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文明ミーツ蛮族
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シャドウ相手に嗤う匠が大立ち回りを続けていると、街からまた追加のシャドウ共が湧いて出てきた。
見た感じは女と子ども、老人など非戦闘員が武装して悪漢に立ち向かうという心が痛くなるような光景だったが、所詮それはガワだけなので匠の心は全く痛まない。
「シャアッッッッ!!」
乱戦の中、見た目小学生くらいのガキシャドウから放たれた石つぶてを丁寧に非戦闘員擬きの群れへと打ち返していく。匠に当たらなかった石つぶては、固まっている戦闘員シャドウに当たって怯ませてくれるので良い援護だったりもした。
ジジイの胸部に穴が空き、小学生くらいのガキの頭が弾け飛ぶ。ジジイを貫通した石はババアを巻き込み、妖艶な未亡人風シャドウは上半身と下半身が泣き別れる。それを見た戦闘員は激昂するが、大乱戦の中で匠に有効打を与える事は出来ず、無為に生命を散らして逝く。
「アハハハハハハハハハハハハッ」
血の臭いで昂ったテンションと高まった集中力と狂気で、匠は動きはキレッキレになっていく。逆にシャドウ軍団は常軌を逸した狂気に晒され恐怖で身体が固くなり、動きは鈍さを増していく。
結果、大混戦の中匠は自身にバフが掛かったかのよう錯覚し、益々手がつけられなくなっていった。
『OH......MONSTER......』
「お前らがだろうがっ!!」
モンスターにモンスターと言われてキレて言い放った匠だったが、悲しい事に匠も既に分類上ではモンスターなのだが此処にソレを指摘する者はいない。
「尻尾ッ!!」
殲滅力アップと死角への対処の為、思い出したかの様に尻尾を生やして攻撃のバリエーションを増やした。
一応はニンゲンに見える匠の為、背後から急襲を仕掛けていたシャドウは絶望に顔を染める。
『JESUS......』
『UNBELIEVABLE......』
『WHAT!?』
ズボンを破り抜け生えてきた尻尾がブワッと拡がった次の瞬間、急襲を仕掛けてきていたシャドウ達にソレが振り下ろされる。
――グシャァッ
先ず尻尾に生えた棘が肉体を刺し貫き、一拍遅れて尻尾本体が肉体を叩き潰す。ギリギリ尻尾の範囲外だったシャドウは棘が肉体の一部に刺さり、振り下ろされて尻尾の勢いに引っ張られてそのまま地面に激突し、汚い地上絵に変わる。
余りにも凄惨な出来事に、何としてでもヤツを殺せと憤っていた一部のシャドウも化け物に怯え出した。
「尻尾すげーな!! アハハハハハハハハッ!!」
ブンブン振り回して直撃すればもちろん再起不能、棘に引っかかれば軽くない負傷を負う。それだけではなく、振り下ろした尻尾の勢いを使って急な方向転換やアクロバティックな動きはシャドウ達を翻弄し続け、楽しそうに暴れ回った結果、一時間も経たずに戦場に出てきたシャドウの凡そ九割を殲滅していた。
『OH......JESUS......』
『DEATH......COMPANION』
「キヒヒヒッ!! ヒャハァッ!!」
何か相談をしている雰囲気のシャドウ共だけど、俺が悠長に相談を終えるまで待つわけないじゃん。という事で、魔化させた両腕でダブルラリアットをカマして首と粉砕して胴体と泣き別れさせた。寂しくないように二匹同時に殺した俺は優しいだろ?
魔化した腕を使った感想は反動が気持ち少ないって感じと破壊力が増している雰囲気がした。これはきっと相手が柔らかすぎたからだと思う。次の戦闘以降試せば多分ちゃんとわかる気がする。
さて、それで最後まで戦意喪失しなかった二匹を呆気なく殺した後は碌に抵抗もなくただただ殺すだけの簡単なお仕事となった。逃げ惑うシャドウを撃ち漏らし無く最後の一匹迄確りとぶち殺してアナウンスが入った事で、ダンジョンに巣食うシャドウ共の街の滅亡が確定した。
『レベルが11上がりました』
うんうん、いっぱいレベルも上がったし、身体の操作感もちゃんと確認出来たし、とてもいい階層だった。後はここまで数が多いと面倒な魔石とドロップ拾い&血の回収のお時間。ここら辺もオートになるような便利能力があればいいなぁ。
......ってアレ? レベルアップの増加SPが3になってる? となると......狡くね? 上位になればなる程差がつくじゃん。クソ鎧やクソ総帥に追い付くまで遠いじゃねぇかクソがっ!!
