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生徒会のお仕事Ⅲ
生徒会のお仕事Ⅲ③
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「ここで、この式を代入するんだよ」
「なるほどぉ」
もしかしたら、今日はもう勉強会なんてしないんじゃないかと思っていたが、もちろんそんなことは無かった。
まあ、真面目な生徒会メンバーが話の途中で、勉強会のことを思い出したので勉強会をすることになった。……分かっているとは思うが思い出したのは、会長さんじゃないぞ……
「久遠さんって本当に理系だったんですね」
「まだ言ってるし……わたしは、どこからどう見ても理系だよ!」
それを言うなら村上さんだろ!……というツッコミを何とか心の奥にしまう。
まあ、久遠さんの見た目が理系かどうかは置いといて、久遠さんの教え方は、かなり分かりやすかったので、俺の補講回避作戦は何とかなりそうだ。
「だぁ~!もう数学の勉強はイヤだ~!遊ぼう!勉強より遊ぼう!!!」
「アンタは小学生か!」
会長さんは、突然立ち上がると生徒会長とは思えないことを言い出した。
いつもの俺なら、今の会長さんの意見に賛成だが今日の俺は、補講回避という夏休みをダラダラ過ごすための崇高な使命があるのだ。
このままだと、なんだかんだで生徒会メンバーは、会長さんに甘いので勉強会が終わってしまう……
「う~ん……確かに、勉強ばっかりだと集中が持たないし……」
ヤバい!生徒会メンバーの中でも特に会長に甘い(俺の勘だが)和泉さんが会長さんの意見に流されている。
「いえ!今日はこのまま数学の勉強を続けるべきです!」
「「えっ!?」」
「うそ……だろ…?」
「ヒナ、何か変なものでも食べた?」
おい、全員俺のこと何だと思ってるんだ?
あと久遠さん?別に俺は変なもの食べても勉強しませんから。
とにかく、俺が勉強を続けようなんて似合わないことを言ったせいか、全員驚いてしまい、開いた口が閉まらなくなっている。
「まあ、俺には、補講回避っていう夏休みをダラダラ過ごすための崇高な使命があるんですよ」
「「「あぁ~~……」」」
「あっ、確かに重要だな!」
生徒会メンバー(会長さん以外)には、妙な納得をされてしまったが、今日は、このまま数学の勉強を続けられそうだ。
「ここは、この公式を使うと……」
キーンコーンカーンコーン!
勉強会の途中だったが、もう下校時間になってしまったので、今日のところは、お開きになった。
「やっと終わった~……では、帰ろう!」
会長さんは、そう言うと、ものスゴい早さで帰りの支度をし、生徒会室を出ていった。
……よっぽど数学が嫌いなんだろうなぁ……
俺がのんびりと帰りの支度をしている間に、村上さんと和泉さんも帰ってしまった。
……さて、俺もさっさと帰って今日のところは寝るとするか……
「(ヒナがよかったらわたしの家で続きする?)」
俺が帰りの支度を終えるのと同時に、耳元で久遠さんが話しかけてきた。
「え?」
心なしか久遠さんの頬が少し赤くなっている気がする。
「さっきの問題、途中だったから最後まで教えようかなと思ったんだけど……」
久遠さんは、真面目にも最後まで問題を教ようとしていたみたいだ。
その、真面目さを会長さんにも是非見習ってほしいですね。
「いや、いいですよ。今日教えてもらった分で補講は、回避できそうですし……正直なところ、もう勉強したくないですしね」
「ふふっ、ヒナはやっぱりダメだね~」
「まあ、やる気のなさは校内1位じゃないですか?」
「そうかなぁ、流石にそこまではないと思うよ。ちょっとダメ人間かもだけど」
前にも思ったが久遠さんは、やっぱり先輩というより姉みたいな感じがする。
俺みたいなやつのことも誉めるしなぁ。それに、なによりやさしい。……本当、うちの妹と交換してくれませんかね?……
「それじゃあ帰ろっか?」
「そうですね。……あっ、鍵は俺が返しときますよ」
俺たちが最後に生徒会室を出たので、当然鍵を閉めて職員室に返さないといけない。いつもは、久遠さんが鍵を返しにいってくれるがたまには、俺も鍵を返しにいかないとだろう。
「大丈夫だよ。たいして時間もかからないし」
