149 / 183
絶許
しおりを挟む
はい、回想終わり。
そんなこんながありまして......今、俺は独り山の中を駆けている。
あんこ裁判長は追放と言っていたけど、補足すると“敵と俺の間に存在する問題”を解決してくるまで、此処に帰って来んなって意味だった。
泣いたよ。あの時に言われた一文だけじゃそうなるのは仕方ないよね。死刑にも匹敵する......いや、死刑の方が楽だと思えたんだもの。
おっきくなってるあんこたんの足に、みっともなく泣きながら縋った。それだけは勘弁してください......と。
......そんな俺の姿を見て不憫だとでも思ってくれたのか、裁判っぽくしたいが為に端折りまくっていた先程の一文の、本当の意味をピノちゃんに教えてもらえた。
そのおかげで災厄を撒き散らすだけのモンスターに変貌しなくて済んだよ。危うくソウ〇ジェムが穢れMAXになって、卵の顔が血涙を流しながら叫びだして怪奇な日蝕が起きる所だった。
いやー危ない危ない。山の中の天使たち以外の生物とクソトカゲ共を、躊躇なく生贄に捧げてしまいそうでしたね。
それと、ヒョウに付着していたあの爆弾首輪......詳細を聞いたら、まぁ酷いモンだったよ。
三つの命令をインプット可能で、それに背く行動をしたら縮んでいき、最後に爆発するんだって。子ヒョウに付いてた首輪が最大威力のモノだったらしい。
俺が鑑定する前にあんことピノちゃんが消したので、こんなんだったよって俺が拠点から追い出される前に教えられた。
本当にさぁ......今まで秘境に隠れ住んでいた引きこもり爬虫類如きが、どんな目的を持って俺に接触を図ったのか知らんけど、俺の心とモフいヒョウ一家を傷付けたその代償は......決して安くないからな。
どれくらいで終わるのかわからないけど、全力で事に当たり、なるべく早くあの子たちの元に帰るつもりであります。帰りはワープできるので、なるべく行きの時間を減らす事だけに集中......禁断症状でヤバい精神状態になる前に終わらせたいものである。
ファイト一発でお馴染みの栄養ドリンクでドーピングしながら山道を進んでいく。
キヒヒヒヒッ......首が磨り減るほど洗いながら待っていやがれ爬虫類共。
......あっ......骨喰さん持ってくんの忘れてた。龍さんに運んで貰えれば楽できたのに。
◇◇◇
~三日後~
不眠不休で走り続けて三日が経過した。
俺はいい感じにぶっ壊れてきている。キレッキレの身体とボーッとする頭。
身体に疲れは無いけど、とても眠い。ドーピングして誤魔化してはいるが、その場凌ぎにしかなっていない。
寂しい。
なんで......なんでこんな事になってしまったんだろうか。
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない
~五日後~
会えない、寂しい、辛い、苦しい、温もりが欲しい。
身体のキレも無くなってきた。眠い。早く帰りたい。
もう山をぶち抜いて直進出来る道を作るのが最適解な気がしてきた。
殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる絶対に許さない殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる
~七日後~
いくら人を辞めていると言っても、一週間不眠不休は流石に無謀だったみたいだ。フラフラする。
早くあの子たちに逢いたい。単身赴任は辛い。
羽が生えているくらいでイキりやがって......クソトカゲ共め......
殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺
殺してやる
~十日後~
【悪食】さんが異物としてドーピングを無効にしている可能性に気付いて落ち込む。プラシーボ効果だけで十日間走り続けられた俺、流石に気持ち悪いね。強烈な欲望と強い負の感情は、生物を突き動かす原動力になるとはよく言ったモンですよ。えぇ。
なんとか山も終わりが見えてきたので、テントを張って寝ることに。さすがに限界だったみたいで、クッションに毛布を被せ、ソレを抱いて横になるとすぐに意識が途絶えた。
気絶するように寝落ち、そのまま半日以上寝ていたおかげか、かなりマトモな思考回路になった気がする。気がしてるだけかもしれないけど、寝る前よりはマシだろうと思っている。
とりあえず思うことは、この世界は広すぎておかしい。あのヒョウ共は途中までトカゲが運んだのか、転移で来たんだろう。ヤツらの健康状態では一から進むのは無理だわ。
帰りの転移道具を持たせてなかったのは使い捨てる気しか無かったんだろうね。
ちゃんと帰りの時用の道具を持たせてれば、今の俺がこんなに苦しむ必要は無かったのに......