そんな事を考えながら屈んで立って移動してを繰り返す。無心で繰り返す。ささくれ立つ心を殺して、機械のように、ただただ単純作業の繰り返し。
人の身体なら絶対に膝や腰を痛めていた。今の所人間辞めてからずっと悪い事はなくて良い事しか起きてないな......うん、人外万歳。でも......
「身体は絶好調なんだけど、それでも腰が痛いような気持ちになるのは元人間の性質なんだろうね......」
つい立つ時に腰を逸らしたり、トントンしてしまうのは遺伝子レベルで刻み込まれた二足歩行生物の悲しいルーティンなんでしょう。
そんなこんなで殲滅戦よりも時間を使って全ての魔石とドロップ品と血の回収を終わらせた俺は、尻が丸出しになったズボンとパンツに【中位修復】を掛けて修繕を試み、無事に穴が塞がっているのを確認してから無人の街の中へと歩いていった。
◆◆◆◆◆
「あ、お、おう」
想像以上に街。ガチのファンタジー系のゲームで出てくる中盤くらいの街だった。
雑貨屋、八百屋、肉屋、宿屋、怪しいお薬屋、武器屋、服屋......に、多分冒険者ギルドと商業ギルドに領主館みたいなモノまで、ファンタジー街のバーゲンセールとなっていた。字が読めないから本当にソレで合っているかはわからないけど、多分正解。
ここまでガチなの来てしまうと、感動というよりは困惑の方が先に訪れる。
「............」
なんかの肉と骨が吊るされている物凄いビジュアルの肉屋で肉を鑑定で見てみたら、ヒュージワームの肉やら毒ガエルの腿肉、スカベンジャーエイプのバラ肉やら......食用では決して無いだろう肉でドン引きした。
ガワは人そっくりで他にも色々と模倣してたんだろうけど、やはりナカミはモンスターだった。そりゃあこんなダンジョンの中とかでしか街を作れないと納得した。
八百屋や服屋、武器屋とかはそこまで大差なかったから、食えそうな物と着れそうなモノを貰った。でも欲しいのは少なかったし、ババアの店の方が品質は段違いに良かった。
それと金貨と銀貨もそこそこの枚数を貰ってきた。ちょっと感動した。
その日は宿屋の一番綺麗な部屋で泊まり、浴槽が有ったので水を張り、ひよこを浸からせて湯を沸かして入浴。風呂上がりはホカホカの身体のままベッドに潜り込んで熟睡した。因みにヒヨコは自分がいる区画とは真逆の方向に放って爆発させておいた......爆破の衝撃で宿屋がちょっと揺れた。
そんなこんながあって、多分翌朝、眼を覚ます。
「久しぶりに文明さんの恩恵を心行くまで堪能させてもらった......あー、心がスッキリしてるわぁ」
半覚醒のまま、暫くボーッとしているとウトウトしだし、何時ぶりかわからない現代人三大贅沢の一つである二度寝を敢行してしまった匠。
気の休まる普通の部屋とベッド、一応まだ安全なはずの階層、久しぶりの文明のコンボに精神の人間な部分がボッコボコにされて、人間味を思い出す。
思えばずっと、記憶に強く残っているのは蛮族スタイルだった。もしババアの店が無ければ、運良く此処の階層に辿り着くまでずっと全裸か毛皮を巻いた姿だったと思うとゾッとする。もし無ければ辿り着けなかったかもしれない。
「たまに人を思い出すようにしないとなぁ......」
この今の爽やかな気持ちを思うに、きっと知らない内にダンジョン生活で文明感が無い事にストレスが溜まっていたんだろう。人間は環境に順応する生き物だとしても、一度味わった贅沢は忘れられないって聞いた事あるし。
「さぁて......スッキリした事だし、街を全部ぶっ壊してもっとスッキリしてから先に進も。
............ベッドとか浴槽は欲しいけど、さすがに持っていけそうにないか、残念」
悔しいけど、持っていけないなら仕方ない。悔しいけど。もしアレらがリポップしても既に完成している街に再び苦もなく住まれるのはムカつくからね。また一から文明を作ってくれ、俺は破壊するしか出来ないから。とりあえず魔攻にSPを20振っておいた。