久遠さんには、断られてしまったが、久遠さん一人で鍵を返しに行かせるのも悪い気がするので、一緒に付いていくことにした。
「なるほどぉ」
もしかしたら、今日はもう勉強会なんてしないんじゃないかと思っていたが、もちろんそんなことは無かった。
まあ、真面目な生徒会メンバーが話の途中で、勉強会のことを思い出したので勉強会をすることになった。……分かっているとは思うが思い出したのは、会長さんじゃないぞ……
「久遠さんって本当に理系だったんですね」
「まだ言ってるし……わたしは、どこからどう見ても理系だよ!」
それを言うなら村上さんだろ!……というツッコミを何とか心の奥にしまう。
まあ、久遠さんの見た目が理系かどうかは置いといて、久遠さんの教え方は、かなり分かりやすかったので、俺の補講回避作戦は何とかなりそうだ。
「だぁ~!もう数学の勉強はイヤだ~!遊ぼう!勉強より遊ぼう!!!」
「アンタは小学生か!」
会長さんは、突然立ち上がると生徒会長とは思えないことを言い出した。
いつもの俺なら、今の会長さんの意見に賛成だが今日の俺は、補講回避という夏休みをダラダラ過ごすための崇高な使命があるのだ。
このままだと、なんだかんだで生徒会メンバーは、会長さんに甘いので勉強会が終わってしまう……
「う~ん……確かに、勉強ばっかりだと集中が持たないし……」
ヤバい!生徒会メンバーの中でも特に会長に甘い(俺の勘だが)和泉さんが会長さんの意見に流されている。
「いえ!今日はこのまま数学の勉強を続けるべきです!」
「「えっ!?」」
「うそ……だろ…?」
「ヒナ、何か変なものでも食べた?」
おい、全員俺のこと何だと思ってるんだ?
あと久遠さん?別に俺は変なもの食べても勉強しませんから。
とにかく、俺が勉強を続けようなんて似合わないことを言ったせいか、全員驚いてしまい、開いた口が閉まらなくなっている。
「まあ、俺には、補講回避っていう夏休みをダラダラ過ごすための崇高な使命があるんですよ」
「「「あぁ~~……」」」
「あっ、確かに重要だな!」
生徒会メンバー(会長さん以外)には、妙な納得をされてしまったが、今日は、このまま数学の勉強を続けられそうだ。
「ここは、この公式を使うと……」
キーンコーンカーンコーン!
勉強会の途中だったが、もう下校時間になってしまったので、今日のところは、お開きになった。
「やっと終わった~……では、帰ろう!」
会長さんは、そう言うと、ものスゴい早さで帰りの支度をし、生徒会室を出ていった。
……よっぽど数学が嫌いなんだろうなぁ……
俺がのんびりと帰りの支度をしている間に、村上さんと和泉さんも帰ってしまった。
……さて、俺もさっさと帰って今日のところは寝るとするか……
「(ヒナがよかったらわたしの家で続きする?)」
俺が帰りの支度を終えるのと同時に、耳元で久遠さんが話しかけてきた。
「え?」
心なしか久遠さんの頬が少し赤くなっている気がする。
「さっきの問題、途中だったから最後まで教えようかなと思ったんだけど……」
久遠さんは、真面目にも最後まで問題を教ようとしていたみたいだ。
その、真面目さを会長さんにも是非見習ってほしいですね。
「いや、いいですよ。今日教えてもらった分で補講は、回避できそうですし……正直なところ、もう勉強したくないですしね」
「ふふっ、ヒナはやっぱりダメだね~」
「まあ、やる気のなさは校内1位じゃないですか?」
「そうかなぁ、流石にそこまではないと思うよ。ちょっとダメ人間かもだけど」
前にも思ったが久遠さんは、やっぱり先輩というより姉みたいな感じがする。
俺みたいなやつのことも誉めるしなぁ。それに、なによりやさしい。……本当、うちの妹と交換してくれませんかね?……
「それじゃあ帰ろっか?」
「そうですね。……あっ、鍵は俺が返しときますよ」
俺たちが最後に生徒会室を出たので、当然鍵を閉めて職員室に返さないといけない。いつもは、久遠さんが鍵を返しにいってくれるがたまには、俺も鍵を返しにいかないとだろう。
「大丈夫だよ。たいして時間もかからないし」
久遠さんには、断られてしまったが、久遠さん一人で鍵を返しに行かせるのも悪い気がするので、一緒に付いていくことにした。
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