それにしても寂しい。
休んだせいで今日は移動しようと思う気持ちが湧いてこない。会えない時間が増えるけど、今日はオフにしよう......
幻影で天使たちを生み出し、幻の天使たちをガン見する。触れない。虚しい。
天使たちが嫌がる可能性しかなくて食べられていなかった納豆ご飯を食べた。二杯目は納豆+生卵。めっちゃ美味しかった。
食後は部屋の隅で毛布を被りながら体育座りのまま過ごした。触る事のできない幻影を眺めていると一日が終わっていた。
ハハッ。
手のひらサイズのトカゲとかでも、視界に入った瞬間に殺してしまうほど極まってきている。
~十五日後~
三日に一度休養日を設けると心に決め、休日以外は移動とトカゲの集落探しに勤しむ。
俺の傍らには愛しのあんこ、ピノちゃん、ツキミちゃんとダイフクの姿がある。
もちろん幻影。
なんで本物の子たちは一緒にいないんだろうなぁ......不思議だなぁ......
多節棍みたいなギミック付きの槍を扱うう赤い女の子が、絶望して指揮者になってしまった青い女の子に寄り添って爆死するあの場面みたいに......誰かに側にいて欲しい。
温もりが足りない。愛情が足りない。もうやだ。
......ていうかさぁ、コレ......よく考えたら俺、完全に巻き込まれただけだよね。
敷地内に侵入してきたヤツらに殺されかけてただけやん。
......絶対に許さない、絶対に滅ぼしてやる。
山を抜けてから結構進んだけど、何かが住んでいそうな気配がする場所は見つからない。環境破壊しながら進めばトカゲは巣から出てくるのかなぁ。
......寝不足と疲れと心労で、とりあえず壊せばいいかって思考になってきている。だがそれでいい。正攻法なんてクソ喰らえだ。
どうせ此処は俺が住みたいなぁと思える場所じゃないし、憎きトカゲの領域だからぶち壊す事に罪悪感は湧かない。
うふふふふっ......ヤツらが湧くのが早いか、ヤツらの領域が更地になるのが早いか勝負しようじゃないか。俺に手を出した事を後悔させてやる。
死が生温いと思えるほど追い込んでやるよ。
さて、魔法はイメージとはよく言ったモノである。
ここ最近、ずっとシューティングゲームの運営に苦心していた俺のスキルレベルはかなり上がり、魔法の扱い方もかなり上達した。
実は隔離空間の中でコソコソ魔法の練習したりもしていた。
解体が上手く出来なかった時のストレス解消が主だった理由だけど。例えそれが偶然の産物だとしても、とても有難い結果を俺に齎してくれた。
あのクソ精霊の領域で試した時にわかったけど、俺が作成したクラヤミもどきは若干意思があるように思えた。そしてコイツは簡単な命令なら実行してくれる。
さぁ、やろうか。
動きのイメージはル〇バの掃除機。
ソレに下す命令は......
・俺から二十キロ以上は離れるな
・指定した範囲内にある生き物と、俺に関係があるモノ以外の全てを対象にしろ
・俺が止まれと言うまで吸い続けろ
ステータスにまだ魔力が表示されていた頃くらいの量を注ぎ込み、禍々しい黒いモザイクを作成。それを三つ生み出す。
プログラムはしっかり出来ているようで、「行け」と告げると即動き出した。
後の事はアイツらに全て任せ、俺は優雅に散歩をしていけば......
あーら不思議。いつの間にかここら一帯は草の一本も生えていない地に早変わりとなる訳ですよ。
結構広い範囲を指定したので、周囲を忙しなく動き回るモザイクたちを横目に歩いていく。
さートカゲ共、早く出ておいでー。出てこないと更地になっちゃうよー。
隠れて俺を見ていようが、しばらくすると隠れる場所が無くなっちゃうよー。
餌場も、お気に入りの場所も、棲み家も......ぜーんぶ跡形もなく消滅しちゃうよー。
まぁ出てきたら出てきたで、お前らと云う存在がこの世から消え去るんだけどね。
そんな強制更地ツクールを、ゆっくりと散歩をしながら楽しんでいった。
そして............
