えみりちゃんのいぬ

 土砂降りの雨が降っていた、とある日。
 虐待されている少女――篠塚咲里は、学校からの帰り道、自宅の前に薄汚れた段ボールが置かれていることに気付く。中を開けて見ると、片耳のない黒い犬が力なく横たわっていた。
 どうせ、放っておけば死ぬ。
 最初は犬を見捨てようとした咲里だったが、自身の境遇を犬に重ねてしまい、渋々拾い育てることに……。最初は疎ましいと思っていた黒い犬に、くろと名付け可愛がる彼女だったが、幸せな時間は長くは続かず――。
 死んでしまった愛犬が怨霊となって帰り咲く時、少女にもたらされるのは幸か、不幸か。それとも――。

※最終話まで予約投稿済み。
※ムーンライトノベルズとの重複投稿。
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