荷物を纏めて小綺麗になった匠は宿屋を出てからヒヨコを出して残っている中心まで行って爆発しろと命令をして、街を出て階段を探し始めた。
歩き出して数分後、街が爆炎で覆われた。
爆炎と黒煙が轟々と立ち上る様と、崩壊して瓦礫になっていく建造物を見て心穏やかに階層を後にした。
「いやー五階くらい毎に街とかあってくれたらいいなぁ。次があるなら次は友好的な感じがいいな」
普通のファンタジー街で買い物とかの体験もしてみたい......なんて願望を抱きながら階段を降りていく。
その足取りは何時になく、軽やかだった。
─────────────────────────────
吉持ㅤ匠
人化悪魔
職業:暴狂血
Lv:4→15
HP:100%
MP:100%
物攻:300
物防:1
魔攻:180→200
魔防:60
敏捷:250
幸運:30
残SP:10→43→23
魔法適性:炎
スキル:
ステータスチェック
血液貯蓄ㅤ残693.3L
不死血鳥
部位魔化
魔法操作
血流操作
上位隠蔽
中位鑑定
中位収納
中位修復
空間認識
殺戮
状態異常耐性Lv9
壊拳術Lv4
鈍器(統)Lv7
上級棒術Lv4
小剣術Lv7
投擲Lv8
歩法Lv8
強打
強呪耐性
石化耐性Lv4
病気耐性Lv4
熱傷耐性Lv6
耐圧Lv3
解体・解剖
回避Lv10
溶解耐性Lv6
洗濯Lv3
アウナスの呪縛
装備:
壊骨砕神
悪魔骨のヌンチャク
肉触手ナイフ
貫通寸鉄
火山鼠革ローブ
再生獣革のブーツ
貫突虫のガントレット
聖銀の手甲
鋼鉄虫のグリーブ
魔鉱のブレスレット
剛腕鬼の金棒
圧縮鋼の短槍
迷宮鋼の棘針×2
魔法袋・小
ババアの加護ㅤ残高17000
──────────────────────────────
見た感じは女と子ども、老人など非戦闘員が武装して悪漢に立ち向かうという心が痛くなるような光景だったが、所詮それはガワだけなので匠の心は全く痛まない。
「シャアッッッッ!!」
乱戦の中、見た目小学生くらいのガキシャドウから放たれた石つぶてを丁寧に非戦闘員擬きの群れへと打ち返していく。匠に当たらなかった石つぶては、固まっている戦闘員シャドウに当たって怯ませてくれるので良い援護だったりもした。
ジジイの胸部に穴が空き、小学生くらいのガキの頭が弾け飛ぶ。ジジイを貫通した石はババアを巻き込み、妖艶な未亡人風シャドウは上半身と下半身が泣き別れる。それを見た戦闘員は激昂するが、大乱戦の中で匠に有効打を与える事は出来ず、無為に生命を散らして逝く。
「アハハハハハハハハハハハハッ」
血の臭いで昂ったテンションと高まった集中力と狂気で、匠は動きはキレッキレになっていく。逆にシャドウ軍団は常軌を逸した狂気に晒され恐怖で身体が固くなり、動きは鈍さを増していく。
結果、大混戦の中匠は自身にバフが掛かったかのよう錯覚し、益々手がつけられなくなっていった。
『OH......MONSTER......』
「お前らがだろうがっ!!」
モンスターにモンスターと言われてキレて言い放った匠だったが、悲しい事に匠も既に分類上ではモンスターなのだが此処にソレを指摘する者はいない。
「尻尾ッ!!」
殲滅力アップと死角への対処の為、思い出したかの様に尻尾を生やして攻撃のバリエーションを増やした。
一応はニンゲンに見える匠の為、背後から急襲を仕掛けていたシャドウは絶望に顔を染める。
『JESUS......』
『UNBELIEVABLE......』
『WHAT!?』
ズボンを破り抜け生えてきた尻尾がブワッと拡がった次の瞬間、急襲を仕掛けてきていたシャドウ達にソレが振り下ろされる。
――グシャァッ
先ず尻尾に生えた棘が肉体を刺し貫き、一拍遅れて尻尾本体が肉体を叩き潰す。ギリギリ尻尾の範囲外だったシャドウは棘が肉体の一部に刺さり、振り下ろされて尻尾の勢いに引っ張られてそのまま地面に激突し、汚い地上絵に変わる。
