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ウォルタ出現
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「くそっ……遅かったか……!」
俺たちがウォルタの元へと辿り着いた時には、既に冒険者達の半分近くが倒れていた。
ある者は溶解液を吐かれたのか、全身が焼けただれ、またある者は、ウォルタの体内で溺死したのか、全身に水分を含んで死んでいる。
誰もが惨い死を遂げているため、皆死を恐れて士気が下がっている。
まるでウィング戦の記録を再び見せられているようだ。
そんな凄惨の二文字が浮かび上がるような戦場の中心に何かがいる。
「何だ……あれ……」
一言で表すなら、スライムだろうか。
その何かは水そのものだった。やや濁った水の中には、冒険者らしき者達の遺体が見える。
体自体は酸化液ではないようで、その遺体は焼けたりはしていないようだ。
「アイツがウォルタ……」
顔がない故に表情が見えない。相手の感情が分からないということが、異様なまでの恐怖を俺に与えていた。
「……ん?」
そこで俺は、とあることに気付く。
「なぁ、なんか死んでいる人達って後衛職が多くないか?」
「え……っ?」
そう騎士団長さんへ伝え、改めて辺りを見回してみる。
やはり、死者のほとんどが後衛職だ。
「確かにそうだね。一体どうして……?」
「分からねぇけど……取り敢えず先手必勝!」
手のひらをウォルタへ向け、魔力を集める。幸い、ウォルタはこちらには気付いていないのか、こちらへ攻撃してくる様子は無い。
本来ならばそう簡単に使えないこの技だが、相手が気付いていないとなれば話は別!
「いくぞ、絶対零度っ……!?」
魔力を手のひらから放出する。だが、放出した魔力は氷魔法へ変換されること無かった。
「出ない……!? どうしてっ!?」
もう一度魔法を使おうとするが、やはり魔法が発動することは無い。
「まさか……魔素測定器を!」
騎士団長さんが近くの騎士にそう命じると、騎士が胸元から懐中時計のようなものを取り出し渡す。
「魔素測定器?」
「魔法というのは、体内から放出された魔力と、空気中の魔素が干渉し合うことで発動するんだ。つまり、空気中の魔素が極端に少なければ……」
そう言いながら測定器へと目を向ける。数値は12を示していた。
「やはり……魔素濃度があまりに少なすぎる……」
「そんなに少ないんですか?」
「通常ならば90、どんなに少なくても、何か作用していない限りは82程度なんだ」
「まじかよ……」
偶然魔素が少ないってわけでも無さそうだ。原因は十中八九……、
「アイツか……」
未だ動く様子がないウォルタを睨む。どうやらこちらに気付いていなかったわけではなく、反応する必要がなかったということらしい。
「一見ただの水の塊なのに、溶解液を使ってるってことは、水を酸化させる為に魔法を使っている……? アイツだけは魔法を使えるのか?」
「もしかしたら、空気中の魔素を吸収しているのかもしれません」
これまた厄介な……。魔法が使えないとか……ウィングを越えてねぇか?
「取り敢えず、後衛職はこの戦いでは戦力にならない。後衛職だけでも撤退させよう」
「そうですね……。後衛職、撤退だ!」
指示通り、後衛職に該当する騎士達は撤退していく。これで不必要な犠牲は避けられそうだ。
さて、問題はどうやってダメージを与えられるかだが……。
「冒険者達が攻撃はしているが、ダメージは無さそうだな……」
「とにかく、私達も突撃しましょう! 全員、突撃だっ!」
「うぉおおおおおおおっ!」と叫び声を上げながら、騎士達がウォルタへと駆け出す。
そんな中、俺は一人そこで動かず、立っていた。
俺一人が行ったところで状況は変わらないし、何より攻撃された時、人混みのせいで回避が出来ないだからだ。
俺は皆と違い鎧を着ていないため、一度でも攻撃を受ければその時点でゲームオーバー。流石にリスキーすぎる。
「それにしても魔法が使えないのか……。何か弱点は無いのか?」
『千里眼』を発動させ、敵を観察する。体内に核のような物がないか探すが、次から次へと冒険者を取り込んでいるため、体内がよく見えない。
『身体強化』で視力を強化してから『千里眼』を使用。
先程よりは見えやすくなったが、それでも尚、核らしきものは見当たらない。
「やっぱ弱点は無いのか……?」
だが、ウィングよりも序列が低いということは、倒す方法はあるということだ。
「……どうすりゃいいんだよ」
液体の敵……。攻撃を通すには固体にするしかないけど、魔法が使えないから固体へ変化できねぇ。
あれだけ大量の水を一瞬で氷結させられる物理現象は恐らく無い……。
「そう考えたら、スライムって強いよな……」
とてもRPG序盤に出てくるキャラに似てるとは思えない。
『身体強化』と『千里眼』を解く。
「……ん?なんで俺、スキルが使えるんだ?」
ふと、疑問に思う。前に騎士団長さんに言われ、スキルについて調べた時に知った。スキルも魔力を使うということを、だ。
故に、魔法と同じ扱いになるのではないのだろうか?まさか魔法が使えるようになったのか?
