上 下
31 / 34

ジンスの本音③

しおりを挟む
「おいおい!ここがアテクの城かぁ?俺達の野良の魔族集団『グルテッド』が、この城を乗っとらせてもらうぜぇ!」
 あぁ、暇だなお思いながら、少しずつジンスさんと親睦を深めていた矢先、時と場所を選ばない世紀末風の魔族集団がやってきた。肩にとげとげのついた魔族もいるんだな。
「ジンスさん。こういう輩も来たりするんですか?」
「あぁ、魔族は温厚な者が多いといっても、一部ではこういう魔王軍への反対集団というか成り代わってやろうという、荒くれ者の集団がいるからねぇ。こういう集団も時々来たりするよ。ただ、わざわざ城の中に通してアテク様に相手させるわけにもいかないから。僕たち門番が、一蹴しないといけないんだ。今日は実戦の仕事も一緒にできそうでよかったよ」
「なぁにをごちゃごちゃ言ってやがるんだ?とっとと門を開けて、アテクのところまで案内しやがれ!穏便にしてやろうと思ったのに、お前らからぶち殺すぞ!!」
 グルテッドの奴らが、剣や斧を構えてイヤらしくニヤニヤ笑い始める。
「リョウト君、君の実力見せてくれるかい?3人ほど、君に任せたよ」
 グルテッドの人数は、10人ほど、きっとジンスさんほどの実力なら一瞬で一蹴してしまうだろう。それでも、3人任されたということは、俺の実力を知りたいということ。
 俺は、集団の右側にいる3人を制圧しようと、剣を構える。
 ジンスさんは、残りを制圧するため、剣を構える。
 ジンスさんの剣は2メートルはあろう大剣。あの細身の体のどこにこの剣を扱える力があるのかわからないが、剣を構えたジンスさんに隙がまるで感じられない。
「あの大剣の迫力にビビる必要なんてねぇ!あの細身であんなもん振り回せるわけねぇんだからな!むこうさんは俺らにやられる気満々だ!行くぞ!
!野郎ども!」
『おぉー!!!』
 グルテッドの10人が俺達に突進してきた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界転生する事になったけど、必死に努力する自前の精神力しか頼れるものはありませんでした。

SAKI
ファンタジー
修学旅行へ行くバスに乗り込んだ俺達は、連続爆弾魔がバスに設置した爆弾で跡形も無く吹き飛んだ。  死んだ俺達に神様は言った、異世界へ転生してもらうと。  別世界へクラス丸ごと転生する事になった俺達だったが、特に事故で死んだとか同情からの転生では無かった。  ぶっちゃけ、この世界に生まれたのが理由だった。    異世界転生する事になった俺達は、生まれる時代は一緒だが、別々の場所に生まれ育つ事になると伝えられた。  何も無しでは可哀想なので、全員が一つだけ特典を貰う事が出来る事になった。  サイコロを二つ振って、出た目の特典を貰い、転生していくクラスメイト達にワクワクしていた俺だったが、熱気に押されて最後にサイコロを振る事になった。  出た目はピンゾロ....よし!きっと凄いスキルが出るだろうと期待した時に、表示されたのは、【準備時間無制限】だった。  ハズレだった。ノーチートだった......オワタ

異世界転生したら何でも出来る天才だった。

桂木 鏡夜
ファンタジー
高校入学早々に大型トラックに跳ねられ死ぬが気がつけば自分は3歳の可愛いらしい幼児に転生していた。 だが等本人は前世で特に興味がある事もなく、それは異世界に来ても同じだった。 そんな主人公アルスが何故俺が異世界?と自分の存在意義を見いだせずにいるが、10歳になり必ず受けなければならない学校の入学テストで思わぬ自分の才能に気づくのであった。 =========================== 始めから強い設定ですが、徐々に強くなっていく感じになっております。

転生貴族の異世界無双生活

guju
ファンタジー
神の手違いで死んでしまったと、突如知らされる主人公。 彼は、神から貰った力で生きていくものの、そうそう幸せは続かない。 その世界でできる色々な出来事が、主人公をどう変えて行くのか! ハーレム弱めです。

気がついたら異世界に転生していた。

みみっく
ファンタジー
社畜として会社に愛されこき使われ日々のストレスとムリが原因で深夜の休憩中に死んでしまい。 気がついたら異世界に転生していた。 普通に愛情を受けて育てられ、普通に育ち屋敷を抜け出して子供達が集まる広場へ遊びに行くと自分の異常な身体能力に気が付き始めた・・・ 冒険がメインでは無く、冒険とほのぼのとした感じの日常と恋愛を書いていけたらと思って書いています。 戦闘もありますが少しだけです。

拝啓、お父様お母様 勇者パーティをクビになりました。

ちくわ feat. 亜鳳
ファンタジー
弱い、使えないと勇者パーティをクビになった 16歳の少年【カン】 しかし彼は転生者であり、勇者パーティに配属される前は【無冠の帝王】とまで謳われた最強の武・剣道者だ これで魔導まで極めているのだが 王国より勇者の尊厳とレベルが上がるまではその実力を隠せと言われ 渋々それに付き合っていた… だが、勘違いした勇者にパーティを追い出されてしまう この物語はそんな最強の少年【カン】が「もう知るか!王命何かくそ食らえ!!」と実力解放して好き勝手に過ごすだけのストーリーである ※タイトルは思い付かなかったので適当です ※5話【ギルド長との対談】を持って前書きを廃止致しました 以降はあとがきに変更になります ※現在執筆に集中させて頂くべく 必要最低限の感想しか返信できません、ご理解のほどよろしくお願いいたします ※現在書き溜め中、もうしばらくお待ちください

はずれスキル『模倣』で廃村スローライフ!

さとう
ファンタジー
異世界にクラス丸ごと召喚され、一人一つずつスキルを与えられたけど……俺、有馬慧(ありまけい)のスキルは『模倣』でした。おかげで、クラスのカースト上位連中が持つ『勇者』や『聖女』や『賢者』をコピーしまくったが……自分たちが活躍できないとの理由でカースト上位連中にハメられ、なんと追放されてしまう。 しかも、追放先はとっくの昔に滅んだ廃村……しかもしかも、せっかくコピーしたスキルは初期化されてしまった。 とりあえず、廃村でしばらく暮らすことを決意したのだが、俺に前に『女神の遣い』とかいう猫が現れこう言った。 『女神様、あんたに頼みたいことあるんだって』 これは……異世界召喚の真実を知った俺、有馬慧が送る廃村スローライフ。そして、魔王討伐とかやってるクラスメイトたちがいかに小さいことで騒いでいるのかを知る物語。

異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!

夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。 ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。 そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。 視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。 二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。 *カクヨムでも先行更新しております。

異世界王女に転生したけど、貧乏生活から脱出できるのか

片上尚
ファンタジー
海の事故で命を落とした山田陽子は、女神ロミア様に頼まれて魔法がある世界のとある国、ファルメディアの第三王女アリスティアに転生! 悠々自適の贅沢王女生活やイケメン王子との結婚、もしくは現代知識で無双チートを夢見て目覚めてみると、待っていたのは3食草粥生活でした… アリスティアは現代知識を使って自国を豊かにできるのか? 痩せっぽっちの王女様奮闘記。

処理中です...