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幸せな空間 「が、んば…った、な」

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 涼也side

 お年寄り達一人一人と
 話をしている
 るなちゃんとふうちゃん

 施設側では 、それ所ではない事態に見舞われて。 ここから見えるガラス窓の向こう……職員室の中で、お通夜のように座ってるのが見える

 長谷川「御厨くん。さっき社長に呼ばれてね『詳しい事は後日説明します』っておっしゃられて『先月の夜勤の日は、大変な思いをしたね』って……労って下さったの……御厨くんが頑張ってくれたから……ありがとう」

 涼也「正義が不正義に負ける訳無い。ですよ……俺だけじゃない。るなちゃんとふうちゃん、ご家族と支援者達……負けたくなかったから……」

 そんな会話してさ

 英士「社長さんさ、今頃声掛けるとか何考えているんだろうね?」

 涼也「『事を荒立てないでくれ』 散々言われましたからね……それから考えたら……けど、はっきり言って遅いんだよ! って言いたいですけどね」

 英士.涼也「『 我々は、施設側のあなた達への態度に憤ってるんですよ』って感じを出してるのが腹立つ。これから、施設側とどんな距離感で付き合えばいいか? 会社の事情を考えてるんだろうね」

 英士.涼也 《……》

 涼也「るなちゃんと、ふうちゃんは、素直に自分達の事を考えて下さったんだ。って思うんだろうけど……俺達はひねくれでますからねぇ」

 英士「オイラ達はひねくれてるからねぇ。物事を斜めにしか見れないよね……素直な風歌ちゃん、るなちゃんと違って」

 涼也「こんなひねくれたヤツだ……って知ったらるなちゃんは……」

 英士「こんなひねくれたヤツだ……って知ったら風歌ちゃは……」

 英士.るな「離れて行くかも……」

 英士.涼也 《き、気を付けなきゃ……》

 なんてバカな事考えちゃったんだ

 俺達は、遠くから見守ってるんだけど

 美弥子さんが、るなちゃんとふうちゃんの手を片方ずつ握って話をしてんの

 施設側との
 あまりにも違い過ぎる空間 
 暖かな
 そして
 泣きたくなる様な幸せな空間
 美しい絵の様だな……

 俺も交じりたいなぁ
 なんて考えてたら

 吉井「りょ、う、くん」

 吉井さんが俺を呼んで下さって

 輪に入ると

 吉井「が、んば……った、な」

 俺の頭をポンて
 沢山、沢山
 撫でて下さったんだ






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