試しに氷魔法を使用してみる。だが、やはり発動しない。
「他に使えるスキルは無いのか?」
『身体強化』……、発動可能。
『思考加速』……、発動可能。
『風魔法』……、発動不可能。
『属性付与』……、発動不可能。
『チェンジ』……、発動不可能。
『ロープ』……、発動不可能。
「……あれ、これって……」
ポケットからカードを取り出し、ポイント振り分けの画面を表示。
そこで『回復魔法』を3ポイント消費して習得する。
「よし……」
ステータスに『回復魔法』の項目が増えたことを確認すると、腰から剣を抜剣した。
そして、指先に剣先を当て、一気に引く!
「……っ!」
指先からは、赤色の血液がドームを作るようにして滲み出ていた。
そして、『回復魔法』を発動。対象は、指先……!
「頼む……!」
瞬間、指先からズキズキとした痛みが消える。血を舐めとってみると、そこには傷一つ無い綺麗な指が現れた。
「『回復魔法』……発動可能っ! よしっ!」
やはりか。
先程、騎士団長さんが空気中の魔素と干渉し合うことで魔法が生じる。そう言っていた。
だが、『身体強化』や『思考加速』と言った、自身の内部で効果が起こるスキルや魔法であれば、魔素を使わなくても使用できる!
見えてきたぞ……ウォルタの攻略法が!
「すぅぅぅ…………」
ゆっくりと息を吸う。そして、音声器官全般を『身体強化』で強化する。
そして……、
「お前等ァアアアアアッ!! 聞けェエエエエエエエエッ!!」
俺の声に何人かの人間が振り返る。皆戦闘中故に目を離せる人間は少ないが、聞こえてはいるようだ。
続けて口を開く。
「ソイツの弱点を見付けたっ! どうせジリ貧なんだろっ!? 一度引けェエエッ!」
俺の言葉に、皆が困惑しながら周りを伺う。
だが、このまま攻撃し続けても全滅は免れないと分かっているらしく皆素直にこちらへと下がり始める。
「よし、いくかっ!」
自身の頬を両手で叩き、気合を入れる。
「うぉおおおおおおおおおおっ!!」
そして、俺は皆とは逆方向。ウォルタへと駆け出した。
俺たちがウォルタの元へと辿り着いた時には、既に冒険者達の半分近くが倒れていた。
ある者は溶解液を吐かれたのか、全身が焼けただれ、またある者は、ウォルタの体内で溺死したのか、全身に水分を含んで死んでいる。
誰もが惨い死を遂げているため、皆死を恐れて士気が下がっている。
まるでウィング戦の記録を再び見せられているようだ。
そんな凄惨の二文字が浮かび上がるような戦場の中心に何かがいる。
「何だ……あれ……」
一言で表すなら、スライムだろうか。
その何かは水そのものだった。やや濁った水の中には、冒険者らしき者達の遺体が見える。
体自体は酸化液ではないようで、その遺体は焼けたりはしていないようだ。
「アイツがウォルタ……」
顔がない故に表情が見えない。相手の感情が分からないということが、異様なまでの恐怖を俺に与えていた。
「……ん?」
そこで俺は、とあることに気付く。
「なぁ、なんか死んでいる人達って後衛職が多くないか?」
「え……っ?」
そう騎士団長さんへ伝え、改めて辺りを見回してみる。
やはり、死者のほとんどが後衛職だ。
「確かにそうだね。一体どうして……?」
「分からねぇけど……取り敢えず先手必勝!」
手のひらをウォルタへ向け、魔力を集める。幸い、ウォルタはこちらには気付いていないのか、こちらへ攻撃してくる様子は無い。
本来ならばそう簡単に使えないこの技だが、相手が気付いていないとなれば話は別!
「いくぞ、絶対零度っ……!?」
魔力を手のひらから放出する。だが、放出した魔力は氷魔法へ変換されること無かった。
「出ない……!? どうしてっ!?」
もう一度魔法を使おうとするが、やはり魔法が発動することは無い。
「まさか……魔素測定器を!」
騎士団長さんが近くの騎士にそう命じると、騎士が胸元から懐中時計のようなものを取り出し渡す。
「魔素測定器?」
「魔法というのは、体内から放出された魔力と、空気中の魔素が干渉し合うことで発動するんだ。つまり、空気中の魔素が極端に少なければ……」
そう言いながら測定器へと目を向ける。数値は12を示していた。
「やはり……魔素濃度があまりに少なすぎる……」
「そんなに少ないんですか?」
「通常ならば90、どんなに少なくても、何か作用していない限りは82程度なんだ」
「まじかよ……」
偶然魔素が少ないってわけでも無さそうだ。原因は十中八九……、
「アイツか……」
未だ動く様子がないウォルタを睨む。どうやらこちらに気付いていなかったわけではなく、反応する必要がなかったということらしい。
「一見ただの水の塊なのに、溶解液を使ってるってことは、水を酸化させる為に魔法を使っている……? アイツだけは魔法を使えるのか?」
「もしかしたら、空気中の魔素を吸収しているのかもしれません」
これまた厄介な……。魔法が使えないとか……ウィングを越えてねぇか?