余りにも凄惨な出来事に、何としてでもヤツを殺せと憤っていた一部のシャドウも化け物に怯え出した。
「尻尾すげーな!! アハハハハハハハハッ!!」
ブンブン振り回して直撃すればもちろん再起不能、棘に引っかかれば軽くない負傷を負う。それだけではなく、振り下ろした尻尾の勢いを使って急な方向転換やアクロバティックな動きはシャドウ達を翻弄し続け、楽しそうに暴れ回った結果、一時間も経たずに戦場に出てきたシャドウの凡そ九割を殲滅していた。
『OH......JESUS......』
『DEATH......COMPANION』
「キヒヒヒッ!! ヒャハァッ!!」
何か相談をしている雰囲気のシャドウ共だけど、俺が悠長に相談を終えるまで待つわけないじゃん。という事で、魔化させた両腕でダブルラリアットをカマして首と粉砕して胴体と泣き別れさせた。寂しくないように二匹同時に殺した俺は優しいだろ?
魔化した腕を使った感想は反動が気持ち少ないって感じと破壊力が増している雰囲気がした。これはきっと相手が柔らかすぎたからだと思う。次の戦闘以降試せば多分ちゃんとわかる気がする。
さて、それで最後まで戦意喪失しなかった二匹を呆気なく殺した後は碌に抵抗もなくただただ殺すだけの簡単なお仕事となった。逃げ惑うシャドウを撃ち漏らし無く最後の一匹迄確りとぶち殺してアナウンスが入った事で、ダンジョンに巣食うシャドウ共の街の滅亡が確定した。
『レベルが11上がりました』
うんうん、いっぱいレベルも上がったし、身体の操作感もちゃんと確認出来たし、とてもいい階層だった。後はここまで数が多いと面倒な魔石とドロップ拾い&血の回収のお時間。ここら辺もオートになるような便利能力があればいいなぁ。
......ってアレ? レベルアップの増加SPが3になってる? となると......狡くね? 上位になればなる程差がつくじゃん。クソ鎧やクソ総帥に追い付くまで遠いじゃねぇかクソがっ!!
そんな事を考えながら屈んで立って移動してを繰り返す。無心で繰り返す。ささくれ立つ心を殺して、機械のように、ただただ単純作業の繰り返し。
人の身体なら絶対に膝や腰を痛めていた。今の所人間辞めてからずっと悪い事はなくて良い事しか起きてないな......うん、人外万歳。でも......
「身体は絶好調なんだけど、それでも腰が痛いような気持ちになるのは元人間の性質なんだろうね......」
つい立つ時に腰を逸らしたり、トントンしてしまうのは遺伝子レベルで刻み込まれた二足歩行生物の悲しいルーティンなんでしょう。
そんなこんなで殲滅戦よりも時間を使って全ての魔石とドロップ品と血の回収を終わらせた俺は、尻が丸出しになったズボンとパンツに【中位修復】を掛けて修繕を試み、無事に穴が塞がっているのを確認してから無人の街の中へと歩いていった。
◆◆◆◆◆
「あ、お、おう」
想像以上に街。ガチのファンタジー系のゲームで出てくる中盤くらいの街だった。
雑貨屋、八百屋、肉屋、宿屋、怪しいお薬屋、武器屋、服屋......に、多分冒険者ギルドと商業ギルドに領主館みたいなモノまで、ファンタジー街のバーゲンセールとなっていた。字が読めないから本当にソレで合っているかはわからないけど、多分正解。
ここまでガチなの来てしまうと、感動というよりは困惑の方が先に訪れる。
「............」
なんかの肉と骨が吊るされている物凄いビジュアルの肉屋で肉を鑑定で見てみたら、ヒュージワームの肉やら毒ガエルの腿肉、スカベンジャーエイプのバラ肉やら......食用では決して無いだろう肉でドン引きした。
ガワは人そっくりで他にも色々と模倣してたんだろうけど、やはりナカミはモンスターだった。そりゃあこんなダンジョンの中とかでしか街を作れないと納得した。
八百屋や服屋、武器屋とかはそこまで大差なかったから、食えそうな物と着れそうなモノを貰った。でも欲しいのは少なかったし、ババアの店の方が品質は段違いに良かった。
それと金貨と銀貨もそこそこの枚数を貰ってきた。ちょっと感動した。
その日は宿屋の一番綺麗な部屋で泊まり、浴槽が有ったので水を張り、ひよこを浸からせて湯を沸かして入浴。風呂上がりはホカホカの身体のままベッドに潜り込んで熟睡した。因みにヒヨコは自分がいる区画とは真逆の方向に放って爆発させておいた......爆破の衝撃で宿屋がちょっと揺れた。
そんなこんながあって、多分翌朝、眼を覚ます。
「久しぶりに文明さんの恩恵を心行くまで堪能させてもらった......あー、心がスッキリしてるわぁ」
半覚醒のまま、暫くボーッとしているとウトウトしだし、何時ぶりかわからない現代人三大贅沢の一つである二度寝を敢行してしまった匠。
気の休まる普通の部屋とベッド、一応まだ安全なはずの階層、久しぶりの文明のコンボに精神の人間な部分がボッコボコにされて、人間味を思い出す。
思えばずっと、記憶に強く残っているのは蛮族スタイルだった。もしババアの店が無ければ、運良く此処の階層に辿り着くまでずっと全裸か毛皮を巻いた姿だったと思うとゾッとする。もし無ければ辿り着けなかったかもしれない。
「たまに人を思い出すようにしないとなぁ......」
この今の爽やかな気持ちを思うに、きっと知らない内にダンジョン生活で文明感が無い事にストレスが溜まっていたんだろう。人間は環境に順応する生き物だとしても、一度味わった贅沢は忘れられないって聞いた事あるし。
「さぁて......スッキリした事だし、街を全部ぶっ壊してもっとスッキリしてから先に進も。
............ベッドとか浴槽は欲しいけど、さすがに持っていけそうにないか、残念」
悔しいけど、持っていけないなら仕方ない。悔しいけど。もしアレらがリポップしても既に完成している街に再び苦もなく住まれるのはムカつくからね。また一から文明を作ってくれ、俺は破壊するしか出来ないから。とりあえず魔攻にSPを20振っておいた。
荷物を纏めて小綺麗になった匠は宿屋を出てからヒヨコを出して残っている中心まで行って爆発しろと命令をして、街を出て階段を探し始めた。
歩き出して数分後、街が爆炎で覆われた。
爆炎と黒煙が轟々と立ち上る様と、崩壊して瓦礫になっていく建造物を見て心穏やかに階層を後にした。
「いやー五階くらい毎に街とかあってくれたらいいなぁ。次があるなら次は友好的な感じがいいな」
普通のファンタジー街で買い物とかの体験もしてみたい......なんて願望を抱きながら階段を降りていく。
その足取りは何時になく、軽やかだった。
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吉持ㅤ匠
人化悪魔
職業:暴狂血
Lv:4→15
HP:100%
MP:100%
物攻:300
物防:1
魔攻:180→200
魔防:60
敏捷:250
幸運:30
残SP:10→43→23
魔法適性:炎
スキル:
ステータスチェック
血液貯蓄ㅤ残693.3L
不死血鳥
部位魔化
魔法操作
血流操作
上位隠蔽
中位鑑定
中位収納
中位修復
空間認識
殺戮
状態異常耐性Lv9
壊拳術Lv4
鈍器(統)Lv7
上級棒術Lv4
小剣術Lv7
投擲Lv8
歩法Lv8
強打
強呪耐性
石化耐性Lv4
病気耐性Lv4
熱傷耐性Lv6
耐圧Lv3
解体・解剖
回避Lv10
溶解耐性Lv6
洗濯Lv3
アウナスの呪縛
装備:
壊骨砕神
悪魔骨のヌンチャク
肉触手ナイフ
貫通寸鉄
火山鼠革ローブ
再生獣革のブーツ
貫突虫のガントレット
聖銀の手甲
鋼鉄虫のグリーブ
魔鉱のブレスレット
剛腕鬼の金棒
圧縮鋼の短槍
迷宮鋼の棘針×2
魔法袋・小
ババアの加護ㅤ残高17000
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