~十九日後~
「............見ィつけたァ」
そんなこんながありまして......今、俺は独り山の中を駆けている。
あんこ裁判長は追放と言っていたけど、補足すると“敵と俺の間に存在する問題”を解決してくるまで、此処に帰って来んなって意味だった。
泣いたよ。あの時に言われた一文だけじゃそうなるのは仕方ないよね。死刑にも匹敵する......いや、死刑の方が楽だと思えたんだもの。
おっきくなってるあんこたんの足に、みっともなく泣きながら縋った。それだけは勘弁してください......と。
......そんな俺の姿を見て不憫だとでも思ってくれたのか、裁判っぽくしたいが為に端折りまくっていた先程の一文の、本当の意味をピノちゃんに教えてもらえた。
そのおかげで災厄を撒き散らすだけのモンスターに変貌しなくて済んだよ。危うくソウ〇ジェムが穢れMAXになって、卵の顔が血涙を流しながら叫びだして怪奇な日蝕が起きる所だった。
いやー危ない危ない。山の中の天使たち以外の生物とクソトカゲ共を、躊躇なく生贄に捧げてしまいそうでしたね。
それと、ヒョウに付着していたあの爆弾首輪......詳細を聞いたら、まぁ酷いモンだったよ。
三つの命令をインプット可能で、それに背く行動をしたら縮んでいき、最後に爆発するんだって。子ヒョウに付いてた首輪が最大威力のモノだったらしい。
俺が鑑定する前にあんことピノちゃんが消したので、こんなんだったよって俺が拠点から追い出される前に教えられた。
本当にさぁ......今まで秘境に隠れ住んでいた引きこもり爬虫類如きが、どんな目的を持って俺に接触を図ったのか知らんけど、俺の心とモフいヒョウ一家を傷付けたその代償は......決して安くないからな。
どれくらいで終わるのかわからないけど、全力で事に当たり、なるべく早くあの子たちの元に帰るつもりであります。帰りはワープできるので、なるべく行きの時間を減らす事だけに集中......禁断症状でヤバい精神状態になる前に終わらせたいものである。
ファイト一発でお馴染みの栄養ドリンクでドーピングしながら山道を進んでいく。
キヒヒヒヒッ......首が磨り減るほど洗いながら待っていやがれ爬虫類共。
......あっ......骨喰さん持ってくんの忘れてた。龍さんに運んで貰えれば楽できたのに。
◇◇◇
~三日後~
不眠不休で走り続けて三日が経過した。
俺はいい感じにぶっ壊れてきている。キレッキレの身体とボーッとする頭。
身体に疲れは無いけど、とても眠い。ドーピングして誤魔化してはいるが、その場凌ぎにしかなっていない。
寂しい。
なんで......なんでこんな事になってしまったんだろうか。
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない
~五日後~
会えない、寂しい、辛い、苦しい、温もりが欲しい。
身体のキレも無くなってきた。眠い。早く帰りたい。
もう山をぶち抜いて直進出来る道を作るのが最適解な気がしてきた。
殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる絶対に許さない殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる
~七日後~
いくら人を辞めていると言っても、一週間不眠不休は流石に無謀だったみたいだ。フラフラする。
早くあの子たちに逢いたい。単身赴任は辛い。
羽が生えているくらいでイキりやがって......クソトカゲ共め......
殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺
殺してやる
~十日後~
【悪食】さんが異物としてドーピングを無効にしている可能性に気付いて落ち込む。プラシーボ効果だけで十日間走り続けられた俺、流石に気持ち悪いね。強烈な欲望と強い負の感情は、生物を突き動かす原動力になるとはよく言ったモンですよ。えぇ。
なんとか山も終わりが見えてきたので、テントを張って寝ることに。さすがに限界だったみたいで、クッションに毛布を被せ、ソレを抱いて横になるとすぐに意識が途絶えた。
気絶するように寝落ち、そのまま半日以上寝ていたおかげか、かなりマトモな思考回路になった気がする。気がしてるだけかもしれないけど、寝る前よりはマシだろうと思っている。
とりあえず思うことは、この世界は広すぎておかしい。あのヒョウ共は途中までトカゲが運んだのか、転移で来たんだろう。ヤツらの健康状態では一から進むのは無理だわ。
帰りの転移道具を持たせてなかったのは使い捨てる気しか無かったんだろうね。
ちゃんと帰りの時用の道具を持たせてれば、今の俺がこんなに苦しむ必要は無かったのに......
