雪梛の一閃

雪梛

文字の大きさ
13 / 145
原初編

亜空間ってどうなってる?

しおりを挟む
「あーあーあー。聞こえとるか?わたしやてんちょうや」


何やらそれぞれの空間に声が響いているようだ。


「今とりあえずわたしがボコボコで試合が終わったからそここの説明をするからよーきーてな。まずそこはどんなに頑張っても死ねない、そして空腹状態にはならん。理由は描写がめんどくさすぎるからだ。あとは先住民にでも聞いてな。じゃあよろしく~」


てんちょうは逃げるように回線を切った。


「さてわたしをまかすほどの戦士は1人しか思いつかないけどどこにいるんだろうね」

「ここにいるんだなそれが」


雪梛が振り向くと完全に気配を消した雪梛が出てきた。


「やっぱりそうきたね。絶対来ると思ったよ。つってもそっちも待っていたんでしょ」


目の前の雪梛に雪梛は特に驚きもせずに話しかけた。


(そうだよ。あと描写の関係上亜空間にいるわたしたちはこのかっこで話していくからよろしくね)


読者に嬉しいことをしてくるのがいかにも雪梛らしい。


「まあどうせまた最後に描写させられるだろうからここいらで切り替えとく?」

(そうだね。まあなんかあんまり香澄とわたし以外濃い内容にならなそうだけどね)


むずいんやししゃーないやろ


「収集がつかないから言葉に切り替えとくね」


ありがとうな




「なんであたしがもう1人いるわけよ」

(向こうで説明しといてくれれば楽だったのになぁ)


言映は呆れながら言った。


「そういえばあんたはあたし認識でいいんだろうけどどういう状況これ」

(まあ簡単に説明すると一時間先のあたしたちを想定して作られたらしいよ。まあもっともこの一時間先というのはあんたには関係のないことだけどね)


要約するとほぼ同一人物がこのフィールドにいるってことだ。


「成程ね。ところでなんて呼べばいいの?名前被りは正直きついよ?」

(それだったら二つ名で呼べばいいよ)


言映は納得した。


「ところで直感進行よ。ここでは何をすればいいのかな?」


直感進行は少し呆れて言った。


(あれきいてなかったんかな?ほらてんちょうが強くなって帰ってこいって言ってたじゃん)

「麦わら帽子でも渡されてんのかねあたしは」


冗談を言いながらも言映は思考を回し始めた。


(まあ考えるまでもないでしょ。つまり戦えってことじゃないの)

「単純明快でいいねぇ。互角の試合とか最高だね」

(全くだよ)


2人は笑って同時に抜刀して全く同じ構えをとった。


「変な感じだね」

(まあ遠慮なくいくよ)


会話が終わると共に直感進行は地面を蹴ってトップスピードに乗せて言映にきりかかった。

読めそうだったため言映は気配感知を使って初撃を避けて攻撃に移った。

背後からくる刀を直感進行は振り向きながら刀を振って刃を合わせてすぐさま距離をとった。


「同じだと全部読み切られちゃうね」

(まあ厳密には違うとかいっても誤差だしな)


2人は姿勢を低くして力をためている。

同タイミングで走り出し刃を合わせては離れるヒットアンドアウェイが始まった。


「同一条件でわたしに勝てる?」

(根比べならまけないわよー)


ネタをやりつつも確実に速度が上がってきている




『(初月乱舞)』




側から見ても正確には見えないが両者無傷で未だ斬り合っている。


「もっと上げていくわよー」

(望むところ)


さらに速度が上がってそしてどんどん相手が死角に入り始めた。

ついに完全な死角からの高速突進となった。




『(無月乱舞)』




両者互角の試合で一つのミスが命とりとなる状況だ。


(ここが限界点かね。まあしょうがないよ。ここからは見て学んでついてきな)

「なんだか面白そうだね。いいわよ。食らいついていってあげる」


直感進行は突撃をやめて受け流しに転じ、まるで演舞を踊るかのように華麗に言映の刀を流している。


「なんだその美しい舞は。まあ勝負はここからだよ」


言映は宣言通りにスピードをさらに上げ始めた。

直感進行は顔色ひとつ変えずに流している。


(決めるわよー)


