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花(華)の屋敷2-1

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  フウの実家

フウ「母上様、花屋敷まで四半刻(しはんとき.(30分)も掛からぬとは言え… 通うのは大変ではございません 部屋も用意しますゆえ、越して来てはいかがです?」


風湖(フウコ)「ほほ、ありがとうフウ。私は 亡くなられたお父上が残して下さったこの家で暮らす事が幸せなのです」

フウ「母上そうでしたね。申し訳ございません。愚かな事を申し上げました」


  母は、23歳、年の離れた刀職人の父と仲睦まじかったのだ。 今も、父の事を母はお慕いしているのだから…

風湖「それよりフウ、 貴方顔色があまり良くないわ。 食事処『花屋敷』に、呉服屋『花屋敷』も見ている。無理をし過ぎでいるのではないですか?」

  いわゆる『花町』の『花屋敷』から紆余曲折を経て、小料理屋食事処『花屋敷』と、呉服屋『花屋敷』に生まれ変わった花屋敷

 訳あって、17の年から3年間世話になった私は、恩返しをする為に生きると誓ったのだ

フウ「心配はありませんよ。母上。呉服屋を仕切っているのはエイシですし。小料理屋は、リンとミサキ殿が頑張っています。私は手の回らない所の手伝いをしているだけですから。リョウ殿こそ本業の物書きの合間に手伝いをしているし。私より四人の方が心配ですよ」


   フウと来たら無自覚なのね…

 呉服屋では 、表で売り子をして。 裏では着物の仕立て方を手伝い 。小料理屋に行けば運び方をし

 ほっておいたら、倒れてしまう位にに動き回るから皆がヤキモキしていると言うのに…

フウ「あ、時間だ。帰らなくては…母上、お茶とお茶菓子をありがとうございました。とても美味しゅうございました。また明日 花屋敷にで会いましょうね」

  耕太さんに、 相談した事の返事を貰う日だった… 遅れて行く等ありえないから急がなくては…

  
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