それにしても寂しい。
休んだせいで今日は移動しようと思う気持ちが湧いてこない。会えない時間が増えるけど、今日はオフにしよう......
幻影で天使たちを生み出し、幻の天使たちをガン見する。触れない。虚しい。
天使たちが嫌がる可能性しかなくて食べられていなかった納豆ご飯を食べた。二杯目は納豆+生卵。めっちゃ美味しかった。
食後は部屋の隅で毛布を被りながら体育座りのまま過ごした。触る事のできない幻影を眺めていると一日が終わっていた。
ハハッ。
手のひらサイズのトカゲとかでも、視界に入った瞬間に殺してしまうほど極まってきている。
~十五日後~
三日に一度休養日を設けると心に決め、休日以外は移動とトカゲの集落探しに勤しむ。
俺の傍らには愛しのあんこ、ピノちゃん、ツキミちゃんとダイフクの姿がある。
もちろん幻影。
なんで本物の子たちは一緒にいないんだろうなぁ......不思議だなぁ......
多節棍みたいなギミック付きの槍を扱うう赤い女の子が、絶望して指揮者になってしまった青い女の子に寄り添って爆死するあの場面みたいに......誰かに側にいて欲しい。
温もりが足りない。愛情が足りない。もうやだ。
......ていうかさぁ、コレ......よく考えたら俺、完全に巻き込まれただけだよね。
敷地内に侵入してきたヤツらに殺されかけてただけやん。
......絶対に許さない、絶対に滅ぼしてやる。
山を抜けてから結構進んだけど、何かが住んでいそうな気配がする場所は見つからない。環境破壊しながら進めばトカゲは巣から出てくるのかなぁ。
......寝不足と疲れと心労で、とりあえず壊せばいいかって思考になってきている。だがそれでいい。正攻法なんてクソ喰らえだ。
どうせ此処は俺が住みたいなぁと思える場所じゃないし、憎きトカゲの領域だからぶち壊す事に罪悪感は湧かない。
うふふふふっ......ヤツらが湧くのが早いか、ヤツらの領域が更地になるのが早いか勝負しようじゃないか。俺に手を出した事を後悔させてやる。
死が生温いと思えるほど追い込んでやるよ。
さて、魔法はイメージとはよく言ったモノである。
ここ最近、ずっとシューティングゲームの運営に苦心していた俺のスキルレベルはかなり上がり、魔法の扱い方もかなり上達した。
実は隔離空間の中でコソコソ魔法の練習したりもしていた。
解体が上手く出来なかった時のストレス解消が主だった理由だけど。例えそれが偶然の産物だとしても、とても有難い結果を俺に齎してくれた。
あのクソ精霊の領域で試した時にわかったけど、俺が作成したクラヤミもどきは若干意思があるように思えた。そしてコイツは簡単な命令なら実行してくれる。
さぁ、やろうか。
動きのイメージはル〇バの掃除機。
ソレに下す命令は......
・俺から二十キロ以上は離れるな
・指定した範囲内にある生き物と、俺に関係があるモノ以外の全てを対象にしろ
・俺が止まれと言うまで吸い続けろ
ステータスにまだ魔力が表示されていた頃くらいの量を注ぎ込み、禍々しい黒いモザイクを作成。それを三つ生み出す。
プログラムはしっかり出来ているようで、「行け」と告げると即動き出した。
後の事はアイツらに全て任せ、俺は優雅に散歩をしていけば......
あーら不思議。いつの間にかここら一帯は草の一本も生えていない地に早変わりとなる訳ですよ。
結構広い範囲を指定したので、周囲を忙しなく動き回るモザイクたちを横目に歩いていく。
さートカゲ共、早く出ておいでー。出てこないと更地になっちゃうよー。
隠れて俺を見ていようが、しばらくすると隠れる場所が無くなっちゃうよー。
餌場も、お気に入りの場所も、棲み家も......ぜーんぶ跡形もなく消滅しちゃうよー。
まぁ出てきたら出てきたで、お前らと云う存在がこの世から消え去るんだけどね。
そんな強制更地ツクールを、ゆっくりと散歩をしながら楽しんでいった。
そして............