軽い感じの言い方とは裏腹に真剣な眼差しで次の言映の位置を予測して雪梛のマイゾーンにも負けない超速で一刀だけ振り下ろした。




(演舞:新月斬)




相手の行動パターンを法則化して防御に回るはずの集中力を刀にかけることで更なる速度での振り下ろしを可能とするAT型である言映の唯一のカウンター系統の技だ。


「!?」


完璧な攻撃に言映は直感で危険を悟って急激な進行方向の変更をして紙一重で避けてそのまま距離を取ろうと慣性に任せて動いた。


(もらったよ)


避けられた直感進行はもう一刀の刀を言映目掛けて鋭く正確に投げていた。


「はあぁ!」


声を上げながら言映は体勢が悪かったにも関わらず気合いで刀を弾いた。


(こりゃ驚いたよ。まさか刀を弾かれるなんてね)

「あたしとしてはあの演舞のほうが奇妙めいていたけどね。あれってあたしもできんの?」


その問いに対して直感進行は笑いながら答えた。


(そりゃもちろんだよ。あたしを誰だと思っているんだい?)


それを聞いて言映は大笑いした。


「ははは。そりゃそうだったね。なにせあたし以外の何者でもないからね」


言映は刀のチェックをしてから鞘にしまって座った。







「あれ?団欒パートはいいのかー?」

(まあいいんじゃない?そこまで描写しちゃうとマジでやばいことになっちゃうよー)


りえ達は銃のオーバーホールをしながら話していた。


「で、私たちはどーするよぉ。イレギュラーさん」

(まあ殴り主体の強化だけでいいと思うんだよねー。結局反射2+を強化したいとこだけど)


案外いい内容にりえは納得したように頷いた。


「まあパクられまくっているからあれだけどねー。それかてんちょうの技ぶんどる?」

(ああいいねそれ。自損ブーストの強化かな)


銃をホルスターにしまいりえは立ち上がって臨戦体勢へと切り替えた。


「まずはあなたの限界点を見せてくれない?そしたら見えてくると思うんだよね」


(いいよー。とくとご覧あれってやつだよ)


イレギュラーは2+の拳を身体にぶち込んで衝撃保留をした後にりえに向かって2+の速度を混ぜて突撃しながらパンチを繰り出した。




(セミフルブレイク)




ドーン


「くっ」


りえは衝撃透過も混ぜつつ吸収したがあまりの勢いに失敗して大ダメージを喰らってしまった。


「すっげえ攻撃だなー。でもわかったぞ。これの受け方に威力増強の方法が」


肩で呼吸しながらりえは言った。


(じゃあぜひ見してくれよ。今度はわたしが受けてやるからよー)


呼吸を整えて2+の拳を身体に2発、3発とぶち込んでいって5発めでようやく準備が完了した。

りえの身体はあほみたいな火力を保留しているせいでものすごく震えている。


(さあどんとこーい)


やばさが伝わってこない声でイレギュラーは構えている。


「いっくぞーー!」


地面を蹴るだけでもの凄い爆音が鳴り響き刹那モードのマイゾーン(30%の本気度)に匹敵する速度が出ていた。

さらにインパクトの瞬間に2+を無理矢理入れ込んで火力を底上げして破壊しにかかった。


(はぁぁぁぁ!)


イレギュラーは触れた瞬間の逆ベクトルの2+をかけて少しだけダメージを減らして直後に衝撃吸収へと移行して喰らってから衝撃保留を使って最小限にしようとしたがいかんせん速度が速すぎて初撃の時点でやばかったため失敗した。


ドーーーン


イレギュラーは超高速で吹っ飛んでいき地面に激突した。


「これはなかなかすごい威力だ…な…」


りえはそう言ってぶっ倒れた。


(この脳筋頭脳…が…)


悪態ついてイレギュラーも倒れた。








「なんか2人のパート短すぎないかしら?」

(まあそれでも爆発的に新技ができていていいじゃない)


朝月と一点集中は互いに考察について話していた。


「あたしはどうなのかしらね。なんかあんまり強化の余地はない気がするのだけれど」

(それはあんまり心配はいらないわよ。それよりもあなたはどこまで気づいていたのかしら?)


