時点で延期を希望する生徒の数は7割を越えている。つまりは、反対派の生徒がいたところで先生たちに延期の希望を出すことも可能だ。……けれど、無理やり延期にしてしまうのは何かが違うと思う。体育祭を延期したい本当の理由は暑さ対策なんてものでも、みんなが集中して練習を行えるようにするためでもない。本当の理由は俺が友達と体育祭を一緒に過ごしたいという、ただのワガママだ。
そんなワガママを無理やり通すのは絶対に違うし、そんなことを知ったら何よりもリンコ先輩が楽しく体育祭に出られなくなってしまう。そんな気がする……
だから、俺はここで反対派の生徒たちを納得させないといけない。
そして数分後、生徒が揃い体育祭運営委員会の会議が始まった。
「それでは、会議を始めるまえに今日の会議に参加する生徒が数名いますので、入ってもらいたいと思います」
司会の女の子の「どうぞー」という合図と同時に、会議室の扉が開いた。
そして6名の反対派の生徒が入ってきたのだが、その中の一人の顔に俺は驚きを隠せなかった。
「急な参加の申し立てを認めていただけて有難うございます」
反対派の生徒が席につくと、代表して一人の生徒が挨拶をしている。
「それでは、体育祭の延期に反対派の代表としてまずは自己紹介を」
その生徒は、教室全体を見回したあと、俺の方を見てこう言ってきた。
「此度の体育祭延期に反対をしている生徒たちに頼まれて、延期反対派の代表することになりました。生徒会副会長の久遠有栖です。……それでは、時間も惜しいですし、さっそく体育祭の延期について会議を始めましょうか?」
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