「取り敢えず、後衛職はこの戦いでは戦力にならない。後衛職だけでも撤退させよう」
「そうですね……。後衛職、撤退だ!」
指示通り、後衛職に該当する騎士達は撤退していく。これで不必要な犠牲は避けられそうだ。
さて、問題はどうやってダメージを与えられるかだが……。
「冒険者達が攻撃はしているが、ダメージは無さそうだな……」
「とにかく、私達も突撃しましょう! 全員、突撃だっ!」
「うぉおおおおおおおっ!」と叫び声を上げながら、騎士達がウォルタへと駆け出す。
そんな中、俺は一人そこで動かず、立っていた。
俺一人が行ったところで状況は変わらないし、何より攻撃された時、人混みのせいで回避が出来ないだからだ。
俺は皆と違い鎧を着ていないため、一度でも攻撃を受ければその時点でゲームオーバー。流石にリスキーすぎる。
「それにしても魔法が使えないのか……。何か弱点は無いのか?」
『千里眼』を発動させ、敵を観察する。体内に核のような物がないか探すが、次から次へと冒険者を取り込んでいるため、体内がよく見えない。
『身体強化』で視力を強化してから『千里眼』を使用。
先程よりは見えやすくなったが、それでも尚、核らしきものは見当たらない。
「やっぱ弱点は無いのか……?」
だが、ウィングよりも序列が低いということは、倒す方法はあるということだ。
「……どうすりゃいいんだよ」
液体の敵……。攻撃を通すには固体にするしかないけど、魔法が使えないから固体へ変化できねぇ。
あれだけ大量の水を一瞬で氷結させられる物理現象は恐らく無い……。
「そう考えたら、スライムって強いよな……」
とてもRPG序盤に出てくるキャラに似てるとは思えない。
『身体強化』と『千里眼』を解く。
「……ん?なんで俺、スキルが使えるんだ?」
ふと、疑問に思う。前に騎士団長さんに言われ、スキルについて調べた時に知った。スキルも魔力を使うということを、だ。
故に、魔法と同じ扱いになるのではないのだろうか?まさか魔法が使えるようになったのか?
試しに氷魔法を使用してみる。だが、やはり発動しない。
「他に使えるスキルは無いのか?」
『身体強化』……、発動可能。
『思考加速』……、発動可能。
『風魔法』……、発動不可能。
『属性付与』……、発動不可能。
『チェンジ』……、発動不可能。
『ロープ』……、発動不可能。
「……あれ、これって……」
ポケットからカードを取り出し、ポイント振り分けの画面を表示。
そこで『回復魔法』を3ポイント消費して習得する。
「よし……」
ステータスに『回復魔法』の項目が増えたことを確認すると、腰から剣を抜剣した。
そして、指先に剣先を当て、一気に引く!
「……っ!」
指先からは、赤色の血液がドームを作るようにして滲み出ていた。
そして、『回復魔法』を発動。対象は、指先……!
「頼む……!」
瞬間、指先からズキズキとした痛みが消える。血を舐めとってみると、そこには傷一つ無い綺麗な指が現れた。
「『回復魔法』……発動可能っ! よしっ!」
やはりか。
先程、騎士団長さんが空気中の魔素と干渉し合うことで魔法が生じる。そう言っていた。
だが、『身体強化』や『思考加速』と言った、自身の内部で効果が起こるスキルや魔法であれば、魔素を使わなくても使用できる!
見えてきたぞ……ウォルタの攻略法が!
「すぅぅぅ…………」
ゆっくりと息を吸う。そして、音声器官全般を『身体強化』で強化する。
そして……、
「お前等ァアアアアアッ!! 聞けェエエエエエエエエッ!!」
俺の声に何人かの人間が振り返る。皆戦闘中故に目を離せる人間は少ないが、聞こえてはいるようだ。
続けて口を開く。
「ソイツの弱点を見付けたっ! どうせジリ貧なんだろっ!? 一度引けェエエッ!」
俺の言葉に、皆が困惑しながら周りを伺う。
だが、このまま攻撃し続けても全滅は免れないと分かっているらしく皆素直にこちらへと下がり始める。
「よし、いくかっ!」
自身の頬を両手で叩き、気合を入れる。
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そして、俺は皆とは逆方向。ウォルタへと駆け出した。
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