朝月は質問の意味を理解することはできた。


「まあ違和感程度だけどもね。雪梛が本気じゃないかもってのは薄々感じてたわよ」

(流石は観察眼の師匠ねって褒めてやりたいぐらいよ。まあそこは一旦置いといてあなたは何を強化していくの?)


朝月は少し考えてからぱっと頭を上げた。


「そうね。あたしはATF型になるわ」


一点集中は面白そうに微笑んでいる。


(最高の選択肢よ。非常に高精度な観察眼が使えるのにATだとうまくいかせないじゃないってずっと思っていたのよね)


立ち上がって抜刀しようとしたが一点集中の雰囲気を感じ取って朝月は首を傾げた。


(まあそんなに焦らないでちょうだい。ここの時間は無限とニアリーイコールなんだからね。まあ一つアドバイスをしようかしら。あなたは見切りをつかえなかった原因についてよ)


朝月はなるほどと頷きながらまた一点集中の近くに座った。


「あれは単にあたしの技量が足りないせいじゃないってことなのね」

(話が早くて助かるわ。そうね。回避技術はそこまでだとしてもあなたの観察眼は少なくとも刹那モードの20%分はあると思うわ。まあじゃあなんでできないのかっていうとこれは簡単な話よ。シンプルにデバイスが高性能すぎて処理機構が追いついていないだけなのよ。まあそれの裏付けとしてはあの時の雪梛はあなたにダメ出しをしたでしょ?でもあなたの観察眼は雪梛に伝授した物で雪梛はその観察眼を使って見切りを発動させているわっていうことなんだけどわかった?)

「今の内容は理解したわ。でも脳の処理スピードをあげる方法がわからないじゃない。そこはどうするつもりなの?」


一点集中は立ち上がって抜刀した。


(こいつでやりあえばそのぐらいは簡単に掴めるようになるわよ。単純にあなたの対戦相手がアホすぎてうまく習得できなかっただけよ)


ニヤリとしながら朝月は抜刀して距離をとっていつもの構えをした。


(そういや言い忘れていたわ。あなたは抜刀しちゃダメよ。でないと刃を合わせちゃうから回避するタイミングがなくなるわよ?)


朝月は内心マジかと思いながらも納刀して代わりの手刀を構えて気を紛らわした。


(じゃあいくわよー。きっちり避けてみなさい)


一点集中は持ち味である筋力をフルで使って朝月に切り掛かった。


シュ


「難しいわね」

(できるはずよ。でないととっくに死んでるもの)


一点集中は今度は速度を抑える代わりに鋭いシンプルな斬撃を始めた。


シュ シュ シュ


何発かごとに当たってしまっているがそれら全ては肌まで届いていないらしい。


(なかなかつかめてきたじゃない。じゃあそろそろあなたにとっての未知の技を使うわよ)

「いいわ、きなさい」


朝月は観察眼で一点集中を行動を見切って技の構造まで見切った。


「面白い技を撃ってくれるのね。あたしの目にはもう全部見えているわよ?」

(流石あたしなだけはあるわね。いいわ。避け切ってみなさい)


一点集中は一層集中力が増して目にも止まらぬ爆速で朝月の方に振り下ろした。

風を裂いて爆速で空気の塊が2、3個飛んできた。

朝月は2発を最小限の最効率で避けて3発目には避けた後の全力パンチで破壊した。


(見事よ。もうあたしに教えられることは何もないわ。何せあなたはあたしに追いついたんだからね)

「ありがとうね。またここで会いましょう」

(いや、会うなら別世界ね)


何やら意味深なことを一点集中は言った。





(暇だねぇ)

「ほんとだよ。まあようやっと番が回ってきたんだしそろそろ動くとしようかね」


本当はもっと細かく書いてやりたかったんだがな。


「ここに本音を漏らさないでよね。そういうのはツイターとかでやってよね」


すまんすまん


(私たちはどうしようかね)


防御流派と霊斬は座りながら雑談していたようだ。


「まあなんの技を強化するかだよね。わたしだったらカウンターか、受け流しの精度、それかまあ攻撃技の開発だね」

(まあそれぐらいしかないよね。この中だったら攻撃強化が一番いいかな。バランス的にね)


霊斬は少し考えてからそれを否定した。


「いやもしかしたら雪梛との試合になるかもしれないからここはカウンター系統の開発だね」


なるほどと防御流派は頷いた。


「具体的にはどうしようかね?まあ対戦すれば思いつくかな」


そんなことを言いながら両者抜刀した。


(結局こいつで考えるのがいいからね。それじゃあ早速行こうじゃないか)


防御流派は受けの構えをとって相対する霊斬は攻めの姿勢で硬直した。


バッ


駆け出し間合に入ったところで霊斬はシンプルな斬撃を放った。

防御流派は刀が触れると同時に受け流しからのカウンターを発動させて霊斬を斬りにかかる。

そこは想定済みの霊斬は気配感知を発動させて大体の軌道を理解して刃が身体に触れる瞬間に受け流しを発動させて流しきると同時にその慣性のまま刀を振るった。

まだ続く受け流し合戦に面白みを感じながら防御流派は刃を合わせてカウンターを再度繰り出した。

霊斬は刀をあえて手で受け流して無駄を減らして防御流派に斬りかかった。

その刀を身体で受け流しつつ刀を振るって霊斬に反撃した。

無意識化を測って意識を沈め込み最適解の行動をとらせた霊斬はさらに鋭い斬撃まではなった。

防御流派は驚いたがきっちり刃を合わせて流し斬ると同時に後ろに跳躍して距離をとった。


(何この面白過ぎる戦いは?)

「ちょっとだけ見えてきたね。この技を扱うための状態が」


霊斬は意識を疑似的に消して脳に錯覚させつつ防御流派に突撃した。

接近と同時に刀を振り下ろした。

非常に良いムダが少なくいい動きだが少しだけ動きが遅くなっていた。


(無意識を使用するならその速度低下をなんとかしないとすぐに攻略されるよ)

「わかってるよ」


防御流派は確実に流すために刃を合わせて丁寧に受け流しを始めた。

カウンターは挟まずただひたすらに隙を待つ。

防御流派は霊斬の攻撃のパターン化を完了させて隙の出るタイミングでカウンターを入れ込んだ。

カウンターを回避しようとしたが速度低下が影響して間に合わないため無意識を解除して無理矢理な物理回避をした。

防御流派はここぞと言わんばかりに鋭い一太刀を入れ込んだ。

受け流し不可と判断して霊斬は無意識化の最適解で逃げようとしたがそれも間に合わないようだ。

そういうわけで無意識状態での集中力上昇を試みるようだ。


「はあぁ!」


物語補正が入っているのか見事成功して速度上昇となったようだ。


(まあ元々成功するだろうとは思っていたけどそんなすんなりいくもんなんだね)

「まあそう簡単に斬られるわけにはいかないってわけだよ」


霊斬はてんちょうのコンセントレム状態になっていた。


(流石だね。まああいつのやつと比べちゃうと人格形成からやっているから流石に少々劣るけどそれでも十分だよ。まあいい感じのところまで来ているとも言えるしようやっと入り口から入場したとも言えるけどね)


その言い回しに霊斬は少し違和感を感じたがそこは無視して別のことを聞いた。


「あの行動のパターン化はなんなの?多分観察眼の延長線上だと思うんだけど」


防御流派は感心しながら頷いた。


(流石わたしと言ったところかな。まあ半分あたりで半分不正解ってとこだね。あれは観察眼の延長線上じゃなくて逆なんだよ。つまりは観察眼を得るための通過地点といったところだね)

