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この親にしてこの子あり

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  風華side

 風華「わー!凄い美味しそうですね!」

 スッカリまったりと、御厨家で寛いで、お母様特製のチーズケーキと、お父様の入れて下さった絶品のコーヒーを頂きながら…

 初めてお会いするのに… 凄く私失礼じゃないかしら?

涼乃「こうしてこれからも会いたいわ。ふうちゃん。遠慮なんかいらないのよ」


 そっか… この親にしてこの子あり

 御厨さんと同じ、こちらの思いを瞬時に汲み取って下さって

リョウ「俺と母さん似てねぇよ…」

 ナンデ?いつも… 何も言って無いよね?

 御厨さんだけ、大福… 思わず凝視しちゃって…

幸也「リョウさ、甘い物苦手だろ?けど母さんの作る大福だけは…」

リョウ「黙れ兄貴!」

 お兄様も… 恐るべし御厨家の人々…

 今日はテンパる御厨さんが何回も見れて… 楽しかった… ナンテ


涼乃「お夕食も召し上がって行って頂戴な」

風華「子供達が待っているので『早く帰るから』って約束してしまって… 申し訳ありません。また…」

 せっかく誘って頂いて、凄く失礼な言い方をしたんじゃないかって…

 リビングのソファー、私の右隣に座っていた御厨さんが私の右手を左手でぎゅって、握ってくれて

涼乃「分かるわ。私もお客様を大事に思っているの。それは間違いじゃないし、今でも当前と思っているけれど。お客様を大切にする余り…この子達の思いを… 汲み取ってあげることできなかったから…」

基也「分かっているよ。俺や、御厨家の家風に添ってくれたのは。俺も同じだから。お前だけのせいじゃないよ。それに、ユキもリョウも立派に一人前になって、日本料理とイタリア料理。違うフィールドだけど、しっかり自分の道を切り開いて歩み始めた。だから… 間違ってなんかなかったんだよ…」

幸也「俺は、ずっとリョウが羨ましかったんだよね」

リョウ「お互い様だったよね?たった一つ。コミュニケーションをしっかり取ってれば… ね」

 御厨さんの家庭の事情詳しくでは無いけど、少しだけ…



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