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告白⑥

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  リョウ「俺高校の時さ、クラブ活動で演劇部に入部したんだ。演じる方じゃなくて裏方ね。演出とか脚本とか書いてたの」

風果「裏方?御厨さん才能あるから良いんですけど… なんか『演じる方だった』って言われた方が『あぁなるほど… だからなのね』って納得出来たのに…」

リョウ「オイ!ふうはちゃん!ま、言わんとした事は分かりますけどね?ふうちゃん。俺もね、人が違う人を演じるにあたって、第三者が見た時にどう見えてどう感じるか?反応見ながら書いてましたからね。書いた人物を自分で頭の中で演じてみて、人に自分を他の人に見せる方法そういうトコをね磨いてたんですな」


 ふうちゃんが… 呆れた表情で俺を見てる

風果「そこまでして?」

リョウ「そこまでしてでも、ふうちゃんに逢いたかったんですよ俺も… 倫くんも」

風果「御厨さんと… 倫さんも?」


 良いんだよ?別に

 俺は名字なのに… 倫くん名前呼びなの…


リョウ「演劇部で一緒だった奴と専門学校も一緒で、今も協力してくれて。高校の仲間とか一緒に劇団立ち上げて… 理由は俺の作品を見ていつか、ふうちゃんが… 俺を見つけてくれるんじゃないかなって… そいつさ、俺に『裏方だと中々名前さ… 表に出たらもしかして顔と名前一致してくれるんじゃないか?』って。詳しく話してないんだけどさ、いつも『ロマンチスト』って揶揄われてんだよ」

風果「二足のわらじ?」

リョウ「ふうちゃんはホント凄いね?劇団の皆、それだけでは食べていけないからね。バイトして… そいつが言うには、俺が二つの顔を持ってるのは当然って… 演出とか演じるとかして俺は、心の不安とか色んなものを吐き出してたんだと思う。凄くメンタルの部分で助かってた。そんな生活を半年… 本業の探偵の方もふうちゃんを探して… ある日あの本屋で見かけたんだ…」

風果「あの本屋で?」

リョウ「そう… 同じ頃倫くんにも再会して… 再会したく無かったって… 言われた」

風果「倫さんに何で?」

リョウ「ふうちゃんが、山乃さんに言った『物事にはタイミングがある』って事… かな」

風果「英士さんに言ったタイミング…」


 山乃さんも、英士さん呼び…

 今はね、御厨さんだけど…


 『物事のタイミング』

 で考えたら

 
 ふうちゃんと俺は…









 



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