「つまりあれは見切りの延長線上ということになるのかな?」

(そういうこと。まあ厳密には少し違うんだけどね)


霊斬は納刀して見切りを発動させた。


「じゃあわたしの特訓にもうちょっと付き合ってよ。そいつを習得するまでね」

(まああんまり万能じゃないんだけどね。気配感知よりは使い勝手がいいって感じだけど。まあいいよ付き合ってあげる)


少し笑って防御流派はコンセントレムを使って霊斬に仕掛けた。

霊斬は確実にそして正確にコンセントレムで回避している。

普段よりも正確にそして素早い動きが可能でだんだん相手を見る余裕ができてきた。

頃合いと思ったのか防御流派は一度距離をとって納刀して居合いの準備をしている。


バン


防御流派は地面を蹴り飛ばして高速で霊斬に向かって抜刀し始めた。

霊斬は抜刀しきった瞬間に刃を合わせて受け流しからのカウンターを入れた。

居合いの速度が乗ったカウンターは普段のものより格段に早く防御流派はもろにもらった。


(ぐはっ)


防御流派を見ながら霊斬は血を振り払って納刀した。


「すごいねこれ。普段じゃ絶対あんなのカウンターできないよ」

(完璧だったよ。きっちり頑張ってきな)

「任せとけ」


最高の笑顔で霊斬は言った。





「なんか格差社会を感じるような長さね」

(でもあいつはなんだかんだりえの技が今んとここの亜空間パートで一番好きらしいわよ)


ここには香澄が2人…ではなくほむがいた。


「で、なんであなたがここにいるのかしら?わたしはてっきり自分と最高の銃撃戦を繰り広げられると思っていたのだけれど」

(まあ安心して頂戴。少なくとも全力でやればボコボコにできる自信があるわ)

「奇遇ね。わたしも同感とだけいっとくわ」


特に剣呑な雰囲気でもないのでなんか違和感がすごい。


「で、どうしようかしら」

(今から私とやる以外の選択肢があるのかしら?)

「それもそうね。早速やるとしましょうか」


両者セーフティを外して香澄はフルに切り替えて構えた。


(ブレイクショットね。いいわ、きなさい)


余裕そうにしながらほむはセミのままただ香澄を見据えている。

香澄は不意に動き出していつもよりも正確にそして複雑な軌道となるように緻密な計算をしながら撃ち込み始めた。




『ビリヤード』




技の内容は知っているのでほむはキーを瞬時に見つけようとしたがキーがなかった。

香澄は銃弾の包囲網が出来てから狙いを澄まして3発打ち込んだ。


「見切れるかしら?」


ほむは弾が入った瞬間に全弾の軌道を計算し直してキーを見つけ出して弾いたがそのほむの撃った弾自体がさらに弾丸の包囲網へと吸い込まれいった。


「あの子だけだと侮るのはやめといた方がいいわよ」


弾丸の追加によってキーが増えたりサブキーが増えたり逆にキーがキーじゃなくなったりしてさらに複雑さを増した。


(なかなかめんどくさいことするわね)


ほむは危険でない弾を弾いてその弾いた弾で更に弾いていき弾数は最小限に抑えて網を破壊した。


「やるじゃない。ミラーガンも使えるとは思っていなかったわ」


香澄は特に気にした様子はなく言った。


(いいわ、こっちも最初からフルで飛ばしていくわ)


ほむはコンセントレムにハイテンションをかけて立体的視認を発動させた。


「その視認のやつは面倒ね。なにせ弾の起動が全部バレちゃうんだもの」


そんなことを言いつつも香澄はすでに次の計算を終えているようだ。

両者は同時に動き出した。

最初に香澄はほむの四肢を狙って弾を撃ち出した。

ほむはきた弾にミラーガンを使って2発で4発分撃ち落としさらにその反射した弾を後から弾を撃つことで軌道修正をして香澄の両肩を弾同士の時差をつけて狙った。

その行動がわかっていたかのように香澄は先にきた弾を見切りで避けて後の弾を指先で受け流しからの反射を使って投げ返した。

ほむは帰ってきた弾を立体的視認で射線から外れて回避した。


「あら?投げ返さないのね。余裕がなさそうでがっかりだわ」

(そうよ。私はいま余裕がないの。脳が焼き切れそうになるくらいには能力を使っているからね)


無表情ながらもほむはそんなことを言っていた。

香澄はリロードをしてからフルに切り替えて銃を構えた。


(それはもう通用しないってさっきやったじゃない。まさか別の技とでもいうの?)

「ええそうよ。だってブレイクショットって知ってるかしら?あれはビリヤードで最初のショットのやつよ。あんなお遊び技が通用すると思ってなんかいないわよ」


ほむは少々驚きながらも次の来る技の予想へと入った。


「まあ脳の稼働率は50%でいくわ」


そういうと香澄はほむの足目掛けて2発そして両肩にも2発更に回避先にも2発置いてミラーガン対策で反射先の軌道となりうる場所に3発撃った。

ほむは冷や汗をかきながらも足に来た弾は軽い跳躍で避けて肩にきた弾にはミラーガンで回避そしてミラーガン対策に2発とも引っかかってしまったため角度をを調整しつつのミラーガンで回避し切った。


(恐ろしい精度ね。何かしらその正確さは)

「こんなもんは結構簡単よ。まあ今回はたまたまミラーガンが引っかかったってだけよ」


香澄はつまらなそうに言った。


「なんでわたしはミラーバトルじゃなかったのかしら。こんなんじゃ相手にもならないわ」

(まあ楽しみは最後までとっておけってやつよ。ちょっとぐらいはウォーミングアップになったんじゃないかしら?)

「まあそうね。でもわたしに50%も使えわせるとはそれなりね」


特にそう思っていなさそうに香澄は身体をほぐしなががら言った。


「まあそろそろ戻して頂戴。今回長くていいのはあの子だけよ」

(わかったわ。そういえば雪梛同士の戦いをあなたにはお詫びとして見せるけどどうかしら)

「是非そうしなさい。それで今回は手を打ってあげるわ」


香澄は嬉しそうに突然出現したモニターの前に座った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

愚かな側妃と言われたので、我慢することをやめます

天宮有
恋愛
私アリザは平民から側妃となり、国王ルグドに利用されていた。 王妃のシェムを愛しているルグドは、私を酷使する。 影で城の人達から「愚かな側妃」と蔑まれていることを知り、全てがどうでもよくなっていた。 私は我慢することをやめてルグドを助けず、愚かな側妃として生きます。

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった

ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。 学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。 だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。 暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。 よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!? ……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい! そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。 赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。 「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」 そう、他人事のように見送った俺だったが……。 直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。 「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」 ――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

初夜に大暴言を吐かれた伯爵夫人は、微笑みと共に我が道を行く ―旦那様、今更擦り寄られても困ります―

望月 或
恋愛
「お前の噂を聞いたぞ。毎夜町に出て男を求め、毎回違う男と朝までふしだらな行為に明け暮れているそうだな? その上糸目を付けず服や装飾品を買い漁り、多大な借金を背負っているとか……。そんな醜悪な女が俺の妻だとは非常に不愉快極まりない! 今後俺に話し掛けるな! 俺に一切関与するな! 同じ空気を吸ってるだけでとんでもなく不快だ……!!」 【王命】で決められた婚姻をし、ハイド・ランジニカ伯爵とオリービア・フレイグラント子爵令嬢の初夜は、彼のその暴言で始まった。 そして、それに返したオリービアの一言は、 「あらあら、まぁ」 の六文字だった。  屋敷に住まわせている、ハイドの愛人と噂されるユーカリや、その取巻きの使用人達の嫌がらせも何のその、オリービアは微笑みを絶やさず自分の道を突き進んでいく。 ユーカリだけを信じ心酔していたハイドだったが、オリービアが屋敷に来てから徐々に変化が表れ始めて…… ※作者独自の世界観満載です。違和感を感じたら、「あぁ、こういう世界なんだな」と思って頂けたら有難いです……。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

処理中です...