~十九日後~
「............見ィつけたァ」
0
お気に入りに追加
2,722
あなたにおすすめの小説

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️

若返ったオバさんは異世界でもうどん職人になりました
mabu
ファンタジー
聖女召喚に巻き込まれた普通のオバさんが無能なスキルと判断され追放されるが国から貰ったお金と隠されたスキルでお店を開き気ままにのんびりお気楽生活をしていくお話。
なるべく1日1話進めていたのですが仕事で不規則な時間になったり投稿も不規則になり週1や月1になるかもしれません。
不定期投稿になりますが宜しくお願いします🙇
感想、ご指摘もありがとうございます。
なるべく修正など対応していきたいと思っていますが皆様の広い心でスルーして頂きたくお願い致します。
読み進めて不快になる場合は履歴削除をして頂けると有り難いです。
お返事は何方様に対しても控えさせて頂きますのでご了承下さいます様、お願い致します。
異世界ソロ暮らし 田舎の家ごと山奥に転生したので、自由気ままなスローライフ始めました。
長尾 隆生
ファンタジー
【書籍情報】書籍3巻発売中ですのでよろしくお願いします。
女神様の手違いにより現世の輪廻転生から外され異世界に転生させられた田中拓海。
お詫びに貰った生産型スキル『緑の手』と『野菜の種』で異世界スローライフを目指したが、お腹が空いて、なにげなく食べた『種』の力によって女神様も予想しなかった力を知らずに手に入れてしまう。
のんびりスローライフを目指していた拓海だったが、『その地には居るはずがない魔物』に襲われた少女を助けた事でその計画の歯車は狂っていく。
ドワーフ、エルフ、獣人、人間族……そして竜族。
拓海は立ちはだかるその壁を拳一つでぶち壊し、理想のスローライフを目指すのだった。
中二心溢れる剣と魔法の世界で、徒手空拳のみで戦う男の成り上がりファンタジー開幕。
旧題:チートの種~知らない間に異世界最強になってスローライフ~

異世界の片隅で引き篭りたい少女。
月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!
見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに
初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、
さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。
生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。
世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。
なのに世界が私を放っておいてくれない。
自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。
それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ!
己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。
※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。
ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。

異世界でチート能力貰えるそうなので、のんびり牧場生活(+α)でも楽しみます
ユーリ
ファンタジー
仕事帰り。毎日のように続く多忙ぶりにフラフラしていたら突然訪れる衝撃。
何が起こったのか分からないうちに意識を失くし、聞き覚えのない声に起こされた。
生命を司るという女神に、自分が死んだことを聞かされ、別の世界での過ごし方を聞かれ、それに答える
そして気がつけば、広大な牧場を経営していた
※不定期更新。1話ずつ完成したら更新して行きます。
7/5誤字脱字確認中。気づいた箇所あればお知らせください。
5/11 お気に入り登録100人!ありがとうございます!
8/1 お気に入り登録200人!ありがとうございます!

神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく
霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。
だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。
どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。
でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!

修学旅行に行くはずが異世界に着いた。〜三種のお買い物スキルで仲間と共に〜
長船凪
ファンタジー
修学旅行へ行く為に荷物を持って、バスの来る学校のグラウンドへ向かう途中、三人の高校生はコンビニに寄った。
コンビニから出た先は、見知らぬ場所、森の中だった。
ここから生き残る為、サバイバルと旅が始まる。
実際の所、そこは異世界だった。
勇者召喚の余波を受けて、異世界へ転移してしまった彼等は、お買い物スキルを得た。
奏が食品。コウタが金物。紗耶香が化粧品。という、三人種類の違うショップスキルを得た。
特殊なお買い物スキルを使い商品を仕入れ、料理を作り、現地の人達と交流し、商人や狩りなどをしながら、少しずつ、異世界に順応しつつ生きていく、三人の物語。
実は時間差クラス転移で、他のクラスメイトも勇者召喚により、異世界に転移していた。
主人公 高校2年 高遠 奏 呼び名 カナデっち。奏。
クラスメイトのギャル 水木 紗耶香 呼び名 サヤ。 紗耶香ちゃん。水木さん。
主人公の幼馴染 片桐 浩太 呼び名 コウタ コータ君
(なろうでも別名義で公開)
タイトル微妙に変更しました。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる