【R18G】呪い師

黄泉坂羅刹

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第壱章 雫×柚希

第肆話 彼女達が全てを打ち明けるまで

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降り頻る雨の中、ぴちゃぴちゃと水溜まりを踏みしめる足音と共に、カチャカチャと不釣り合いな金属音が響き渡る。
微かに霧がかった中で、虚ろいだ目をした雫が、柚希の両手を縛った縄と、一心同体となった足首の拘束で柚希をひっぱる。
必死に踏ん張って抵抗するが、普段の雫とは思えない力で、柚希は雫に引っ張られる。
いや、雫の力が強いのでは無い、柚希の力が弱くなっているのだ。
それはあの取り込まれた黒い靄の影響か、はたまた雫の手で何度もイく事になった力の入らない足腰が影響しているのか。

「いやぁ、いやだぁ! 雫、やめて! お願いだから、いつもの雫に戻ってぇ!」

グラウンドに出た二人が向かった先は、寂れた鉄棒がある場所だった。
泣き叫ぶ柚希の両手を引いていた縄を短くして鉄棒に縛り付ける。鉄棒の刺さっている場所と柚希の足首にも、学校の工具室にあった縄で縛り、そのまま柚希の足を広げ、彼女の恥部をさらけ出して拘束する。
忌々しげに自分の足首と柚希の足首に視線を向け、この鎖が無ければもっと自由に柚希を束縛出来たと苛立たし気な視線を向ける。
だが今でも十分な束縛だ。柚希の前に立ち、そのまま彼女のクリトリスを舌で転がす。
顔を力いっぱい挟めるが、その力は彼女の砕けた自尊心と快楽によって、雫にとってはなんの障害にもならなかった。

「どうせ死ぬのだから、この身体をどうしても私の勝手でしょう?」
「雫、目を覚まして、こんなの、雫じゃない……!」
「まだイジメられ足りないみたいね」
「あぁっ、あぁぁぁぁぁあああああ! 痛い、痛ぁぁぁぁぁい!!!」

乳首を捩じり上げ、柚希の快楽交じりの苦痛な叫びが響き渡る。
両膝を付いた柚希だが、両手はそのまま握り棒に繋がれたまま。
腰を引いてはいるが、拘束された両手に柚希は逃れられず、雫が無防備な柚希の乳首を抓る指先に耐えるしかない。
雫が手を離すと、尻を打ち付けて全身で息をする。
柚希が油断している状態で、雫は股を強く踏み付ける。

「がぁっ!」
「私に隠れて欲情していた報いよ」
「………ッ!!」

その言葉に、柚希は驚きのまなざしを雫へ向ける。
軽蔑ではない、慈愛に満ちた目。なぜ彼女が、そう問いかけようとした。
だが、雫の素足が柚希の股先を緩やかになで、つま先で掻く。
感覚が、快楽の溢れ出る場所に集中し、雫の言葉が遠くに感じる。
ムズムズするような、甘美な感覚。いつも背中を付いて回っていた、弱弱しい彼女が、自分を見下して良い様に弄ぶ。
柚希の持つ割れ目をなぞる様に、足の指先でくすぐる。
次第にくちゅくちゅと音がする。その音を出さない様に柚希はこらえるが、柚希の想いとは裏腹に、或いは雫の思惑通りに、湿りが増していく。
それゆえに滑りやすく、また感覚が敏感になり、柚希の身体の高揚が、熱くなることが抑えられなくなっていく。
そしてその絶頂に達する瞬間、雫はスッと足を離す。

「え……?」
「あら、辞めて欲しかったのでしょう? お望み通りに辞めて上げたわ」
「ぐっ……雫……あの……」
「……なに? もしかして、して欲しいの? 続き」
「………」
「そ。じゃぁこれで終わり」
「待って! ……して、欲しい……」
「よく聞こえないわ。おねだりするなら、もっとおねだりの仕方があるでしょう?」

意地悪な言い方に、柚希は言葉を詰まらせる。
けれども、今は自尊心など捨ててしまわなければ、柚希は耐えられそうにない。

「お願いっ! 身体が熱いの、こんな半端、おかしくなっちゃう、もっと、もっとアタシを、犯して!」
「好きな子へのおねだりが、余りにも品性が無いわね。でも、おねだりはしたのだから、良いわ」

改めて足を動かし、柚希の気持ちいい場所を探る。
短い喘ぎを頼りに、雫は柚希の割れ目に足を滑らせる。
自分を性的な目で見る親友に、雫は何を思っているのか、その表情からは読み取れない。
そして、それを柚希は、考える余裕すら与えられずに、下半身を重点的に攻められる。
甘く緩やかな動きだけで、再び気持ちが昂る柚希に対して足を離して、また気持ちが収まって来てから足を動かす。
何度も何度も焦らされて、好い加減柚希の感覚が麻痺しかけて来た中、突如として奥まで足の指を入れる。
突然の痛みと共に、今まで焦らされていた分を取り戻すかのような刺激に、思考が追い付くよりも先に身体が反応する。
盛大に噴き出す愛液に、雫はようやく笑みを浮かべる。
その目に、一筋の涙が零れる。

「雫……?」
「私、なんで、なんでこんなことを……」
「良いの、雫、気にしないで」
「私が私を許せないの、柚希の傍に居られない、なのに、この鎖が、私達を離してくれない……!!」
「雫、落ち着いて、アタシは大丈夫だから!」

まるで声が聞こえていない雫、その周りには、柚希に纏っていたかのような靄が立ち込める。
この靄が何かは分からない、けれども、この靄が彼女達をおかしくしたことだけは分かる。
そんな時、柚希は新たに雨の中で微かに聞こえる足音を聞く。
柚希は背後を振り返り、そこにおびただしい数の人が、例の崖を登って来ているのが見える。
血まみれで、何かが千切れ、何かが潰れたは、二人が辿る未来なのだろうか。

「雫、雫! これを解いて、逃げないと、殺されちゃ……う……」

柚希が雫の方へ振り返ると、そこには倒れた雫が居た。
外傷は無い、だが彼女の口から夥しい血が流れていた。

「雫! お願い、死んじゃ嫌!!」
「ゆず……き……。ごめんな……さい……。私、柚希に酷いこと……いっぱいしたわね……」
「喋らないで! くそっ! この拘束さえ無ければ! 雫、目を覚まして、雫!!」
「私が……私じゃ無くなって……ただ……柚希を……」
「分かってるから! ………がぁっ!?」

いつの間にか近付いて来ていた女子生徒に、首元を噛みつかれる。
それから彼女の腹部に、太腿に、腕に、次々と彼女達は襲い掛かる。
その中で懺悔する雫、その雫にも女子生徒達は噛みついて行く。
肉が削がれ、指は折れ、噴き出す鮮血に雫は痙攣しながらも、柚希に許しを乞う。
彼女の懺悔を受け入れた言葉が決して届かないまま、苦痛に呻きながらも必死に許して貰おうとする雫の命の灯が消えようとする。

「雫!! 雫ぅ!!!」
「今までありがとう……。愛しているのは、私もよ……。大好き、ゆず――」

最期の力を振り絞って、目が見えて居ない中での精一杯の笑顔を柚希に向ける。
しかし、彼女が最期に名前を言おうとした言葉さえ、柚希の耳には届かなかった。
彼女は笑顔のまま、短い命を落とす。
その死に目が見れただけで救いだと、そう言い聞かせながら、抵抗も出来ないままに貪り殺される。
柚希は涙を流し、痛みに耐えながら、その時をじっと待つ。
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